まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

任侠オペラ

2016-05-27 | 韓国映画
 「パパロッティ」
 かつてはオペラ歌手として将来を嘱望されていたが、今は田舎の高校で音楽教師をしているサンジンは、学園長からジャンホという青年を指導するよう頼まれる。ジャンホは、オペラ歌手になる夢を抱くヤクザだった…
 TVドラマ「秘密の扉」に先立って、ハン・ソッキュとイ・ジェフンが共演したハートフルなコメディ。悲劇的だった「秘密の扉」と真逆な、明るく楽しく笑わせホロリともさせてくれるソッキュ氏&ジェフンくんでした。
 ヤクザが高校に入学してドタバタ、という学園もの+任侠ものといえば、ヒット作の「マイボス、マイヒーロー」とちょっとカブります。ヤクザが音楽学校に入って声楽家を目指す、という突拍子もない話なのですが、これって驚くべきことに実話がベースになっているのだとか。そんなこと、ありえるんですね~。

 はじめは反発し合ってたサンジンとジャンホが、いつしか心を開き固い絆で結ばれて、夢に向かって力を合わせる姿は、かなりベタなのですが感動させられます。ジャンホがオペラ歌手を目指すようになった動機とか、サンジンがジャンホをカタギにするためヤクザの親分に体を張って直談判したり、コンクールに遅れたジャンホにチャンスをあげてくれ!と大暴れしながら審査員に訴える姿など、なかなか泣かせます。サンジンとジャンホが互いの心の琴線に触れるシーンや台詞など、こういうのって韓流は得意なんだよな~と、あらためて感心しました。

 誰かに認められること、誰かに信じてもらえることって、生きるための強いモチベーションになるよな~と、サンジンとジャンホの信頼関係を羨ましく思いました。二人とも、互いに出会えて本当にラッキーでしたよ。サンジンがいなかったらジャンホは夢を叶えることなくヤクザを続けて早死にしてただろうし、サンジンもうらぶれた負け犬のままだっただろうし。奇跡的な出会いをもたらすきらめく才能が、私にもあったらな~…
 悪い人が誰一人おらず、ヤクザまでみんないい人だったのは、ちょっと都合が良すぎるとは思ったが。ヤクザの親分も兄貴分も、男気ありすぎ。反社会的な人たちであることを、忘れてしまいそうになりました。それにしても。韓国って今でもあんな荒っぽい討ち入りみたいなこと、してるのでしょうか。
 ソッキュ氏とジェフンくんの、息の合った師弟コンビが微笑ましく愉快で、ほっこりさせられました。ケンカばかりしてた前半も楽しかったけど、仲良しになった後半の二人は、まるでBLカップル!ツンデレなソッキュ氏と、ワンコなジェフンくん、イチャイチャベタベタしすぎ!二人の年齢がもうちょっと近かったら、かなり腐萌え~な内容になってたかも。

 ソッキュ氏は、コメディでも名優ですね!あの荒っぽさ、ねじ曲がった感じも、この映画では怖くなくて滑稽。怒りっぽいのがすごく笑えるんですよ。ジャンホの子分どもに、今どきヨン様かよ!と髪型を嗤われるシーンが笑えた。クチャっとした笑顔もすごく可愛く見えたり。そしてソッキュ氏といえば、あの美声!ラスト近く、ジェフンくんとデュエットするシーンがあるのですが、歌声も素敵!
 ジェフンくんの、若さと情熱であふれんばかりのフレッシュな熱演もチョア~!
 
 「秘密の扉」での優等生で聖人なジェフンくんを見慣れていたせいか、粗暴でちょっとおばかな演技が新鮮でした。サンジンになついて素直に幸せそうな表情とか、ほんと可愛かった!ヤクザのくせに童貞?!なウブなところも可愛すぎ!ジェフンくんてやっぱ、少年隊のヒガシにちょっと似てますよ。ヒガシを素朴に優しそうにしたらジェフンくん、みたいな。ジェフンが下痢になって駆け込んだトイレでブブブ!とか、韓流ってオゲレツな下痢ピーネタが好きですよね~。
 韓流といえば、脇役もいい味。学園長役のオ・ダルスが相変わらず珍妙でした。サンジンの太っちょで天パー頭の息子も、なかなか味わい深いキャラでした。ジャンホの兄貴分ヤクザは、「根の深い木」のムヒョル!「悪魔の倫理学」でもジェフンくんとは共演してましたね。サンジン&ジャンホのデュエットシーンと、ラストシーン、エンドクレジットで使われた「幸せをくれる人」という歌が、すごくいい曲でした。
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ヴァージンクイーン秘話

2016-05-24 | イギリス、アイルランド映画
 ヤマモトさん、という女性から電話がありました。
 ヤマモトさん?ぜんぜん心当たりがない。
私『もしもし…お電話かわりました』
ヤマモトさん『松ちゃ~ん?!うち、うち!』
私『え…あ、あの…すみません、あの、どちらのヤマモトさんでしょうか』
ヤマモトさん『何ようるんね~。うちよ!うち!』
 オレオレ詐欺ならぬ、ウチウチ詐欺?!不安に襲われ、狼狽するばかりの私。
ヤマモトさん『○○小学校で同級生じゃったヤマモトよね!』
 え!小学校の同級生?!えらい遠い昔じゃのお~。三日前のことさえよく思い出せない私なのに…
私『え、あの、すみません…あの…』
ヤマモトさん『去年ゆめタウンで会うたじゃろうが!』
私『え、そうなんですか?すみません…』
ヤマモトさん『こないだAちゃんと話しょうって、松ちゃんに会いたいね~とかAちゃんもよおったけん、今度ごはん食べん?動物病院のO川くん覚えとる?O川くんも松ちゃんに会いたいよおったよ~。じゃけえ、明日!明日ヒマ?』
私『え?あ、あの…明日はちょっと…』
ヤマモト『じゃあいつヒマなんね!』
私『さ、さあ、ちょっと分からないです、まだ予定が…』
ヤマモト『ほいじゃあ、分かったら電話してや!』
 と、ほぼ一方的にヤマモトさんは喋って電話を切ったのでした。
 当惑、困惑するばかりの私。ヤマモトさんもAさんもO川くんも、覚えてない(汗)。仲が良かった子たちからの連絡ならともかく、記憶にない遠い昔の人たちから急に誘われて、ホイホイと乗れないです。何で私?!何で今頃?!ひょっとして…?!と、用心深すぎる私はあらぬ疑惑まで抱いてしまいます。私はヤマモトさんたちに会うべきなのでしょうか…

 「エリザベス」
 16世紀のイギリス。姉であるメアリー女王に謀反の嫌疑をかけられ、ロンドン塔で処刑を待つ身となってしまうエリザベス。しかし、女王が急死したため、混乱の中エリザベスが王座に就く。宮廷内の権力闘争と諸外国との国際問題に、エリザベスは敢然と立ち向かうが…
 TVシリーズ「THE TUDORS 背徳の王冠」の続きっぽい(同じ脚本家?)な内容で、TUDORSファンには嬉しい映画。陰謀渦巻く宮廷時代劇、大好物なんですよ。中世イギリス王室の、血で血を洗う血なまぐささ、荒々しい権力闘争が好き。tudorsほどナンデモアリ、お色気満載ではありませんが、お花畑な日本の大河ドラマとは違って、色と欲がほどよく絡んだ大人も楽しめる時代劇です。
 きらびやか、ゴージャス、とはちょっと違う、質実剛健ながらも美しいドレスや室内装飾とかも目に楽しい。王位をめぐって百鬼夜行な陰謀策謀、暗闘が繰り広げられるのですが、この時代のイギリス王室といえばの宗教問題が、やはり日本人には不可解で怖いです。宗教とか信仰の名のもとに、神も仏もない陰惨無残な殺し合い。暗殺者になる僧侶とか、暗殺命令をくだすローマ法王とか、真っ黒すぎる聖職者たち。おなじみの斬首や火あぶりも怖すぎる。汚い手段で強引に勝ち取った権力の脆さも、一寸先は闇すぎ。栄耀栄華と紙一重な破滅が怖いです。あの時代の王室に生まれなくてよかった!と心の底から思います。
 数々の危機を乗り越えて女王の座につき、大英帝国を統べるエリザベスですが、ちっとも幸せじゃないところが哀れ。一瞬も心安らぐことなく、常に死と隣り合わせ、信じられる者よりも疑わしい者のほうが多い王族や臣下、押し付けられる政略結婚etc.鋼のような精神じゃないと、とても勤まりません。暗殺されたり処刑されたりする前に、ストレスでボロボロ、ノイローゼになって狂死しちゃいますよ、フツーの女なら。その聡慧さ、剛毅さで敵や問題に打ち克ち、世界最強の女帝として燦然と歴史に名を残したエリザベス1世ですが、運もかなり彼女の味方をしたのでは。際どい所で助かったり、良き参謀にも恵まれたり。でも彼女の生涯は、果たして神の祝福を受けたものなのでしょうか。大きすぎる犠牲を払っての栄光、その重苦しさと虚しさが、女として、人間としての普遍的な生き方、幸福を捨てて、国家との結婚宣言をする悲壮な白塗りメイクに、不気味に悲壮に表れていたように思われます。ある意味、乞食に生まれるよりも、女王に生まれるほうが悲惨で不幸。
 エリザベス1世役は、2度のオスカーに輝く当代一の大女優、「キャロル」での好演も記憶に新しいケイト・ブランシェット。

 この頃からすでに、貫禄と威厳ありすぎなブランシェット姐さん。生半可な男など勝ち目なしな男っぽさです。怒鳴ったり決然と奮い立つ時の表情は、まさに鬼女の迫力。不屈の女帝役だなんて、まさに彼女のためにあるような役。見た目も役も男らしすぎて、恋人とのロマンチックなラブシーンとか悲痛な決別シーンとか、ぜんぜん甘美さや切なさがないです。男に甘えたり頼ったりする姿など、まったく想像できないブランシェット姐さんです。
 エリザベス女王の恋人ロバート・ダドリー役、ジョゼフ・ファインズが男前!

 兄レイフは薄口で乾いた冷徹な感じですが、弟ジョゼフは濃いめでウェットで色っぽい。愛人とか男妾って役にピッタリな風貌。フェロモンだだ漏れな貴公子ぶりに、女王じゃなくても危険なアヴァンチュールしたくなります。情熱的でワイルドな風貌ですが、宮廷での所作やダンスなど優雅で気品があって、さすが英国俳優。同年の映画「恋に落ちたシェイクスピア」での好演も忘れがたいジョゼフ、最近お見かけしないのが残念です。
 その他の出演者も、シブい実力派のメンツがそろってます。女王の辣腕参謀ウォルシンガム役は、パイレーツシリーズなどの名優ジェフリー・ラッシュ。すごくカッコいい役で、そのせいか見た目もカッコよく見えた。女王の政敵ノーフォーク卿役、クリストファー・エクルストンも好きな俳優。彼も最近とんと見なくなったな~。 エリザベスと婚約するフランスの王子アンジュー公役のヴァンサン・カッセルが、ハイテンションな怪演。クスリやってんの?なラリパッパ言動や、変態な女装!とか笑えた。スコットランドを支配しエリザベスと対立するメアリー・オブ・ギース役は、フランスの大女優ファニー・アルダン。威風堂々でクールな悪女っぽさがカッコよかったけど、あっけない最期!
 あと、007前のダニエル・クレイグも出演してます。

 さすがに若い!可愛い!ローマ法王の命を受けて、エリザベスを亡き者にしようとする僧侶役。the tudorsでも、暗殺僧侶って出てきましたね。都合の悪い者は殺してもOK!なところが、宗教って怖いな~と思います。坊さんにしては屈強そう強靭そうですが、地味でストイックな雰囲気は役に合ってました。裏切り者を撲殺するシーンとか、狂気じみてて宗教き○がいのヤバさが出てました。007のように、拷問シーンもあり。
 あと、スペイン大使役で、the tudorsでクロムウェルを好演したジェームズ・フレインが出てるのも、the tudorsファンには嬉しい。フランス大使役のエリック・カントナは、ゴツすぎてマフィアの用心棒にしか見えません。でもカッコいい!
 続編の「エリザベス:ゴールデンエイジ」も観ねば♫
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ゲス地獄!

2016-05-19 | 韓国映画
 「悪魔の倫理学」
 マンションで女子大生が殺害される。愛人だった大学教授が逮捕されるが、真犯人であるストーカー男は被害者の部屋を隣室に住む警官が盗聴していたことに気づく。被害者が借金をしていた闇金の社長、そして大学教授の妻も絡み、事態はやがて惨劇へと…
 面白かったです!特異なシチュエーションと展開も楽しめましたが、それ以上に登場人物たちが強烈にキャラ立ちしていたのが愉快でした。誰一人まともじゃなくて笑えます。みんな大真面目に、必死に悲壮なのですが、そうなればなるほど滑稽さが増幅。タガの外れた阿鼻叫喚さが、何だか岡田あーみん先生の漫画みたいでした。私、き○がいコメディって好きなんです

 狂気と欲望で人道を踏み外した男たちが、自分勝手に暴走し血みどろに絡み合って、やがて地獄絵図…見るも無残な目に遭い、救いのない末路を遂げるのですが、それが笑えるのがこの映画の面白さでしょうか。とにかく、男たちがそろいもそろってゲスの極みなんですよ。盗聴盗撮する変態、元カノに付きまとい殺してしまう狂人、金のために弱者を食い物にする悪人、若い娘と不倫してるエロおやじ…みんなゲスすぎ!ゲス野郎どもなので、地獄に堕ちても全然可哀想じゃない、むしろ当然!ざまあ!と、悲惨な罪の報いに喝采、溜飲がさがるという珍妙さ。ラスト、スタジオで繰り広げられる殺し合いは、ちょっとタランティーノ監督の「レザボア・ドッグス」を彷彿とさせました。かなり真っ黒な笑いに満ちたコメディです。ろくでなしはろくな目に遭わない、という教訓に満ちた映画でもあります。
 韓国映画らしく、ヴァイオレンスがリアルで残虐。特に闇金社長の暴力が非道い!女も平気でボコボコにしたり、盗聴警官の爪はいだり。刃物でメッタ刺しも、韓国のお家芸?ですよね~。残忍シーンが苦手な人には、お勧めできない映画です。口汚い台詞の応酬も、かなり暴力的。特に盗聴警官VSストーカー殺人犯の電話越しの口喧嘩が傑作でした。私も一度でいいから、あんな風に思いっきり罵倒してみたいわ。
 隣室の女子大生を盗聴盗撮してる若い警官役は、いま私がハマってるドラマ「秘密の扉」で聖人な王子さまを演じているイ・ジェフン。

 世子さまが、変態盗聴魔!世子さま何やってんの~!やめてー!!と、暗い部屋で独り黙々と最新機器を駆使してのぞき、盗み聞きに没頭してるジェフンくんに叫びたくなりましたとんでもないことしてるジェフンくんですが、キモい変態には全然見えないですよ。むしろ何かすごく可愛いんですよ。変態というより、不思議くんって感じで。美人の盗撮盗聴してても、性的なことには興味がないみたいで、彼女と愛人のセックスシーンとかはスルーしてるし、もちろん女をオカズに独りでシコシコなんかもしてない。いったい何のために?と理解不能なところが不気味ではあったけど。闇金社長に半殺しにされても、盗撮盗聴を録画録音したディスクを返して下さいと固執する姿が怖かった。逮捕され死刑判決を受けても、殺した幼女たちを録ったテープを返して下さい、と言い続けていたという宮崎勤を思い出して、ゾっとしました。

 イ・ジェフンくん、秘密の扉の世子さまとは真逆な役を熱演してます。世子の彼も時折すごく幼く見えますが、この映画の彼はさらにあどけなく見えて可愛いです。メガネも似合う。ストーカー男に高卒のくせに!とか侮辱されて、傷つき悲しそうな顔するのがキュンときました。彼も基本、薄幸系、悲しい役が似合う俳優ですね。
 
 ストーカー殺人犯役は、どっかで見たことある人だな~と思ったら、「秘密の扉」の悪い武官!ユースケ・サンタマリア似で顔はちょっと苦手ですが、演技は秀逸!ゲス男の中では殺人犯なのに最も人間的、という珍奇さで最も目立ってました。彼だけ脱いで、ベッドシーンもあり。韓流男優って、イケメンじゃなくてもモムチャンですよね~。闇金社長は「根の深い木」のムヒョル!と後で知ってビツクリ。ぜんぜん気付かんかったわ。後半に登場し、ゲス男どもに地獄の鉄槌を下す大学教授の妻役は、熟女の色気と貫禄たっぷりな大物女優のムン・ソリ。愚かな男たちに煮え湯を飲ませる恐ろしい、そして美味しい役を好演。男たちの破滅ですべてが終わったかと思いきや…な、皮肉なラストもニヤリとさせてくれます。

 「秘密の扉」もうすぐ観終わるのが寂しい~イ・ジェフンくんの映画とドラマ、引き続き楽しみたいと思います
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鯉の奴隷になりました~♪

2016-05-18 | カープ
 17日のカープVSヤクルト戦、行ってきました~
 前日の土砂降りが嘘のように、カラっと快晴!絶好の観戦日和じゃ~!
 約1年ぶりのズムスタ。今回の御供はダミアン。そーいや二人で野球観戦って初めてじゃね~。昔はようわしの自転車で映画や公園に行ったのお~。車中でもうすでにテンションが高い私。運転席のダミアンは、すっかり大人の男。自転車の後ろに乗ってたあの小さい可愛い子が。若盛りの甥の成長と、朽ちて萎んでいくだけの自分をしみじみ引き比べ、苦笑いする私なのでした。
 ズムスタに到着!すでに大勢の赤い群れが。今回は内野自由席。スタジアムを見回すと、ん?意外と空席が目立つ。まあ、時間がまだ早いし平日だしね。ヤクルトファンのビジター席もガラガラで寂しい感じでした。他球場ではカープのビジター席もガラガラなのかしらん。神宮とかハマスタはいつも真っ赤って印象があるけど。
 この日の先発はジョンソン。カープ随一の安定感を誇る頼もしい子。新婚ホヤホヤなジョンソン、嫁との夜以上にズムスタで熱くなれ!あ、そうそう。ゲーム開始前、スタジアムのコンコースを歩いてると、ちょっと人だかりが。有名人でもいるのかな?とのぞいてみたら、ジョンソン嫁でした。カープファンにも気さくに接していて、感じのいい女性でした。
 小腹が減ったので、ズムスタでのお楽しみのひとつ、球場グルメに舌鼓。わしはレモネード酎ハイと鶏の皮餃子。ダミアンはアルコールだめなのでコーラと鶏のから揚げ、ポテトとホットドッグ。席に座るや否や、あ!とダミアンが声を上げる。え、何?と横を見ると、ホットドッグが彼の足元にえ!何しょうるん?!バカなの?!一口も食べてないのに!それにゲーム前でそれって超不吉なんですけど!半ば呆れ半ば笑う私、平然と拾って食べてるダミアン。
 鶏の皮餃子が、何じゃこりゃあ!ぶち美味いんじゃけど!

 ↑鶏の皮餃子。上手に写せずちっとも美味しそうに見えませんがso delicious!
 試合開始前に、先日2000本安打を達成した新井さんを祝福するセレモニーが。名球会のブレザーを、ミスター赤ヘルこと山本浩二御大が新井さんに着せてあげます。偉大なカープレジェンドの前で恐縮しきってる新井さん。御大にポンっと頭を叩かれて、初めて緊張を解いたかのような新井さんの笑顔、超可愛かった!カープファンから本当に愛されてるな~と、あらためて感じられる温かいムードに場内は包まれたのでした。

 プレイボール!今日はどうなることやら。やはり不安が先立ちますが…どうよどうよ?!初回から菊池、エルドレッド、そして新井さんが連打の快音で、あっという間に先制。そして、ジョンソンの危なげなさすぎなピッチング!ほんと鮮やかで、ささっとヤクルト打者を片付けていくんですよ。投げた球数の少なさも驚異的。チェンジ早っ!と、みんな驚嘆してました。
 この日はジョンソン&カープ野手の絶好調ぶり以上に、ヤクルトのダメダメっぷりが可哀想なほど感じられました。ヤクルト先発の新垣が、痛々しいほどの酷さ。何で途中交代させなかったんだろ。新垣は100暴投という不名誉な記録を打ち立ててしまったのでした。トリプルスリーの山田哲人も、普段は怖いバレンティンも、ジョンソンに手も足もでない。ジョンソン、神!
 その後も、新井さんが痛快なホームラン!新井さん、すごすぎるわ~。カープに戻ってからの彼、ほんと輝きまくってますよね~。何かすごく励まされるわ~。わしも頑張らんといけん!
 よもや逆転負けはない、という確信から、7回頃にはすでにズムスタはカープの勝利ムードに沸いてました。心の余裕からか、ヤクルトファンと一緒に応援歌を歌ってあげたり、カープファンかなり調子ぶっこいてました
 勝利目前になって、誠也とか堂林も姿を見せたり。松山の代わりで天谷が起用されたのが嬉しかったです。あまやん、わしのカープ元カレ残念ながら、この日はいいとこ見せられなかったあまやんでした。
 ジョンソンが完投し、9-0でカープ大勝!よかったよかった!いつもこんなかったらええのにのお!また行こうや!と、気持ちよくダミアンと家路につけたのでした。
 でも、あんまし点獲り過ぎたら、次が怖いんよのお。次の先発はノムスケ。彼って、いい時と悪い時のムラが激しいけん。大丈夫かのお~と、やっぱ心配が先立つのであった。

 大瀬良くん~早く帰って鯉や~!

 最近、老母が『大瀬良くん、どんどんブサイクになっていく』などと暴言を吐きまくってます大瀬良くんはブサイクなんかじゃない!!不届きな老婆の目を覚ますために、早くまたカッコいい勇姿を見せてくれえや~元プリンス、堂林くんもパパになったんじゃけえ、頑張りんさいや~!おじさんの新井さんが大活躍でキラキラ輝いてるのに、若いもんが何しょうるんな~!
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闘争力を発揮せよ!

2016-05-15 | 韓国映画
 「ビッグマッチ」
 韓国最強の格闘家イッコの兄が、謎の男エースに誘拐される。兄を救うため、イッコは特権階級の金持ちが参加する死のギャンブルゲームに身を投じるが…
 大好きなイ・ジョンジェ主演作、久々に観ることができました。
 クールな二枚目、エロい色男、アクションヒーロー、極悪非道な鬼畜、おバカ…ジョンジェにできない役はない!と言っても過言ではないほど、実に幅広く様々な役を演じてきたジョンジェ。そのキャパシティの広さ深さには、毎度感嘆驚嘆。でも、彼のことを変幻自在なカメレオン俳優と呼ぶのは、ちょっと抵抗があります。どんな役でもジョンジェは、そのフツーっぽい風貌をほとんど変えていません。過激で派手な演技も、奇をてらったコスプレまがいな衣装や特殊メイクもなし。極端な激太り、激やせもしません。なのに、どんな役にもスルっと自然に、しかもリアルに強烈に成りきってしまうのです。ちょっと変わった役、ちょっと凝った演技するだけで、もう演技派気取りな俳優が多い中(誰とは言わんが)、無色透明さを武器にどんな色にも染まってしまうジョンジェは、世界でも稀有な俳優と私は見なしています。韓流男優の中でも、特異な存在と言えるでしょう。
 さまざまな役を演じてファンを魅了するジョンジェですが、私は「タイフーン」や「黒水仙」みたいな硬派で骨太な武闘派ジョンジェと、「オー!ブラザーズ」みたいなコメディのジョンジェが特に好きなんです。なので、脳みそまで筋肉な、考えるより手足が出る、精神年齢が15歳ぐらいとしか思えない口調や思考回路、北斗の拳のケンシロウみたいに敵を叩きのめしまくるイッコは、剛と珍がブレンドされた美味しいヒーローでした。

 韓国の最強格闘家イッコ、とにかく強い!無敵!その鉄人、超人ぶりはもはや人間ではありません。イッコがワラワラ、ドドドドと襲ってくる敵の群れを、独りで一掃するシーンとか、サッカー競技場での空中移動とか、無茶しよんなあ~!ありえねー!なシーンてんこもりで笑えます。この映画、とんでもないアクションシーンや格闘シーンとか、イッコ、登場人物たちのキャラや言動など、昔なつかしのジャッキー・チェン映画を彷彿とさせます。オーバーリアクションな泥くさいギャクとかも、往年の香港映画のにおいが濃厚。ジャッキーへのオマージュ映画?とさえ思った。

 イッコがカッコつけた男前でも頭脳派でもなく、ちょっとアホな脳筋男なのが良かったです。絶体絶命な修羅場で必死、でもどこかトボけててトンマな感じも出してて笑えます。お兄ちゃんが大好きで、お兄ちゃんのために死にもの狂いになって満身創痍で命がけのバトルを繰り広げる姿が、けなげで可愛かったです。兄貴~!と敵をボコボコにしながら半泣きで兄ちゃんを呼んだり探したりしてる表情が、少年みたいで胸キュンです。イッコのキャラとアクションはジャッキーとかなりカブりますが、ジョンジェはジャッキーよりデカくてバキバキマッチョなので、めちゃくちゃ迫力があります。ジョンジェ、一瞬もじっとしてるシーンがなかったような。ずっと走って殴って蹴って飛んでと、全力で七転八倒しまくってます。撮影、大変だったんだろうな~。演技力以上に、身体能力と体力がないとできない役。
 ジョンジェの肉体美は、まさに韓流随一。いつも瞠目させられますが…今回もスゴいの一言ですわ

 冒頭のリングで戦うシーンで、自慢の肉体美を披露してるジョンジェ。本物のアスリート、格闘家並みのトレーニングしてるんだろうなあ。ぶっちゃけ、俳優のカラダじゃないよ。こんな体してる日本人俳優、いないですもんね~。芸術的とも言える肉体美も素晴らしいけど、やっぱあの人の好さそうな優しい笑顔が、ジョンジェの最強武器かも…と、この映画を観ても思いました。そしてどんな役でも、ジョンジェって清潔感あふれてますよね~。それもジョンジェ特有の魅力かも。
 ゲームを仕掛ける秘密組織の男エース役、シン・ハギュンがエキセントリック&ハイテンションでノリノリな怪演。すごく楽しそうなのですが、見ていて疲れますちょっと前にシン・ハギュン主演の「純粋の時代」という時代劇も観たのですが、ハギュンもスゴい肉体美でした。韓流スター、どんだけ鍛えてんの。組織を裏切ってジョンジェを助ける女の子役は、歌手のBoA。何でボアなの?地味~な顔してます。女優として華がなさすぎ。
 映画じたいは、ジャッキーの香港映画が好きな人なら楽しめる内容。あのノリがダメな人は、観ないほうがいいかも…

 ジョンジェの新作「暗殺」も、日本公開決定!内容が反日的ということでも話題になりましたが…
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秘密の扉①~⑩ 王子さまは名探偵

2016-05-09 | 韓国のドラマ
 「秘密の扉」第1話から10話まで観たニダ!

☆名君?暴君?
 血塗られた政変を経て王座に就いた英祖王は、陰謀の首謀者キム・テクに脅されつつ、絶対的な権力で宮廷を支配しています。
 カリスマでもあり卑小でもある王さまを怪演しているのは、「根の深い木」での名演も記憶に新しい名優ハン・ソッキュ。またまた王さま役ですが、英邁で高潔な君主だった根深木と違って、今度はかなりブラックで悪辣で邪気さえある独裁者なのが面白いです。こっちのほうが、ソッキュ氏に合ってる感じ。喜怒哀楽と裏表が激しく、肚黒くて狡猾な王さまの言動が怖くて、かつ笑えます。いちおう主役なのに出ずっぱりではないソッキュ氏、出てくるとまるで舞台の独り芝居のような演技。私、ソッキュ氏の声が好きなんですよ~。イ・ビョンホンと並ぶ美声だわ~。若い頃は苦手だったけど、根深木で大ファンになりました。今回のソッキュ氏も楽しみ(^^♪

☆プリンス
 英祖王の嫡男で世子(セジャ、皇太子)のイ・ソン。ブラックでエキセントリックなパパと違って、優しく凛々しく清廉で正義感の強い王子さまです。演じてるイ・ジェフンは、ゲイの男の子を演じたオムニバスBL映画「ただの友達?」でしか見たことがなかったのですが、なかなかカッコカワいいですね!涼しげで爽やか。チュ・ジフンから爬虫類っぽさを抜いて優しくした感じ。たまに東山紀之を素朴にした感じにも見える。

☆ヒロイン
 貸本屋の娘で覆面小説家の少女ジダム。「太陽を抱く月」でヨヌの少女時代を演じてた子ですね。すごく可愛いのですが、私が苦手な某大女優にそっくり。でも、あの大女優と違って、圧のような私カワイイデショ?オーラがないので安心。可愛さよりも利発さを優占させてる演技に好感。
☆BL主従
 百鬼夜行の宮廷内で、王子さまが心を許している数少ない人間のひとり、宮廷画家のフンボク。二人の身分を超えた親密ぶりに、ちょっとBLレーダーが反応!

 フンボク役は、「根の深い木」では王子役だったソ・ジュニョンくん。地味イケメンな彼、主役を張れるスターにはなれそうにないけど、地味に味わいある脇役として息の長い活躍をしそう。
☆忙しい名脇役たち
 このドラマも、また出た!な名脇役たちがひしめいてます。キム・テクは「コーヒープリンス1号店」のオーナー、「イルジメ」の悪い王さまも印象的だったおじさんですね。宮廷を二分する派閥、老論派と少論派の政治家たちは、「奇皇后」のヨンチョル、トクマン、皇太后の侍従が再集結。「バリでの出来事」のチョ・サンベもいます。彼、いま観てる「会いたい」にも出てるんですよね~。ジダムの親父は、「キツネちゃん、何しているの?」の編集長。
☆お気にのイケメン見~つけた
 今でいう警察官みたいな役人のひとり、キーセンに化けたジダムを追いつめるピョン・ジョンインが、結構かわいいイケメン!

 本当にキーセンなら夜伽をしろ!と、ジダムを抱こうとするピョン・ジョンインのギラついた♂の目つきが素敵でした。

☆譲位再考
 都合が悪くなると、退位する!!な王さま。譲位をさせないために、イ・ソンや臣下たちは飲まず食わずでストライキ。韓流時代劇ではお馴染みの、寝殿の前で王さま~!お考え直しを~!と額づくシーン。日本の時代劇では見られない異様な光景ですよね。
☆王子さまは入浴中
 宮廷に忍び込んだジダムを匿うイ・ソン。風呂に入ってごまかすシーン、これも韓流時代劇ではよく使われるパターンです。上半身裸のイ・ジェフンくん、なかなかいいカラダしてました。さすが韓流男優!
☆ロマンスに違和感
 いい感じになるイ・ソンとジダムですが。中学生にしか見えないジダムと恋愛に発展してもいいのかなあ?
☆IFシーン多用
 イ・ソンが王さまを追いつめて修羅場に!と思ったら、イ・ソンの想像だった、というシーンに騙されること数回。

☆イ・サン
 あまり仲睦まじくない夫婦のイ・ソンと妃ですが、3才になる息子がいてビツクリ!ママに例の額づき直訴を強制され、わんわん泣いてる可哀想な幼子は、後に名君として知られる王、ドラマや映画(ヒョンビンの「王の涙」)にもなったイ・サンになるのですね。優しく誠実な人柄のイ・ソンなのに、子どもを慈しんでるシーンは全然なし。
☆もう退場?!
 陰謀に巻き込まれた下っ端たちの末路が悲惨。ピョン・ジョンインも捕えられ、拷問される。痛めつけられても屈しない彼の男気に萌え~。でも、子どもがどうなってもいいのかという脅しには…って、あんた嫁も子どももいたんかい!と、拷問よりもその事実に私はショック(笑)。
★総括
 すごく面白いです!私、ほんと血塗られた宮廷陰謀劇が好きなんだな~。根深木のようにミステリー仕立てで、中途半端なコメディ色やスウィート色もなく、いたってシリアスで血なまぐさいのもチョア。
 ハン・ソッキュの舞台調演技も面白く、イ・ジェフンの清潔感ある、優しそうで悲しそうなプリンスぶりにも、毎回胸キュンです。
 英祖王とイ・ソン(思悼世子)の悲劇を描いた映画「王の運命」も楽しみ。早く観比べたいです。

 確かにチュ・ジフンとキム・スヒョンに似てるんだけど、二人ほど個性が強くなくてあっさり系、涼しげで優しそうなところがとっつきやすいイ・ジェフンくん。佳作との誉れ高い「建築学概論」や、ハン・ソッキュと共演してる「パパロッティ」、異色のサスペンス「悪魔の倫理学」など、映画も面白そう!
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ブン屋たちの聖戦!

2016-05-04 | 北米映画 15~21
 「スポットライト 世紀のスクープ」
 新聞社ボストン・グローブで、事件や問題に焦点を当てる連載“スポットライト”を担当する記者たちは、カトリック教会の神父が児童に性的虐待を加えた事件の真相を調査し始める。彼らはやがて、強大な力を持つ教会が真実を隠蔽していたことを探り当てるが…
 今年のアカデミー賞作品賞、脚本賞を受賞した話題作を、やっとこさ観ることができました~!
 教会の醜聞や腐敗を描いた作品は、これまでもありましたが…この映画で暴かれた闇も、深刻で悲惨。神父による児童の性的虐待だなんて、信じられない信じたくないです。でも、心配してたような重苦しく暗い映画ではなかったです。真実を追う記者たちの正義感と熱意あふれる奔走・奮闘を、まるでスポーツ選手の競技を応援するかのように見入ってしまう描き方をしていたからでしょうか。
 それにしても…神父による児童の性的虐待だなんて、おぞましいの一言です。ほとんど公然の秘密みたいになってたことにも愕然。発覚しないように組織ぐるみで隠ぺいする教会。巨大な力に守られてヤリたい放題、まさに小児愛者のパラダイスじゃん!小児愛者は神父になればいいのでは、とさえ思ってしまった。都合の悪いことは闇に葬る巨大組織、鬼畜な変態神父も怖いけど、子どもよりも教会を守る親や地域社会にも戦慄。宗教って、信仰って…子どもを傷つけることを許す神さまなんていない、と私は信じたいです。
 いたいけな子どもを傷つけ害す奴らほど、許せないものはありませんよね~。加害者にも事情がある、なんて言うけど、子どもを殺したり虐待してもいい事情なんて絶対ない。性的いたずら、強姦だなんて、ある意味殺される以上の仕打ちですよ。どうしてそんなことができるのか、理解できない理解したくない。吐き気がします。神父という立場を利用して、信頼につけこんで子どもを汚らしい欲情の対象にするなんて、ほんと犬畜生にも劣る卑劣さ、非情さです。放置したり子どもを黙らせる親も最悪。私が被害者なら、神父同様親も恨みます。劇中に登場する、虐待によって心身にトラウマを負った人たちにも胸が痛みました。今もどこかで、子どもが…と思うと、ほんといたたまれなくなります。

 この映画、スキャンダラスな問題を扱いながらも、ヘンに感情的で煽情的なシーンや展開はなく、いたって地味~です。記者たちだけでなく、教会関係者や被害者、その家族、弁護士などたくさんの人物が登場するのですが、どの人も特に目立つこともなく、深追いみたいな人物描写もなくて、全体的に余計な描写をスパっと削った、無駄がない感じになってたのも良かったです。主役であるスポットライトの記者たちも、真相を追う姿にまさにスポットライトが当てられていて、彼らの私生活とか妙な恋愛がらみなエピソードなども皆無だったのも、すっきりしてて観やすかったです。
 スポットライトの面々を演じた俳優たちが、見事なアンサンブル演技。みんな個性的、熱演しながらも、演技派気取りにありがちな悪目立ちがなく、鼻につく“俺って演技巧いだろ?”演技もなかったのが、まさに奇跡的なハーモニー。
 私のスポットライトは、もっぱら大好きなマーク・ラファロに当たってましたが
  
 「フォックスキャッチャー」に続いて、2年連続でオスカー候補となったマーク、やっぱええわ~今、マット・デーモンと並んで夫になってほしい男No.1です。ほんと、優しそうで誠実そうで、それでいて男くさくて♂フェロモンたっぷり。この人なら信じられる!ついて行きたい!Hも優しくて情熱的そう!と思わせる頼もしさ、力強さ、セクシーさに惚れ惚れです。

 朴訥で飾り気ナッシング、服装なんかどーでもよさそうな風采も、いかにも仕事に追われた記者っぽかった。「黒い樹海」の向井理なんて、こんな記者いねーよ!なリアリティゼロっぷりでしたもんね。上司に早期公表を訴えるシーンは、観る者の心を揺さぶる圧巻の大熱演でした。好きなスターにはいろんな役を演じてほしいものですが、マークだけは悪役、卑劣な役はしないでほしいんですよね~。マークの温かさ、真摯さは、心のよりどころともいえる稀有な魅力なので…
 スポットライトのリーダー役、今や名優のマイケル・キートンも、シブいながらもやっぱちょっとコミカル風味もある好演。去年の「バードマン」に続いて、主演作が2年連続アカデミー賞受賞って、ナニゲにスゴいですよね。紅一点、レイチェル・マクアダムスも、ヘンにヒロイン顔せず、抑え気味、控えめな演技が好感度高かったです。
 新しい局長役、リーヴ・シュレイバーも静かなる名演!

 彼も地味シブ!クールだけど人情味のある雰囲気、冷静沈着な演技が素敵でした。いい役者ですね!すごく好きになりました。
 教会がますます怖くなったけど、お寺は大丈夫なのかな~…近所にあるお寺で、児童の習字とか放課後デイサービスとかやってるけど…こんな映画を観ちゃうと、不審な目で見てしまいます…

 「グランド・イリュージョン」の続編が楽しみなマーク。GG賞の主演男優賞にノミネートされたコメディ“Infinitely Polar Bear ”は、日本で公開されるかな~…
 
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復讐するはレオにあり

2016-05-02 | 北米映画 15~21
 「レヴェナント 蘇えりし者」
 西部開拓時代のアメリカの未開拓原野。狩猟中に熊に襲われ瀕死の重傷を負ったヒュー・グラスは、最愛の息子を殺し自分を置き去りにしたフィッツジェラルドへの復讐を果たすため、大自然の猛威の中で過酷なサバイバルの旅を続けるが…
 「バードマン」に続き、二年連続でアカデミー監督賞を受賞という快挙を成したアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督作品。
 レオナルド・ディカプリオ、期待通り、予想以上の大激演でした!観終わった後の、胃もたれに近い食い過ぎた感。このオナカイッパイ!ゲップ!感、好きなんですよ私。最近の俳優って、無難で軽くて薄い人たちばかりじゃないですか。感動や刺激に飢えた腹ペコの時に、少量のおかゆしか口にできないという物足りなさ。その点レオは、食えるもんなら食ってみろ!と言わんばかりの、どどーんと出された味付けの濃ゆい巨大ステーキみたいな役者。一部の映画ファンからは、演技が力みすぎで過剰!いかにも賞狙いであざとい!なんて批判されていますが、それの何が悪いの。うんざりするような学芸会、CM演技よりも、レオの激烈衝撃的な演技こそ、お金を払って見る価値があるというものです。

 で、ついにオスカーを獲得したレオ。もし受賞を逃してたら、当分チャンスもやる気もなくなってただろうな~と、あらためて受賞に安堵しました。これまでノミネートされた演技も、どれもオスカーに値する素晴らしいものでしたが、これで受賞はちょっと?もっと受賞にふさわしい役、演技はあるはず…と思ってた私も納得な、今回の初受賞。生半可な俳優には絶対ムリな壮絶な演技に、ただもう瞠目するばかりでしたが…あまりにも凄絶で、ほとんどギャクの域にも達していたような…ひょっとしてこれ、笑いを狙っているのかしらん?と、思わず吹き出してしまうそうになったのも一度や二度ではなかった…
 もうレオ、悲惨すぎ痛ましすぎ。もうひたすら酷い目に遭いまくって、ぐおぉー!!ぐわー!!ギエェ~!!と悶絶絶叫。もしくは、死んでたまるかー!とばかりに、ふんがー!!と奮い立つ、それだけ、みたいな映画なんですよ人間って、あっけなく死ぬかと思うと、なかなか死なない生き物でもある…

 ↑もうずっとこんな顔ばっかしてます
 心の中でツッコミまくらずにはいられなかったのが、レオの不死身っぷり。何で死なないの!?そこは死ぬでしょ?!なシーンてんこもりなのですが、死なないんですよ冒頭のインディアン襲撃の阿鼻叫喚な地獄絵図、巨大グリズリーに負わされた瀕死の重傷、生き埋め、極寒の雪嵐、激流の川に流されetc.どれか一つだけでもフツーは死にます。まるでRPGのように次々と襲いかかる危難、苦難を、ズタボロになりながらも決死でクリア。執念でゾンビのように復活、サバイバルするレオの鬼の形相、全身から揺らめき立つ気焔は、まさに入魂の演技。レオのファンじゃなくても、驚嘆し圧倒されること間違いなしです。ああいう精神と肉体を削るような演技って、なかなかお目にかかれません。レオも当分の間は控えるのではないでしょうか。そう何度もできるもんじゃないでしょうから。

 劇中の衝撃的なサバイバル方法に、ただもう仰天、お口ぽかーん。特に目がクギヅケになったのは、死んだ馬の内臓を取り出して、馬の腹の中に全裸になって入って風雪を凌ぐシーン。そーいや「ハンニバル」でも似たようなシーンあったっけ…すっぽんぽんになったレオのお尻が可愛かった。数々のサバイバル術を伝授してくれるレオですが、まったく参考にはなりませんフツーの人にはまず不可能だし、第一その前にフツーの人なら死んでますし。

 もう原型をとどめてないほど、傷だらけ血だらけ泥だらけなレオですが、たま~に、ふとした瞬間に、あ、やっぱ可愛い!とキュンとなる表情、イケメンのかけらを見せてくれます。
 圧巻の役者魂、イケメンといえば、レオの独壇場ではありません。ヒュー・グラスの息子を殺し、グラスを生き埋めにして置き去りにする非情な男、フィッツジェラルドを熱演・怪演したトム・ハーディも、やっぱスゴい俳優!男前!

 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が大ヒット、この映画では初のオスカー候補と、大ブレイクを遂げたトムハ。今や最も勢いがある映画界の寵児となった彼が、レオにも引けを取らぬ強烈さで魅せてくれます。とにかく冷酷で激烈!触れてはならぬ地雷みたいな不穏さ、危険な空気をこれでもか!と放出してます。目つきがヤバすぎる!悪人というより、心がない男、みたいな怖さ。グリズリーみたいな荒々しさ、ゴツさですが、よく見ればやっぱ可愛い顔なんですよね~。レオにしろトムハにしろ、イケメン隠しって難しいんですね。ブサイクな名優じゃなくて、イケメンが崩壊するからこそ魅惑的なんです。風貌も好きですが、トムハのあの独特なモゴモゴした喋り方もすごく好き!

 ラストの、雪を鮮血に染めるレオVSトムハの最終決戦も、目を覆いたくなるような惨劇です。とにかく残虐なシーンが多いので、心臓が弱い人にはお勧めできない映画です。でも、厳しくも広大壮麗な自然をあますことなくとらえた映像は、驚異的に美しくて感動的。どーやって撮影したんだろ。

 ↑憎悪、敵意メラメラだった映画と違い、私生活では仲良しなレオ&トムハ。カキタレぐらいにしか思ってない女よりも、男の友情を大事にしてるレオに、すっかり懐いてツルんでるトムハが、ちょっと心配。嫁と子どもほっぽらかして、レオ兄さんと遊んでばかりいちゃダメよ!

 激烈な役ばかりじゃなく、たまには軽いコメディとか恋愛ものにも出てほしい二人です
コメント (8)
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