こないだ、また市営バスに乗ったのですが…とんだ赤っ恥をかいてしまいました♪
豪雨でJRがストップしてしまい、仕方なくバスを利用。疲れてたせいか、ウトウトしてるうちに終点に。さあ着いた♪運賃運賃おちんち○♪なんて下ネタ思いつきながら財布を取り出すと…あいやー!?小銭しかない!しかも、35円しか!そんなー!!どうしようどうしよう、冷や汗タラタラであわあわしてるうちに、バスが停まっちゃった。恥ずかしさに身もだえしつつ、いちばん最後まで待って独りになると運転手さんに『すみません、お金が…』とオズオズ謝ると、若い運転手さんは明るい笑顔で『あ、いいですよ。また今度乗った時にヨロシク♪』と、許してくれたのでした。ああ~恥ずかしかった、けど助かった~。運転手さん、何ていい人!ちょっと斉藤工似のイケメンだったし~
実家に来てたM子に話すと、いい年して無銭乗車かよ!そーいやあんた、昔も同じようなこと何度かせんかった?まさかワザと?と嗤われました。いいえ!決してワザとではありません!ただ単に今も昔も、貧乏でマヌケなだけなんです。皆さま、バスに乗るときはサイフの中身をチェックしましょう♪
「天国の門」
19世紀末のアメリカ・ワイオミング州。東欧からの移民を疎んじる牧場主たちは、牛泥棒撲滅の名のもとに移民を虐殺しようとする。保安官のジムは、恋人である娼婦のエラも虐殺リストに上がっていることを知るが…
「ディア・ハンター」でアカデミー賞を受賞したマイケル・チミノ監督が、その勢いにまかせて調子ぶっこき、やらかしてしまった世紀の大コケ映画。大幅な予算オーバー(今で換算すると総制作費約80億円!)、延長されまくる撮影、公開されると批評家からはブーイングやダメ出しの嵐、観客からも完全にソッポを向かれ、挙句は歴史ある映画会社ユナイテッドアーティスツを倒産に追いやった、という呪われた作品として“映画災害”とまで呼ばれ、ハリウッド史上最悪の失敗作として今なお悪名を残す作品を、ついに観てしまいました。
何だか観た者まで呪われそうな映画だし、西部劇は苦手だし、何よりも長い(3時間以上!)。躊躇する要素てんこもりなので、今まで敬遠してました。もともとヨーロッパや日本では公開当時から高く評価されてた今作は、最近各国でリバイバル公開されるなど、早すぎた傑作として再評価されていることもあり、じゃあ観てみよっかなと重い腰を上げたしだいです。
ハリウッドの黒歴史ともえいるこの映画、果たしてどんだけ駄作なのかな?と身構えてしまいましたが、ん?恐れてたほどのダメ映画ではありませんでした。傑作!この映画のよさが解からない奴はバカ!とまではさすがに思えず、確かにムダに長いなあ、削ってもいいような要らんシーン結構あるよなあ、とその冗漫さにはやはり辟易しました。集中力のない私には、とてもじゃないが一気に観ることはできず、連ドラ方式でチビチビと一日1時間ずつで完観。
長いけど素晴らしい超大作を観た後は、心地よい疲労感に浸るのが常ですが、この映画は感動とか感銘とかは正直ありませんでした。移民を虐殺するアメリカ人、なんて日本人が見たって気持ちいいもんじゃない。ましてやアメリカ人にとっては醜い恥部暗部だろうから、そんなの突きつけてくるような映画が受けるわけがないですよねえ。それにしても、あんな非道いことが本当に起こったなんて。でもアメリカ人だけでなく、どこの国も恥ずべき恐ろしい過ちってあるんだなあと、いつの時代も人間って業が深い生き物だと痛感しました。
冷酷で残虐なアメリカ人に虐げられ、苦しみ怒る移民!というより、生きていくためには何でもする!牛泥棒の何が悪い!な移民の姿が、お涙ちょうだいの哀れさではなく、たくましさや明るさで描かれていたのがよかったです。
長くてダレるけど、映像は美しいし、莫大な制作費をかけただけあって、広大壮大なロケーション、細部にわたって再現された街(セットとはとても思えません。実際に機関車!までわざわざ運んできたらしいし)は一見に値します。ラストの虐殺&戦争シーンは、圧巻の迫力ですが目を覆いたくなる残虐悲惨さで、まさに阿鼻叫喚の地獄絵図です。
ストーリーの軸となってる、ジムとエラ、牧場の雇われガンマンのネートの三角関係がユニークでした。ジムとネートの両方に愛されるエラが、どっちかなんて選べない~と揺れる想いに悩む、な女じゃなく、どっちも愛せるけど何か問題ある?みたいな、常識的にはトンデモないビッチ(娼婦だし)だけど、何かカッコいいんですよね。男ふたりもそれを受け入れてる関係が、大人の甘いイビツさ。西部劇とは思えぬ、まるでフランス映画みたいな恋愛です。
それもそのはず。ヒロインのエラを演じてるのが、これがハリウッド映画初出演となったイザベル・ユペールなのですから。
当時27歳ぐらい?当たり前だが若い!そして可愛い!脱ぎっぷりといい、エラのキャラといい、ハリウッド女優ではなくフランス人のユペールが抜擢されたのは正解です。明るくて活発な若き日の彼女が珍しくて新鮮、でもクールで謎めいた雰囲気とかは、今と同じ。悲惨なレイプや戦争にもたじろがず、疾走する馬上から銃をぶっ放す勇姿など、たくましく気丈なヒロインを好演してます。
↑基本的に今とあまり変わってないような気がするユペりん
主役のジム役のクリス・クリストファーソンは、地味だけどシブい素敵おぢさま。ネート役は、チミノ監督の「ディア・ハンター」でオスカーを受賞したクリストファー・ウォーケン。今でこそ怪優なウォーケン氏ですが、若かりし日の彼はちょっとジョニー・デップみたいでイケてます。冷酷なガンマンだけど、一途に純情に恋する男でもあるネートを、可愛く悲しく演じてました。壮絶な最期が強烈。
チミノ監督の「サンダーボルト」でオスカー候補になったジェフ・ブリッジスや、後年チミノ監督の「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」で主役を張ったミッキー・ロークが、脇役端役で出演しているのもお楽しみな映画です。
↑「愛、アムール」「3人のアンヌ」「囚われ人」「眠れる美女」「デッドマン・ダウン」そしてリバイバル公開される「天国の門」。何と出演作が6本!も日本公開で、2013年はファンには嬉しいイザベル・ユペール祭りな年に。還暦にしてますます売れっ子な彼女に感嘆。国籍問わずなワールドワイドぶりですが、本国フランスの作品が一本もないのが不思議で残念。ユペりんのフランス映画も久々に観たいな~
豪雨でJRがストップしてしまい、仕方なくバスを利用。疲れてたせいか、ウトウトしてるうちに終点に。さあ着いた♪運賃運賃おちんち○♪なんて下ネタ思いつきながら財布を取り出すと…あいやー!?小銭しかない!しかも、35円しか!そんなー!!どうしようどうしよう、冷や汗タラタラであわあわしてるうちに、バスが停まっちゃった。恥ずかしさに身もだえしつつ、いちばん最後まで待って独りになると運転手さんに『すみません、お金が…』とオズオズ謝ると、若い運転手さんは明るい笑顔で『あ、いいですよ。また今度乗った時にヨロシク♪』と、許してくれたのでした。ああ~恥ずかしかった、けど助かった~。運転手さん、何ていい人!ちょっと斉藤工似のイケメンだったし~
実家に来てたM子に話すと、いい年して無銭乗車かよ!そーいやあんた、昔も同じようなこと何度かせんかった?まさかワザと?と嗤われました。いいえ!決してワザとではありません!ただ単に今も昔も、貧乏でマヌケなだけなんです。皆さま、バスに乗るときはサイフの中身をチェックしましょう♪
「天国の門」
19世紀末のアメリカ・ワイオミング州。東欧からの移民を疎んじる牧場主たちは、牛泥棒撲滅の名のもとに移民を虐殺しようとする。保安官のジムは、恋人である娼婦のエラも虐殺リストに上がっていることを知るが…
「ディア・ハンター」でアカデミー賞を受賞したマイケル・チミノ監督が、その勢いにまかせて調子ぶっこき、やらかしてしまった世紀の大コケ映画。大幅な予算オーバー(今で換算すると総制作費約80億円!)、延長されまくる撮影、公開されると批評家からはブーイングやダメ出しの嵐、観客からも完全にソッポを向かれ、挙句は歴史ある映画会社ユナイテッドアーティスツを倒産に追いやった、という呪われた作品として“映画災害”とまで呼ばれ、ハリウッド史上最悪の失敗作として今なお悪名を残す作品を、ついに観てしまいました。
何だか観た者まで呪われそうな映画だし、西部劇は苦手だし、何よりも長い(3時間以上!)。躊躇する要素てんこもりなので、今まで敬遠してました。もともとヨーロッパや日本では公開当時から高く評価されてた今作は、最近各国でリバイバル公開されるなど、早すぎた傑作として再評価されていることもあり、じゃあ観てみよっかなと重い腰を上げたしだいです。
ハリウッドの黒歴史ともえいるこの映画、果たしてどんだけ駄作なのかな?と身構えてしまいましたが、ん?恐れてたほどのダメ映画ではありませんでした。傑作!この映画のよさが解からない奴はバカ!とまではさすがに思えず、確かにムダに長いなあ、削ってもいいような要らんシーン結構あるよなあ、とその冗漫さにはやはり辟易しました。集中力のない私には、とてもじゃないが一気に観ることはできず、連ドラ方式でチビチビと一日1時間ずつで完観。
長いけど素晴らしい超大作を観た後は、心地よい疲労感に浸るのが常ですが、この映画は感動とか感銘とかは正直ありませんでした。移民を虐殺するアメリカ人、なんて日本人が見たって気持ちいいもんじゃない。ましてやアメリカ人にとっては醜い恥部暗部だろうから、そんなの突きつけてくるような映画が受けるわけがないですよねえ。それにしても、あんな非道いことが本当に起こったなんて。でもアメリカ人だけでなく、どこの国も恥ずべき恐ろしい過ちってあるんだなあと、いつの時代も人間って業が深い生き物だと痛感しました。
冷酷で残虐なアメリカ人に虐げられ、苦しみ怒る移民!というより、生きていくためには何でもする!牛泥棒の何が悪い!な移民の姿が、お涙ちょうだいの哀れさではなく、たくましさや明るさで描かれていたのがよかったです。
長くてダレるけど、映像は美しいし、莫大な制作費をかけただけあって、広大壮大なロケーション、細部にわたって再現された街(セットとはとても思えません。実際に機関車!までわざわざ運んできたらしいし)は一見に値します。ラストの虐殺&戦争シーンは、圧巻の迫力ですが目を覆いたくなる残虐悲惨さで、まさに阿鼻叫喚の地獄絵図です。
ストーリーの軸となってる、ジムとエラ、牧場の雇われガンマンのネートの三角関係がユニークでした。ジムとネートの両方に愛されるエラが、どっちかなんて選べない~と揺れる想いに悩む、な女じゃなく、どっちも愛せるけど何か問題ある?みたいな、常識的にはトンデモないビッチ(娼婦だし)だけど、何かカッコいいんですよね。男ふたりもそれを受け入れてる関係が、大人の甘いイビツさ。西部劇とは思えぬ、まるでフランス映画みたいな恋愛です。
それもそのはず。ヒロインのエラを演じてるのが、これがハリウッド映画初出演となったイザベル・ユペールなのですから。
当時27歳ぐらい?当たり前だが若い!そして可愛い!脱ぎっぷりといい、エラのキャラといい、ハリウッド女優ではなくフランス人のユペールが抜擢されたのは正解です。明るくて活発な若き日の彼女が珍しくて新鮮、でもクールで謎めいた雰囲気とかは、今と同じ。悲惨なレイプや戦争にもたじろがず、疾走する馬上から銃をぶっ放す勇姿など、たくましく気丈なヒロインを好演してます。
↑基本的に今とあまり変わってないような気がするユペりん
主役のジム役のクリス・クリストファーソンは、地味だけどシブい素敵おぢさま。ネート役は、チミノ監督の「ディア・ハンター」でオスカーを受賞したクリストファー・ウォーケン。今でこそ怪優なウォーケン氏ですが、若かりし日の彼はちょっとジョニー・デップみたいでイケてます。冷酷なガンマンだけど、一途に純情に恋する男でもあるネートを、可愛く悲しく演じてました。壮絶な最期が強烈。
チミノ監督の「サンダーボルト」でオスカー候補になったジェフ・ブリッジスや、後年チミノ監督の「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」で主役を張ったミッキー・ロークが、脇役端役で出演しているのもお楽しみな映画です。
↑「愛、アムール」「3人のアンヌ」「囚われ人」「眠れる美女」「デッドマン・ダウン」そしてリバイバル公開される「天国の門」。何と出演作が6本!も日本公開で、2013年はファンには嬉しいイザベル・ユペール祭りな年に。還暦にしてますます売れっ子な彼女に感嘆。国籍問わずなワールドワイドぶりですが、本国フランスの作品が一本もないのが不思議で残念。ユペりんのフランス映画も久々に観たいな~