まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

クイズ王子

2022-10-31 | イギリス、アイルランド映画
 歓喜と戦慄のニュースに心乱れた昨日今日…
 日本シリーズ、激戦を制したオリックスが優勝し日本一に!おめでとうございます!👏オリックスファンの皆さま、心からお祝い申し上げます!ヤクルトも頑張った!燕ファンの皆さまが流す悔しい涙も、3連覇が遠い昔の夢まぼろしに思えるカープファンからしたら羨ましい幸福です。思えば両チームとも、今となってみれば信じがたいけど、カープ3連覇時代には鯉のエサな存在でした。特にオリックス、忘れもしない。鈴木誠也の神ってるを生んだ、あの交流戦。あの時のオリファンの屈辱や傷心が、今は特大ブーメランのようにわしの心に突き刺さっています。カープは最強!人気独り占め!なんて調子ぶっこいてたあの楽しすぎた3年間。ああ、あの幸せにまた酔いたい。でも今のカープはどうでしょう。弱くなっただけでなく、恥ずべき醜聞まで噴出してるありさま。野球選手に品行方正さなんて求めてないし、女遊びに目くじらなんか立てないけど、GのS本やカープのN村のやったことは、卑劣で薄汚すぎる。才能があればあんなことしてもOKだよ(^^♪なんて、とても子どもたちには言えません。

 ↑ オリックス、いやパリーグ、いや日本野球界で今No.1のイケメンだと思う福田周平くん抱いて!
 心肝を寒からしめた、韓国のソウルで起きた惨劇…梨泰院クラスならぬ梨泰院地獄…現場の映像、怖すぎてニュースがまともに見れません。最近の都会での軽佻で物騒なハロウィンの風景に、何だか不吉な予感を抱いていたのだけど、まさかあんな悲惨な形で的中してしまうなんて…先日の夜、K市の神社であった秋祭りに行ったのですが、例年とは違う異様な人込みに恐怖を覚え、すぐに帰ってしまいました。自分の安全や命を守れるのは、結局自分だけ。あらためてそう肝に銘じる私です…

 「Starter for 10」 
 幼い頃からクイズが好きだったブライアンは、入学した大学でクイズサークルに入会する。恋や友情に悩みながらも、仲間たちと共にTVの人気クイズ番組に出場し優勝を目指すブライアンだったが…
 この作品が日本未公開だなんて!イギリス映画&ドラマファンからしたら信じられない、ありえないこと。ジェームズ・マカヴォイ、ベネディクト・カンバーバッチ、ドミニク・クーパーが共演してる映画ですよ!現在は男盛りの3人が、わ、若い!若き日の彼らが同じ画面で元気いっぱいにわちゃわちゃしてる姿はすごく貴重かつ新鮮で可愛く、見ていて思わず頬が緩んでしまいました。
 

 まず、主役のブライアン役のジェームズ・マカヴォイ。か、可愛い!佳作「ペネロピ」と同年の作品。当時すでにもう27歳ぐらいなのですが、すごい童顔&チビっこなので高校生にしか見えん!同級生の女の子ふたりといい感じになるのですが、マカぼんが少年っぽすぎて年下にしか見えませんでした。小柄なので動きがチョコマカしてて、それもまた可愛いんですよ。オクテでウブな童貞感もよく出していて、上目遣いとかはにかみ、悲しくなって涙を流したり、あざといまでに母性本能をくすぐったりキュンとさせたりするマカぼんでした。古びた感じのマフラーやジャケットなど大学生ファッションも、ブリティッシュなトラッドさでオシャレに見えました。

 マカぼんは可愛いのですが、ブライアンのキャラがちょっと…甘ちゃんすぎるというか。みんなから愛され助けられ、何やっても許されたり慰められたり、彼自身が誰かを支えたり励ましたりってのは全然なくて、いろんなことがあって成長したな~と思えるラストになってなかったのが残念。女の子ふたりとの関係も、ほとんど二股だったし。周囲が優しすぎる善人ばかりだと、人間って成長できないのかもしれないと思った。
 クイズ部の部長パトリック役のベネディクト・カンバーバッチも若い!そして珍妙!

 バッチさん、ほんと独特の顔してますよね~。シリアスなイメージがあるバッチさんですが、コメディの才能もズバ抜けてます。アカデミー賞授賞式や出演作のプレミアなどでのバッチさん、いつもノリのいいおもろい人って感じですもんね。この作品の彼は見た目も演技も漫画チックで、完全にお笑い担当。昔の漫画に出てくる、エラソーだけど滑稽な優等生そのもの。ちびまる子ちゃんの丸尾くんとちょっとカブるキャラでした。学生パーティーでスペンサーとケンカになり、こんちきしょー!と殴り掛かる姿がギャグ漫画みたいで笑えた。
 ブライアンの親友スペンサー役のドミニク・クーパーも若い!そしてカッコいい!秀作「ヒストリー・ボーイズ」と同年の作品。

 チョイワル風なローカルヤンキーな役だけど、ドミ公なので全然ダサい田舎者には見えません。ワイルド&セクシーなイケメン!なにげない目線や仕草が、ん・色っぽいby 工藤静香(^^♪マカぼんとの仲良しイチャイチャシーンに萌え~。女好きに見えて、実はブライアンのことが好き?と腐の妄想を甘くかきたてるドミ公でした。可愛いマカぼんと男らしいドミ公が、あまりにもお似合い、理想的なBLカップルに見えて♡


 ブライアンがアリスに恋していることを知ってるのにアリスとエッチし、ブライアンを怒らせ傷つけるスペンサーですが。これってBL漫画でよくあるパターンですよね。女から愛する男を引き離したかったからとか、自分を差し置いて勝手に女と恋愛しようとしてる男を罰するためとか、切ない屈折BL!なら最高だったのにな~。でもスペンサーはアリスのことが好きになったわけではなく、何となくノリでヤっちゃっただけで、ブライアンとケンカ別れした後に悲しそうに後悔してる様子が、やっぱ友情以上の感情をブライアンに抱いてる感じでキュンキュンしちゃいました(^^♪

 とにもかくにも、若かりしマカぼん、バッチさん、ドミ公がチャーミングでした。いい男いい俳優になった40代の彼らの再共演が見たい!ブライアン、パトリック、スペンサーがどうなったか気になるので、この映画の続編できないかな~。
 お嬢様ギャルのアリス、活動家の男前女子レベッカ、二人とも素敵な人柄で好感度が高かったです。マカぼんがあまりにも可愛いちびっこなので、二人とは姉弟にしか見えなかったけど。キャンパスライフも楽しそうでした。大学の校舎やパブ、街路、鉄道、クリスマスなど、イギリスいいな~行きたいな~と思いました。肝心のクイズが、あまり話に活かされてなかったような。もっとスポ根っぽくしてもよかったのでは。
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おっさんにラブ

2022-10-28 | 日本映画
 「手」
 若い男よりも年上の中年男に惹かれるさわ子は、会社の同僚で同世代の森と親しくなり、やがて彼と恋人関係になるが…
 ドラマ「おっさんずラブ」のマロ役でマイハートを掴んだ金子大地くんが、何と!ロマンポルノに出演!さっそく観に行きました(^^♪金子くん、すごい頑張ってました!すでに連ドラ主演もし、NHKの大河ドラマにも重要な役で出演するなど、知名度も人気もそこそこある若手のイケメン俳優が、あそこまで脱いでヤるとは驚きです。韓流ならたまにあることですが、今の邦画では珍しいと言えます。最近だと池松壮亮が「愛の渦」で、松坂桃李が「娼年」で果敢な全裸ズコバコ演技に挑んでましたが、彼らほどガッツリ激しくはないけど、金子くんもなかなかのチャレンジで役者魂を発揮していて感服しました。

 優しい手〇ンから始まり、ねっとり舌を絡ませるベロチュー、ベッドの上だけでなくシャワー中、白昼のベランダでも丸出しのお尻を元気よく動かし女を後ろから前から突きまくる金子くん。でも、全然エロくないんですよね~。健康的な若者の明るく元気なセックス、みたいな感じ。楽しそうにエッチしてる金子くんが可愛かったです。昭和のロマンポルノのような淫靡さ、隠微さはないです。長身でスタイルがよく、スーツもジャージも似合う金子くんですが、裸は非セクシー。積極的で甘え上手、憎めないバカっぽさと無邪気に無神経なところがある森は、おっさんずラブのマロとカブるところがあって微笑ましかった。森のほうはまさかの正体があって、おいおい~と呆れ果ててしまったが。ああいう男、でも実際いますよね~。セフレなら最高ですが、恋人や夫なら最低最悪。

 それにしても金子くん、美男子ですね~。さわ子役の女優より美人。マロや森のキャラとギャップがある冷たい美貌は、ノーテンキな笑顔や元気な発情が似合わない。ヒューマンなぬくもりのない役向けの美しい顔です。無臭感、無色透明感があるのは彼の魅力ですが、男臭さがほとんどないところは惜しい。せっかくの性演がエロくなかったのは、むせるようなオスの臭いが皆無だったからかも。肉のぶつかり合い絡み合いという感じがせず、何だかすごく植物的な生々しさのなさ。でもまあ最近の若い男の子って、恋愛もセックスもそんなもんなんでしょうね。

 性的シーンがなければNHKのドラマっぽい、枯れ専こじらせ女子の話でした。おっさんとも若い男とも忙しく交わって、ずいぶんとお盛んなヒロインでしたが、そういうのには無縁な私からしたら、ただもうめんどくさそうで気持ち悪かったです。ニンフォマニアックなメンヘラ女としか思えなかった。父親との関係のせい?いったい父娘の間に何がったの?と、若い女性が性的におかしくなる原因といえばの理由や秘密があるのか、という期待も裏切られるアットホームなラストにガクっ。さわ子と森の会話の仕方や内容が、何だか「逃げるは恥だが役に立つ」の新垣結衣と星野源みたいだった。「君が君で君だ」「自分の事ばかりで情けなくなるよ」など、池松壮亮主演の映画をよく撮ってる松居大悟監督、どの作品もちっとも面白くないんだけど、松居監督ご本人は結構イケメンなので好きです
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メンヘラ妃殿下

2022-10-26 | イギリス、アイルランド映画
 「スペンサー ダイアナの決意」
 1991年のイギリス。夫チャールズ皇太子との破綻した結婚生活に悩むダイアナ妃は、重い気鬱を抱えたままロイヤルファミリーがクリスマス休暇を過ごす離宮サンドリンガム・ハウスにやって来るが…
 ダイアナさんが亡くなってから、もう25年も経つんですね。彼女の衝撃的な事故死のニュースを聞いた日のことは、よく覚えています。それよりさらに前の、彼女とチャールズ皇太子とのロイヤルウェディングも、日本に来日した時のダイアナフィーバーも、鮮明に記憶してます。美しく咲いて無惨に散ったバラのような女性でした。あまりにも人々に愛されるのも、人気者になるのも悲劇だな~と、何だかみんなに寄ってたかってグチャグチャにされてしまったような彼女の最期に、今も胸が痛みます。今やエリザベス女王も亡くなり、チャール皇太子が王になるなど、隔世の念を禁じ得ません。
 
 ダイアナさんの華麗なる人生と悲劇は、まさに映画のヒロインにはぴったり。イギリス王室や貴族ものの映画やドラマが大好きなので、この作品もずっと気になってました。やっと観ることができたのですが、ちょっと思ってたような内容と違ってたのが驚き、かつ面白かったです。ロイヤルファミリーと最後に過ごすことになるクリスマス休暇の間、彼女がどう苦悩し葛藤したかを描いているのですが。ダイアナさんの懊悩、惑乱や錯乱ぶりがかなりニューロティックで、精神病院に入院レベルなんですよ。奇行や妄想、過食と嘔吐、徘徊に幻覚・幻聴、自傷行為など、そのメンヘラぶりはほとんどホラー。周囲のロイヤルファミリーやお仕えする人々が、それを目の当たりにしながらも冷たい目でスルーしてるのも、これが上流社会の冷酷さなのねと戦慄。愛と悲しみのプリンセス物語ではなく、追い詰められて精神を病んでいく女のサイコロジカルドラマでした。

 社会や環境に馴染めない、どうしても適応できない。欺瞞と偽善に満ちた冷ややかな人間関係。自由のない窮屈な暮らし。常に監視、品定めの目線にさらされている息苦しさやプレッシャー。自分を押し殺して迎合、服従。王室と平民という違いはあれど、心が病んでしまうほどの不安や絶望は理解できます。ダイアナが勝ち気で感受性と自立心が強い女性だったのも、返って不幸だった。ダイアナが気の弱い鈍感な、何でもハイハイと従うほうが楽と思える受け身な女だったら、彼女にとっても王室にとっても幸せだった(都合がよかった)だろうし。劇中のダイアナを見ながら、適応障害やマスコミ報道に苦しまれた雅子さまのことを思い出しました。当時の雅子さまや皇室の方々のことを映画にするとか日本では絶対ありえないので、ヘレン・ミレンの「クィーン」とかドラマの「ザ・クラウン」とかが許されるイギリスって、いろんな意味でスゴいと感嘆。それはそうと。籠の鳥生活と言いつつダイアナ、割と自由に動き回ってたような。迷子になったのと突然フラっとカフェに入ってきて、客の一般人たちを驚かせたり。息子二人とケンタッキーでテイクアウトとか。雅子さまがもし同じことやったら、映画のイギリス人みたいなリアクションは日本人にはできないのでは。


 イギリス王室・貴族もの映画&ドラマファンにはおなじみ、お楽しみの優雅で美しい上流階級の暮らしぶりにも感嘆。アメリカや韓国の金にあかせた成金とは、やっぱ全然ちがうんですよね~。壮麗なサンドリンガム・ハウスの高雅かつ重厚な内装や雰囲気、上品かつ贅沢な食事、優雅かつ厳格なマナー、一日に何度も着替える衣装、ほんと憧れる~けど、一瞬も気が抜けない休まらない。ダイアナじゃなくても疲労困憊します。それにしても。国民の税金で優雅に贅沢に暮らししている!と、厳しい目で見られることもある英国の王室や日本の皇室。国民が誇れる、大切に敬愛できる高貴な存在なら、国の力にも財産にもなれるので税金も惜しくはないのですが、こんな連中に我々の血税が!と顰蹙や嫌悪感を抱かせるようになっては、その存在意義を疑わざるを得なくなります。特権や何不自由ない生活は、国民の願う神さまのような清く正しい生活や行い、というパフォーマンスのギャラのようなもの、と思うのは不敬でしょうか。
 アカデミー賞主演女優賞ノミネートも納得の、クリステン・スチュワート渾身の熱演が鮮烈です。

 ダイアナ妃には似てないけど、そっくりさんモノマネ演技ではなく、クリステンの個性と魅力で創造したダイアナって感じでした。「セバーグ」でも精神ブッコワレてましたが、今回はイタさもヤバさも増してました。でも哀れな弱い女ではなく、壊されそうになっても屈しない戦う強い女。オンナオンナしてない媚びないシャープな演技や美しさで、キレイカワイイではなくカッコいい女優として独自のポジションを固めてるクリステン、ほんといい女優になりましたね。王室の保守的で古めかしいファッションも、クリステンが着るとモダンでスタイリッシュに。スタイル抜群で、特に足がきれいで長い!ロイヤルな装いやイギリス英語でプリンセスに化けてたけど、たまに吐く下品で口汚い台詞がアメリカンで笑えた。


 ダイアナの息子たち、ウィリアム王子とヘンリー王子役の男の子たちが可愛かった!本物に何となく似つつも、本物よりかなり可愛い。特にウィリアム王子役の子。品があって優しそうで賢そうなイケメン。将来が楽しみな子です。ベテラン侍従役のティモシー・スポール、侍女役のサリー・ホーキンスも印象的な好演。サンドリンガム・ハウスがあるノーフォークの風景も、神秘的なまでに清澄で美しかったです。イギリスにますます行きたくなりました。

 

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峰のもみぢ葉 秋はかなしき

2022-10-23 | 旅行、トレッキング
 愛媛の石鎚山に登ってきました~(^^♪
 深まりつつある秋、トレッキングには最適な季節!でも、自宅療養中に知った恐怖の長岡京わらび採り事件のせいで、もう独りで気軽にフラっと山登りはできなくなってしまいましたけど、せっかくできたアウトドアな趣味なのに、やめるのはもったいない。職場の人に相談したら、主に高齢者の方々がメンバーの登山サークルを紹介してくれました。団体行動が苦手なので躊躇したのですが、石鎚山に登ると聞いて思い切って参加することに。中谷美紀主演でドラマ化もされた天童荒太の小説「永遠の仔」で重要な舞台となった石鎚山、以前から登ってみたいと思ってたからです。
 午前4時、まだ真っ暗な早朝に集合。平均年齢80歳(推定)の一行を乗せたマイクロバスは、しまなみ海道を通って四国へと向かいます。夜が明けかけた薄闇の瀬戸内海は、墨絵のような趣が。最初のトイレ休憩地のサービスエリアで見た朝日も、まるで絵画のような美しさで感動しました。

 海を渡り、ついに四国へ。どんどん街を離れ山へ山へと。人気のドライブコースである瓶ヶ森林道、通称UFOラインを通ります。菅田将暉が出てた車のCMのロケ地として、そして愛称の由来となったUFO目撃地としても有名。UFOラインを抜けると山道は狭くなり、対向車が来るたびにヒヤヒヤ。運転手さんのドライヴテクニックに感嘆。私には絶対無理。そういう山に登るためにはやはり、連れて行ってくれるサークルに入らないとね。
 延々と通く山道。出発から登山口に到着するまで4時間半もかかり、山登りする前にもう疲れ果ててしまいました。そんな私と違って、高齢者の方々は超元気。意気揚々とした彼らについて、石鎚山へ入っていきます。


 その日はまさに天高く馬肥える秋そのものな、素晴らしい秋晴れ。空も空気も澄み渡り、絶好のトレッキング日和でした。でも、予想以上の登山者の多さ。登山道をまさに行軍のように連なって歩きます。山道はそんなにアップダウンもなく、よく整備されていてとっても歩きやすいです。紅葉の赤やオレンジ、黄色のグラデーションが美しい。渓谷や雲海の自然の神秘と壮大さにも圧倒されました。



 ↑ 木にびっしり生えてた謎のキノコ。食べられるんかのお?
 山頂近くになると、有名な鎖場に。「永遠の仔」にも出てきました。鎖で崖を登るというチャレンジングな登山。やってみたかったのですが、お達者とはいえ高齢の方々には不向き。ということで、今回は残念ながらプランから外れてました。終盤になると、なだらかだった山道とはうって代わり、急で狭くて長い鉄階段を恐々と上がっていくことに。眺望は素晴らしいのですが、気をつけないと落下してしまう危険な階段。高所恐怖症の人にはおすすめできません。


 3時間近くかけて、ついに山頂到着!今までのトレッキング経験の中では最も長距離。わー!すげー!と山頂に着いて圧倒されたのは、雄大な眺望にではなく人の多さ!どこもかしこも人!人!人!コロナ?そんなの関係ねえ!状態です。にぎわう行楽地、日本も言われてるほど不景気じゃないのかな?とにかく、お弁当を食べるための座る場所もない。山頂にある神社でお参りした後、運よく渓谷を見渡せる場所を確保。美しい風景に心洗われながらランチを楽しみました。
 昼食を済ませると、すぐに出発。下りは楽だけど、足が滑りそうになるので危険度は上りより高い。秋の山景色を再び堪能しながら、2時間ぐらいで登山口に帰り着きました。そこからまた長くて窮屈なバスの旅。山登りよりバスのほうがキツかったです。
 西日本最高峰と言われる石鎚山の風光明媚さよりも、お年寄りの元気さと人の多さがインパクト大な今回のトレッキングでした。ともあれ気持ちよく疲れて、達成感を得られる。それがやはりトレッキングの醍醐味。年内にまた行けたらいいなあ。
 
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死刑台の情痴!

2022-10-12 | イギリス、アイルランド映画
 「ダンス・ウィズ・ア・ストレンジャー」
 50年代のロンドン。ナイトクラブの雇われママでシングルマザーのルースは、名門出身の美青年デイヴィッドと出会い彼との情事にのめり込む。不誠実なデイヴィッドに傷つき憤りながらも、彼との関係を断ち切れないルースだったが…
 イギリスで最後に絞首刑となった女性の物語。イザベル・ユペール主演の「主婦マリーがしたこと」のヒロインは、フランスで最後にギロチン処刑された女性でしたが、どっちも奔放で愚かで男運が悪すぎる、自業自得なんだけど哀れな女たち。それにしても。死刑になるような女性の人生、映画や小説の題材にはぴったりな濃密さ、激しい濁流のようで憧れはしないけど畏怖はしてしまいます。でもこの映画のルースも「主婦マリーがしたこと」のヒロインも、やったことは罪深いが死刑はさすがに厳しすぎて理不尽。ルースの場合、被害者は一人で彼にも非があるので情状酌量の余地があり、殺害時には明らかに心神喪失状態で精神鑑定コース、日本だと懲役10年ぐらいで片付けられそうなケース。時代が悪かった。まさに悪運の星のもとに生まれた女。

 死刑はあんまりだけど、ルースの人格や生き方には共感も同情もできません。運もないけど思慮も分別もなさすぎ、自分勝手すぎ。まだ幼い息子をほったらかして男に入れあげるとか、あまりにも女であることを優先しすぎでしょ。息子が可哀想だった。自分だけ身を滅ぼすのは自由だけど、子どもを不幸にするのは許せません。でも誰かを狂おしいほど愛してしまうと、そんなことどうでもよくなるのでしょうか。そんな愛には無縁な私からすると、もうそこで男はあきらめようよ、生活立て直そうよと、デイヴィッドとの爛れた腐れ縁を断ち切れないルースに何度も言いたくなりました。でもデイヴィッドと出会わなくても、あの下半身のユルさと不安定なメンタルで、ルースはまともな人生を歩めなかったのでは。でも、まともって?ルースとは真逆な私はまともなの?女の性と業についても考えさせられました。

 これぞダメ男!クズ男!なデイヴィッド。ルースを翻弄し傷つけ蔑ろにする彼の言動、すべてが非道すぎて最低なんだけど、計算ずくとか手練手管とかではなく天然なのが魔性の魅力。もちろん絶世の美貌も。あんな若く美しい男に優しくされたり甘えられたり追いかけられたりしたら、たいていのことは許してしまうのは理解できる。もちろんルースみたいな悪い男中毒者には、たいていの女性はならない。裏切りも暴力も愛!DV被害に遭っても我慢してる女性の多くが、そんな精神状態なんだろうな~。美しき害虫のような男デイヴィッドを演じたのは、若き日のルパート・エヴェレット。「アナザー・カントリー」の2年後の作品です。

 宇宙人的な独特の美しさが気持ち悪くもあったアナカンのルパートですが、この作品の彼はすごく可愛い!アナカンの時より顔があどけなく見えた。甘えん坊で寂しがり屋な笑顔や傷ついた捨て犬のような瞳で、おんな心を見事にたらしこみます。スラ~っとした長身は何を着ても似合ってて、どのシーンでも雑誌のグラビアみたいなカッコよさ。ルパート級の美しい男には、いい人な役よりも悪い男、クズゲス野郎の役のほうが相応しい。ブサイクなクズゲスなど言語道断ですが、美しすぎる男は卑劣さや下劣ささえも魅力にしてしまう。イケメンと美男は違う、この作品のルパートを見てあらためてそう思いました。ラブシーンで見せる裸も、細いけど硬く引き締まっていて美しかったです。日本の若い人気男優にも、ぜひデイヴィッドみたいな役に挑戦してほしいんだけど。
 ルース役のミランダ・リチャードソン、大好きな女優。この頃は「クライング・ゲーム」や「ダメージ」など、傑作秀作で好演した絶頂期でしたね。激情的かつガラス細工な繊細さ不安定さ、狂気の淵に堕ちた目つきのヤバさ、白い肌の美しさ、大胆かつ自然な脱ぎなど、ほんと女優の鑑のよう。彼女みたいな女優、日本にもほしいです。ルースを愛し支える中年男デズモンド役、イアン・ホルムの好演も忘れがたいです。デズモンドのドMな献身愛も、ある意味異常に思えました。
 愛憎まみれな情痴ドラマなんだけど、ドロドロとはしていません。「フォー・ウェディング」などのマイク・ニューウェル監督らしい、重くなりすぎないライトな感じが秀逸。深い霧に包まれた夜のロンドンや、郊外の美しい風景なども、イギリス好きには魅力的でした。
 
 
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真夏のアイランド

2022-10-09 | 旅行、トレッキング
 妖精になる直前に行ったトレッキングのこと、UPし損なって放置してたのですが今さら感ハンパないけどお目汚しくだされば幸いです(^^♪
 
 久々に久々にトレッキングしてきました!休日は涼しい家でまったり引きこものも悪くないけど、何もしないでいると心身がどんどん退化していくのを痛感してる今日この頃なので、意を決して山へ!奇しくもその日は山の日でした
 今回登ったのは、似島にある安芸小富士と呼ばれる山です。まずK市の港からフェリーに乗ります。戦艦大和のふるさとでもあるK市、自衛隊の船も往来していて、かすかに軍港の雰囲気の名残も。

 K港から広島市の宇品港まで40分ほどで到着、似島行きのフェリーに乗り換えます。夏休み中の祭日だけあって、ファミリー乗客で船内はにぎやか。似島にはキャンプ場や海水プールがあるので、子どもたちには人気みたいです。カンカン照りの紫外線地獄な天気ではなく、曇ってて風があるのでデッキにいても心地よい。最短コースの登山口がある似島学園前港でフェリーを降りました。

 宇品港から似島までは、10分足らずの船旅。似島は戦争と深く悲しい関わりがある島。明治・大正・昭和にわたって戦争から戻った兵士の検疫所があり、広島に原爆が落とされた後は多くの被爆者が運ばれ亡くなられたという悲劇の暗さ重さは、のどかで静かな島からは感じられません。いつまでもこの平和が続きますように…

 家族客はぞろぞろと海水プール方面へ、私だけ似島学園の校庭脇にある登山口へ。標高が低い山なので楽ちんハイキング気分で登れるかナ?と楽観視してたのですが、考えがtoo sweetでした。え!?ここを登るの?!崖くずれ跡みたいな道、ていうか溝?の歩きにくいこと!狭いし滑る!溝道も怖かったけど、岩道?もヤバい。滑って転がり落ちて頭打ったらヘタすりゃ死亡、よくて骨折。とにかく滑らないように慎重に登りました。

 汗だく、息も切れ切れで歩み続けます。曇って風があるとはいえ真夏。登山者は私だけ。真夏に登山なんて、やっぱ酔狂でしょうか。でも体内の悪いもの、要らないものが汗と一緒に出ていくような気がして。この辛さも無駄なカロリー消費!体重計乗るのが楽しみ(^^♪と思うと、足取りも心なしか軽くなります。

 登り始めてから約45分、1時間もかからず山頂に到着!🙌しんどかったけど、あっけなかったです。狭い山頂からは、広島の主だった島々が見渡せます。瀬戸内海の穏やかで優しい風情が好きです。木陰に座ってちょっと早い昼食をと思ったのですが、何だか見たこともないような異様な虫(ハチ?巨大ハエ?)がブンブン飛びまくって気持ち悪いので、さっさと下山することにしました。

 下りはもうひとつの登山道、似島港方面を選びました。似島学園の登山口からのほうが短距離だけど、こっちは山林を抜ける緩やかな山道で歩きやすい。木々が太陽の陽ざしを遮り、まさに森林浴のような涼しさ。途中で展望台と滑り台が。誰もいないこともあり、よせばいいのに童心に戻って滑り台を滑ってしまい、ギャーっと悲鳴。お尻が痛い痛い痛い!ケツの皮が剥けてしまい、帰宅してからもしばらく辛い目に

 帰りの道は歩きやすいけど長距離!山を下りてからも、似島港までが遠くて墓地と住宅街を通り、やっと似島港へたどり着きました。似島はほんと何もない島で、住宅はあるけど島民にはほとんど遭遇しなかった。港の前の案内所?で、似島バウムクーヘンが無人販売されてました。似島は日本でのバウムクーヘン発祥の地だとか。第一次世界大戦中、捕虜だったドイツ人が似島でバウムクーヘンを日本で初めて作ったらしいです。バウムクーヘン大好き。でも、この猛暑の屋外でずっとほったらかされてる状態のケーキを食べる勇気がわかず、買わずに帰りました。
 低い山だと甘く見たけど、結構キツかった今回のトレッキングでした。でもいい汗かけました(^^♪足よりお尻が似島港の登山口からなら、子どもでも問題なく登れると思うので、ファミリートレッキングにおすすめです。夏だと海水プールやキャンプもありますし。
 今度は涼しくなってから、秋のトレッキングを楽しみたいです紅葉燃える宮島の弥山にまた登りたいです(^^♪

 なんてノーテンキなこと思ってましたが、恐怖の長岡京わらび採り事件を自宅療養中に知ってしまって以来、独りで山登りするのが怖くなってしまってます
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恋愛写真

2022-10-07 | 北米映画22~
 カープの新監督に、新井貴浩氏!!
 とのニュースには驚かされました!広島生まれの広島育ち、カープ入団の経緯や活躍、阪神への移籍で起こったブーイングの嵐、カープへの電撃復帰そして25年ぶりのリーグ優勝など、新井さんほどカープファンの愛憎を一身に浴びたドラマティックな選手はいません。その新井さんが、ついに監督就任。いつかは、とは思ってたけど想定外の早さ。つい最近引退したばかりな感じがするし、コーチ経験もなくいきなり監督って大丈夫なん?と心配になってしまうけど、あの輝かしい3連覇が遠い夢のようになってしまった今のカープに暗澹となってるファンのとっては、明るい驚喜のニュースです。あの明るいキャラで鬱々とした空気を払拭してほしいですね。新井さんが監督になったからって、いきなり今のカープが強くなったり、ましてや優勝なんて高望みはしませんが、持っている男な新井さんのことだから、ひょっとしたらひょっとして?な希望は抱くことにします。新井さんの二人の兄貴、金本氏&黒田氏もブレーンとして新監督を支えてほしいのお。新井さん頑張って!


 「フォトグラフ」
 記者のマイケルは、取材で知った女性写真家クリスティーナに興味を抱く。クリスティーナはすでにガンで他界しており、2通の手紙を疎遠だった娘のメイに残していた。マイケルとメイはクリスティーナの人生をたどるうちに、互いに強く惹かれ合うようになるが…
 久々に何のてらいもない、オーソドックスな恋愛ものを観た感じです。最近は面白ければ何でもアリな、特異すぎる設定や刺激の強い内容の映画ばかりで、そうじゃないと満足できなくなってるきらいが無きにしも非ず。こういうほんのり甘めの大人のロマンス、私はかなり好きです。マイケルとメイの恋愛と、クリスティーナの半生を交互で描く構成なのですが、どちらもこれといった特別なストーリーではなく、よくあるありきたりな内容。ドラマティックじゃないハーレイクイン小説みたいでした。
 
 話は平凡なのですが、ニューヨークのモダンかつアンニュイな雰囲気とか、流れてくるR&Bやジャズのムーディさが、心地よく洗練された大人の魅力。ちょっとそういうのを狙いすぎで気どってる、と鼻につく人もいるかも。
 メイとマイケルのロマンスも、酸いも甘いも嚙み分けた熟年の分別臭いものでもなく、衝動的で情熱的な若者の青臭いものでもなく、どっちも部分もあるところが30代の恋愛って感じ。二人とも穏健な慎重派なので、恋もスウィートだけどどこか低温気味。優しすぎて傷つけられることのほうが多いタイプなので、相手に言いたいことをぶつけたり要求したりができない、そういうところがもどかしい、かつ共感。二人とも都会的な独身貴族で、仕事にも容姿にも恵まれている男女だったのも映画的でした。すごくお似合いな美男美女の黒人カップルで、どんなシーンも絵になる二人でした。

 マイケル役は、「ユダ&ブラックメシア」でオスカーにノミネートされたラキース・スタンフィールド。イケメン、というより可愛い顔。童顔でほっそりしてるので、すごく若く見えます。まあ実際にもまだ30歳ぐらいなので、若く見えて当たり前なんだけど。優しそうなところも恋愛映画に向いてると思います。メイ役のイッサ・レイも美人。彼女の都会の働く黒人美女ならではのファッションも素敵でした。女戦士役も似合いそうなほど、大柄で頑強そうな体つき。殴る蹴るのケンカしたらラキース負けそう。メイとマイケル、姉弟に見えて仕方なかった。調べたらやっぱラキースのほうが年下でした。

 マイケルの後輩役で、私が今いちばん好きな黒人俳優であるケルヴィン・ハリソン・ジュニアも出演してます。ケルヴィンくん、やっぱイケメン~登場シーンは少ない、いてもいなくてもいいようなチョイ役でしたが、その華のあるイケメンぶりで目立つことこの上なし。ラキースとの仲良しシーンに萌え~。二人ともイケメンなので、一緒だと画面が華やぎます。

 ラキースよりもさらに若いケルヴィン、見た目といいファッションといい、ほとんど高校生みたいだった。意外と背が低い?ラキースと結構な身長差があって驚きました。メイの友人に年いくつよ?と訊かれるのも納得の少年っぽさがキュートでした。

 ↑ ラキースは「ナイブズ・アウト」続編には出演してないようで残念。ケルヴィンの新作は時代劇で、波乱の人生を歩んだ音楽家役。久々の堂々の主演!楽しみ!
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地獄のわんわん

2022-10-02 | 日本映画
 早いもので、もう10月!日中はまだ少し残暑ですが、朝夕はすっかり秋になりましたね。夏は暑さで庭いじりどころではなかったのですが、涼しくなったので荒れた花壇を耕したり、苗を植えたり種を蒔いたりしました。

 春に種から育てたゼラニウム、暑さで枯れたのかと思いきや、知らん間に蘇ってた!引っ越しの時に実家から連れてきたトリカブトも生きてた!根は猛毒ですが、涼しげだけどどこかミステリアスな風情の青い花はきれいで大好きなんですよ。

 去年と同じく、ロマネスコを植えました。夏のトマト🍅は大失敗だったので、秋冬は頑張って春に無事収穫したいです🥦

 「ヘルドッグス」
 凄惨な復讐を遂げた元警察官の兼高は逮捕され、罪を問われる代わりに関東の裏社会を牛耳る暴力団、東鞘会への潜入捜査を強いられる。構成員や幹部の信頼を得た兼高は、やがて会長の十朱の片腕にまでのし上がるが…
 うう~ん…何だろう、いろんな意味ですごく惜しい、残念、な映画だったような…イケメン、やくざ、ヴァイオレンス、BLと、私の大好物をぶっこんだ丼ぶりみたいな映画だったのですが、肉が生焼けだったりマツタケじゃなくてシメジだったり、塩じゃなくて砂糖がかかってたりみたいな、うまく言えないけどそんな味わいでした。女優には鬼厳しい私ですが、男優には超甘い私なので、主演の岡田准一と坂口健太郎はもう見た目だけ、動いてるだけで合格!なんだけどだからこそ惜しさもひとしお。好きな俳優には、やっぱ要求・意見がましくなってしまうんですよね~。こうしてほしかったとか、それじゃないよね、とか。いい男で、演技力も気概もある若い俳優なのに、結局はここどまりなんだよな~という縛りや限界がもどかしく悲しい。

 スゴいことやってるだろ!という圧のような意気込みは、映画からも演技からもひしひしと感じられるのですが。エグい暴力描写に狎れてるヴァイオレンス映画ファンの目にはフツー、どこかで見たことがあるようなありきたりさではなかろうか。衝撃を受けたり感嘆したりするのは、普段そういう映画を観ない某事務所タレントやイケメン俳優のファンだけ。スゴいことをやっているようで、アイドルやイケメン俳優のイメージを損なわない守りの姿勢、彼らが所属する大手芸能事務所への忖度なども透けて見えてしまい、映画にそこはかとない生ぬるさを与えてしまったように思われます。

 まず、岡田准一。顔だけアップだと、その端麗で濃厚な男らしい美男子ぶりに瞠目することしばしばなのですが、全身が映るとチビすぎ!後ろ姿だとほとんど子ども!長身な坂口健太郎と一緒だど、その凸凹さが可愛くて緊張感がなくなる。ご自慢の格闘技でカッコよく大暴れしてるのですが、チビすぎて強そうに見えないんですよね~。過去シーンのお巡りさん姿、ナイナイの岡村に見えて仕方なかったわ。タンクトップ姿が多いのですが、脱ぎはいっさいなし。なぜ?韓流俳優なら、ここぞとばかりに自慢の肉体美を誇示、それもファンのお楽しみと知ってのサービスなんだけど、岡田氏は脱ぎ惜しんでました。自室にいる時は全裸という設定の「ザ・ファブル」でも、ばっちりがっつりとは脱いでなかったし。脱ぎにしろ女との絡みにしろ、大胆さも色気もないところがアイドルだった。いい年だし、いい男なんだし、そろそろ大人っぽい役、演技に挑戦しよう!小柄で肉体美でアクションができる、というところが何となく真田広之とカブる岡田氏なので、若い頃の真田氏みたいな色っぽい演技や雰囲気も出せる俳優になってほしいです。

 坂口健太郎は、ほんと可愛いですね~。スラ~っとした長身もモデルみたい。見た目がスウィート&スマートすぎて、何やっても言っても全然怖くもヤバくもなかった。イケメンがイキって頑張ってる、でも無茶してるだけ、という痛ましさを感じた。明るく人懐っこいけど狂気と凶暴性も秘めている、という異常人格者の不気味さや悲しさは、ボンボンの大学生みたいな坂口くんからは微塵も感じられませんでした。脱ぎ拒否の岡田氏の代わりのようにちょっとだけ脱いでましたが、色白すぎ細すぎ。戦う男の肉体じゃない。坂口くんの口から金玉だの射精だのウンコだのといった言葉が聞けたのは、なかなか驚喜で新鮮でした。

 交番勤務のお巡りさんだった兼高が、どうやってあんなイーサン・ハントやジェイソン・ボーンも真っ青な超人戦士なれたの?凄惨な復讐するほどの理由、情念の描写がまったく省かれてたり、あっさり潜入捜査を引き受けたり、???な部分が多いけど、まあそんなことはどうでもいいんでしょういちばん惜しかったのは、精神的なBLの薄さと雑さです。兼高と室岡、兼高と十朱の関係ややりとりは、描きようによっては濃密で切ないものになったはず。ラストに室岡が兼高に叫ぶ『俺とこの女のどっちが大事なんだよ!!』は、腐的にはかなりズキュンとくる台詞なのですが、そこに至るまでに同性愛的な危うさやときめきが二人の間にはなかったので、すごい唐突な感じだった。裏切られたことよりも嫉妬で殺意、みたいな切なさも欲しかった。人気俳優にちょこっとBLっぽいことさせておけばいいみたいな、とってつけたような安易さに失笑。
 それはそうと。兼高が復讐鬼になるきっかけとなったスーパーマーケットでの強盗殺人、あれって日本犯罪史上最恐の未解決事件のひとつ、八王子ナンペイ事件が元ネタですよね((((;゚Д゚))))
コメント (3)
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