まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

グアムでサマバケ② 私を竜宮城に連れてって

2007-12-30 | 旅行、トレッキング
 二日目は、朝からバスで半日観光。
 バスガイドさんは、チャモロ系の中年女性で、ジュディ・オング似の美人。もちろん日本語ペラペラ。声が可愛く、しかも話術が巧みで面白い!
 最初に、ホテルの【ヒルトン】前で下車して、美しい海をバックに記念写真。
 次に、【アプガン砦】に。戦争の遺物である大砲が、静かに海を見つめています。駐車場の売店でガイドさんに勧められ、ココナッツの実を買う。
              
 果汁をストローで回し飲みした後、実を削ってもらって食べる。ガイドさんの言ってた通り、その味はまんまイカの刺身!イカ味の果物、驚きです。
 バスに乗り込んで、次に向かうは【ラッテストーン記念碑】。
               
 きのこ形の不思議な石像が。これが何の目的で建てられたのかは、諸説があって今も謎なのだとか。宇宙人の仕業かもしれませんね。近くには防空壕もありました。今は陽気なリゾート地だけど、かつてはグアムが戦争に傷ついた悲しい島であることを、いたる場所で痛感。
 次は【スペイン広場】。かつてはスペインの占領下にあったグアム。その名残も随所に。【スペイン総督邸跡】や【チョコレートハウス】(チョコで出来てるメルヘンなものではありません)など見て回り、【聖母マリア大聖堂】に入る。食べ物飲み物は、言われなくても持ち込み禁止。ヨーロッパの荘厳な教会に比べると、南島らしく素朴な雰囲気。
 次は有名な【恋人岬】へ。途中バスガイドさんが、ちょっと前に三浦友和&百恵一家がグアムに家族旅行で来て、横井さんの家跡に寄ったとか興味深い話を。
 【恋人岬】恋を引き裂かれそうになった先住民の恋人たちが、お互いの長い髪を体に巻き合って、断崖から身を投げたという悲恋の伝説を伝える、グアム屈指の観光スポットです。確かに落ちたら確実に死にそうな高さ。悲しい恋人たちも、まさか自分たちの死んだ場所が、ノーテンキな観光客で賑わうことになるだなんて、思ってもみなかったでしょう。
               
 半日観光を終え、一行は解散地の【マイクロネシアモール】で下車。
 ちょうど昼飯の時間だ。広大なショッピングモールは、食べる店も豊富。ガイドさんにアドバイスを求めると、なぜか韓国料理店へ連れて行かれた。グアムで韓国料理か~と思いつつ、ビビンバやカルビ定食は美味しかった。
 しばらくモール内で各自フリー行動。私はダミアンに頼まれて、靴を買う手伝いを。その前に、サプリ専門店で肌に良いビタミン剤を購入。
 ダミアンがスニーカーを買う。オシャレで可愛く、日本ではなさそうなデザイン。安かったし、私も同じの買えば良かったなあ、と軽く後悔。接客してくれた店員は、めちゃくちゃ陽気な兄ちゃんだった。買い物が終わると、集合場所の【コールドストーンクリーマリー】前へ。日本にも進出したというこの店、客が選んだアイスとミックスイン(フルーツ、ナッツ、ケーキ)を店員が大理石の上で混ぜ合わせてアイスクリームを作るという面白さ。店員さんがノリノリで、歌ったり踊ったりしながら作ってくれて楽しい。アイスクリームも食べごたえがあって美味しかったです。
 で、アイスを食べ食べ、買った靴をM子たちに見せようと箱を開けると...あれ!?何じゃこりゃ!?ぜんぜん違う靴じゃん!?どーいうこと!?ダミアンを連れ、再び靴店へ。取り替えて!と要求すると、女性店員にレシートを見せてと頼まれる。ダミアン、レシート出して。え!?な、ない!?さっき買ったばっかだろ!捨てた!?アホ!と取り乱しそうになる。このままでは、欲しくもない物で我慢するハメになる。外国だからって、弱気になっちゃダメ!私は自分を叱咤し、さっきの兄ちゃんがいたので幸い!とばかりに、ちょっと強い口調で説明。兄ちゃんは別に謝りもせず、のほほんとした態度で取り替えてくれました。ううむ。お気楽というかアバウトというか。日本じゃ考えられない応対だ。
 バスガイドさんにも言われたけど...グアム人は気質が暢気&いい加減らしい。私みたいな神経質人間、絶対ここでは暮らせないと思いました。
 いったんホテルへ戻って、夜までは各自フリー行動。
 my parentsはジャングルツアー、M子&ダミアンはダイビング。私は独りで島の最先端に行ってみようと、ガイド片手にバス乗り場へ。でも、あわわ。受付に、もうそのバスは廃止になった!と言われてガーンおいっ!地○の△き方!どーしよう...仕方ないので、急遽プラン変更。乗り放題のバスチケットも使わないともったいないので、ショッピンブモールやスーパーめぐりをすることに。
 【Kマート】や【ペイレススーパーマーケット】で、グアム一般住人がどんなものを買ってるのか、観察。ありえないほどデカい果物やアイスクリーム(バケツみたいな容器)にビツクリ。
 夕方ホテルに戻って休憩。しばらくすると、みんなもドヤドヤと帰ってきた。疲れを知らない彼らは、シャワーや着替えを済ませると、また【DFSギャラリア】へブランドものを漁りに行きました。
 その夜は、ディナーショー。チャモロ族の歌と踊りを観ながらの夕食です。
 その前に、【海中展望台】へ連れて行かれる。長い桟橋をわたって、海中に立つ塔の中へ。下へ下へ階段を降り、水深10メートルの海の世界へ。海中水族館みたいな感じ?カラフルなお魚さんたちが、窓の向こうで気持ちよさそうに泳いでます。
 バスは、ディナーショーの会場へ。ショーの前に、バイキング形式のディナー。海産物中心。あんまし美味しくない...
 ショーが始まる。民族衣装の男女が、にぎやかに踊りまくります。エネルギッシュすぎて、観ていて疲れる...女はラムちゃん、男はターザンみたいなセクシー半裸なので、近くに来るとブラやパンツにおひねりを入れてあげたくなります。
 ショーの後は、ホテルに戻ってタクシーで射撃場へ。親父とM子、ダミアンが勇んで挑戦。平和主義のmy motherと私は見学。耳をつんざく銃声に眉をしかめつつ、説明係の男性が結構カッコいいだの、他の日本人客であるカップルの後姿を見ながら、女の子のほうは顔は可愛いけど足の手入れがなってないだの、ペチャクチャおしゃべりして終わるのを待つ二人でした。ちなみに射撃の成績は、トップがM子、2位ダミアン、最下位が親父でした。
             
 ホテルに戻ると、コンビニ【ABCストア】で買ったカップ麺を、「一杯のかけそば」みたいに一つを皆で回しながら食べて、おやすみ~とバタンキュー。
 続く。
 
 
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スカ子VSジョナ 愛欲デスマッチ

2007-12-28 | イギリス、アイルランド映画
 今年も、あと僅か。ワタシ的には特にコレといったことは起きなかった、例年以上に平和かつ無為な一年でしたけど、世間ではいろんな出来事がありましたね。といっても、今年の重大事件は!?と問われても、すぐにパっと思いつかない...もっともショッキングかつ驚いたのは、やはりZARD坂井泉水の急死でしょうか。それと、死刑執行の多さと執行された死刑囚の意外性。香川の事件も、暗く苦い後味を残しましたね。年の瀬になって、また恐ろしい殺人事件や暗殺・テロが多発してるのが、ほんと悲しいですよね。
 来年は世界中で、よきことあまたありますように!そして何より私自身に、ツイてるねノってるね♪なメガトン級のLUCKを!もちろん、皆様にもウルトラ・ハピネスをI wish!

 お松の独りイギリス&アイルランド映画祭④
 「マッチポイント」
 ウディ・アレン監督が、初めてホームグランドのニューヨークを飛び出し、ロンドンを舞台にした作品を作ったことが話題に。
 元テニスプレイヤーのクリスは、金持ちの娘に見そめられて上流社会への仲間入りを果たす。だが、蠱惑的なアメリカ女ノラとの情事が思わぬ落とし穴に...
 せっかく金持ち女をコマして成り上がったのに、聞き分けのない愛人に騒がれてウザい&ヤバい状況になり、とうとう...内容そのものは、ワイドショーや三面記事をにぎわす俗な男女の痴情のもつれ。むかし懐かしウィークエンダーの再現ドラマっぽくて面白いです。
 有名な観光名所、ギャラリーやカフェ、公園、街角etc.ロンドンの風景がとても魅力的で、また行きたくなりました。イギリス上流階級の人々のスノッブさが、ライフスタイルや何気ない会話で描かれていたのも楽しかったです。オペラも効果的に使われています。
 これって、やっぱコメディなのでしょうか?ところどころでクスっとさせられるんですよねえ。昼メロ調な前半よりも、悲惨陰惨な後半の展開のほうが、笑い度が高いってのが出色。ノラのプッツン的しつこさ、クリスの必死なごまかしぶり。二人の攻防に悲劇的な色合いは希薄で、かなり滑稽。明らかに笑いを狙ってます。だってウディ・アレン監督だもんね。基本的には、シニカルな喜劇なのです。
 テーマは、運?努力も大事だけど、大部分の幸不幸は運によって決められる。ネットに当たったテニスボールが、敵側に落ちて勝利するか、自分側に落ちて敗北するか。犯行の証拠品である指輪が、そんな運命のボールとして使われていたのも小粋。
 クリス役のジョナサン・リース・マイアーズが、かっこかわいい
     
 繊細で翳りがあるのは不変だけど、いい感じにモサくゴツくなってきてる最近のジョナ。さすがアイルランド男ですね。野望や欲望でギラギラ!なところは全然なく、優柔不断でズルいけど、淡々と優しくナイーブなキャラのクリスなので、悪い男には見えません。女の所有欲をかきたて、可愛さあまって憎さ百倍でイヂメたくなるタイプの男かも。ジョナのブルジョアファッションも素敵。彼って小柄?スラっとして見えるけど、脱いだらマッチョを通り越してデブ気味(腹が出てた!)でショック!
     
 ノラ役のスカーレット・ヨハンソンのbitchぶりが強烈で笑えます。まだ若いのに何でしょう、あの貫禄&挑発的なアバズレ演技は。ほとんど地でやってる?でも可愛いですよねえ。しかもエロい。脱がないのに、生半可な裸よりもエッチ。あれじゃクリスじゃなくても、男はコロリとなっちゃいます。でも、そう易々とは飼い馴らせない、キツい暴れん坊姫スカ子。触れたら必ずヤケドする女です。
 超生意気なところも、チャームポイントのひとつになってるスカ子。それが許されてるのは、やはり女優としての実力を備えてるからでしょう。大した実績も演技力もないのに、ただ可愛いというだけでゴーマンかましてる日本の某チンピラ小娘とは、生意気の質が違います。
 でもホント、スカ子みたいな可愛くてエロい、しかも若いのに演技も大胆で巧い、そして威風堂々に奔放な女優、日本にも出現してほしいなあ。もうオバハンなのに、まだ清純ぶってる気持ち悪くて変な女優ばかりな日本の映画&ドラマ、うんざり...
          
 援助交際上等!スカ子の爺ころがしに、ウディもメロメロ状態。すっかり骨抜きにされてるウディ爺さんは、スカ子に貢ぎ続け、じゃない、自作のヒロインを演じさせ続けてます
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冥王星から来た女の子

2007-12-27 | イギリス、アイルランド映画
 噛み合わない若い子との会話...
Sくん『ガッキー可愛いっすよね!』
私『ガッキー?おお、ぶち可愛いのお!まさにピッチピチ!脱いだらスゴいしのお!』
Sくん『!?そ、それってどこで見たんすか?!』
私『ドラマでじゃけど』
Sくん『何言ってんすか!ガッキーがドラマで脱いでるわけない!』
私『何ようるんな。脱ぎまくっとるわ。めっちゃええカラダしとるでえ。抱いて~って感じじゃわいや』
Sくん『あの~いったい誰のことですか、それ』
私『ほいじゃけ、ガッキーのことじゃろ?ウォーターボーイズとかイケメンパラダイスとか、ふくまる旅館に出とった子』
Sくん『誰じゃそれ!ガッキーってのは、新垣結衣のことじゃ!』
私『ああ?それこそ誰じゃそれじゃ!』
Sくん『いま超人気の子でしょ!マイボスマイヒーローとか、恋空って映画の』
私『そんなションベンくさい小娘、どうでもええわ!わしのガッキーってのは、石垣佑磨くんだっちゅーの♪』
 この後、ガッキー(新垣結衣)そのものな男と、マッキー(槙原敬之)そのものな女なら、どっちを抱ける?という私が出題した究極の選択に、Sくんはマジで悩んだのでした。年末なのにヒマな連中だな!と、嗤ってやってください...

 お松の独りイギリス&アイルランド映画祭③
 「プルートで朝食を」
 心は女の子なパトリック、自称キトゥンは、愛と自由、そして瞼の母を求めて、ダブリンからロンドンへ旅立つが...
 とってもポップでキュート、かつ硬派なところもある映画でした。アイルランドと英国の、人間の価値観を狭めているような宗教のありようと、激化するIRAのテロの深刻さが、キトゥンの目と経験を通して描かれています。主役を明るく可愛いオカマに据えたことで、テーマの重さが巧くオブラートされた感じ。
 とにかく、キトゥンのキャラ&見た目がユニークでチャーミングです。
 小さい頃から、自分のセクシャリティに暗く思い悩んだりする様子がなく、むしろ誇らしげに堂々と女の子になりきってるところが、痛快爽快。空想好きなノーテンキ不思議ちゃんだけど、涙を笑顔で隠し、嫌なことは絶対やらない、理不尽なことには絶対従わない、どんな状況でも我が道を貫く強さが男前!でもあるオネエマンです。
    
 いろんな出来事、いろんな男と出会うキトゥンの波乱万丈な人生は、ちょっと「嫌われ松子の一生」に似てます。でも、恋愛依存症っぽくて気持ち悪い松子と違って、キトゥンは賢いというか、フワフワして見えても、男たちに溺れたりしません。いちばん大切なのは、あくまで自分の自由。女みたいに、ヘンに男に期待しない、できない。そんなオネエマンの悲哀が、切ないキトゥンでもあります。でも、スゴいモテモテなキトゥンちゃんです。どこへ行っても、男が寄って来るし。
 キトゥンちゃんってスゴいなあと感心させられたのは、誰にも文句を言わせたり、迫害させたりしない鎧のようなオーラと気骨。他人の悪意をはねつけるその強さが遺憾なく発揮されたのが、テロと疑われてブチこまれた拘置所。はじめは拷問のような取調べをしてた暴力刑事たちも、藤谷美和子も真っ青なキトゥンの壮絶不思議っぷりにドン引き、しまいには敬服さえしてたし。
 キトゥン役のキリアン・マーフィに脱帽!その堂の入ったオカマ演技、圧巻です。
 可愛いけど、明らかに女ではない。ちょっとキモカワイイ系なのが良かった。まるっきり女に見えたら、キトゥンの強烈な個性と魅力は出なかったと思うので。でも、女よりキレイで可愛いと思えるシーンも多々あった。特に後半になってから。実母の家を訪ねる時なんか、ヘタな女優より美人!体つきなどは、胸がないだけでほとんど女!その細さ色白さは、モノホンの女も羨むほど。
 神父さま役のリーアム・ニースンも好演。キトゥンの空想の中での、エロ色魔ぶりが笑えた。マジシャン役のスティーブン・レアもいい味。ニースンは「マイケル・コリンズ」、レアは「クライング・ゲーム」。ニール・ジョーダン監督の傑作の忘れがたい主役二人、アイルランドものには欠かせない俳優ですよね。
 小鳥さんたちのお喋りなどファンタジックなテイストや、カラフルな衣装、ノリノリな60年代の音楽なども、観て聞いて楽しいです。
 同じニール・ジョーダン監督の作品では、やはり魅力的なオネエマンが出てくる「クライング・ゲーム」が、いちばん好きです。
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服従願望!女王恋し給う

2007-12-26 | イギリス、アイルランド映画
 もういくつ寝ると~お正月~♪
 タコじゃなくて上がるのは物価、コマのようには回ってくれない首...
 何だか年末とは思えない、いつもと変わらぬ街の静けさが寂しいです。来年こそは、日本で石油やダイヤモンドが発掘されるとか、この沈んだ不景気なムードを一気に吹っ飛ばす、核爆弾級のBreakthroughが起きますように!
 
 お松の独りイギリス&アイルランド映画祭②
 「Queen Victoria 至上の恋」
 19世紀のイギリス。夫を亡くし悲嘆に暮れるヴィクトリア女王は、公務も停止して宮殿に閉じこもる毎日。そんな中、亡父の従僕であったブラウンが女王に仕えることに。風変わりなブラウンの言動に、はじめは戸惑う女王だったが、しだいに彼に心を開くように...
 これって実話なのでしょうか?心温まる、かつ切ないラブストーリーです。ヴィクトリア女王もブラウンも、もう婆さん爺さんなので、ロマンチックでスキャンダラスなドロドロした性愛がらみの恋愛にならず、あくまでプラトニック、精神的な愛情を抱き合う姿が、乾いた清々しさで描かれてます。あれが市井の男女なら、何の問題もなかったんだろうけどなあ。いや、もしあれが、未亡人の女王ではなく、やもめの王だったら?彼を優しく献身的に支える賢い女官との恋だったら、結婚はできないにせよ、側女として周囲は黙認したはず。生き牢獄のごとき貞節や操を厳守しなきゃならないって、やっぱ女は損です。
     
 いや、身分の違いももちろん二人の障壁だったけど、いちばんの問題はブラウンの人柄だと思う。女王を慰めるだけの人畜無害な男だったら、案外その存在を歓迎されてたかも?でも、ブラウンはそんな都合のいい男じゃなかった。女王さまったら、すっかりブラウンに心酔して、彼の言うことしか聞かなくなっちゃうし。ブラウンもまた、女王の夫みたいに振舞うし。政治的な野心なんか全然なくて、ただひたすら女王さまを守り支えたいと願って行動してるだけの無法松みたいなブラウンなんだけど、純真一途さがゴーイングマイウェイで天衣無縫すぎるというか、いろんな思惑や事情が複雑に絡んでる百鬼夜行な宮中で、見方によっては女王の威光を笠に着た傲慢で人もなげなブラウンの態度は、周囲から敵視・危機感を向けられても当然。日本の奈良時代の、孝謙女帝と道鏡の関係を思い出させます。
 面白いなあと思ったのは、女王とブラウンの逆転関係。表向きは君主と従僕だけど、だんだん女王さまは、ブラウンに従うことに快感を覚えていってたような...はじめっから、自分に向かってタメ口&暴言を吐き、全然へいこらせず、良かれと思うことは堂々と指図するブラウンに、長年かしずかれ命令することに狎れきってる女王さまは、新鮮な戸惑いと喜びを...社会的ステイタスが高くて賢く勝気な女にかぎって、粗野な男に屈服したい願望を持っている、というハーレクインやレディースコミックを地でいく女王さまとブラウンです。ブラウンに、亭主に死なれて寂しいんだな、とか、バカな女みたいなマネはやめろ!とか言われて、顔は怒っても心ではウットリしてる女王さま、実は精神的M女?威厳を保ちながらも、ひそかにブラウンへの愛しさで乙女ちっくに胸キュンしてる、女王さまのツンデレぶりが可愛いです。
 アカデミー主演女優賞にもノミネートされたジュディ・デンチが、さすがの名演。女王って楽じゃないなあ、可哀想だなあと、「クィーン」のヘレン・ミレン以上に思わせます。家族や臣下どもを一喝して従せ、威で圧する強さがカッコいい!同時に、何て孤独で疲れてて寂しいんだろうと同情もしてしまう。いかめしい怖い顔なのに、ナニゲに見せる愛らしい表情や仕草で、俗にまみれてない女王さまの凛とした気高さ清らかさを感じさせて、素晴らしいなあと感嘆せずにはいられないデンチ女史です。
 ブラウン役のビリー・コノリーは、マシュー・マコナヒーの親父?みたいな顔。女王さまを乙女にするワイルドな俺様キャラが、なかなか素敵です。
 収穫だったのが、これが映画デビュー?のジェラルド・バトラー。
          
 ブラウンの弟アーチー役のジェリー。当時28歳ぐらい?若い&可愛い!暴走?する兄を心配する、優しく明るい弟を好演してました。チョイ役なのかなと思ってたら、結構出番は多くて嬉しかったです。ヒャッホ~♪と全裸になって海に入ってくシーンもあり。キュートなケツぢゃまだ今みたいなムキムキマッチョじゃないです。でも、体格の良いスラっとした長身は従僕の衣装に合ってて、めちゃイケ!ジェリー、時代劇と相性が良いですよね。私が女王なら、同じブラウンでも弟のほうがいい~!
 英国王室ファッションや宮殿&城の生活風景は、贅沢や豪奢とは縁がなく、質素で慎ましいのが返って高貴な趣。やっぱ韓国の成金とは違います。
 あと、スコットランドの雄大で美しい風景も、一見の価値があります。
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オスカー・ワイルドによろしく

2007-12-25 | イギリス、アイルランド映画
 Merry Christmas!Joyeux Noël!
 今年も独りぼっちのクリスマスですが、もう何とも思わないほど、慢性化した孤独に心は麻痺しちゃってます♪独りがいいの...
 売れ残りの叩き売りケーキを買って、蝋燭がないので線香を灯し、静かに世界平和のための祈りを捧げました。その次に、宝くじ当たりますように!いい男と出会いますように!と、自分の幸せと欲望が満たされることを願いました。ラーメ、じゃない、ザーメ、でもない、アーメン
 皆様が素敵なクリスマスを過ごされてますよう、心よりI wish!
 
 お松の独りイギリス&アイルランド映画祭①
 「ダブリン・バスのオスカー・ワイルド」
 60年代のアイルランド・ダブリン。初老の独身バス車掌アルフィーは、仲良しの乗客たちと素人演劇をしている。次の演目にオスカー・ワイルドの「サロメ」を選んだアルフィーは、バスで一目見た瞬間に惚れ込んだアデルをサロメ役に抜擢。周囲はアルフィーがアデルに恋をしたと思い込むが、彼が密かな想いを寄せている相手は、運転手の青年ロビーだった...
 ほのぼのと楽しい、そして残酷で悲しい映画でした。素朴で陽気で信心深い人々が、複雑で陰険で狂信的な素顔をあらわにする恐ろしさに、背筋が凍ります。アルフィーが同性愛者と知った途端、彼をおぞましい害虫のごとく扱う人々。厳格なキリスト教の教えに背くからという信仰の名のもと、自分たちとは違う者は拒絶!排除!な排他的な狭量さや、自分たちこそ正しい!という頑強な独善が、同性愛よりよっぽど罪深く病んでるようにも見えます。
 「ゴッド・アンド・モンスター」もそうでしたが、老いらくの同性愛って、ほんと切ないですよねえ。理解のない人にとっては、いや何よりも本人たちが、醜悪で滑稽な悲劇と見なしているのでは...厳格な宗教にがんじがらめにされた社会で、若くも金持ちでもないアルフィーの、愛も欲望も口に出せない苦悩が痛ましいです。勇気を出して欲望に従い、オスカー・ワイルドの扮装でハッテン場に赴くアルフィーの姿は、滑稽を通り越して悲壮です。でも結果、ひどい目に遭ってしまうアルフィー、可哀想すぎる...
 何だか陰気で悲惨な映画みたいな書き方しちゃいましたが、どちらかといえば明るい心温まる作品です。主人公のアルフィーが、とてもチャーミングなおじいさん。読書好きで感受性が強くて優しくロマンチック、おまけに料理が上手だなんて、典型的なゲイなんですが、ゲイなんて宇宙人と同じぐらいありえない!みたいな周囲の人々は、長く同居してる妹でさえ、ある事件が起こるまでまったく気づかない。愛がないとセックスなんかできない、と信じてる純真なところとか、ロビーへ片想いしてる様子とか、中身は乙女なアルフィーが可愛いです(オカマちっくなところは全然ありません)。
 出てくる人々も、無情な連中ばかりではなく、ほとんどが心優しい善き人。こいつは毒!汚れたバスに乗るな!と言われても、演劇仲間の乗客がバスから降りないシーンは、なかなか感動的です。アデルとロビーが、アルフィーには最後まで優しかったのも救い。
 アルフィー役は、アルバート・フィニー。優しく繊細で、なおかつ悲哀に満ちた演技や表情や、舞台の台詞や詩を朗詠するところなど、さすが名優!と感嘆させられます。
 アルフィーの妹役は、「マイ・レフト・フット」でオスカーを受賞したブレンダ・フリッカー。兄に依存してるくせに、女々しい男と軽蔑してたり、姦淫や同性愛は罪悪!と言いつつ自分はアル中気味だったりと、ヤなオバハンを好演してます。
 アルフィー兄妹の家主である肉屋役、ハリポタの校長ことマイケル・ガンボンが、憎々しい~!宗教き○がいって、ほんと怖いよなあとゾっとさせる役です。でも、宗教がらみの差別偏見さえなければ、気のいいオッサンって感じの役ではあるんですよねえ。その二面性をガンボンおぢさんが怪演してます。
 若い運転手ロビー役は、「ロック・ユー!」や「トリスタンとイゾルデ」でも男前だったルーファス・シーウェル。
     
 今回は、ちょっと若い頃のジョニーっぽくてカッチョE!不良っぽくてぶっきら棒、でもいい奴なロビーに片想いな乙女ちっくアルフィー。まさに少女漫画な二人です。ラストのロビー、ホントいい奴!ちょっとハッピーすぎるけど、後味の良いエンディングにホっとできます。
 ダブリンの街並みも美しく、行ってみたくなります。
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魔王⑤~⑫ 死神に懺悔せよ

2007-12-24 | 韓国のドラマ
 「魔王」第5話から12話まで観ました...

☆スニーカーぶる~す
 必死の捜査で駈けずり回り、オスのスニーカーはかなり磨り減ってるはずなんだけど、いつ見ても新品のようにピカピカなのが、リアリティに欠けてます。
☆タロットカフェ
 客がいたためしのない店。よく経営が成り立つなあ。
☆オスの父上
 怖い。韓ドラに出てくる金持ちパパって、たいてい鬼なんだけど、オスのアボジは今までで最恐かも。
 魔王とは、復讐に燃え事件を仕掛ける犯人ではなく、その冷酷さで他人を支配し傷つけるアボジのことなのかも。
 冷酷なんだけど、芯には息子たちへの愛もあるアボジ。オスにひどいことを言った後、ちゃんと食事は摂ってるのか、と訊いたり。オス兄を無能扱いした後、おまえに汚いことをさせたくない、とつぶやいたり。息子たちを守るためには、他人を踏みにじることも厭わぬアボジの間違った愛情表現が、悲劇の発端なんですよねえ。それを知る犯人の標的も、オスではなくアボジになってる感じ?
 でもアボジ、見た目は学者っぽい上品な紳士で、舞台俳優のような声も素敵♪
☆悲しみの傀儡ヨンチョル
 犯人の手助けをする元いぢめられっ子。恨みと罪悪感から共犯となった彼は、大人になっても不幸で惨めなまま。それもまた、事件の原因を作ったといえる彼への、犯人の復讐なのかもしれません。
 焦るあまり高圧的になるオスに、おまえは何も変わってない!と怨念の目を向けるヨンチョル。ああ~何か悲しい二人ですね。「復活」のハウンとアンちゃんが、こんな悲劇的な形で再会するなんて...
 ソラに面通しさせるため、オスがヨンチョルを呼び出す。役作りで、見た目も演技もキモくしてるアンちゃんですが...よく見たらやっぱ可愛い。メガネなしだど、アンちゃんの時より男前に見えたり。
    
↑ドラマでは憎悪まみれですが...ホントは仲良しさんな二人♪それはそうと。アンちゃんことチョ・ジェワン、ご長男誕生チュッカハムニダ~!
☆スンハ
 朝、あぐらかいて目を閉じ、怪しいポーズをとってるけど...ヨガ?黒魔術の祈祷?
 どうでもいいけど、スンハの眉毛が、始まった頃より太くなってる?気のせいでしょうか。
 チュ・ジフン、見慣れてきたせいか、当初の薄気味悪さは感じなくなりました。ヘインと一緒のシーンの彼は、年相応に可愛く見えることも。
☆入れ替わり
 またかよ!「復活」といい「秘密」といい、韓ドラはこのネタが好きやねえ。時代劇ならともかく、現代ではありえないでしょ。
☆男心をズキュンバキュンするヘイン 
 ヘインって、ほんとナニゲにサラっと、オス&スンハの心をグラっとさせる殺し文句を言うんですよねえ。見習わねば!
☆スンギVSソクジン
 オス友二人。人間のクズ扱いされ、周囲を逆恨みするスンギ。オス兄の嫁と不倫中のソクジン。犯人の罠で、いつか殺したる!と嫌悪憎悪ムキ出しで衝突するようになる、二人の険悪なコワレっぷりが面白い!
    
 ↑スーツ&メガネが似合う、優しそうでカッコいい不倫秘書ソクジン。演じるキム・ヨンジェくん、ちょっとイ・ジョンジェ系でチョア~チョン・ドヨンがカンヌ女優賞を受賞した「シークレット・サンシャイン」にも出てるらしいですね。早くスクリーンでも会いたい♪
★総括
 「復活」もそうでしたが、主人公よりも脇役のキャラが、このドラマも面白いです。ヘイン、オス、スンハよりも、オス父、ヨンチョル、スンギ&ソクジンの動きに目はクギヅケです。特に、オス友ふたり。浅ましくて笑えます。
  
 ↑オス&スンハも、ドラマでは冷やかな仲ですが...ホントは仲良しさん♪
 
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熟女におまかせ 呪われた絵画殺人事件!

2007-12-20 | 欧米のドラマ
 ヘレン・ミレン主演のTVドラマ「ペインテッド・レディ 肖像画の淑女」を観ました。「第一容疑者」と同じ脚本家の作品とか。
 落ちぶれた歌手マギーの隣人で恩人のスタフォード卿が、何者かによって殺され、所有していた絵画が盗まれる。事件の真相を探るマギーに、危険な魔の手が...
 「第一容疑者」同様、事件の背後にうごめく人間関係や犯罪の動機が、緻密にスリリングに描かれていて、脚本がよく練られています。ミステリーの重要な舞台となる、絵画取引の裏と表の世界も、興味深いです。宗教画をモチーフにしたような、謎めいた殺人もユニーク。
 緊迫感あるリアリズムが魅力の「第一容疑者」よりも、いくぶん軽妙で華やかかも。すごく良くできた土ワイ風?聞くところによると、このドラマはヘレン・ミレンから「第一容疑者」のイメージを拭うために作られたのだとか。とにかく、ミレンおばさまが相変わらず強烈!
   
 うらぶれた歌手のマギーの時は、ヒッピー風。盗まれた絵画を追跡すべくディーラーに化けると、貴族のマダム風。華麗なる七変化、アイルランド→ロンドン→ニューヨークと縦横無尽に飛び回り、老若問わず男たちからモテモテ!元気溌剌、颯爽と楽しそうに演じてるミレンおばさま。それってちょっと美味しすぎるぞ!なんて感想に、たまにはそんなのもいいじゃない♪と笑ってペロっと舌を出しそうなミレンおばさまです。
 とっかえひっかえの優雅&ゴージャスなファッションもスゴいけど、何といってもミレンおばさまの年齢をものともしない、現役の女っぷりが圧巻!これホントにTVドラマなの!?と唖然となるほど、お乳がほとんど見えてるベッドシーンもあったり(しかも、騎乗位!)。熟女マニア以外には萎える露出の高さ。まさに灰になるまで女宣言。
 先に観たmy motherは、こんな婆さんがやる役じゃない!と呆れてました。確かに、顔も体もシワシワで弛みまくってるミレンおばさま。それをまったく隠そうともせず、堂々とさらしてるところが、尋常ではない勇気(居直り?)。彼女より年下なんだから、見習って頑張りなさいよ!と、my motherに私は言ってやったのでした。更年期障害なんかに、負けないで~♪by ZARD
 「第一容疑者」とは違ったヘレン・ミレンを、が目的なはずのドラマですが...クールでドライ、自己チューで高慢で皮肉屋で一匹狼的、とことん我が道を行く毅然とした鉄の女マギーは、ジェーン・テニスン警視とかなり被るキャラでもあります。テニスン同様マギーも、あまりにもキツくて強い性格&肝っ玉の持ち主なので、彼女を脅したり襲ったりする屈強で恐ろしげな男たちも、何だか可愛く見えてしまうほど。
 サブキャラも、みんな印象的です。
 スタフォード卿の一人息子で、マギーには弟的存在のセバスチャンは、ゲイ!ナンパした若い男とハァハァ、騙されてブリーフ一丁で宙吊りにされて矢で射られる...なんて、日本のTVドラマでは放送不可能な過激シーンも。演じるイアン・グレンは、デニス・クエイドを枯れた優男にした感じで、なかなか男前。マギーとの精神的な愛が美しく、悲惨な運命が悲しい役でした。吹き替えの声が素敵だな、と思ったら、ぎゃぼ宮内敦士だった!美声♪
 イタリア人の画商役フランコ・ネロが、メチャイケなオヂさま。伊達男の艶っぽさが健在で、美しい老いの見本みたいです。こんなカサカサお爺ちゃんにラブシーンなどイタいだけ!やめて!な田村正和とかとは、大違いです。
 あと、マギーの愛人だったヤク中の若い歌手とか、マギーに盗んだ絵を売ろうとする凶暴なチンピラ男とか、なにげにイケメンぞろい。私と絡む男たちは、ブサイク厳禁!なんて、女王ミレンのお達しでもあったのでしょうか。
 
 
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猟奇的な彼氏~ぶっとび男道~

2007-12-19 | 日本映画
 某女性誌の主婦川柳コーナーが好きです。
 最近、特に私のツボだった傑作な作品は...
 “老いてゆく養父を施設に置いてゆく”
 笑える以上に、ドキっとする奥様がたも多いのでは...
 
 「TATTOO 刺青あり」
 日本中を震撼させた、1979年の大阪三菱銀行事件。犯人の梅川昭美をモデルにした、ある若者の暴走青春物語。高橋伴明監督作品。
 少年の時に強盗殺人を犯し、30歳になったらドデカイことしたる!と陰惨な銀行強盗事件を起こす主人公。暗い破滅的な映画かと思ってたら、あれれ?主人公、トンデもない奴なんだけど、何か不思議と憎めない面白い男として描かれていて、想定外でした。
 主人公の言うことやることは、ほんと狂ってるんだけど、何だろう?異常な無邪気さというか。親孝行で律儀で女に優しいんだけど、それが全部ズレてるというか、常に非常識さと暴力で成り立ってるのです。思い込みの激しさとか、自分勝手な“男はこうあるべし!”は、ほんと関わる人々にとっては迷惑で危険なんだけど、破天荒で大言壮語なわりには神経が細かくヘタレな部分もあって、そこが何となくユーモラスで笑えます。ホントは笑っちゃいけないんだろうけど...
 主人公を演じてるのは、若き日の宇崎竜童。岸谷ゴロー似?ブサイクだけど、ワイルドで生き生きとしてて、魅力的です。荒削りな演技も新鮮。暴力的だけど、どこかトボけた感じもあって、怖い半分笑える演技。70年代の不良&チンピラファッションも面白いです。エンディングに流れる歌も良い。
 ヒロイン役は、関根恵子(現・高橋恵子)。悪女ではないけど、“男をあかんようにする女”を、アンニュイに演じています。色っぽいけど、美人というより可愛いです。高橋監督と起こしたスキャンダルは、あまりにも有名です。
 主人公の母役、渡辺美佐子のシブい熱演も印象的です。息子以外は、みんな敵!な偏狭さ頑迷さが、息子を狂わせた要因かも...
 あと、何となく笑えるムードが濃厚だったのは、たぶん吉本興行の芸人がチョコチョコ出てたから?宇崎竜童と電気屋の社長&店員のやりとりとか、ほとんど新喜劇なノリで、かなり笑えます。西川のりおも出てきます。
 銀行での犯行シーンは、ほとんど描かれてないので安堵。おぞましい地獄だった事件。私、この事件のあらましを知ったばかりの頃は、怖くて銀行や郵便局に入れなくなったほど。被害者の皆さんは、この映画ことをどう思ってるのでしょうか。
コメント (2)
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最終兵器彼氏 Act 3

2007-12-18 | 北米映画 00~07
 今日、歯科医院で親知らずを抜いてもらいました。
 歯医者さんといえば、地震より雷より親父より、はるかに恐怖を抱かせる存在。死んでも行きたくない地獄の一丁目...だったけど、最近は医療の発達に伴ってか、怖くも痛くもなくなってるのが嬉しい&安心♪
 さっさとイヤらしい歯を除去してもらい、すっきり♪でも、いまだに出血が止まらなくて...口内は真っ赤、充満する血の味、油断すると唇の端ににじみ出る血。まるで私、若いイケメンの生き血を吸ったばかりの吸血鬼...

 「ボーン・アルティメイタム」
 やっとmy dear マット・デーモンasジェイソン・ボーンと再会できました♪
 CIAの追跡、暗殺者の魔手を振り切りながら、失われた記憶を取り戻そうとするジェイソン・ボーンの壮絶な死闘!
 ああ~マット、超カッチョ良かった~イカツいゴリラっぽさ、イモイモしい素朴感、そして超人的な強さと不屈の精神!ジェイソン・ボーンは、my 抱かれたいヒーローNo.1です!
 敵をバッタバッタ返り討ちする、ボーンの勇姿に心が痺れます。強い!強すぎる!まさに人間必殺マシーン!最終兵器彼氏!ただ腕っ節が強いだけでなく、敵の攻撃や監視を予期・察知し、彼らに先んじる明敏さも驚異的。頭も超いいのがボーンの魅力。
 私がボーン大好きなのは、クールでニヒルなのに、全然カッコつけてないところ。無骨で、常に必死。これがもし、甘い台詞やジョーク、粋なファッションとスマートなアクションでキメる色男ヒーローだったら、私はまったく惹かれないでしょう。 
 喪失した記憶を取り戻すための闘いの旅でもある物語。某サッカー選手のような、いいご身分なヌルい“自分探し”の旅とは違い、悲壮感いっぱいで応援せずにはいられません。
 カッコいいヒーロー役とは、およそ縁のないルックスのマットだからこそ、ジェイソン・ボーンにドンピシャとハマったんだろうなあ。
     
 どこにでもいそうな目立たないフツーの男が、実は凄腕のスパイって設定がリアルで面白いし、事実、そうじゃないと極秘の諜報活動や暗殺なんかできないですよね。美男や美女のスパイって、説得力ないし。
 別に特殊な能力をもたなくても、じゅうぶん私には男前に見えるマット。もっさりして鈍重そうな彼が見せる、鮮やかな格闘シーンが好き!いかにもカッコよく見せるのを意図した、華麗で奇をてらったアクションとは違う、まさに肉弾!って感じの生々しい迫力に、興奮させられます。銃とかをあまり使わない、おのれの肉体こそ武器!なマットにまた、私の心もボコボコにされちゃいました
     
 ワールドワイドなボーンの死闘旅行も楽しい。ロシア→パリ→ロンドン→マドリッド→タンジール→ニューヨークと、兼高かおる女史も真っ青。世界各国を瞬間移動してるフットワークの軽さもスゴい。朴訥アメリカンなボーンが異邦人になってしまう、ヨーロッパとモロッコの情緒も出色です。
 各国各地で怒涛の闘いを繰り広げるボーン。絶対死なない!負けない!と分かってても、やっぱ手に汗握らせる工夫された演出も見事。ロンドンでの携帯電話の使い方が秀逸。ロンドンでの狙撃やタンジールでのバイク暴走&爆弾など、悪者同様ボーンも一般市民の身の危険をあまり顧みないところが、かなり怖いけど。あと、携帯電話とかバイクの鍵を、標的とすれ違いさまにサッと...スリとしても食っていけそうな腕前です。
 目まぐるしい展開の速さと、ドキュメンタリーみたいなブレた映像が、緊迫感を高めています。人間関係とか恋愛とか人情とかを排除した、無駄な贅肉のないストーリーも小気味良い。最近は、体脂肪のように余計な要素が多いメタボリックなアクション映画が多いので、その削ぎ落とし方に感服。シリーズ中、ベストの出来かも?
 でもホント、マットのジェイソン・ボーンみたいな漢(おとこ)を堪能すると、もう顔やファッション、ムードだけのスカしたヘナチョコ男なんか、見るに耐えなくなっちゃいます。男には、やっぱ命を燃やすタフネス&ハードネスがなきゃ!“HERO”とは、チャラい軟派男のキムタコではなく、マットのような漢に相応しい称号よ!
 マットとの再会同様、この映画の楽しみだったのが、my ドイツ愛人ダニエル・ブリュール
     
 ぎゃぼかなり早い段階でダニブリュ登場♪パリに住む、ボーンの亡き恋人マリーの兄...兄!?弟じゃないの!?妹の運命を知って、取り乱すこともなく淡々と受け入れるダニブリュ、彼もボーンの死闘に巻き込まれるのかな、と思ったら、あらら?!たったこれだけ!出番、短すぎ!まあ、そのカッコ可愛い姿を、ハリウッド映画の中で見られただけも嬉しいが。別の映画をパリで撮影中、マリーの兄役のオーディションを何の気なしに受けたら合格したって経緯なのかしらん?
 ガエル・ガルシア・ベルナルが出演するかも!というニュースに、ファンは驚喜させられましたが(結局実現せず、がっかり)。いったい何の役をオファーされたのでしょうか。殺し屋の一人かしらん?
 ジェイソン・ボーンって、ブス専なのかなあ?マリー役のフランカ・ポテンテは、ドイツのヒラリー・スワンクだし。ボーンを助けるCIA職員ニッキー役のジュリア・スタイルズも、金髪の阿部サダヲって感じだし。
 CIAの悪人役にデヴィッド・ストラザーン、人間凶器ボーンを創った死神博士役に英国の名優アルバート・フィニーを配するなど、脇役のキャスティングも花より実をとっています。
 ニヤリとさせてくれるラストシーンや、ボーン役を葬りたくないというマットご自身のコメントなど、続編も期待できます。マットがインディ・ジョーンズみたいな爺にならないうちに頼む!理想としては...幼い頃に生き別れ、今は悪の枢軸国に洗脳されたテロリストの弟と再会、悲しく凄絶な激闘!みたいなのがいいな♪弟役は、もちろんマーク・ウォールバーグです。
    
 強靭なゴリゴリしさ、そして知性と清潔感。まさにmy 理想の男マット大西さん軟弱で薄汚くて頭が悪い男どもに勉強を教える、もしくは鉄拳くらわせて!
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呪怨ツインズ

2007-12-16 | フランス、ベルギー映画
 今日は映画を観に行きました。
 映画の前に、ウィンドーショッピング。最近お気にのグローバルワークで、バーゲン品を見漁る。カップルが多いなあ。イケメンの店員さんが、めちゃくちゃカッコいいですよ!似合います!と、高木ブーみたいな男性に瑛太が着るような服を押し売りしてました。もちろん、ぜんぜん似合ってませんでした。アパレルの店員さんって、大変な仕事だなあと、あたらめて思った。
 映画まで時間があったので、フードコート内へ。ここも家族づれやカップルでいっぱい。ドトールで列に並ぶなんて、初めて。15分も待たされて注文したカフェラテを、チビチビ飲み終えて、いざ映画へ。愛しのあの男と、やっとご対面♪面白かった!
 日曜日ににぎわう場所へ出かけると、やっぱ独りぼっちが骨身に沁みるぜ!
 今年こそはサンタさんが来ますようにと、帰り道にあるお地蔵さんに手を合わせました...って、これって何か間違ってますよね?

 「デッドリンガー」
 数年前のフランス映画祭で上映されて以来、ブノワ・マジメルのファンに一般公開を熱望されながら長期お蔵入り、やっとこさDVDリリースの運びとなったサイコ・サスペンス。
 妻子と幸せに暮らすマチアスの前に、双子の兄トマが現れる。兄弟の再会を機に、マチアスの失われていた幼い頃の記憶が徐々に甦り、やがて忌まわしい惨劇へと...
 ああ~ブノワ、めっちゃカッコ可愛かった出ずっぱりの主役、しかもダブルでお得な双子役なので、どこを切ってもブノワブノワブノワ!な、ファンには美味しすぎるブノワ金太郎飴映画だ!
     
   ↑こんなパパor旦那さま、欲しい~
 ブノワって男前だけど、童顔なので若く見えますよね(つっても1974年生まれ、まだ十分若いんだけど)。幼い息子の世話したり彼と遊んだりするシーンのブノワ、パパというより年の離れたお兄ちゃんみたい。実際にも若くしてパパになったブノワ、こんな風にして自分の子供とも?なんて微笑ましい想像も。奥さんとのラブシーンでは、JBともこんな...イヤー!!ヤメテー!!なんて、したくない想像も。
 短い金髪と白い肌が、ほんと爽やかな清潔感を醸してるブノワ。眼球の中央の部分が大きい青めがちな瞳も、つぶらで可愛い。可愛いけど、ナヨナヨしいヘナチョコ優男とは全然違う。面構えは、クールでシャープ。体つきもガッチリしてるので、すごく男らしいんですよね。オーランド・ブルームとかがヤワな文系西洋王子さまなら、ブノワはハードな体育会系西洋王子さま。もし私が、キャンディキャンディのように丘の上で逢えるなら断然、後者の王子さまがいい
 見た目だけでなく、ブノワの演技もトレビアンです。
  
 不安と怒りに蝕まれていく善良な弟マチアスと、優しく謎めいて不吉な兄トマ。見た目は同じなんだけど、微妙な表情や仕草で、別人として巧み演じ分けているブノワが見事です。マチアスのコワレっぷりも、そうさせるトマの目的も、狂ってて怖いです。ラスト近くに明かされる、トマの真の姿に驚愕&唖然!異常すぎて、笑えるほど。カッコ可愛いルックスを自らブチ壊す、ブノワの自虐的で醜悪なサイコ演技にブラボー!
 双子役、大変だったろうなあブノワ。ひとり分のギャラは可哀想。双子が一緒にいて絡むシーン、多かったけど違和感がなかったのが驚き。上手に撮るものなんですね。
 ブノワ、ナターシャ・レニエ、オリヴィエ・グルメといった、カンヌ映画祭受賞者が豪華共演。
 「天使が見た夢」に比べて、すっかりオバハンになってしまったようなレニエ。若々しいブノワといると、どう見ても年上女房。
 グルメおぢさんは、双子の父親役。ちょっとしか出てきませんが、キモい怪演が笑えます。こいつがトマをあんな風にしてしまった元凶ね!
 一心同体の睦まじさ離れがたさと、子宮にいた頃から続ける生存競争。双子の興味深い特殊性から発想を得た物語なんだろうけど、不可解さと狂気に飛躍しすぎ。双子を色眼鏡で見るな!と、マナカナ&タッチが不快感をあらわにしそうです。当然ながら、双子有名人の宣伝用コメントはなし?
 それにしても。花の78年組と並んで、ブノワやレオナルド・ディカプリオ、クリスチャン・ベール、ロマン・デュリス、ダニエル・ウーら74年組も役者魂バリバリな男前ぞろい。それに比べて日本は、老けた見た目と若ぶりな役&演技がそぐわない、おやぢ子供みたいなのばっかですよねえ。役者って、やっぱ果敢な挑戦と年齢に相応しい成熟がないとねえ。誰とは言わんが、30半ばの男が高校生みたいな言葉づかい&ファッションをしても、不気味なだけ...
 
 ブノワが日本で撮影した新作“inju”(江戸川乱歩の「陰獣」)ポスターが笑えます。もつ鍋って...
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