まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

巴里イケメン捕獲術

2013-12-23 | 日本映画
 お松の第7回独り邦画男前映画祭①
 「新しい靴を買わなくちゃ」
 妹のお供でパリにやって来たカメラマンのセンは、現地在住の編集者アオイと出会う。行動を共にしているうちに、惹かれ合う二人の距離は縮まってゆくが…
 向井理と怖いモノ見たさで観ました…予想通り、いや、恐れてた以上のサムい、イタい映画でした…
 何でしょうか、内容といい台詞といい演技といい…すべてが観る者をムズかゆく、時には悪寒さえさせるホラー映画でしたワタシ的には、すんごく気持ち悪い映画でしたわ。作り手の感覚が、何だか時代錯誤というか…今の若い子からしたらバッカみたい!と一蹴されるだろうし、トレンディドラマで育った世代からしたら、こっぱずかし~!ヤメテー!と居心地の悪さと恥ずかしさを味わわせる、死滅したはずのテイストが充満してる映画。まず、パリでオールロケってのが、何だかもうイタタタタ…な感覚なんだよなあ。パリなんて、もう今どきの女子が憧れる街じゃないですよね。その花の都(笑)パリで、年下のイケメンとラブラブ(死語)になる独身アラフォーのヒロイン…って設定も、ほんと陳腐。いや、陳腐だけど描き方しだいで、異国を舞台に大人の切ない恋愛を描いた映画にできるはずなんだけど、おまえらいい年して何やってんの何言ってんのな、アラフォー女の気色の悪い妄想話になってしまってました。
 かつて一世を風靡した人気脚本家、北川悦吏子が監督と知り、さもありなんでした。私、北川女史の作風が苦手で、ロンバケとか、ほとんどのドラマは途中リタイア。ロンバケから20年近くが経っても、北川女史のセンスが不変なままという事実は、ある意味スゴいと感嘆。時代に流されない人って、尊敬します。
 北川女史の妄想の産物、アオイというヒロインが、とにかく気持ち悪いです。ドヂでオッチョコチョイで天然で可愛いデショ?な女って、私が最も苦手とするタイプ。百歩譲って、アオイが20代の女の子なら許せたかもしれませんが、アオイはバツイチのアラフォー。おばさんブリっこほど、気持ち悪い生物はありません。世の男性は、あんなブリっこ女を可愛いと思うものなのでしょうか?フリーペーパーの編集者が、あんなオサレ(笑)な部屋で優雅に暮らせるものなのでしょうか?リアリティがなさすぎなところも、しょせん甘い妄想でしかない。
 センも、典型的な女の妄想が生み出したイケメンキャラで、失笑ものです。職業がカメラマンってのも、陳腐だよなあ。大工や鳶じゃダメなの?!カッコカワいくて優しいけど、スポーツも料理も何でもサラっとできる俺、モテるけどガツガツしてない俺、苦労もしてる俺、今はモデルや女優に人気のカメラマンな俺、でもホントはアート思考な俺、どうよ俺?みたいな、ナニゲに自慢たらしい発言や行動が多い男で、そんな男こそ理想的なイケメンだと思ってるみたいな北川センセイって、ほんとトレンディ時代から脱却できてないんだなあ、と痛々しくなります。そもそも、妹に頼まれて一緒にパリに来る兄って、ありえない!そんなお兄さん、気持ち悪い!一緒に来た理由も、バカみたいかつキモい!そんな理由で、仕事休んで高い旅費払ってパリなんか行くかフツー?素敵なお兄さんだなあ、なんて思う人いるのかなあ?!
 異国で出会った男女が、行動を共にしながら距離を縮めてゆく会話劇、のスタイルは、あの名作「恋人までの距離」と似てるのですが…いかんせん、その会話が…ジュリー・デルピーとイーサン・ホークが交わしていたような、大人のウィットとかシニカルさなど微塵もなく、ひたすら中学生レベルの寒イボ言動なのです。聞いてて恥ずかしくなる台詞のオンパレードなのですが、極めつけはセンがアオイに言う『あなたのエッフェル塔になりたい』かも。解釈によっては、すごい下ネタですよ

 アオイ役は、久々に見た中山美穂。かつては時代を代表する女優で歌手だったミポリン。私も彼女を見て聞いて育った世代なので、周囲の若い子にとっては誰それ?な、その“今さら”感が悲しい。今でも美人ですが、派手な美しさはやっぱ老けを顕著にさせる。顔がゴリラみたいになってたし。彼女もまた、北川女史同様いまだにトレンディ時代の栄光を引きずってるのか、演技も昔のまま。若いイケメンに浮かれ甘える40半ばのミポリンは、カマトトやめろ!と殴りたくなること必至。イタい人になりつつある彼女に、引退勧告を出したくなります。
 誰が観るんだよこんな映画!と思いつつ、心ならずも(笑)観てしまった理由は、言うまでもなく向井理に会いたかったからです…私、ほんとに彼のことが好きなんだなあ、正真正銘のファンなんだなあ、と痛感。だって、観る前の悪い予感をものともせず、観てる最中の頭痛と吐き気にも耐え、この映画を最後まで観ることができたのだから!事実、ムカイリーはカッコカワイかったです。彼のスタイルのよさとファッションセンスだけが、この映画の見どころかも。俺ってカッコいいだろ、可愛いくもあるだろ?なナルシスト演技が鼻につく!人も多いみたいですが(my sister M子とか)、私はそんなムカイリーが好きなんです
 センの妹とその彼氏のパートもあるのですが、不必要かつこれまた気持ち悪いバカップルの話で、辟易します。妹の名前がスズメって…スズメとかツクシとか、少女漫画な名前って何かイラっとします。スズメ役は、前田あつこ?彼氏役は、最近売れっ子の綾野剛。爬虫類系の顔で、ちょっと苦手…
 ちなみに私も、パリに行ったことあります。しかも男ともちろん向井理みたいなイケメンではなく、ナイナイ岡村そっくりなチビ猿とです。猿と一緒に過ごしたパリ…凱旋門ではコンタクトを落とし、シャンゼリゼ通りでは犬のウンコを踏み、ルーヴル美術館の前では猛吹雪で凍死寸前、フランス人はみんな冷たく、2度と来るか!と散々だったことも、今では笑える思い出です。私はパリよりも、断然ロンドンだな。ロンドンにはまた行きたい!

 ムカイリーの、清潔感があるオシャレなファッションも好き。ちなみに彼は、1月スタートのTBSの連ドラ「S 最後の警官」に主演。元ボクサーの特殊部隊員役だそうです。ムカイリーがボクシング?!似合わねー!とは思いつつ、いつになく野郎っぽい役なので楽しみ♪綾野剛が再共演、他にも大森南朋、平山浩行など個性的な男前も出演の男まつりドラマみたいです

 
コメント (5)
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