「逆転のトライアングル」
人気モデルのヤヤとその恋人カールは、豪華ヨットの旅に参加する。富裕層の乗客と彼らに仕える乗務員たちを乗せたヨットは、嵐と海賊の襲撃で沈没してしまい、無人島に漂着した生存者たちはサバイバル生活を余儀なくされるが…
スウェーデンのリューベン・オストルンド監督が、「ザ・スクエア 思いやりの聖域」に続いて2度目のカンヌ映画祭パルムドールを受賞、今年のアカデミー賞でも作品賞や監督賞にノミネートされるなど、欧米で高く評価された話題作。オストルンド監督初の英語作品だそうです。ザ・スクエアは、そのテンポや内容・展開がすごく独特で、笑えるんだけど気まずさ、居心地の悪さを覚えてしまう皮肉なコメディでした。好きな人は好き、ダメな人はダメ、と人を選ぶ系の作品だと思いました。この最新作も、人間や社会に対する底意地の悪い皮肉、冷淡な毒が充満していました。ちょっと緩慢なので退屈することが多かったザ・スクエアと違い、この作品はかなりド派手でハチャメチャで、視覚的な笑いが増強されていたせいか、わかりやすくなってて前作よりも楽しむことができました。
豪華ヨットの上で客と乗務員が繰り広げる格差の描写、そしてそれをひっくり返す海難事故の地獄絵図が笑えました。ヨット沈没までのパニックは、「タイタニック」どころではない大混乱と大狂乱!嵐で大揺れのヨット、優雅なディナーが船酔いのゲロで大惨事に。とにかく文字通りのゲロゲロ(死語)さ!映画であそこまでゲロドバーッなシーン、初めて見ました。ゲロだけではすまず、大噴水なトイレでクソもドバーッ!汚物の大洪水!ヨットも乗客乗務員も汚物まみれ!き、きちゃない~!!見ていてもらいゲロ、もらいクソしそうな壮絶な汚さでした。そういうのが苦手な人は、ぜったい観てはいけない映画かも。私も汚物ネタはそんなに得意じゃないんだけど、そのあまりのアナーキーさに楳図かずお先生の「まことちゃん」を思い出してしまい、不覚にも笑ってしまいました
無人島に漂着してからの、ヨット上とは逆転した人間関係ヒエラルキーも、皮肉たっぷりな笑いで描かれていました。予想してたような生きるための必死なサバイバルとか、険悪さとか屈辱とか憎しみとかいった激しい感情や関係は生まれず、何だかすごくユルくて楽しそうでもあったのが、これまた斜め上な滑稽さでした。金持ちも労働階級もみんな基本的には善人で、ちょっとセコいだけの小物ばかりだったのも、馴染みある社会の実態のようでした。
ヨットに乗るモデルのカップル、カール役のハリス・ディキンソンと、ヤヤ役のチャールビ・ディーンがチャーミングな好演。薄い地味童顔が可愛いハリス、今回も自慢の肉体美を惜しみなく披露してました。劇中、ほとんど上半身裸だったような。ヨットでのカジュアルなファッションが、すごくオシャレで洗練されてました。ヨットで乗務員がタバコ吸ってたとわざわざ副船長にチクりに行ったり、無人島でこっそりお菓子食べてバレそうになるとしらばくれるところとかのシーンのハリスが、セコくて可愛かったです。チャールビは、残念なことにこの映画の公開直後、急逝したとか。
船長役のウディ・ハレルソンも、なかなか強烈な酔っ払い演技でした。あんな船長の船、ぜったい乗りたくない!私も一生に一度でいいので、豪華ヨットで贅沢な船旅してみたい!2日ぐらいで救助されるなら、美しい無人島に流されてみたい!どっちにも好きなイケメンと一緒なら、まさにパラダイスですね
↑ 地味童顔でトボけた感じだけどクセの強い役が多い、そして必ず脱がされるハリディキはまだ26歳!サラっとシレっと何でもやりそうな、今後も期待の若手英国俳優です
人気モデルのヤヤとその恋人カールは、豪華ヨットの旅に参加する。富裕層の乗客と彼らに仕える乗務員たちを乗せたヨットは、嵐と海賊の襲撃で沈没してしまい、無人島に漂着した生存者たちはサバイバル生活を余儀なくされるが…
スウェーデンのリューベン・オストルンド監督が、「ザ・スクエア 思いやりの聖域」に続いて2度目のカンヌ映画祭パルムドールを受賞、今年のアカデミー賞でも作品賞や監督賞にノミネートされるなど、欧米で高く評価された話題作。オストルンド監督初の英語作品だそうです。ザ・スクエアは、そのテンポや内容・展開がすごく独特で、笑えるんだけど気まずさ、居心地の悪さを覚えてしまう皮肉なコメディでした。好きな人は好き、ダメな人はダメ、と人を選ぶ系の作品だと思いました。この最新作も、人間や社会に対する底意地の悪い皮肉、冷淡な毒が充満していました。ちょっと緩慢なので退屈することが多かったザ・スクエアと違い、この作品はかなりド派手でハチャメチャで、視覚的な笑いが増強されていたせいか、わかりやすくなってて前作よりも楽しむことができました。
豪華ヨットの上で客と乗務員が繰り広げる格差の描写、そしてそれをひっくり返す海難事故の地獄絵図が笑えました。ヨット沈没までのパニックは、「タイタニック」どころではない大混乱と大狂乱!嵐で大揺れのヨット、優雅なディナーが船酔いのゲロで大惨事に。とにかく文字通りのゲロゲロ(死語)さ!映画であそこまでゲロドバーッなシーン、初めて見ました。ゲロだけではすまず、大噴水なトイレでクソもドバーッ!汚物の大洪水!ヨットも乗客乗務員も汚物まみれ!き、きちゃない~!!見ていてもらいゲロ、もらいクソしそうな壮絶な汚さでした。そういうのが苦手な人は、ぜったい観てはいけない映画かも。私も汚物ネタはそんなに得意じゃないんだけど、そのあまりのアナーキーさに楳図かずお先生の「まことちゃん」を思い出してしまい、不覚にも笑ってしまいました
無人島に漂着してからの、ヨット上とは逆転した人間関係ヒエラルキーも、皮肉たっぷりな笑いで描かれていました。予想してたような生きるための必死なサバイバルとか、険悪さとか屈辱とか憎しみとかいった激しい感情や関係は生まれず、何だかすごくユルくて楽しそうでもあったのが、これまた斜め上な滑稽さでした。金持ちも労働階級もみんな基本的には善人で、ちょっとセコいだけの小物ばかりだったのも、馴染みある社会の実態のようでした。
ヨットに乗るモデルのカップル、カール役のハリス・ディキンソンと、ヤヤ役のチャールビ・ディーンがチャーミングな好演。薄い地味童顔が可愛いハリス、今回も自慢の肉体美を惜しみなく披露してました。劇中、ほとんど上半身裸だったような。ヨットでのカジュアルなファッションが、すごくオシャレで洗練されてました。ヨットで乗務員がタバコ吸ってたとわざわざ副船長にチクりに行ったり、無人島でこっそりお菓子食べてバレそうになるとしらばくれるところとかのシーンのハリスが、セコくて可愛かったです。チャールビは、残念なことにこの映画の公開直後、急逝したとか。
船長役のウディ・ハレルソンも、なかなか強烈な酔っ払い演技でした。あんな船長の船、ぜったい乗りたくない!私も一生に一度でいいので、豪華ヨットで贅沢な船旅してみたい!2日ぐらいで救助されるなら、美しい無人島に流されてみたい!どっちにも好きなイケメンと一緒なら、まさにパラダイスですね
↑ 地味童顔でトボけた感じだけどクセの強い役が多い、そして必ず脱がされるハリディキはまだ26歳!サラっとシレっと何でもやりそうな、今後も期待の若手英国俳優です