まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ブルネット秘書の殺人捜査!

2013-11-27 | フランス、ベルギー映画
 赤ちゃん取り違え事件が今、世間の耳目を集めていますが…
 韓流ドラマか、昔の少女漫画か大映ドラマの中だけの出来事と思ってたけど、実際にも起きてるんですね。記者会見で、ほんとは裕福な家に生まれたのに、貧乏な家に取り違えられた男性が、何かそのことへの恨みがましさを吐露してましたが…まあ気持ちは理解できるけど…貧乏でも愛情たっぷりに育てられたら、ほんとは金持ちだったのに!という恨みは抱くことはなかったでしょうか…
 実は私、子どもの頃、わしはホントはよその子!ホントの親は大金持ちで、いつか私を迎えに来る!と頑なに信じてたんですよねえ。今まで育ててくれてありがとう!と感謝する私にmy motherは、残念じゃけどあんたの顔、私そっくりじゃけん、と冷笑するのでした。DNA鑑定するまでもなく、顔も性格も、my motherとの血のつながりは確実(笑)。ああ~今からでもいいので、どっかの大富豪が私を引き取ってくれんかのお!ちょっと浅ましくも夢見る夢子な私です♪

 「日曜日が待ち遠しい!」
 不動産会社の社長ジュリアンは、妻の愛人を射殺した容疑を警察にかけられる。やがて妻も何者かに殺害され、窮地に陥ったジュリアンの潔白を証明するため、秘書のバルバラが事件の真相を追うことに…
 フランソワ・トリュフォー監督の遺作です。軽妙洒脱な雰囲気、美しく優雅なモノクロなど、古き佳きハリウッド喜劇風で、最後の作品らしからぬ明るさ、楽しさに満ちたミステリータッチのコメディです。こういう小粋で洗練された映画、最近ではほとんど観ることができないので、とても新鮮でもあります。
 女探偵を気取り奔走するバルバラの危険な冒険が、軽やかなサスペンスタッチでテンポよく描かれています。片平なぎさも真っ青な、バルバラの素人探偵ぶりが笑えます。どこにでも颯爽と、シレっと潜り込んで探りを入れるバルバラの、大胆不敵な行動力が小気味よいです。娼婦に化けて、ヤバい盛り場に堂々と潜入し、ヤバい目にも遭いながら、ぜんぜんビビったり動揺したりもしないバルバラ、秘書にしとくにはもったいない肝っ玉!刑事にトラバーユすべきだと思った。事件を楽しんでる風もあるところは、少々不謹慎だとも思ったけど、そのマイペースさはかなりカッコいいです。
 事件の謎そのものは、日本の2時間ドラマみたいで、ちょっと拍子抜けします。犯人の正体も動機も大した驚きがなくて、かなりトホホではあります。無駄に殺されすぎなのも、日本の2時間ドラマと同じ。

 バルバラ役のファニー・アルダンの魅力が、余すことなく引き出されています。当時恋人だったトリュフォー監督の、彼女への愛が感じられます。彼女、ほんとカッコいいですよね~。ニューハーフみたいで男らしい(笑)けど、すごくエレガント。そして、どんな女優にもない知性が高級な香水のように漂ってて、私カッコいいでしょ?とクールな大人の女ぶって同性に媚びてる日本の女優なんて、ほんと薄っぺらいよなあと思わせます。彼女の美脚も素敵。ハイヒールでパリの裏町を闊歩する姿は、ほんと惚れ惚れしちゃいます。
 ジュリアン役は、近作「愛、アムール」で健在ぶりを見せつけた名優ジャン・ルイ・トランティニャン。シブい!ちょっと顔が怖いし、重い役のほうが似合う俳優なので、こういった軽やかなコメディではちょっと違和感が。バルバラが何でジュリアンに恋するようになったのかも、あのジュリアンのキャラだと理解できなかった。単にシブい見た目がタイプだったのかしらん。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やけぼっくいに炎

2013-11-25 | フランス、ベルギー映画
 大晦日の紅白歌合戦の出場者が発表されましたね♪
 どうでもいいって人のほうが大多数だとは思いますが、紅白の話題になるといよいよ年の瀬だなあと痛感します。
 今年も、???な人や、誰?!な人がいますね。小娘系のグループとか、ジャニ系とか、もうワケワカメです。韓流は全滅…
 sekai no owari出るかな?と期待してたけど、残念。サカナクションの出場は驚喜です。
 今年も残りわずか。悔いのないよう過ごしたいものですね。映画も観に行きたい…

 「隣の女」
 妻子と平和に暮らしていたベルナールは、隣家に越してきた人妻マチルドを見て驚愕。彼女は別れた元恋人。焼けぼっくいに火がついてしまった二人は…
 “離れていたら狂ってしまう。一緒にいたら燃え尽きてしまう”
 恋とは、かくも甘美で恐ろしいものなのか…恋愛マエストロ、故フランソワ・トリュフォー監督が描く、陶酔と戦慄の恋地獄。数あるトリュフォー監督作品の中でも、この映画が特に好きです。
 よくある俗な不倫話、フランス版失楽園?と言ってしまえばそれまでですが、二人が抜き差しならない状態に追いつめられていく姿は、緊迫感に満ちていて、さながらサスペンス劇場を観ているかのよう。ジョルジュ・ドルリューの流麗な音楽が、サスペンスをドラマティックに盛り上げています。
 理性や常識で、抑えようとするほど、悪化する恋の病。それを、必要以上に扇情的なセックスシーンなどではなく、何気ない会話や、お互いに向ける不安と困惑、嫉妬や欲情のこもった視線で表しているところが、大人な映画なのです。オコチャマな邦画とは大違い。キムタクさんとか、いい年してヤマトとかアンドロイドとかやってないで、不倫や情念に身も心も焦がすような役やればいいのにね。きっと素敵だと思うけど…

 スーパーマーケットの駐車場での、気を失うほどのキス。同時にかけてつながらない電話。ホテルでのせわしない逢瀬、脱ぎちらかした下着etc.不毛な恋の焦燥感や虚しさが、実にさりげないシチュエーションにあぶり出されています。マチルドに避けられるようになったベルナールの欲求不満や嫉妬、独占欲が爆発、とうとうプッツンして『キスをさせろー!』と人前でマチルドに迫るシーンの、物狂おしさときたら!怖い~!女が燃えると男は冷めて、男が迫ると女は逃げる。そんな恋の不可解さも、見ていて興味深かったです。

 ベルナール役の、現在は巨漢デブのバケモノ爺と化しているジェラール・ドパルデューが、まだガタイのいいレベルの身体つきで、美男とかイケメンではないけど、結構カッコいいです。何かトボけた顔が可愛い。ゴリラ?熊?みたいな風貌と、繊細な演技とのギャップがユニークです。
 マチルド役のファニー・アルダンは、ドロドロとネチっこくなりがちな女心の深淵を、理知的に情熱的に演じて鮮烈なインパクトを残しました。一見ニューハーフなアルダンさんですが、他のどんな女優にもないエレガンスと知性が、彼女を魅惑的なヒロインに仕立て上げてます。まさに“情熱の佳人”と呼ぶに相応しい風情。上品ながらもフェミニンなファッションも素敵でした。ちなみにファニー・アルダンは、トリュフォー監督が最後に恋した女優であり、彼の遺児を産んだことでも有名。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神を慕いすぎた女

2013-11-24 | 欧米のドラマ
 19世紀の文豪モーパッサンの短編を映像化したフランスのTVドラマ「モーパッサン劇場 ミス・ハリエット」を観ることができました。
 画家のシュナルは、旅先の田舎宿でミス・ハリエットというイギリス人女性と出会う。誰とも打ち解けず謎めいた彼女に、シュナルは興味を抱くが…
 モーパッサン劇場シリーズは10本ぐらいあるのですが、その中でこの作品をピックアップして観たのは、言うまでもなく主演がジェレミー・レニエだったら♪若き画家に扮したジェレミっち、相変わらずカッコカワいかったです。小柄だけどガッチリした体格とか、可愛い猿顔とか、ほんと私のツボつきまくりな容貌なんですよねえ。最近は、いい感じにおっさんぽくなってきてるジェレミっちですが、この頃は(当時23、4歳ぐらい?)まだ少年っぽさが残ってて、美白肌もピッチピチ。サラサラの金髪、いつも触ってみたくなります。

 ジェレミっちがキラキラ放つ、若々しい明るさと自由さが眩い。優しくて女好き、なシュナルのキャラはいかにもフランス男で笑えた(ジェレミっち本人はベルギー人だが)。据え膳は躊躇いなく食う、宿のピチピチギャルメイドと速攻でヤっちゃうところも素敵でした。ジェレミっちみたいなカッコカワいいお客さんなら、私がメイドでも夜のサービスしちゃいますよ。あと、ジェレミっちが身につけてる上着やブーツが、すごくオシャレに見えた。
 エロいギャルとは楽しくニャンニャン(死語)するシュナルですが、怪しい異国のおばさんミス・ハリエットには、まったくそういったセクシュアルな欲望は抱かず、その代わりに彼女とは精神的に強く深く結ばれていく、という設定が面白かったです。男と女の範を超えた、肉体を持たない男女の愛って、深淵で美しく、清らかだけど悲しいですよね。古くは源氏物語の槿の姫君や宇治の大君、そしてアンドレ・ジッドの小説「狭き門」のアリサ。男の心しか求めない、女の心だけ捧げたい彼女たちは、はたから見たら異常な潔癖症、一種の精神疾患。汚れることを、傷つくことをあまりにも恐れ、自分を守ってばかりな自己愛が強すぎると、返って不幸になるんだなあと彼女たちは教えてくれます。

 ミス・ハリエットも、世間によくいる宗教き○がいで、ある意味すごく危ない人。何であんな狂信的になってしまったのでしょう。神さまに愛を誓った殉教者なはずのミス・ハリエット、だんだん性的に抑圧されたオールドミスにしか見えなくなります。彼女に生身のおんなの欲望を抱かせてしまったシュナルは、罪な男!シュナルに近づき悶々ハアハア、シュナルの上半身裸(ジェレミっちのお約束!画家にしては筋肉質!)を生唾ゴックンで遠くから見てるミス・ハリエットは、かなりヤバくて笑えました。男という注射が必要な病人!彼女の最期も戦慄!あんな客、宿にとっては迷惑すぎる。ミス・ハリエットみたいな女がいるから、女の独り旅は難しいんだよ。
 イギリスの田舎も美しいけど、フランスの田舎も美しい。降り注ぐ陽の光が温かく優しく、柔らかい。澄んだ青空、海や岬も絵画みたいで、心洗われる風景でした。

 ワイルドだぜぇ~(死語)なジェレミっち。彼のベストパフォーマンスと評判だった「最後のマイウェイ」を観に行けなかったのが、今も残念無念。最新作は、ギャスパー・ウリエルと再共演してるイヴ・サンローランの伝記映画。サンローラン役のウリ坊と、またまたBLな関係っぽいのが楽しみ♪
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

TAKE TEN

2013-11-18 | 韓国映画
 お松の第4回独り韓国映画祭④
 「10人の泥棒たち」
 スゴ腕の窃盗団を率いるポパイは、行方不明だった元相棒マカオ・パクから、香港のマフィアが隠し持つダイアモンドの強奪を持ちかけられ、仲間と共にマカオに乗り込む。香港の窃盗団と組んで獲物を狙うポパイたちだったが、彼らは一枚岩ではなかった…
 2週間だけの劇場公開、しかもサービスデイに割引なし、ということで、観に行けなかった(いや、行かなかった)作品。韓国では記録的なヒット作となったことも話題に。
 凄腕の泥棒チームが活躍する映画は、ハリウッド映画でも数多く作られており、決して目新しい題材ではありません。この映画のストーリーや設定、キャラもどっかで観たことあるようなものばかりです。トンデモな盗みのプランや方法、クールで小粋な台詞、スターたちのカッコいい見せ場などなど、クルーニー兄貴やブラピ、マットのオーシャンズシリーズのパクリ?っぽさが無きにしもあらず、でしたが…でも、私はオーシャンズシリーズよりも、こっちのほうが好きです。オーシャンズは、何か鼻につくんですよねえ全体的に。カッコつけすぎ、というか。この韓国版オーシャンズは、韓国らしい泥くささと笑いを強調してる点に好感をもてました。メインの舞台がマカオで、香港のスターも出演してるせいか、香港映画の泥臭さテイストも加味されており、ジャッキー映画が好きな人でも楽しめると思います。

 10人の泥棒たちがそれぞれキャラ立ちしており、表向きは団結してるようで実は、ダイヤを独り占めするため出し抜こうとしてるところが、コミカルに描かれているところが楽しかったです。ダイヤを手に入れる勝利者が誰なのか、最後まで読ませないバトルの引っ張り方が、なかなか巧みでした。泥棒コメディ映画の大傑作「ワンダとダイヤと優しい奴ら」のパクリっぽくもあったけど…
 この映画の見どころは、何といっても韓流ファンにとっては豪華なキャストでしょう。それぞれの個性と魅力を武器に、我こそはダイヤを手に入れる!とばかりに、おいしいとこどりを狙ってました。
 ポパイ役は、大好きなイ・ジョンジェ

 ジョンジェも今や、ずいぶんなベテラン俳優なんだけど、「情事」や「黒水仙」など若かりし頃と、あまり変わらないですね。老けない男です。優しそうで清潔感があって、韓流男優の中では唯一おしゃれでスマートに見えるところも、彼の個性と魅力です。無色透明系な俳優なので、どんな役もできるところも彼の強みでしょうか。ちょっとガラッパチでズルいジョンジェも新鮮でした。一瞬だけ、着替えシーンでサービス脱ぎあり。どんだけ~(死語)鍛えてるんでしょう、ジョンジェって。
 峰不二子ポジションなイエニコール役は、久々に見たチョン・ジヒョン。ちょっと熟女っぽくなって、お色気担当。下品でハスッパなキャラは小気味よく、いちばん笑いをとる美味しい役でもあって、チャーミングなコメディエンヌぶりでした。彼女とジョンジェといえば、名作「イルマーレ」以来の共演でしょうか?
 最年少メンバーのザンパノ役は、ドラマ「太陽を抱く月」で人気を博したキム・スヒョンくん。

 私のタイプではないけど、さすがに若さが際立ってて可愛かった。背は誰よりも高いけど、顔がまだ幼い。すごい小顔!年上女のイエニコールに片想い&いきなりキス、よりも、仕事のために仕方なくホモに口説かれてキスされる彼に萌えました(笑)。彼も明らかなファンサービス脱ぎあり。体脂肪率が極低そうな無駄肉のないカラダですが、痩身すぎて非セクシー。
 実質の主役、マカオ・パク役は、「ワンドゥギ」のドンジュ先生ことキム・ユンソク。クールで怪しい雰囲気をまとった謎の男っぷり、なかなかカッコよかったです。体を張ったアクションにも瞠目。おっさん、頑張る!声もシブくて素敵。
 実質ヒロインのペプシ役は、「2階の悪党」の珍演が記憶に新しいキム・ヘス。彼女、好きなタイプの美女です。マカオ・パクへの複雑な女心や、イエニコールとのチクチクした女の戦いに、絶妙な演技を見せてました。
 これも日本でリメイクしてほしいかも。理想妄想イルボンリメイクキャストは…

 マカオ・パク … 堤真一
 ポパイ … 加瀬亮
 イエニコール … 北川景子  
 ペプシ … 井川遥 
 ザンパノ … 池松壮亮
 ガム … 桃井かおり
 アンドリュー … 香川照之

 こんなん出ましたけどぉ~?
 好きな男優女優を無理やりキャスティングしただけ?でも、結構イケてますでしょ?観たいですよね、この顔ぶれで♪
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

俺の好きなソンセンニム

2013-11-15 | 韓国映画
 昨夜は仕事帰りに、Kくん&R奈ちゃんカップルと久々に晩飯食いました。
 二人と一緒にいて、つくづく私って善い奴だなあと自画自賛な気持ちに。とっても幸せそうで、来年あたりはウェディングベルかも?なKくん&R奈ちゃん。何だか私まで幸せな気分になりました。ひとの幸せが幸せな私って、とってもいい奴じゃないッスか?!いい奴ですよね?!と、誰かの胸倉つかんで問いただしたい♪
 幸せな気分は、心地よい眠気を誘う。帰りは突然の大雨で、運転が超怖かった!ビクビクしつつウトウト、ハっと気づけば反対車線に走ってたしー!!危ない危ない!!
 週末は、久々に休み♪やっぱ独りで静かにまったりするのが、my happiest timeかも… 

 お松の第4回独り韓国映画祭③
 「ワンドゥギ」
 大道芸人をしている小人症の父、知恵おくれの青年ミングさんと暮らす高校生ワンドゥクは、夢も希望もなくケンカに明け暮れる毎日を送っていた。何かと絡んでくる型破りな教師ドンジュ先生から、生まれてすぐに自分を捨てた母親がフィリピン人で、近くに住んでいることを知らされたワンドゥクは…
 「トキメキ☆成均館スキャンダル」のコロ先輩ことユ・アイン主演作。韓流ドラマ史上、最上級に乙女心をくすぐるキャラといってもいいコロ先輩を好演したアインくんが、またまたカッコカワイい不良少年役。腕っぷしが強く激情的、ぶっきら棒で無口、素直になれないけど実は純情で優しく繊細、そして愛に飢えた超ファザコンなワンドゥクは、コロ先輩とかなりカブるキャラ。でも今回は、カッコいいというよりカワイイ度が強かったアインくんです。コロ先輩は男って感じでしたが、ヒゲ生やしてない、ほっそりした短髪のアインくんは、いかにも思春期の少年って感じ。学生服姿に萌え~。孤独癖のあるワンドゥクの、寂しそうな表情や瞳にも胸キュンです。部屋に連れ込んで、美味しいものいっぱい食べさせてあげて、朝まで抱きしめてあげたくなります。ケンカシーンや、キックボクシングシーンもリアルでカッコよかった。あんなフライングキックができる韓国男優って、すごいなあ。

 アインくんみたいな幼いサル顔って、私のツボなんですよね。女みたいな美男子なんかよりイケてます。韓流男優といえばの、顔に似合わぬモムチャンじゃないところも、自然な感じで好感。ちょっと貧相な雰囲気が、貧乏ライフにドンピシャ。あんな極貧生活で、栄養満点っぽいモムチャンだと、不自然極まりないでしょうから。ちょっとアホみたいな笑顔や困り顔もキュート。ていうか、どこを切っても可愛いユ・アイン金太郎飴な映画でした。クラスの優等生ユナのエッチな姿を想像して股間イテテ、とか、教会でユナに突然チュー、とか、母親に不器用に優しくするシーンとかが、特にキュンキュンします。
 それにしても…この映画、時代はいつよ?!携帯が出てきたので、かろうじて現代と知ることができましたが…ワンドゥク一家の貧乏ぶりは、昭和臭ぷんぷん。貧乏な生徒に職員室で生活必要品支給なんて、いまどきあるのか?!ワンドゥクのお父さんみたいな大道芸人、いまどきいるの!?大道芸してる市場とかも、とても21世紀の風景じゃなかったし。日本ではもう見られない情景に驚かされます。貧困のみならず、身体・知的障害者や不法滞在外国人など、社会の底辺で息を殺すように生きる人々の姿にも、いろいろ考えさせられます。悲哀はありつつも、暗澹となるような描き方はせず、愛があれば金なんて、まさに干し草のぬくもり的な優しい情愛に包まれたワンドゥクは、幸せな少年だなあと温かい気持ちになりました。不幸で涙を誘うベタベタしさがない、楽しく爽やかな内容だったのが良かったです。

 ドンジュ先生も、いい味だしてました。のらりくらりと食えない、乱暴で勝手でいい加減な言動でワンドゥクを翻弄してるようで、実はワンドゥクを助けてる先生の破天荒な優しさがユニークで感動的です。あんな先生に私も出会いたかったなあ。あまりにもワンドゥクにちょっかい出し、おせっかいしまくる独り暮らしの独身中年男の先生、もしかしてワンドゥクのことが?!と疑ってしいました(笑)。熱心なキリスト教信者でもある先生。思いやりや愛のための自己犠牲など、キリスト教の色合いもさりげなく強い内容でもあったような。ドンジュ先生役は、「チェイサー」での熱演が記憶に新しいキム・ユンソク。カッコいい男優ばかりがもてはやされてますが、彼みたいな味のある名優も韓国にはたくさんいますよね。
 ワンドゥクのアボジ、心が子どものミングさん(「魔王」や「シークレット・サンシャイン」の地味イケメン、キム・ヨンジェ。可愛い!熟女とのダンスシーンでは、カッコいい色男に変身!)、隣のハゲおやじ、ワンドゥクに馴れ馴れしいクラスのアホ男子など、脇キャラも個性的で味わい深かったです。
 この映画、日本でリメイクされるとしたら、理想妄想キャストはこうだ!
 
 ワンドゥク … 池松壮亮
 ドンジュ先生 … 吉田鋼太郎
 ユナ … 橋本愛
 ワンドゥクの父 … 池乃めだか
 ワンドゥクの母 … ルビー・モレノ
 ハゲおやじ … 六平直政
 ハゲおやじの妹 … 夏川結衣
 ボクシングジム館長 … 高橋克実
 ミングさん … 井浦新
  
 こんなん出ましたけどぉ~?オリジナル超えも期待されるキャストですね♪ドンジュ先生は六角精二、ハゲおやじは大地康雄でも悪くないニダ!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鯉しくて

2013-11-12 | カープ
 ああ~。わし、久々に感動したんよ。普段はゴビ砂漠のごとくカラッカラに乾いてるわしの目と心を、優しさと温かで潤してくれた人…それは、カープのドラ1、九州共立大学の大瀬良大地くんです。
 阪神、ヤクルトも1位指名した、大学野球ナンバーワンのエース大瀬良くんの交渉権を、カープが見事に引き当てた。まさに、お宝を掘り当てたのです。スゴい選手が来てくれる!と興奮しつつ、カープじゃ不満だったりして…と心配になってしまいましたが、それは杞憂だったようです。カープに決まった瞬間、大瀬良くんは何だかホっとしたような表情を見せ、会見でも嬉しそうな様子だったので、こっちも安堵しました。人柄は、年齢のわりには落ち着いてて穏やかそう。187cm!の長身、癒し系の素朴で優しい可愛い笑顔。ルックスも、わし的には超イケてるんですけど!カープ女子の間で人気が出そうな若鯉が、また増えました♪
 
 大瀬良くんが大学ナンバーワンと評されるようになる前から、注目と応援をし続けたカープの田村スカウトとの微笑ましく心温まる逸話や。カープのCSのパブリックビューイングを、わざわざマツダスタジアムまで観に来てくれたことや。ドラフトの日は赤のパンツをはいて結果を待ったことや。カープファンなら、期待だけでなく好感も抱かずにはいられない大瀬良くん。わしが大瀬良くんを愛さずにはいられなくなったのは、彼の弟さんへ美しすぎる愛情です。これ、ほんと涙なしではいられないほど感動的だった!
 中居が司会のスポーツバラエティ番組で、大瀬良くんと彼の家族が紹介されたのですが…

 
大瀬良くんには、2歳年下のダウン症の弟さんがいます。弟さんを障害者と特別視せず、当り前のように深い愛情を注いでいる大瀬良くんの姿は、神々しくもありました。いまどき、こんな若者がいるなんて。弟さんへの笑顔、言葉、スキンシップ、手をつなぎ肩を抱く姿…作り物じゃない本物の愛。美しい清々しいものを目に耳にしたって感じでした。自分の兄と大瀬良くんを取り替えたい!と、ガチで妄願してしまった。

 大瀬良くん、天使?聖人?野球の実力だけでなく、この若さで人格まで備わってるなんて。今までこんな野球選手、いたでしょうか。実力はあっても、それをいいことに非常識言動(交通違反を他人に身代わり出頭させるとか、信じられん!)。一般人のヒンシュクを買い、ドン引きさせることが多い選手が多い中、大瀬良くんは異色の存在とも言えます。大瀬良くん、素敵な子じゃのお~と感嘆してたのに、せっかくの感動に水をさしたのが、司会の中居の上から目線なエラソーな物言い(ほんと、ナニサマ?!中居ってエラい人なんですか?!中居って、みのもんた化してるような…)や、毒光とかピン子とか胡散臭い人たちの白々しい泣き顔。ヨゴレた邪悪そうな芸能人と比べて、大瀬良くんの何という素純さ、善良さ、爽やかさでしょう。まさに心が洗われます。
 というわけで。入団前なのに、わしの中ではもうカープでナンバーワンな男になってしまった大瀬良くんです。侍ジャパン台湾戦でも大活躍、大器の片鱗を見せつけた大瀬良くん。カープのユニフォームを着た彼が待ち遠しい!カープでも良いプレーして、弟さんを幸せにしてあげてね!
 そして、カープファンがナニゲに楽しみにしてるのは、やはり何といっても今村猛とのツーショットでしょう!

 同じ長崎出身、高校野球で白熱の対決を繰り広げたライバル同士が、プロの世界で仲間として再会。何てドラマティック!しかもこの二人、顔もよく似てることも話題に。同じカピバラ顔!このことは、今や自他ともに公認状態。赤いカピバラコンビとして、カープ女子の萌えをくすぐりそうですね!グッズとかもさっそく出そう。楽しみ!

 ↑大瀬良くん、ノムスケ、菊丸、台湾戦お疲れさん!大瀬良くん、やっぱデカっ

 

 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

味をしめたら溺れる

2013-11-01 | 韓国映画
 山本太郎議員が園遊会で天皇陛下に手紙を渡したことが、大きな波紋を呼び起こしていますが…
 各方面から非難ゴーゴーみたいですね。世が世なら、不敬罪で死刑だもんね。
 山本太郎自身には、非難されてるような陛下の政治的利用、なんて意図はなく、単なる子どもっぽい感情にかられての行為だったとは思うけど…陛下のお立場やお気持ちを考えてほしかったですよねえ。あんなことして、陛下を困らせるだけじゃん。陛下に現状を知ってほしかった!と繰り返し言ってましたが…まるで陛下が何もご存じなく、塗炭の苦しみを強いられる国民をよそに、雲の上で安穏と暮らしてる、とでも思ってるのでしょうか?それこそ大変に失礼なことですよねえ。それと…陛下以上に困惑してるのは、被災者の皆さんや、太郎を支持してる人たちではないでしょうか。こんな子どもっぽい男に、大事なことを任せていいのかと懐疑的にならないのかな。
 どんなに正しいと信じてることでも、それで何もかもが許されるわけではなく、盲目的にならずに理性的に行動しなければならないなあ、と大人として考えさせられる今回の椿事です。

 お松の第4回韓国映画祭②
 「蜜の味 テイスト オブ マネー」
 秘書のヨンジャクが仕える財閥一族は、会長夫人のクモクが実権を握っていた。入り婿の会長がフィリピン人のメイドと愛し合う関係になり、すべてを捨てて家を出ようとしたことから、長年保たれていた一族内の均衡が崩れ、ヨンジャクは一家の歪んだ欲望と危険な策謀に引きずり込まれていく…
 「ハウスメイド」のイム・サンス監督作品。前作はハレンチ家政婦は見た!で、今回はイケメン秘書は見た!な~んてサブタイトルつけたい内容です。両作とも、韓国のブルジョア一家の歪んだ価値観や醜い色欲を描いてます。それにしても、韓国の金持ちって…TVドラマでもおなじみですが、ほんとにあんな風なんでしょうか。カネはあっても、品もスカもないですよねえ。卑しくて下品すぎる。日本やヨーロッパの貴族や上流社会のような、高貴で優美な退廃とか背徳感が微塵もないし。ファッションやインテリアも、悪趣味すぎるし。言動も露骨でエゲツなさすぎ。ぜんぜん羨望とか憧れがわいてきません。そんな韓国ブルジョアの醜さや低俗さを、エグく滑稽に描いたブラックコメディです。
 冷酷で狡猾な女傑が隠然たる権力を握る財閥一族、といえば、ヴィスコンティ監督の名作「地獄に堕ちた勇者ども」を彷彿とさせますが、もちろんヴィスコンティ作品のような絢爛たる退廃や耽美などはなく、クモクにはイングリッド・チューリンが演じたあの魔性の貴婦人のような、妖しい魅力もクールな貫禄もない。ただのヒステリックな成金おばちゃん。周囲を操るための陰謀や奸計をめぐらすタイプではなく、激情的で感情的直情的に即行動なクモクさん、かなりトンデモなキャラで笑えます。すぐカっとなる暴れん坊なところは、いかにも韓国アジュンマって感じ。怖いけど、やくざの姐さんレベルなんだよなあ、やることが。スケールが小さい。演じてるのは、「ハウスメイド」で不気味な家政婦長を怪演したユン・ヨジョン。いろんなTVドラマでもお見かけする売れっ子ベテラン女優の彼女、毒々しくも珍妙な演技が笑えます。青年秘書にハアハア迫るシーンとか、キモすぎてほとんどホラー。老女と若い男のセックスシーンなんて、グロテスクです。
 ヨンジャク役のキム・ガンウが、色んな意味で頑張ってました。
 
 シャープな顔立ちですが、時折あどけない子どもっぽい表情になるガンたんが好きです。真面目で純朴な青年が、トンデモ一家に染められて道を踏み外していく姿を、カラダを張って熱演してました。スーツが似合ってカッコいい!そして、もちろんスーツも脱いで自慢のモムチャンもバッチリ必要以上に披露してます。すげーカラダ!何で秘書があんな肉体美なの?なんてヤボなツッコミはなしよ♪

 逆噴射一家に振り回され弄ばれ、汚い仕事を押し付けられて散々な目に遭うガンたんが、可哀想だけどコミカルで可愛いです。さかり狂った婆さんに迫られ犯され?るシーンのガンたん、カンベンしてくれよぉ~誰か助けてくれ~と心の声が聞こえてくる、そのイヤそうな顔が珍妙で笑えて可愛い!でも…ばああ&若い男なら笑えるけど、じじい&若い女なら、悲惨陰惨で笑えませんよね。
 クモクのあくどい息子チョルが、ふっくらした市原隼人みたいで可愛い。誰だろ?どっかで見たことあるなあと思ったら…

 あ!「ピーターパンの公式」のオン・ジュワンくんじゃん!いつの間にか兵役から復帰してたんですね。大人(おっさん?)っぽくなったけど、やっぱ可愛いですね。そーいやジュワンくんとガンたんは、「台風太陽」でも共演してましたよね。二人とも、大人の男になったなあ(遠い目)…
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする