イギリスのTVミニシリーズ「ガンパウダー」を観ました~(^^♪全3話。
17世紀のイギリス。エリザベス1世の死後、政治の実権を握るロバート・セシルはジェームズ1世を王座に就け、カトリック教徒への弾圧を強化する。敬虔なカトリック教徒であるロバート・ケイツビーは、仲間と共にジェームズ1世の暗殺を企てるが…
英国時代劇、大好物です。イギリスで毎年、人形を燃やして祝う行事がありますが、その由来となった有名なガイ・フォークス事件の顛末を描いたドラマです。当時の王ジェームズ1世は、「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」のヒロイン、メアリー・スチュアートの息子なんですね~。エリザベス1世といい、母親が処刑されても子どもは生き延びて王座に就く、という血塗られた数奇の運命が英国王室の面白さです。
そのジェームズ1世によるカトリック教徒への峻烈で凄惨な弾圧に屈せず、蜂起して王や政治家たちを斃そうとするケイツビーたちですが…蜂起というよりテロ?確かにあの弾圧は非道すぎて許しがたいのですが、ケイツビーたちのやろうとしてたことって、やられたらやり返す!的な報復みたいだった。巨大権力にダメージを与え、自分たちの都合のいい世界に変えようとしているケイツビーたちの復讐心や妄執は、日本でサリンを撒いた某邪教や、アメリカで同時多発テロを起こした某組織とカブりました。自分たちの信仰や志のために無関係な人、無辜な人の犠牲も厭わないという自爆的な考え方には、理解も共感もできません。ケイツビーたちの計画も、血気に逸りすぎで稚拙かつ無謀。あれでよく成功すると信じたよな~。
王室の権力争いを描いたイギリス時代劇といえば、お約束の処刑&拷問シーン。このドラマのそれは、今まで私が見た中で最もゲロゲロ(死語)な残虐さで、ヘタなホラーなんかよりよっぽど怖いです。こんなのほんまにTVで流したの?!と、にわかには信じがたいほどに。斧で斬首や火あぶりは言わずもがな、首を吊って苦しめた後、生きたまま手足を順番に切っていったり内臓をえぐり出したり、鉄の塊で圧死させたり。バラエティーに富み過ぎな地獄絵図は見ていて気分が悪くなりました。まるで人気アーティストのライヴ会場のように、公開処刑に盛り上がる庶民たちの血に飢えた野蛮さも怖すぎる。気の弱い人にはオススメできないドラマです。同じ時代劇でも、おんな子ども、高齢者、みんな観ても大丈夫なNHKの大河ドラマとは大違いです。
メインキャストには、今後ブレイクが期待できるイギリスの新進イケメン俳優たちが。まず、主人公ロバート・ケイツビー役のキット・ハリントンいや~彼ってほんとカッコカワいいですね~。ワイルドな童顔が可愛く、つぶらな瞳が悲しげで美しい。小柄だけどかなり鍛えてるマッチョで、体格も歩き方もイカツいのが男らしくて素敵。このドラマのプロデューサーも兼ねていたので、演技にも気合が入ってました。ケガの手当てシーンでちょっとだけサービス脱ぎしてます。どんな役でも下品さや庶民臭がしないキット、さすが良家(金持ち、セレブとは違う)出身。ここがハリウッドのスターと違うところです。
キットはカッコカワいかったけど、ケイツビーの意固地で偏狭なキャラは好きになれませんでした。今回も不幸で悲運な男役でしたが、ハッピーで明るいキットってそういえば見たことないわ。不幸が似合うイケメンって大好きだけど、たまにはコメディにも出てほしいな。珍しく子どもがいる役でしたが、あんな大きな息子がいるキットに違和感。年の離れた兄弟にしか見えんかった。怒りや恨みにとらわれて息子を愛せず、つい冷たく当たってしまい悩むキットも切なく可愛かったです。
ケイツビーの同志トマス・ウィンター役で、「ロンドン・スパイ」や「キングスマン」シリーズのエドワード・ホルクロフトが出演してます。今まで観た作品の中ではいちばんイケメンで出番も多い彼でした。見せ場は特になかったが。そろそろ主演作も観たい俳優です。ガイ・フォークス役は、アンドリュー・ヘイ監督作「WEEKEND」でゲイ役を演じたトム・カラン。ミステリアスな野獣って感じで目を惹きます。仲間の青年貴族役のダニエル・ウェストも気になるイケメン。ジェームス1世の男妾役のヒュー・アレクサンダーは、ちょっとエディ・レッドメイン似。英国若手俳優、まさにライバルだらけの群雄割拠ですね~。誰が一足先に抜きんでるか楽しみ。
政治の実権を握るロバート・セシル役は、シャーロックの兄役で知られるマーク・ゲイティス。彼も「ロンドン・スパイ」に出てましたね~。冷酷で狡猾な悪人ではなく、穏やかに冷静に権謀をめぐらせる真面目な政治家って感じでした。カリスマなカトリック神父役のピーター・ミュランも、シブくて人間味のある好演。ケイツビーのいとこ役のリヴ・タイラーが、ほぼ紅一点のキャラ。久しぶりに見たけど、ずいぶんおばさんになったな~。キットよりデカい!男みたいだった。キットとロマンスな役じゃなくて安堵。
華美ではないシンプルで趣ある衣装、撮影に使う本物の城や館も英国時代劇の魅力。郊外のロケ地も美しく、ますますイギリスに行きたくなりました。
↑ キット~日本では「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」が近日公開。マーベル映画最新作「ジ・エターナルズ」ではリチャード・マッデンと再共演!楽しみすぎる!
17世紀のイギリス。エリザベス1世の死後、政治の実権を握るロバート・セシルはジェームズ1世を王座に就け、カトリック教徒への弾圧を強化する。敬虔なカトリック教徒であるロバート・ケイツビーは、仲間と共にジェームズ1世の暗殺を企てるが…
英国時代劇、大好物です。イギリスで毎年、人形を燃やして祝う行事がありますが、その由来となった有名なガイ・フォークス事件の顛末を描いたドラマです。当時の王ジェームズ1世は、「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」のヒロイン、メアリー・スチュアートの息子なんですね~。エリザベス1世といい、母親が処刑されても子どもは生き延びて王座に就く、という血塗られた数奇の運命が英国王室の面白さです。
そのジェームズ1世によるカトリック教徒への峻烈で凄惨な弾圧に屈せず、蜂起して王や政治家たちを斃そうとするケイツビーたちですが…蜂起というよりテロ?確かにあの弾圧は非道すぎて許しがたいのですが、ケイツビーたちのやろうとしてたことって、やられたらやり返す!的な報復みたいだった。巨大権力にダメージを与え、自分たちの都合のいい世界に変えようとしているケイツビーたちの復讐心や妄執は、日本でサリンを撒いた某邪教や、アメリカで同時多発テロを起こした某組織とカブりました。自分たちの信仰や志のために無関係な人、無辜な人の犠牲も厭わないという自爆的な考え方には、理解も共感もできません。ケイツビーたちの計画も、血気に逸りすぎで稚拙かつ無謀。あれでよく成功すると信じたよな~。
王室の権力争いを描いたイギリス時代劇といえば、お約束の処刑&拷問シーン。このドラマのそれは、今まで私が見た中で最もゲロゲロ(死語)な残虐さで、ヘタなホラーなんかよりよっぽど怖いです。こんなのほんまにTVで流したの?!と、にわかには信じがたいほどに。斧で斬首や火あぶりは言わずもがな、首を吊って苦しめた後、生きたまま手足を順番に切っていったり内臓をえぐり出したり、鉄の塊で圧死させたり。バラエティーに富み過ぎな地獄絵図は見ていて気分が悪くなりました。まるで人気アーティストのライヴ会場のように、公開処刑に盛り上がる庶民たちの血に飢えた野蛮さも怖すぎる。気の弱い人にはオススメできないドラマです。同じ時代劇でも、おんな子ども、高齢者、みんな観ても大丈夫なNHKの大河ドラマとは大違いです。
メインキャストには、今後ブレイクが期待できるイギリスの新進イケメン俳優たちが。まず、主人公ロバート・ケイツビー役のキット・ハリントンいや~彼ってほんとカッコカワいいですね~。ワイルドな童顔が可愛く、つぶらな瞳が悲しげで美しい。小柄だけどかなり鍛えてるマッチョで、体格も歩き方もイカツいのが男らしくて素敵。このドラマのプロデューサーも兼ねていたので、演技にも気合が入ってました。ケガの手当てシーンでちょっとだけサービス脱ぎしてます。どんな役でも下品さや庶民臭がしないキット、さすが良家(金持ち、セレブとは違う)出身。ここがハリウッドのスターと違うところです。
キットはカッコカワいかったけど、ケイツビーの意固地で偏狭なキャラは好きになれませんでした。今回も不幸で悲運な男役でしたが、ハッピーで明るいキットってそういえば見たことないわ。不幸が似合うイケメンって大好きだけど、たまにはコメディにも出てほしいな。珍しく子どもがいる役でしたが、あんな大きな息子がいるキットに違和感。年の離れた兄弟にしか見えんかった。怒りや恨みにとらわれて息子を愛せず、つい冷たく当たってしまい悩むキットも切なく可愛かったです。
ケイツビーの同志トマス・ウィンター役で、「ロンドン・スパイ」や「キングスマン」シリーズのエドワード・ホルクロフトが出演してます。今まで観た作品の中ではいちばんイケメンで出番も多い彼でした。見せ場は特になかったが。そろそろ主演作も観たい俳優です。ガイ・フォークス役は、アンドリュー・ヘイ監督作「WEEKEND」でゲイ役を演じたトム・カラン。ミステリアスな野獣って感じで目を惹きます。仲間の青年貴族役のダニエル・ウェストも気になるイケメン。ジェームス1世の男妾役のヒュー・アレクサンダーは、ちょっとエディ・レッドメイン似。英国若手俳優、まさにライバルだらけの群雄割拠ですね~。誰が一足先に抜きんでるか楽しみ。
政治の実権を握るロバート・セシル役は、シャーロックの兄役で知られるマーク・ゲイティス。彼も「ロンドン・スパイ」に出てましたね~。冷酷で狡猾な悪人ではなく、穏やかに冷静に権謀をめぐらせる真面目な政治家って感じでした。カリスマなカトリック神父役のピーター・ミュランも、シブくて人間味のある好演。ケイツビーのいとこ役のリヴ・タイラーが、ほぼ紅一点のキャラ。久しぶりに見たけど、ずいぶんおばさんになったな~。キットよりデカい!男みたいだった。キットとロマンスな役じゃなくて安堵。
華美ではないシンプルで趣ある衣装、撮影に使う本物の城や館も英国時代劇の魅力。郊外のロケ地も美しく、ますますイギリスに行きたくなりました。
↑ キット~日本では「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」が近日公開。マーベル映画最新作「ジ・エターナルズ」ではリチャード・マッデンと再共演!楽しみすぎる!