まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

音楽になる前の音符みたいに

2015-03-31 | 北米映画 08~14
  「あなたとのキスまでの距離」
 ニューヨーク郊外で妻子と暮らす音楽教師のキースは、ホームステイすることになった18歳のイギリス人留学生ソフィが、ピアノの才能を秘めていることに気づく。チェリストとしてニューヨーク交響楽団に入団することを夢見ているキースは、ソフィに惹かれていくが…
 スウィート&ロマンチックなラブストーリー、みたいな邦題ですが。昼ドラも真っ青なドロドロ設定にビツクリしました~。女子高生が妻子ある下宿先の主人と愛し合ってしまう…という道ならぬ恋の物語です。 
 音楽を通してキースとソフィが共感し合い、静かに恋に落ちていくプロセスが静かに繊細に描かれていて、胸キュンなシーンもあったりするのですが…お互いの気持ちに気づいて衝動が抑えられなくなりそうになった頃から一転、奥さんと娘にバレて地獄の修羅場に。何もかも捨てて愛に生きようと盛り上がる二人が、だんだんハタ迷惑なバカップルに見えてくるんですよ。とにかく、キースの奥さんと娘が可哀想!確かに、夫の夢やロマンを解せず、家庭や生活を守ることを優先させる世知辛い所帯じみた奥さんは、男からしたら味気ないしウンザリすることでしょう。でも、だからといって裏切ったり傷つけたり捨てたりしていいわけない。あの奥さんに非はないけど、あるとすれば、あまりにも男の気持ちを軽視しすぎたことかな。あれじゃあ愛も冷めますよ。くだらない、それどころじゃないと思っても、程よく夫に合わせることは肝要かと。結婚生活においては、あまりにも良妻賢母すぎるのもマイナスなんだな~と思ってしまいました。

 いちばん可哀想なのは、娘です。自分と同じ年頃の居候娘がボーイフレンドを寝取った(と思い込む)だけでなく、父親とまで!ショックすぎる。娘のボーイフレンドが、これまたクソ野郎なんですよ。ヤリチンなだけでなく、ソフィとヤってもないのにヤったと自慢げに言いふらしたり。まさに女の敵。でもあーいうクソ野郎が、なぜかモテたりするんですよね。男を見る目がない女って、ほんと多いから。クソ野郎に復縁を迫る姿が、みじめすぎて胸が痛くなった。いい子なのに、あんな非道い辛い目に遭うなんて。
 諸悪の根源、英国娘のソフィ。イギリスからアメリカにやって来る彼女ですいが…いったい何しに来たの?!なトンデモ留学生ぶり。あーいう悪気がまったくないのに災いを招く女って、ほんと恐ろしいわ。はるばるイギリスからアメリカに来て、すぐに不倫、家庭崩壊させるソフィー、まさに疫病神、魔性の女です。ソフィみたいな芸術家気質の女って、魅力的だけど関わりたくないタイプです。自分の気持ちに正直に、恋を貫く、そのために自分も他人も傷ついて不幸になってもいい、みたいな気性って憧れますが
 ヒロインのソフィを演じたのは、「博士と彼女のセオリー」で今年のアカデミー賞にノミネートされた、イギリスの新星フェリシティ・ジョーンズ。

 すごい美人!とか可愛い!といった女優ではないけど、何か深い強いものを秘めてる感じが、若さや見た目だけの女優とは違う雰囲気を放っていますね。ハリウッド女優にはない聡明さとか、ちょっと読めない謎めいた感じとか、さすが英国女優(しかもオックスフォード卒だとか)というか。アメリカンギャルの中に混じってると、その地味さシンプルさが返って目立つ品性にもなってて。
 キース役は、大好きなガイ・ピアース

 ガイピーも、すっかり熟年男になりました。顔がシワクチャなんだけど、雰囲気が若いせいで、おっさん臭くないんですよね~。今でも全然イケてます。小娘に惹かれて戸惑ったり幸せを感じたりしてる時の表情とか仕草とか、抑えた感じなのが切なくて可愛かった。ギターやチェロを弾くシーンも素敵でした。あんなカッコいいおじさんが居候先にいたら、しかも奥さんとうまくいってなくて、趣味も同じだったりしたら、恋に落ちるなというほうが無理ですね。着替えシーンで、ちょっとだけ上半身裸になるガイピーですが、音楽家にしては筋肉質なナイスバディ♪
 修羅場ドロドロ設定ですが、淡い透明感ある映像が、不倫の生々しさとか湿り気とかを薄めています。

 今でもカッコいいガイピー素敵おぢさまの一人です
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鯉せずにはいられない春

2015-03-29 | カープ
 プロ野球ペナントレース、開幕!
 今日、広島はお祭り騒ぎでした!言うまでもなく、黒田博樹が公式戦に初登板する日だったからです。カープファンが長い間待った、夢にまで見た瞬間が、ついに!広島中、いや、日本中の野球ファンが胸を高鳴らせつつ、固唾をのんで黒田の登場を待ちました。それにしても、いつもに増して真っ赤に染まったマツダスタジアム!壮観ですね~。大興奮でカオス状態の球場。あ~私も行きたかった…

 20億円を蹴った男!カネよりも恩義を尊ぶ男!と黒田の男気復帰には、他球団のファンや多くの有名人の心を動かしました。黒田の登場曲は、何と!B'Zが書き下ろし。金満球団のソフトバンクが依頼したって、松坂用に作ってはくれないでしょうし。いかに黒田が特別で大きな存在かが、これでまた証明されましたね。ボーカルの稲葉さんは確か岡山出身じゃけえ、カープファンなんかのお?何でわしに依頼がこんのんじゃ!と、奥田民夫や吉川晃司、ポルノグラフィティあたりは、さぞや複雑な心境なのでは
 ヤクルトとの初戦は、まさかの敗退期待が大きかっただけに、出鼻を挫かれてしまったガッカリ感は巨大でした。マエケン~!どうした~!しっかりしんさいや~!オフの間の、あの自信に満ちた態度は何じゃったんね~。調子にのってバラエティに出すぎたせい!という辛らつな意見もチラホラ…マエケンだけでなく、期待の高かった鈴木誠也のダメダメっぷりにも愕然!あまりの不甲斐なさに、誠也くんベンチで悔し泣きしてたらしいけど…もう優勝しかない!と先走って燃えてたファンに、しょっぱなから不安という冷や水をぶっかけてくれたエースでしたが…

 ↑ここぞという時に勝てないマエケン…
 大丈夫なんかのお…ワクワクよりも、だんだんハラハラ、ヤキモキ、胃が痛くなる試合展開は、今年も同じみたいですね第2戦の先発は、おばあさんが日本人だという新外国人のジョンソン。長身の可愛いイケメンです。でもまだ未知数の男。どうなることやら…という杞憂を、吹っ飛ばしてくれた快進撃!パーフェクトに近い快投に、カープファンは驚喜乱舞!いい外人獲得したのお~!菊池のホームランもあって、カープは第2戦でやっと勝利!嬉しいという以上に、ホっとしました。これもいかにもカープって感じ。
 そして、待ちに待った黒田博樹登場の第3戦!チケットは即ソールドアウト!熱狂的な応援の気炎が球場を包み込む中、ついに主役がマウンドに立った!おかえりなさいコールの嵐!黒田が現れただけで、もう勝利したかのような興奮の坩堝!

 その貫禄、冷静沈着さ、そこにいるだけで安心できる頼もしさ。やっぱ真のレジェンドは違いますね~。自分の周囲で渦巻く熱狂にも、黒田は淡々と、でも重々しく。いや~。ぶちカッコええのお~。派手でチャラくて軽薄、自信過剰ビッグマウスでナルシーなスポーツ選手ばかりの昨今、黒田の寡黙さ、重厚さ、謙虚さ、そして力強さは、返って新鮮に映ります。

 今日も手ごわいヤクルト打線。でも、さすが黒田!ヒヤっとさせる場面もありつつ、スッパスッパ、バッタバッタと燕を斬りまくり!そのたびに大歓声が響くスタジアム。鮮やかな投球のみならず、苦手だという打線でヒットもキメるなど、まさに黒田デー!無失点でマウンドをおりたのでした。
 相変わらず打てない野手たち。チャンスもすぐに潰してしまう胃痛もののテイタラク。黒田を援護できないどころか、黒星にしてしまうというあってはならない事態の危険性に、カープファンが凍りつく。ああ神さま仏さま、どうか、それだけはお許しを~!
 願いが、祈りが届いたのか、息詰まる攻防の末、何とかカープ勝利!2連勝!黒田の復帰を、かろうじて歓喜で飾ることができました。これで初戦も勝ってたら、言うことナシなんだけど…いや~でも、ほんと胃が痛くなる試合ばかり。今年も胃潰瘍な応援の日々になりそう…

 ↑野球少年時代の黒田、可愛い!同じくカープに復帰した新井さんとは、今も昔も大の仲良し
 その夜は、情熱大陸で黒田のドキュメント。必要以上に自分を良く見せようとしない朴訥な人柄には、好感を抱かずにはいられません。見た目もカッコいいしね~。男らしいですよね~。黒田みたいなイモゴリラ系、好きなんですよ。あまり感情を表に出さないけど、ふと見せる笑顔が可愛い!入浴シーンなどサービスシーンもあったりして、ファン必見の回でした。
 ますます盛り上がるカープ!次はDeNAと決戦!吐血するほどわしらの胃を傷めてもええけん、勝って勝って勝ち進んでくれえや~!

 次はいよいよ大瀬良くんじゃ~!のんきにカピバラってる場合じゃない!頑張ってね!

 ↑プリンス堂林との萌えツーショット。マエケン、黒田に次ぐエース候補と見なされてる大瀬良くんと違い、堂林くんの無残な凋落ぶりときたら。何か痛ましくて…かつては野村前監督の薫陶と寵愛を一身に受け、カープ女子から絶大な人気を誇り、将来を嘱望されていたプリンスですが…年上の人気女子アナとの結婚がケチのつき始め?移り気なカープ女子の人気を失い、グッズがさっぱり売れなくなり、試合で結果を出せない精彩を欠いた彼に緒方新監督は冷たく厳しく、ついには1軍で使える選手ではない!と無情な宣告とともに2軍落ち…堂林くんがプリンスの座を追われてしまったことに、元女子アナのマエケン嫁がほくそ笑んでるという噂が。カープ妻同士の戦いも熾烈そうまさにイバラの道、崖っぷちの正念場にある堂林くん。甘い新婚生活どころじゃない。でも、彼は持っている男!必ずや、再び輝けるステージへと駆け上がってくるはず!
 
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精子濫用の恐怖

2015-03-23 | 北米映画 08~14
 「人生、サイコー!」
 父親の精肉店で配達をしているデイヴィッドは、若い頃に精子を提供した精子バンクの管理ミスで、自分に500人以上の子どもがいることを知るが…
 ヒットしたカナダ映画「人生、ブラボー!」のハリウッド版リメイク。ハートフルなコメディ映画、のはずなのですが…よく考えたら、とてつもなく恐ろしい話なのです。実際に自分に500人以上の子どもがいて、彼らが団結して自分を探そうとしてるなんてことになったら、戦慄以外のナニモノでもありませんよ。一般人から提供された精子の杜撰な管理や濫用、個人情報の漏洩など、こんなこと許されたら世界はメチャクチャですよ。笑えない。原発事故と同じぐらいの恐怖、危機感を覚えてしまいました。借金とか親にプレゼントする旅費のために、精子を売りまくってたデイヴィッドですが。容易な精子の売り買いも、大問題だと思いました。
 そんな危険性への警鐘的な内容ならともかく、映画じたいはハリウッドのコメディらしく、ノーテンキでハッピーなノリ。都合がよすぎて、だんだん不快にさえなりました。主人公のデイヴィッドが、あまりにも非道い男で呆れた。いいかげんだけど、いい奴なキャラな彼ですが、やってることは家族や恋人、友人に困惑迷惑、混乱ひんしゅくをもたらすだけの、自分勝手な最低男なんです。金ほしさに精子提供しまくり、子どもが500人以上いると知ると、彼らに会いに行って小さな親切程度の手助けしたり、借金返済のために大金が要るとなると、精子提供者の人生を脅かした!と賠償金目当てに訴訟。でもやっぱり金よりも情!と気づき、父親と名乗り出て裁判を反故にし、友人の弁護士の尽力を無駄にしまくる。自己中心的すぎ、自己満足すぎ!子どもたちに関わる姿も、軽い友だちのノリ。父親として責任をとる覚悟なんて、全然なさそう。特に障害のある息子に対しては、ハンパな気持ちで関わってほしくないと思った。自分の気が向いた時だけ彼に会いにいくなんて、罪深い行為ですよ。

 子どもたちがみんないい子、というのも都合が良すぎると思った。中には性悪や犯罪者、狂人がいてもおかしくないし。そんな子どもがいても、デイヴィッドは真摯に向き合えるのか。それと、デイヴィッドの子どもたちは、みんな若い男女。集合して和気藹々と父親探ししているうちに、兄弟姉妹同士で恋愛関係になっても不思議はない。モラルや倫理もない事態に陥る怖さも。あと、デイヴィッドの家族が可哀想!金ほしさに精子を売りまくった男の父、マスかき大王の兄弟、と世間に蔑まれ誹られるだろうし。私だったら、縁切りです。

 こんな男、近くにいてほしくない!と心底思わせるデイヴィッドですが。あーいうどーしようもない男が、不思議と愛されるんですよね。ちょっと私の兄とカブるんですよ。兄もろくでなしなんですが、ダメな子ほど愛しいのか、昔から両親は私や妹よりも兄を可愛がってるし、私なんかこんなに真面目に常識的に誰にも迷惑かけないように生きてるのに、兄みたいに友だち多くないし。何やっても憎まれないデイヴィッドや兄みたいな人、イヤだけど羨ましくはあります。
 デイヴィッド役は、大好きなヴィンス・ヴォーン。かつてはハリウッド悪役商会の若頭的な極悪野郎だったヴィンスも、今ではすっかりオチャメなおばか俳優として大成。コワモテて巨体だけど、憎めないおっさん役がオハコになってるヴィンスですが、また若い頃のように凶悪な役もやってほしいものです。
 デイヴィッドの友人役は、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」でmy イケメンレーダーをビビビとさせたクリス・プラット

 ポッチャリしてて、イケてるおデブって感じで可愛い!弁護士としては頼りない、やもめなイクメンぶりも微笑ましかった。オチャメで優しくイケメンなクリスみたいなパパ、いいですね~。風貌といいキャラといい、「イエスマン」のブラッドリー・クーパーとカブるクリス。大作話題作に次々起用されてるみたいだし、ブラパの次は彼がスターダムに昇りそうですね。
 500人の子どもの中では、俳優志願のウェイターの男の子がイケメンでした。ヴィンスの子というより、クリスの子みたいだった。

 ↑「ジュラシック・ワールド」日本公開が待ち遠しい!それはそうと。新インディ・ジョーンズは結局、クリスに決まったのかしらん?
 
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ド変態イケメンとSM愛人契約!

2015-03-19 | 北米映画 08~14
 「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」
 女子大生のアナは、校内新聞のインタビューで知り合った若き大富豪、クリスチャン・グレイに心惹かれる。特異な性癖を秘めたグレイは、アナにある提案をもちかけるが…
 結論から申し上げますと、しょーもない映画でした~あまりのつまらなさ、くだらなさに、途中で寝るな!寝たら死ぬ!な雪山遭難状態に陥ってしまいました。
 アナとグレイがHするまでは、陳腐なハーレクイン調、もしくはビバリーヒルズ青春白書調で、ずっとこんな調子が続くのか~耐えられんわ~と、恐怖さえ覚えてしまいました。H後、グレイがド変態性癖をあわらにしてゆくのですが、それも何かアホみたいで失笑ものなんですよ。アナとグレイが交わすSM愛人契約書とか、これって笑うところ?笑っていいんですよね?なくだらなさ。SM用語とかプレイ名とか、そんなことホントにやっちゃうんだね~と呆れつつ笑えた。とにかく、最初っから最後まで主人公二人の、もっと他にやること、考えることあるのでは…なヒマ人ぶり、脳内と下半身のお花畑ぶりを延々と見せつけられる、それだけな映画です。

 官能映画、という触れ込みなのに…ぜんぜんエロくないし!JAROに報告ものです。SMプレイも、ソフトすぎるというか。あれくらいなら、誰でもやってますよ(私はやったことないが)。禁断の匂いが希薄で、何かスポーツ感覚なんですよ。団鬼六先生ちっくに、もうちょっと過激さ、淫靡さが欲しいところでした。
 主人公二人のキャラにも、魅力と深みがなかったのが残念。好きな男の心の闇や痛みを共有したい、理解したいという悲壮感、苦悩がアナからは感じられなかった。グレイも、何でド変態になったのか、、もうちょっと衝撃の原因とか納得できる理由でもって描いてほしかった。そもそも、何であんなまどろっこしいSM愛人契約なんかするのかしらん。腐るほど金もってるんだから、高級SMクラブに行けば容易に安全に、いくらでも嗜好は満たされるでしょうに。素人の、ノーマルの女じゃないとダメだとか?

 アナ役は、メラニー・グリフィスとドン・ジョンソンの娘、ダコタ・ジョンソン。ブスじゃないけど、地味~。華がないな~。ママにちょっと似てはいるけど、若い頃のママのほうが可愛い(今はバケモノですが)。性と恋の悦びを知ってキレイになる、という設定みたいでしたが、色っぽくも洗練もされてなかったような。脱ぎっぷりはアッパレでした。でも、ヌードもそんなにキレイじゃなかったような…脱ぎすぎると、裸もありがたみがなくなります。
 グレイ役は、イギリス出身の元モデル、ジェイミー・ドーナン。イケメンですが、彼も地味ですね~。ユアン・マクレガー+コリン・ファース、みたいな顔?彼も頑張って脱ぎまくってましたが、いいカラダはしてるのですが、何かが決定的に足りないというか…何だろう、エロさと演技力かな?さすが元モデルだけあって、スーツもカジュアルな服もセンス良かったです。

 ↑ジェイミー・ドーナン、モデルの彼はなかなかセクシーですが、役者の彼は何か足りない…まあ、まだキャリアが浅いし若いので、今後に期待♪ 
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なめたらいかんぜよ!!

2015-03-17 | 日本映画
  もう廃人かもしれない~♪(菊池桃子の「もう逢えないかもしれない」調)
  またやっちまっただよ…携帯電話、また置き忘れ今年で3度目バス、電車に続いて、今度は映画館に。こないだ久々にレイトショー観に行ったのですが、家に帰ったら携帯がなくてOh, my god!Again?!Shit!You're fucKing asshole!!と口汚く自分自身を罵りました。
 携帯電話を落としたり置き忘れたりは、誰もがすることとは思うけど…やっても人生で1度か2度程度じゃないですかフツーは。でも私、わずか数か月の間で3度も。これって、笑止な異常事態ですよね…
 置き忘れはするけど、落とした場所の見当はつく、必ず出てくる、戻ってくるというのが、せめてもの幸い。でも、そのうち一度失ったら二度と取り戻せないものを失くしそうな予感に怯える春の夜です…

 「鬼龍院花子の生涯」
 大正から昭和にかけての高知・土佐。侠客を自称する鬼龍院政五郎の養女となった松恵は、政五郎を取り巻く男女の愛憎を見つめながら成長するが…
 私、70・80年代の邦画が大好きなんですよ。内容も演出も映像も男優も女優も、すべてが濃くて熱い。今の毒にも薬にもならないTVドラマの延長、素人同然な学芸会には、いささかウンザリ(しつつ、イケメン目当てで観てますが♪)。
 先日他界した宮尾登美子の小説の多くは映像化されていますが、中でもいちばん有名なのはこの映画なのではないでしょうか。ヒロインの台詞『なめたらいかんぜよ!』は、当時流行語にもなりました。
 戦前の土佐を舞台に、任侠に生きる男と彼を取り巻く女たちの激情人生を描いているのですが…こんなことホントにやってたの?!と、お口ぽか~んとなってしまうほどのハチャメチャさは、ほとんどギャグの域に達していて笑えます。やーさんたちが、戦国武将のような殺し合いしてたり。全体的にノリが劇画調で、クレイジーなハイテンションさ。みんな大真面目に血と汗と涙にまみれて大暴れしてるんです。あの元気さは、無気力な今の時代に必要かもしれません。
 営業上の理由から、公開当時は女性が主人公の文芸作品として宣伝したらしいけど、中身はかなり往年の東映ヤクザ映画色が強い濃ゆいです。男も女も悲惨で非道な任侠ワールドなのに、暗澹となったり深く考えたりさせない怒涛の展開に目がクギづけです。いろんな意味で、突き抜けてる感がハンパない。「吉原炎上」とかもそうでしたが、この型破りなぶっとび感が、五社英雄監督にファンが多い理由でしょうか。コアなカルト人気を誇る吉原炎上とか、生気のかけらもないゆとり世代の連中にとっては、あまりにも激烈すぎてゲロゲロもののホラー映画になってしまう。以前、録画してた吉原炎上の、あの有名なシーン(西川峰子のココ噛んで|~!!のシーン)をピーターに観せたら、吐きそう…気分が悪くなりました…とガチで青ざめてたしこれだから、ゆとりって!ちなみに五社監督はこの映画の大成功で、同じく宮尾先生の「」「陽暉楼」も映画化してます。
 この映画、キャストもコッテリ特濃で味わい深いんですよね~。

 主人公の鬼政役は、黒澤監督作品でもお馴染みの名優、仲代達也。まさに狂犬、凶犬、やることなすことメチャクチャなんですけど、何か憎めないところもある鬼政を、ダイナミックに激演してます。今の俳優にはない濃さ、迫力に圧倒されます。でも仲代氏、あまりにも何もかもが尋常じゃなさすぎて、もう怪人の域に達しちゃってるんですよね~。オーバーアクションが笑えるんですよ。笑いを狙ってるとしか思えないんです。男の色気とか哀愁なんか、もう吹っ飛んでしまってます。緒形拳とかだったら、もっとエロくて非情な野獣になってたかも。
 そして、この映画といえば。夏目雅子は今や、伝説として語られているヒロインですよね。

 夏目雅子、う、美しい…清らかで優しそうで、それでいて匂いたってる女の色香。美しいだけでなく、女優としての気概、挑戦心も素晴らしい。聖女と烈女のふたつの顔をもつヒロイン松恵を、たおやかに、かつ情熱的に熱演していて、映画を自分のものにしきっています。20代であの女優魂は、ほんと驚異的。まさに全身全霊映画女優の美しさと気迫。当時の彼女と同世代の今の女優なんて、女優とはとても呼べない薄さ、つまらなさですよね。瞠目させられるシーンは多いのですが、特に鬼政に強姦されそうになるシーンであらわになる肌には、男じゃなくてもドキっとさせられます。有名な『なめたらいかんぜよ!』とタンカを切るシーンの彼女の、凄絶でありながらはかなくもある美しさ!まさに美人薄明を地でいってしまった夏目雅子。かえすがえす、早世が惜しまれる女優です。もし生きてたら、きっと吉永小百合以上の大女優になってたことだろうなあ。
 鬼政の妻役、岩下志麻も強烈。後年、五社監督の代表作となった「極道の妻たち」に先立つ極妻っぷりも必見です。子役時代の仙道敦子の凛とした可憐さ、演技力の高さにも驚嘆。夏木マリや佳那晃子らの大胆なヌード、艶技も、今のオコチャマ向け、ジジババ向けの邦画では味わえない濃厚なエロティシズム。男優も、夏八木勲や綿引勝彦のシブい男気っぷり、室田日出夫や成田三樹男の存在感、そして丹波哲郎御大の貫禄あるラスボスっぷり。ベテランや当時男ざかりだった円熟の男優がひしめき合ってるところも、この映画の大きな魅力です。端役で、役所広司や益岡徹も出てます。アゴ&キンゾーとかも出てて驚きました。
 
 
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トーリとつながれたい

2015-03-15 | 日本映画
 「ツナグ」
 幼い頃に両親が謎の死を遂げ、祖母に育てられた高校生の歩実は、依頼人と死者を会わせる“ツナグ”を祖母から受け継ぐことになるが…
 私、お涙ちょうだい系がホント苦手なんですよね~。感動できない冷血な自分が嫌です。すごい損な性格ですよね。泣かせよう感激させようとするベタな展開や台詞に、こそばゆくなったり気持ち悪くなったり、どんどんシラケていったり苦々しく思ったりしちゃう、心がゴビ砂漠な私…
 この映画も、私がいかに冷血人間であるかを痛感させてくれました。だいたいね、死んだ人間に一度だけ会える、という設定がちょっと…そんなに会いたいもんかね?私にはそんな人、一人もいません。生き別れならともかく、死んじゃったのなら両親や兄妹でも会いたいとはそんなに思わないかも…
 あんなに簡単に死人と会えちゃうのもなあ。死に別れた時の悲しみや痛みは何だったの、と気まずくなりそう。死人との再会なんて、嬉しいというより困惑狼狽、そして恐怖ですよ。つまり、幽霊と対面してるわけですから。感動的な再会になる自信が、私にはありません。写メとか録音とかしたらどうなるのかしらん?と思ってしまった。そして、会いたい人より会いたくない人のほうが圧倒的に多い、という事実に苦笑してしまいました。私がそうであるように、私が死んでも会いたいと思ってくれる人はいないでしょうねほんと、私って不幸な人間だわ~。

 それにしても。ツナグの依頼人が映画みたいに善人ばかり、一般人ばかりというのはありえない話です。もしほんとにツナグが実在したら、確実に国家権力や闇の巨大組織に利用されちゃいますよ。私が歩実だったら、確実にあの特殊能力を悪用しますていうか、あんなお涙ちょうだいだけに利用するなんて、もったいないですよ。犯罪捜査とかに活用されるべき!

 死んでしまった人を、言いたいことがあるからとか聞きたいことがあるとかで呼び戻すなんて、自分勝手で自己満足なエゴ以外のナニモノでもないのではないでしょうか。どんなに気になることがあっても、旅立ってしまった人はそっとしてあげたい、と私は思いました。お涙ちょうだいじゃなくて、隠した金のありか教えろー!とか、死んでも許さねー!とかいった内容だったら、私好みなブラックコメディになりそうですが。それにしてもこの映画、御多分にもれず少女漫画が元かと思ったら、直木賞作家の小説の映画化なんですね。最近の直木賞って、こういうライトノベル系でも受賞するんですね。
 旬な若手と大ベテランが共演してるキャストは、なかなかの顔ぶれでした。主人公の歩実役は、大好きな松坂桃李

 いや~。やっぱカッコカワいいっすね~。高校生役にしては、ちょっと大人っぽすぎるけど、時おり見せるあどけない無垢な表情とかに、胸がキュンキュンしちゃいます。背が高くてスタイルいいですね~。相変わらず瞳と声が美しい!CMで『三ツ星食感!』と言うトーリの声が好きなんですよ!低くて甘い美声!映画の中でも、特に佐藤隆太に怒鳴るシーンの声がチョベリグ(死語)!トーリ、舞台でもイケてそう。

 ババ孝行で他人にも優しく献身的な歩実を違和感なく演じてるトーリ、実際の彼も優しそうですよね。こんな息子、弟ほしいな~と思わせます。男らしい風貌なのに、男くさくないところがトーリの魅力であり、同時に惜しい点でもあります。色気、♂フェロモンが不思議なほどないですよね。ananでのヌード&女と絡んだグラビアも、まったくエロくない。某大物女優と噂になりましたが…まあそれはないだろうな、と多くのファンは苦笑いでスルーでしたよね女には興味なさそうなトーリですがルックスといい演技といい、10年後とかが楽しみな俳優です。こういうスイーツ映画ではなく、昭和臭い映画で役者魂を見せてほしいものです。

 それにしてもトーリくん、樹木希林や八千草薫、仲代達也など超大物を脇に従えての主演、すごいですね~。ツナグの依頼人の一人、佐藤隆太も好演してます。ヘラヘラしたいい奴役の時の佐藤くんは苦手ですが、シリアスな役や性格が悪い役の時の彼は(松じゅんをイヂメまくる「バンビーノ!」の彼、最高にカッコよかったし)素敵です。スーツが似合ってて、イケメンに見えました。悪役とか積極的にやってほしいかも。「あまちゃん」で脚光を浴びた橋本愛は、美人ですが男みたいですね。顔も体もイカつい!佐藤隆太の行方不明になった恋人役は、前田あつ子?

 ↑脱いでも全然エロくないところが、かなり残念なトーリ。新作映画「エイプリルフールズ」では、セックス依存症の男の役らしいけど、あんまし期待しないでおこう青年将校役の「日本のいちばん長い日」のトーリも楽しみ♪
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美しき罠⑧~⑩ ファイナルトラップ!

2015-03-13 | 日本のドラマ(連続)
 「美しき罠 残花繚乱」第8話から最終話まで観ました~。

☆狂乱!マダム美津子
 どんどんコワレていく美津子。安定剤に頼るほど欝だったのに、躁のスイッチが入ると楽しそうにハチャメチャ行為。ブティックでの異常な試着の次は、キッチンでの狂気的クッキーづくり。愛情愛情愛情が異常~♪と、キョンキョンのヤマトナデシコ七変化の替え歌を口ずさみながら、小麦粉爆発で顔が真っ白に。美白~♪とウフフラララな美津子…まさにルナティック雑技団のマダムゆり子じゃん!脚本家やプロデューサー、ルナティック読んでる?!

 作ったクッキーの数、どんだけ~!(死語?)これだけで美津子のイカレっぷりが分かります。そーいや、マダムゆり子も山のようなドーナツ作ってたっけ。訪ねてきた圭ちゃんの前で、私ひとりぼっちよ~!と舞台女優のように嘆き倒す美津子。二人の間にあるクッキーの山が笑えます。圭ちゃんに食べてもらえず、むしゃむしゃ自分で食べる美津子、まずい!なんでまずいのぉ~!!と口から吐き出してブチギレ。完全にコメディ化してます。

☆JK娘
 両親にウンザリした美羽ちゃん、ヤケになって怪しい映画に出演することに。それを知り、阻止するりか。この展開、かなり強引で意味不明!

 ↑荘太に会社を乗っ取られて、地方に飛ばされてしまった美津子弟。早く呼び戻してあげてほしいものです
☆女優帽復活
 りかを訪ねる美津子。あの女優帽、また被ってます。インターフォン越しにヌっと現れる顔といい、多すぎるお土産のケーキといい、イカレっぷりに拍車が。帰りにタクシー奪われるのも笑えた。

☆最終戦!
 りか、圭ちゃん、美津子、荘太の4人が、本音ぶつけ合うための会合を。前は泥棒ネコ!ゴキブリ!とりかを罵った美津子ですが、今回はティッシュ!ゴミくず!もはや生き物ですらなくなってるりかです(笑)。

☆更年期知らずの奥様
 時間が経ち、反省して落ち着いたのかと思いきや。まったく変わってない美津子。相変わらず荘太のスーツをクンクンし浮気の痕跡を探ったり、美容クリニックで美貌磨きにも余念なし。狂ってるけど基本的には楽天的でノーテンキな美津子って、可愛い女性ですよね。

☆狂気のシャボン玉!
 ハッピーエンドで抱きしめあうりかと圭ちゃんを包み込む、アイドルのステージ演出みたいなシャボン玉。シャボン玉を飛ばしてる美津子が登場して爆笑!最後の最後まで、おいしいところをもってったマダム美津子でした。
★総括
 ストーリーもキャラも雑で破綻しまくってたけど、そこが笑えて楽しかったです。視聴率の悪さにヤケになったのか開き直ったのか、どんどんベタなコメディ化していったのが素敵でした。
 若村麻由美の独壇場ドラマでしたね!後半になると、ヒロインであるはずの田中麗奈をすっかり脇役へと追いやってしまってましたし。彼女のハジけてトンじゃってる狂気的お笑い演技、まさにルナティック雑技団のマダムゆり子そのもので、もうルナティックを実写化の際に若村さん起用はマストでしょう!

最優秀賞 若村麻由美
優秀賞 該当者なし
悪くなかったで賞 青柳翔 三浦理恵子 高橋かおり 村上弘明 丸山智己 マナカナのどっちか 
???賞 田中麗奈 ピーター

 4月からの連ドラは、何を観よっかな。とりあえずキムタクさんの「アイムホーム」と、青柳翔連投の「ワイルドヒーローズ」初回はチェックしとこう…
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禁読

2015-03-05 | イギリス、アイルランド映画
 早いもので、もう3月ですね…
 体調を崩しやすい季節の変わり目ですが、皆様は大丈夫ですか?!私は、私史上最悪の低血圧で、フラフラ状態です~
 あまりにも死にそうだったので、先日近所の病院に行ったのですが…悪い予感的中、ほぼ朝イチに行ったのに、もうお年寄りでいっぱい…
 お年寄りの皆様、みんな超元気そうなんですよ。病院というより、ちょっとした社交場みたいな雰囲気。私は今にも倒れそうな状態で、名前が呼ばれるのを待ちました。しかし待てど暮らせど、私の番は回ってこない。どこも悪そうにない、しかもヒマそうなお年寄りより、彼らの介護保険や医療費のために今日も明日も働かなきゃいけない私を先に診てくれないかしらん…と、つい思ってしまいました。1時間半時間以上が過ぎ、もう耐えられなくなって、また今度来ます…と、そっと受付のおばさんに言って病院からフラフラ出ました。そしたら、看護師さんが追っかけてきて、すぐに診察室へ連れていってくれたのでした。嬉しかったけど、何か複雑な気分にも。あてつけがましいマネしちゃったかな、とか(そんなつもり毛頭なくて、ただもう家に帰って寝たかっただけ)死にそうな患者は放置せずに優先してくれよ、とか、点滴されながらとつおいつ思ってしまいました。
 若いつもりでも、ガタがくる年頃なんですね。もうポンコツであることを痛感しながら、明日もフラフラ仕事します…

 「華氏451」
 超管理化された近未来の世界。害毒として読書は禁じられ、秘匿された本は見つかりしだい消防隊によって燃やされていた。消防隊員のモンターグは、妻リンダと瓜二つな女性クラリスと出会い、読書の喜びを知ってしまうが…
 原作はレイ・ブラッドベリの小説。フランソワ・トリュフォー監督がイギリスで撮った、初の英語作品、そして唯一のSF映画です。SFといっても、もちろん現在の驚異的なCGなどなく、むしろSF的なシーンがほとんどない、SF要素が極力除かれた非SFなSF映画、とでも言おうか。聞けばトリュフォー監督は、SF映画が嫌いだったとか。そんな監督が後年、SFの申し子であるスピルバーグ監督に請われて「未知との遭遇」に出演するなんて、素敵な皮肉ですね。
 閑話休題。数少ないSFシーンは、かなり時代を感じさせます。今のCGを見慣れた目には、むしろ新鮮かも。もろハリボテなセットや小道具、もろ合成なシーンとか、金かかってないな~と、SFに関しては手抜きすぎて笑えます。消防隊の出動とBGMが、懐かしのサンダーバードっぽくてノスタルジー。

 読書が禁じられている超管理社会という世界が、静かな怖さで描かれています。ありえない話じゃない、いや、過去と現在に重なる部分もあるのではないか。読書は害毒!と禁じられ、当局から流される一方的な情報に、何の疑念も抱かず暮らす近未来の人々の姿は、読書離れ文字離れし、ネット依存してる現代人そのものではありませんか。さらに、余計なことは考えるな!黙って当局の言うことを信じて従っていれば平和で安全!という社会通念って、そこはかとなく、でもジワジワと今の日本に浸透していますよね。どんどん管理化も進んでるし。それでいい、それで安心…と、だんだん何が悪くて何が良いのかも判らなくなって、自分の思考とか価値観が失われていく。私なんかも、逆らうより従うほうが楽、と思ってしまうタイプなので、危ない危ないby福田和子 と、この映画を観ながらゾっとしました。どこかほのぼのしたSFシーンも、だんだん笑えなくなります。
 どこへでもズカズカと乱入し、問答無用に傍若無人にガサ入れし、本を燃やしたり制裁を加えたりする消防隊。そのユニフォーム姿とか、まるでナチスドイツのゲシュタボ。実際にも、ナチスは焚書とかやってましたし。老女が抗議の焼身自殺とか、峻烈なシーンにドン引きです。密告や監視が当たり前になってる社会は、ひょっとしたらこんな形でファシズムは未来も支配するかもしれない、という不安を抱かせます。
 権力や暴力によって侵され奪われる思想や表現の自由も含め、テロや侵攻の脅威にさらされてる現代社会の不穏や病巣を予知したかのような内容に戦慄しつつ、誰かに操られ管理されてしまわぬよう、心を豊かに高くするための努力をしなければ、と痛感しました。最近読書してないので、図書館行ってみます。
 主演は、オスカー・ウェルナーとジュリー・クリスティ。

 オスカー・ウェルナーは、トリュフォー監督の「突然炎のごとく」でも主演を務めていましたね。細川俊之+濱田岳みたいな顔?ジュリー・クリスティは、無気力妻リンダと溌剌としたクラリスの2役をチャーミングに好演。美しいけど、整形とかダイエットやりすぎな人工的美女ではなく、リアルでナチュラルな美人。かといって、庶民的で親しみやすいかといえばそうではなく、高嶺の花な女優オーラは放っています。ジュリー・クリスティみたいな美人、ロンドンでもフツーに歩いてないでしょうし。近未来だけど、60年代っぽい彼女のファッションも目に楽しかったです。
コメント (5)
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