手話サークルで知り合った専門学校の生徒A子ちゃん(19)が、相談、ていうか、お願いがあるんですけど、と深刻な顔。あんまし聞きたくなかったけど、オトナとしては無視もできず彼女の話に耳を傾けました。
先日A子ちゃんは、同じ学校に通うB美さん(19)が、電車の中で高校生の男の子とイチャついてるのを目撃。ふうん年下の彼氏か、と見るともなしに彼らを見てたら、何か様子がヘン。明らかに、B美さんは青い顔して怖がってる。男の子はイヤがりながらも無抵抗なB美さんの髪や足を触りながら、ヘラヘラと一方的に話しかけてる...
翌日、A子ちゃんはB美さんから、一緒に下校してほしいと頼まれる。最近、おかしな高校生につきまとわれて怖い、と怯えてるB美さん。あれってやっぱ、彼氏じゃなかったんだ!とA子ちゃんは納得。つきまとうな!と強く言えばいいじゃん、とか、クラスの先生か男子に相談すれば?とA子ちゃんはB美さんにアドバイスするが、ひどくシャイで気が弱いB美さんは、そんなことしたら男が何するか分からないから、とビクビク&オロオロするだけ。
んで、わしに何をしろと?私ひとりじゃ怖いので、松さんも一緒に男と対決してくださいよ~と懇願してくるA子ちゃん。え~!?わしだって怖いよ~!だってさあ、よくあるじゃん、友人とか妹にしつこくつきまとう男に強く出た女性たちが、男に刺し殺されるとかいった事件。そんなんイヤ~!
といって、このままB美さんを放っておくわけにはいかんし。ここはやっぱ、強そうな男の手助けが必要でしょうか?かかわらないほうがいいでしょうか?ちなみにB美さんにつきまとっている男子は、ちょっと金正日似のデブサ男らしいです。
「東京島」
ヨット旅行中に遭難し、夫と共に無人島で救助を待つ清子。新たにフリーターの若者たちが漂着し、彼らは島を東京島と名づける。脱出を夢見ながらも、清子は唯一の女である自分に向ける、男たちの憧憬や欲望に快感を覚えていた...
アナタハン島事件から着想を得たと思しき桐野夏生の原作小説は、かなりブラック&狂った笑いが充満してて、すごく面白かった。極限状態の中でも、女は現実的な思考や闘争心を失わず、男は現実逃避して狂っていく。おんなは性悪で淫らで強欲で冷酷、でも、したたかで哀しい生き物。おとこは愚かで弱くて可愛い生き物。桐野先生の作品を読むたびに、戦慄しつつ共感・感嘆してしまう私です。
さて、待望の映画版はというと...お気に入りの小説の映像化には不安が付き物ですが、心配してたほど悪くなかったです。笑えるシーンが多く、コメディとしては上出来。とはいえ。原作は確かに喜劇なのですが、ラブコメみたいなクスっと笑える軽やかなものじゃないんですよねえ。笑っちゃマズいかも、でも笑える、みたいなスレスレ系というか。原作の持ち味である、毒々しさやエグさが希薄だったのが物足りませんでした。特にラスト。小説では、確信犯的なノーテンキなトンデモさが、返って不気味で狂った余韻を残したけど。清子のキャラやサバイバル精神に、中途半端に共感してもらおうとして失敗した感じ。いっそのこと、ぶっとびトンデモなまま清子を最後まで突っ走らせたほうが、観客にインパクトと驚嘆を与えたのではないでしょうか。あと、男たちのキャラも、ヘンにまともにしてしまうという改悪もされてた。あいつらは、みんな情けなくて狂ってなきゃ面白くないのに。
清子役の木村多江、美人なんだけど、やっぱ薄いというか優しすぎるというか。清子は、もっとムンムンと腐臭寸前に爛熟した、性悪そうでエロくて濃ゆい熟女がイメージなんだよね。西川峰子とか二宮さよ子とか加茂さくらとか松尾嘉代とか。清子役にはキムタエ、若すぎるし色気がなさすぎる。ばばあ!とか、年なんだから!と蔑まれても、すごい違和感。年増女の悲壮感、イタさ、歪んだバイタリティなんて、今のキムタエに出せるわけがない。甲高い可愛い声も、非おばはん的だった。ヘビや豚肉にかぶりつくシーンは、頑張ってるなと思ったけど。
若い男ワラワラものには、やっぱ好みのイケメンが出てないと、食指が動きません。
清子の三番目の夫にクジ引きで選ばれる記憶喪失青年GM(ユタカ、森軍司)役は、愛しの福士誠治
福士くん、相変わらず古風なお顔立ちの男前彼の裸を初めて見ることができたのも収穫でした。あんましいい体してないけどGMもかなり笑えるキャラなはずなのですが、その似非カリスマ性とか滑稽な本性とか、やっぱ福士くんの演技力ではイマイチ出せずじまいだったようでした。ラスト近く、美男になった麻○彰○みたいな福士くんが笑えた。福士くん、ちょっと大きめな端正な顔は、やっぱ時代劇向きだよ。何か喋り方まで、最近は現代劇でも時代劇がかってるし。
GMがユタカと清子に名づけられる理由は、映画では省略されてましたね。あの理由も、すげー適当かつミーハーで笑えるのに。
村八分にされてる嫌われ者ワタナベ役は、窪塚洋介。
ヨースケ(売れる前の彼の芸名。知ってる人、少ないだろーな)も好きなんですよねえ私。トンじゃった後は、すっかり華やかな表舞台から姿を消してしまったヨースケですが、今でも全然イケてます。可愛い!30過ぎであの少年っぽい雰囲気や体型を維持してるなんて、驚異的だわ。良い意味でも悪い意味でも、彼ってホントにピュアな男なんでしょうね。亀の甲羅背負ってる姿とか、欲情して男の子をじ~と見てる顔とか、逃げた男の子を追っかける姿とか、笑えた。不思議系のエキセントリックな役しかもうできないのかもしれないけど、たまにはフツーっぽい演技してるヨースケも見たいです。
でも、この映画最大のミスキャストは、ヨースケかもしれない。だってワタナベって小説では、ゴキブリのようにみんなから忌み嫌われる、見た目もキャラもキモくて異常なおっさんだったはず。江頭とかが本来やるような役。あんな可愛いヨースケにヘンな目で見られたりヘンなことされても、全然イヤじゃないもんね(笑)。
ロケ地となった島がトロピカルだった。2、3日ぐらいなら原始生活してみたい。その前に、いつ文明生活から切り離されてもいいように、火ぐらい自分で起こせるようにしておこう(笑)。
福士くん、イケメンが欠乏気味な今年の大河ドラマに出てくんないかな~
先日A子ちゃんは、同じ学校に通うB美さん(19)が、電車の中で高校生の男の子とイチャついてるのを目撃。ふうん年下の彼氏か、と見るともなしに彼らを見てたら、何か様子がヘン。明らかに、B美さんは青い顔して怖がってる。男の子はイヤがりながらも無抵抗なB美さんの髪や足を触りながら、ヘラヘラと一方的に話しかけてる...
翌日、A子ちゃんはB美さんから、一緒に下校してほしいと頼まれる。最近、おかしな高校生につきまとわれて怖い、と怯えてるB美さん。あれってやっぱ、彼氏じゃなかったんだ!とA子ちゃんは納得。つきまとうな!と強く言えばいいじゃん、とか、クラスの先生か男子に相談すれば?とA子ちゃんはB美さんにアドバイスするが、ひどくシャイで気が弱いB美さんは、そんなことしたら男が何するか分からないから、とビクビク&オロオロするだけ。
んで、わしに何をしろと?私ひとりじゃ怖いので、松さんも一緒に男と対決してくださいよ~と懇願してくるA子ちゃん。え~!?わしだって怖いよ~!だってさあ、よくあるじゃん、友人とか妹にしつこくつきまとう男に強く出た女性たちが、男に刺し殺されるとかいった事件。そんなんイヤ~!
といって、このままB美さんを放っておくわけにはいかんし。ここはやっぱ、強そうな男の手助けが必要でしょうか?かかわらないほうがいいでしょうか?ちなみにB美さんにつきまとっている男子は、ちょっと金正日似のデブサ男らしいです。
「東京島」
ヨット旅行中に遭難し、夫と共に無人島で救助を待つ清子。新たにフリーターの若者たちが漂着し、彼らは島を東京島と名づける。脱出を夢見ながらも、清子は唯一の女である自分に向ける、男たちの憧憬や欲望に快感を覚えていた...
アナタハン島事件から着想を得たと思しき桐野夏生の原作小説は、かなりブラック&狂った笑いが充満してて、すごく面白かった。極限状態の中でも、女は現実的な思考や闘争心を失わず、男は現実逃避して狂っていく。おんなは性悪で淫らで強欲で冷酷、でも、したたかで哀しい生き物。おとこは愚かで弱くて可愛い生き物。桐野先生の作品を読むたびに、戦慄しつつ共感・感嘆してしまう私です。
さて、待望の映画版はというと...お気に入りの小説の映像化には不安が付き物ですが、心配してたほど悪くなかったです。笑えるシーンが多く、コメディとしては上出来。とはいえ。原作は確かに喜劇なのですが、ラブコメみたいなクスっと笑える軽やかなものじゃないんですよねえ。笑っちゃマズいかも、でも笑える、みたいなスレスレ系というか。原作の持ち味である、毒々しさやエグさが希薄だったのが物足りませんでした。特にラスト。小説では、確信犯的なノーテンキなトンデモさが、返って不気味で狂った余韻を残したけど。清子のキャラやサバイバル精神に、中途半端に共感してもらおうとして失敗した感じ。いっそのこと、ぶっとびトンデモなまま清子を最後まで突っ走らせたほうが、観客にインパクトと驚嘆を与えたのではないでしょうか。あと、男たちのキャラも、ヘンにまともにしてしまうという改悪もされてた。あいつらは、みんな情けなくて狂ってなきゃ面白くないのに。
清子役の木村多江、美人なんだけど、やっぱ薄いというか優しすぎるというか。清子は、もっとムンムンと腐臭寸前に爛熟した、性悪そうでエロくて濃ゆい熟女がイメージなんだよね。西川峰子とか二宮さよ子とか加茂さくらとか松尾嘉代とか。清子役にはキムタエ、若すぎるし色気がなさすぎる。ばばあ!とか、年なんだから!と蔑まれても、すごい違和感。年増女の悲壮感、イタさ、歪んだバイタリティなんて、今のキムタエに出せるわけがない。甲高い可愛い声も、非おばはん的だった。ヘビや豚肉にかぶりつくシーンは、頑張ってるなと思ったけど。
若い男ワラワラものには、やっぱ好みのイケメンが出てないと、食指が動きません。
清子の三番目の夫にクジ引きで選ばれる記憶喪失青年GM(ユタカ、森軍司)役は、愛しの福士誠治
福士くん、相変わらず古風なお顔立ちの男前彼の裸を初めて見ることができたのも収穫でした。あんましいい体してないけどGMもかなり笑えるキャラなはずなのですが、その似非カリスマ性とか滑稽な本性とか、やっぱ福士くんの演技力ではイマイチ出せずじまいだったようでした。ラスト近く、美男になった麻○彰○みたいな福士くんが笑えた。福士くん、ちょっと大きめな端正な顔は、やっぱ時代劇向きだよ。何か喋り方まで、最近は現代劇でも時代劇がかってるし。
GMがユタカと清子に名づけられる理由は、映画では省略されてましたね。あの理由も、すげー適当かつミーハーで笑えるのに。
村八分にされてる嫌われ者ワタナベ役は、窪塚洋介。
ヨースケ(売れる前の彼の芸名。知ってる人、少ないだろーな)も好きなんですよねえ私。トンじゃった後は、すっかり華やかな表舞台から姿を消してしまったヨースケですが、今でも全然イケてます。可愛い!30過ぎであの少年っぽい雰囲気や体型を維持してるなんて、驚異的だわ。良い意味でも悪い意味でも、彼ってホントにピュアな男なんでしょうね。亀の甲羅背負ってる姿とか、欲情して男の子をじ~と見てる顔とか、逃げた男の子を追っかける姿とか、笑えた。不思議系のエキセントリックな役しかもうできないのかもしれないけど、たまにはフツーっぽい演技してるヨースケも見たいです。
でも、この映画最大のミスキャストは、ヨースケかもしれない。だってワタナベって小説では、ゴキブリのようにみんなから忌み嫌われる、見た目もキャラもキモくて異常なおっさんだったはず。江頭とかが本来やるような役。あんな可愛いヨースケにヘンな目で見られたりヘンなことされても、全然イヤじゃないもんね(笑)。
ロケ地となった島がトロピカルだった。2、3日ぐらいなら原始生活してみたい。その前に、いつ文明生活から切り離されてもいいように、火ぐらい自分で起こせるようにしておこう(笑)。
福士くん、イケメンが欠乏気味な今年の大河ドラマに出てくんないかな~