まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

男じらし!冒涜のシナリオ

2023-01-22 | スペイン映画
 「バッド・エデュケーション」
 若手映画監督エンリケの前に、少年時代の親友で初恋の相手でもあったイグナシオが現れる。俳優志願のイグナシオが書いたというシナリオの内容に、エンリケは衝撃を受ける。それは二人が学校の寄宿舎にいた時に起こった、ある忌まわしい事件についての物語だった…
 今や世界的巨匠扱いされてるペドロ・アルモドバル監督ですが、かつてはスタイリッシュにケバケバなゲイテイストで、トンデモぶっとび映画を連発してた天才オキャマ監督として、一部から熱狂的な支持を得ていた御方でした。数あるアルモ姐さんの珍作怪作の中で、最もゲイゲイしさが炸裂しているのが、このBLサスペンス劇場です。マイベストオブアルモ作品でもあります。久々に観ましたが、やっぱおもろいわ~。何もかもが濃密で刺激的。毒にも薬にもならん映画や演技ばかり見てるので、こってり過ぎて胸やけが。現在と過去、虚構と現実が交錯し二転三転しつつ、ああそういうことか!そうつながるのか!と膝を打つ巧みな構成や、エゲツなくも笑えて含蓄のある台詞など、さすがすぐれた脚本家でもあるアルモ姐さんです。

 いい人の、いい話なんかじゃないところが好き。みんな野望と欲望に汚れた悪党!強烈で濃密な毒気は、まるで高級な香水のよう。アルモ姐さんの半自伝的な映画、とのことですが。神父による性的虐待をネタにして、こんな映画を作ってしまう姐さんのメンタルの強さと創造力に感服。半自伝的とはいえ、まあ90%は盛ってるとは思いますが。おぞましい少年姦を描きつつ、ぜんぜん陰鬱な映画になってないところもスゴすぎます。神学校の寄宿舎でのくだりは、なかなか怖いスリラー仕立てになってます。バチ当たりすぎる神父、ほとんどホラーでヤバすぎる!

 アルモ姐さんの映画はどれもゲイテイストが濃厚ですが、強い女性を賛美してる筋金入りのフェミニストでもある姐さんは、どちらかといえば女優を大事にするヒロイン映画をメインにしているので、イケメンたちが身も心も絡み合うBL映画は、この作品が唯一かも?若い男二人が繰り広げる駆け引きは、真面目にやってるようでどこか珍妙でもあり、確実に笑いを狙ってる。笑えるシーンやキャラが多いし。そうそういうところも、アルモ映画の魅力です。わし的にはこの映画、完全にブラックコメディです。ヴァーホーヴェン監督の傑作「エル」に近い黒い笑い。そんな私の好物に、BLという好物も加わってるので、美味しくないわけがない映画なんです(^^♪BL映画といっても、ファンタジーな甘さや切なさ、キレイカワイイな要素は微塵もありません。BL映画ではなくゲイ映画、と言ったほうが正しいかも。エンリケもイグナシオも、相手に愛なんか求めてませんし。エンリケは体、イグナシオはチャンス。二人とも潔いほど打算的でリアルなゲイっぷり。
 この映画はやはり何といっても、ガエル・ガルシア・ベルナル!彼なしでは成立しなかった映画です。ラテンの貴公子、最強のエロカワ男子として絶大な人気を誇っていた当時25、6歳頃のガエルっち、私もハマってました~

 いや~。ガエルっち、ほんま可愛い、そしてエロいわ~。まさに神ってる(死語)!彼に恋していたとしか思えぬほど、アルモ姐さんったらガエルにアンなことコンなことさせちゃってます。ほとんどセクハラな演出。女優なら訴えられるレベル。でもガエルっちはアルモの欲望、じゃない期待に役者魂を燃やして応えています。ファムファタールならぬオムファタール、魔性の美青年!こんな役、演技、日本のイケメン俳優にはまず不可能。おかまのサハラ、偽物イグナシオ、そしてイグナシオの弟フアンの3役を演じてるのですが、それぞれチャーミングに怪しく演じ分けています。女装の美しさには瞠目!

 衝撃的(笑撃的?)なシーンてんこ盛りですが、圧巻な見せ場はやはりエンリケを誘惑するプールのシーンでしょうか。全裸になるよりいやらしい、水に濡れて透けた白いブリーフ一丁姿のガエルっち、そのふくらみは何?!エンリケと観客の視線を奪う巨根見せつけが笑える。エンリケがイグナシオに苦々しく言う『この男じらしが』は、当時ツボった名台詞でした。エンリケにバックから激しく突かれて苦痛に歪むガエルっちの顔もインパクトあり。フツーの俳優なら、こんなのよくやったな~と唖然となるところですが、大胆不敵なエロカワ貴公子ガエルっちには、これぐらい余裕。

 トリッキーな役を見事に演じてるガエルっちですが、薄汚い卑しい役でも全然そんな風に見えないところも彼らしい。賢そうでどこか高貴な雰囲気さえする。そしてとにかく可愛い!小柄で童顔、フアンの時は10代の少年にしか見えなかった。小さいので動きがチョコチョコトコトコしてるもウルトラキュート。笑顔と八重歯も殺人的な可愛さ。脱ぎっぷりのよさも世界一級。チビだけど、がっちりむっちりしてる褐色の肉体が放つ色気きたら。男色家たちがハアハアと群がるのも当然。女だって近寄っただけで妊娠しそう。無味無臭なキレイ系中性的男子が好きな人は要注意な雄♂フェロモンです。
 エンリケ役は、アルモの「トーク・トゥ・ハー」にも出てたフェレ・マルティネス。ちょっと若い頃のクリスチャン・ベールっぽい顔?翻弄されつつ利用もする、決して情には溺れない男をクールに好演してました。サハラの親友、おっさんおかまのパキート役のおじさんは、「トーク・トゥ・ハー」で主役を演じた俳優さん?いい味だしてました。本物イグナシオもグロテスクかつ珍奇で笑えたわ。
 この映画、公開当時に観た時は、日本でリメイクされるなら(絶対ムリだが)、イグナシオは妻夫木聡、エンリケは岡田准一がいいかも~なんて妄想したものです。今の若い人気俳優だと誰がいいか。ぜんぜん思い浮かばない

 ↑ 神ってる(死語)頃のガエルっちの画像、集めてみました~。Guapo!Que bonito!旧作の「アマロ神父の罪」とか「ブエノスアイレスの夜」「ドット・ジ・アイ」とかまた観たくなってきました(^^♪

 ↑ 現在44歳、最近のGGB氏。Me excita !今でも全然イケとるわ~
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

洞窟でイケメン発見!

2017-08-08 | スペイン映画
 「Altamira」
 1879年のスペイン北部。アマチュア考古学者であるマルティーノ・デ・サウトゥオラ侯爵は、領地内にある洞窟で娘のマリーとともに旧石器時代の壁画を発見する。世紀の発見として話題騒然となるが、それを好ましく思わない教会や学会によって、壁画は侯爵の捏造であると糾弾されることに…
 この秋、フランソワ・オゾン監督の“Franz”が、「婚約者の友人」という邦題で日本公開決定!主演はmon amourボーギャルソン、ピエール・ニネ久々に大きなスクリーンで彼と逢える!その前に、旧作の彼とランデブーできました。「炎のランナー」の名匠、ヒュー・ハドソン監督作品です。

 サウトゥオラ侯爵の調査を手伝うフランス人画家ポール役のニネッち。あ・い・や~!相変わらず超絶カッコカワいい!これといって特殊な役じゃないのに、もう見た目だけで一般人役ムリ!な、ハンパないキラキラ感!私と同じ生物とは思えません。

 幼いマリーが『彼ってハンサムね』と一目惚れ、まるで恋人のようにまとわりつくのも当然な、ニネっちの明るい優しいイケメンお兄さんぶりに萌えまくり!そう、彼ってそんじょそこらにいないような美男だけど、すごく親しみやすくもあるんですよね。気品があるけど気取ってない、小粋だけどナチュラル。そんな俳優、なかなかいません。美しいといっても、サイボーグのような氷の美貌ではなく、ちょっとアニメっぽいファニーフェイス。そして、善い人オーラもハンパない。彼も悪役はできないだろうな~。マリーとポールの仲睦まじい姿は、何だか懐かしの漫画「小さな恋の物語」みたいで微笑ましいです。

 スラっとほっそりした長身には、時代劇の衣装もよく似合ってました。動きがすごく優雅なんですよ。高いところからマリーたちの前に降りてくるシーンでの、身のこなしの軽やかさ、美しさときたら!美しいのは、容姿だけじゃないんです。美声にもうっとり。ニネっちの舞台経験の豊富さが、この映画でも見てとれます。そして、ニネっちの流暢な英語にも感嘆!今までの映画でもチョコチョコ英語を喋ることはありましたが、全編ずっと英語だけの彼は初めて。もっと英語圏の映画にも、今後は出演してほしいものです。

 ニネっち扮するポールは、侯爵の妻コンチータに淡い恋心を抱いている設定。コンチータへのさりげないまなざし、シャイな笑顔など、男にあんなんさせてみたい~!と胸キュンでした。あくまでプラトニックだったのが、微笑ましくももどかしかったです。マリーに夫婦の前で片想いをバラされたシーンのニネっち、一瞬だけなのに様々な想いがよぎった表情、さすがでした。

 優しく紳士なニネっちも素敵でしたが、もうちょっと情熱的でミステリアスな役にしてもよかったのにな~。ポールの片想いもそうでしたが、重要なテーマであるはずの科学と宗教の対立など、サラっとしすぎて何だかNHKの再現ドラマみたいだった。敬虔なコンチータと、彼女の苦悩を利用する教会との関係も、もうちょっと面白く描けたはずなんだけど。

 お話じたいは薄口なのですが、映像や衣装、ロケーションやセットは、すごく美しくて一見の価値あり。スペインのリッチな上流社会の様子も、興味深かったです。侯爵一家の住む屋敷が素敵だった。

 サウトゥオラ侯爵役のアントニオ・バンデラスは、胸焼けするほど濃かった若い頃より、男の色気は残しつつちょっと枯れてシブくなった今ほうが、私は好きかも。お年を召しても、ラブシーンに違和感なし。バリバリの現役男って感じです。スタイルも崩れてなくて非メタボ。コンチータ役のイラン人女優ゴルシフテ・ファラハニも、エキゾティックな美人でした。神父役のルパート・エヴェレットは、見るからに面妖な悪人で怖いです。
 世界遺産にもなったアルタミラ洞窟の壁画は、今は一般公開してないとか。旧石器時代からずっと現代まで残ってたなんて、悠久のロマンを感じますね。

 ↑イケてるニネっち画像、集めてみました~
 「婚約者の友人」に続く新作は、シャルロット・ゲンズブール共演の“La promesse de l'aube”です
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ガエルは見た!ボリビア水戦争

2013-08-11 | スペイン映画
 ヘビに睨まれたカエルのごとく固まってる私に、少年AとBが不敵な笑みを浮かべながら近づいてくる。あわわわわ。に、逃げなきゃ!このままだとホンマに灰が峰逝き~☆
 とうとう私の前に立ちふさがる少年たち。あああ~神さま~失禁寸前な窮地の私!
少年A『あの~すみません、それ』
私『ふげっ!?』
少年A『自転車…』
私『はへっ?!』
 え?何?何なの?自転車?!自転車が何ね?!って、あれれ?!これ、流星号じゃないし?!ボロいママチャリの流星号とはまるで違う、おしゃれで高価そうなマウンテンバイクにまたがってる自分に気づく私。
 ひー!す、すみません~!慌ててマウンテンバイクから飛び降りる私。その滑稽千万な姿を、笑いながら見てる少年ふたり。恥ずかしさと恐怖でパニックに陥ってた私の耳には、何か話しかけてくる男の子たちの言葉も入ってこず、近くに駐めてあった流星号を発見し、あたふたと飛び乗ると一目散に逃げ去ったのだった…
 あ~恥ずかしかった~!思い出しただけでも、カラダが火照る。早く記憶から抹消せねば。ていうか、最近こんなん多すぎるんですよねえ。暑さのせいか、それとも認知症の初期段階なのか。しっかりしないと…
 でも、あの男子ふたり、結構イケメンだった♪

 「ザ・ウォーター・ウォー」
 映画監督のセバスティアンとプロデューサーのコスタは、コロンブスの新大陸発見を描く新作の撮影をボリビアで開始する。しかし、欧米企業が進める水事業に猛反発する貧しい民衆の抗議運動が激化し、映画制作はおろかセバスティアンたちの身の安全まで危機に瀕する事態に…
 mi novio ラテンの貴公子ガエル・ガルシア・ベルナル主演作です。ガエルっち、muy guapoやっぱ超絶カッカカワイイわ~。見た目は可愛いけど中身はオトナの男で、優しいけど情熱的、ワイルドだけど上品で、知的だけどエロい、ちっこいけどガッチリした体格、ガツガツした肉食系でもなく、ナヨナヨしい草食系でもない、胸やけしない程度に濃い、私が理想とする男の魅力をバランスよく備えてるんですよねえ。今作の彼にも、俳優として相変わらずのハイクオリティさを感じました。

 セバスティアン、演出だけに専念するのはもったいないよ!なイケメン監督。ガエルってほんと、共演者とは顔のつくりも華やかさも違うもん。シリアスに沈思してる横顔など、惚れ惚れするほどの美男ぶり。澄んだ美しいグリーンアイと、官能的な唇のコントラスト。クチャっとした無邪気な笑顔は、心臓に負担がかかるほどキュウ~ンとなる可愛さ。その濃密な♂フェロモンは、優しくキュートなガエルを、女も男もハアハアさせる危険な男にしてます。いや、危険なのは勝手にハアハアになる男女だよ。ガエル、夜道で独り歩きなんかしたら絶対襲われるよなあ。

 ただ可愛くエロいのではなく、知的で硬派なところもガエルの魅力。社会派映画が彼には似合う。何年か前のアカデミー賞授賞式で、ステージに立ち政治的な発言をしたガエル。あの時のガエルも可愛くて品があって、凛としてて理知的でカッコよかったなあ。彼ってちょっと左な人なのかな。山本太郎みたいに政治家に転向、なんてこともいつか?イヤー!!!
 ガエルのカッコカワイさは十分楽しめる映画ですが、演技的にはフツーというか、ガエルといえばの全裸シーンとか、ん・色っぽい♪なシーンは皆無。真面目な社会派映画だから、まあ期待するほうが間違ってるけどでもガエルには、ついそっち系を期待しちゃいます。セバスティアンが、ボリビアの水戦争の目撃者、という立場から逸脱しないキャラだったのが残念でした。どちらかというと、水戦争と深く関わるコスタのほうが主役っぽくて、見せ場も多かったです。コスタとエキストラの現地人ダニエルとの友情が哀切でした。ダニエル役の俳優が、顔だけでも強烈。いちばん目だって美味しい役で、真の主役といえる存在でした。

 ボリビアがどこにあるのかも知らなかった私。映画って楽しいだけでなく、勉強にもなりますよね。現代社会で、こんなことが本当に起こっただなんて、ナンダカンダで何もかもに恵まれてる日本で生きてる私からしたら、驚異以外のナニモノでもない。政府が国民に水を使わせないんですよ。ありえない~。
 セバスティアンたちが撮影する映画と、現実の紛争がシンクロする構成も秀逸でした。コロンブスって、あんな非道いことしたんですね。いろんな映画やドラマでも描かれてるけど、従わない野蛮人は容赦なく処刑する(火あぶりとかで)キリスト教って怖いなあと戦慄。今も昔も、侵略者に利用され搾取され虐げられバカにされるボリビア。その悲劇と怒りを、ドラマティックにスリリングに描いた内容に引き込まれます。劇中の映画も現実も、緊迫感に満ちててハラハラさせるんですよねえ。ラスト近くは、さながらパニック映画のような迫力とサスペンス。真面目な社会派映画ですが、決して小難しくも退屈でもありません。

 かつては最強にジュンとくる男だったガエルっちですが…もはや2児のパパな今の彼は…ああ、じゅうぶんジュンときますわ

 今年のオスカー外国語映画賞にノミネートされたチリ映画“NO”の日本公開が待たれるガエルっち、ボクサー役の映画は残念ながら降板、近未来の怪傑ゾロ役の“Zorro Reborn”は、無事にクランクインしてほしい!
 
 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニンフォマニア日記

2013-06-26 | スペイン映画
 最近、うちの老父母が異様なんです…
 昔は、どちらかといえば冷めた感じな仲だった二人、いや、今でも表面的にはそうなんですが、ふとした瞬間…たとえば、この冬のことなんですが、私が風呂から上がって居間に入ると、二人がくっついで寝転んでTV観てるじゃないですか。思わずゲっ?!とか声が出ちゃった私に気づくと、ぱっと身を離し、何事もなかったかのように振舞う老父母。また、食事中、ふとした瞬間…こたつの中で何か二人がゴソゴソしてるし!あんたら何やってんの~!?怖くて見て見ぬフリしかできなかった…
 回春ってやつなんでしょうか?!my sister M子に相談したら、今さら弟も妹もできんけえ、大丈夫よね!とゲラゲラ笑われただけでしたが…両親が老いて仲睦まじいのは喜ばしいことなんでしょうが…何か違う、何か怖い…

 「セックス依存症の私」
 セックス依存症に悩むヴァルは、実業家のハイメと恋に落ちるが、彼とのセックスでは肉体の欲望は満たされなかった。異常な嫉妬心と独占欲をムキ出しにし始めたハイメと別れたヴァルは、肉欲の探求のため娼館のコールガールとなるが…
 セックス依存症、昔風に言えば、色き○がい。性欲が強すぎてコトロールがきかない病気なんて、ゾッとします。ちょっと前に芸能界を騒がせた矢○真○とかも、そうだったのかしらん。薄気味悪いと同時に、同情せずにもいられません。こんな病気、女性の場合は悲劇的ですよ。ある意味、ガンより恐ろしいです。発作を鎮めるために、男のアレが注射や薬の代わりになるなんて、イヤ~!!
 ヴァルはなぜセックス依存症になってしまったのか、説明・描写不足だったため理解できず。それにしても…ヴァルは美人だったから、ヤリたくてヤリたくて濡れてる~♪(西野カナの替え歌。カラオケで歌ってドン引きされました)な発作に襲われても、すぐに鎮静剤な男を見つけられたし、娼館でも売れっ子になれたけど、ブスはそーいうわけにはいきません。セックス依存症なブスは、いったいどーすればいいのでしょう。
 男は病的な性欲を満たすためだけの薬でしかなかったヴァルも、ついに心から愛せる男と出会えたのですが…ココロとカラダは違うという不思議かつ厳粛な事実に愕然。しかも、愛する男の本性ときたら…くらたまも感嘆するだろうヴァルの男運の悪さ。セックス依存症の女と精神破綻者の男、なんて笑えない割れ鍋に綴じ蓋ですよねえ。
 女のセックス中毒、そして男のDVとストーカー行為。いま日本で問題や話題になってるトッピクスが、2つも盛り込まれてるタイムリーな映画でもあります。リッチで優しい理想の恋人だったハイメの豹変ぶりがヤバすぎ。実際にも最近の日本では、元夫が妻をストーキングの果てに刺したとか、若い男が人妻に横恋慕して殺したとか、狂気の愛な男どもが元気すぎるので、リアルな怖さに戦慄せずにはいられません。うかつに恋愛も結婚もできないなあ、と。
 ヴァル役のベレン・ファブラは、肉感的なクールビューティで、大胆な脱ぎっぷりとエロ演技がお見事でした。
 ハイメ役は、アルゼンチンの男前レオナルド・スバラグリア。

 イ・ビョンホンやマット・デーモンと同い年のスバ、「カルメン」や「ユートピア」の頃に比べると、さすがに老けた…けど、やっぱイケメンです。ラモス瑠偉みたいな髪型は、ちょっといかがなものかでしたが。ほどよい濃さと艶っぽい色気、クチャっとした無邪気な笑顔が彼の魅力です。いちおうスバも全裸になってヤるシーンはあるのですが、期待してたほどエロくなかったです。「カルメン」の時ほどエロい肉体美じゃなくてガッカリ。しかも、イカレた男のまま途中であっさり退場するし。
 悩んで苦しんだヴァルの出した答えには、いろいろ考えさせられます。強くてポジティヴだなあと感心すると同時に、長生きできないだろうなあと暗澹ともある。ヴァルと東電OL殺人事件の被害者がカブってしまうラストでした。

 ♂フェロモンと可愛さがいい具合にドッキングしてるスバ、ぜひ同系のガエルと競演してほしい!
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

君よ生き急ぐなかれ

2008-08-14 | スペイン映画
 「サルバドールの朝」
 劇場公開時に観逃してしまい、悔しい思いをした作品。やっとDVDで...
 フランコ軍事政権下のスペイン。反体制運動家の青年サルバドールは、活動資金のため仲間とともに銀行強盗を続けるが、警察との銃撃戦の果てに刑事を射殺してしまい、死刑宣告を受けてしまう...
 うう~ん、政治と死刑か。重すぎるテーマですねえ。70年代初頭って、ほんと若者が熱い時代だったんですね。熱すぎて、自分たちだけでなく他人や社会まで燃やし大火傷を負わせた、狂熱の赤いレジスタンス時代を無軌道に、でも真剣に疾走したサルバドールの青春が、激しくも悲しく描かれています。
 とても1970年代とは思えぬ、フランコ独裁政権の人権無視な圧制と弾圧。あれじゃあ、別に政治思想がなくても逆らいたくなるよなあ。サルバドールたちの犯罪が、国民たちの非難や顰蹙をあまり買ってなかったのも理解できます。サルバドールの妹の友達なんか、捕まったサルバドールをアイドル視してたし。
 理不尽なことに黙って服従しない!戦う!という闘志は、立派だと思う。でも、あのやり方はマズいと思う。ロビン・フッド気取りで銀行強盗するサルバドールと仲間たちは、政治的信念に基づいてというより、退屈しのぎ、刺激を求めてやってるって感じだったし。そして、かなり偶発的な事故っぽいとはいえ、刑事殺しは重罪です。刑事たちが悪人キャラなので、サルバドールはまるで冤罪の犠牲者みたいに見えるのですが、被害者や遺族のことを考えると、どんな理由があったにせよ、やはり殺人の加害者には同情も共感もできません。
  
 とはいえ、このケースで死刑はあまりにも不当。日本じゃまず考えられない、ありえない。まさに見せしめ処刑。サルバドールは犯罪の加害者であると同時に、時代の被害者なのかもしれません。ガローテ(鉄環絞首刑)という処刑方法が、残酷すぎて戦慄!
 この映画の出来事と、あさま山荘事件や連合赤軍事件、三菱重工ビル爆破事件などとを思い比べずにはいられません。多くの国民から同情と支援を受けながらも処刑されてしまったサルバドールと、ほとんどの国民に恐怖と憎悪を抱かせながら、今も生きながらえている日本の元過激派青年たち。スペインと日本の皮肉な相違も興味深いです。
 サルバドールを熱演したのは、my dear ダニエル・ブリュール。
  
 ほとばしる若い激情、そして死への絶望と苦悩。ダニブリュの、生き生きと躍動感ある、そして痛々しいほど繊細な演技が素晴らしいです。演技以上に、まさに私好みのイモ可愛いルックスが、胸キュンさせる男です。
 ダニブリュのスペイン語演技、初めて見ました。彼はドイツとスペインのハーフなので、完璧なバイリンガルなんですよね。英語も堪能だし(「ラベンダーの咲く庭で」や「ボーン・アルティメイタム」など)、語学力も彼の武器。同い年のガエル・ガルシア・ベルナルと双璧を成す、若手随一の国際俳優です。
 めちゃくちゃ濃ゆい仲間役の俳優たち(イケメンが多かった)の中では、薄口なダニブリュ。ドイツ人にしては少し濃いけど、スペイン人にしては薄いところも、ダニブリュのユニークな個性でしょうか。 
 刑務所の看守役で、レオナルド・スバラグリアが登場。
  
 こ、濃ゆい~!けど、やっぱ男前♪はじめは、サルバドールにキツく当たる意地悪な鬼看守だったのに、サルバドールがパパへ書いた手紙を読んだだけで態度を軟化、すっかり友達になってしまうところが、ちょっと唐突すぎる豹変でしたが。看守さんも辛い大変な仕事だなあと、ある意味サルバドール以上に同情を覚えてしまいました。
 日本では、こういう映画って作れないのかなあ。男優にとって、TVドラマの延長みたいなチャラいヌルい映画よりも、やりがいがあると思うけど...死刑囚を妻夫木聡、看守を竹野内豊、みたいなシリアスに萌える邦画が観たい!
     
    ↑ダニブリュ&スバ、おいしそうなツーショット♪
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

besame mucho!小悪魔4姉妹

2008-04-07 | スペイン映画
 恐怖!春の侵入者!
 真夜中、寝床に入ってウツラウツラと眠りに落ちようとした頃、どこからかブーンブーンという妙な音が。な、何!?霊のラップ音?!電気をつけ、天井を見上げると、げげげっ!でっかい蜂が!!無視して寝ることなど、もちろんできるわけがない。窓を開けても出て行ってくれないので、仕方ない。殺生はしたくないが、安眠のために死んでもらうことに。殺虫スプレーがなかったので、窓拭きスプレーをかけたら、すぐに落下してきました。往生しなっせ~!分厚い辞書でトドメを刺して、合掌。ティッシュにくるんでトイレで水葬してあげました。蜂やゴキブリには入って来てほしくないけど、ガエルとかユチョンみたいな男の夜這いなら大歓迎なのになあ。
 暖かくなると、家中のいたるところに、虫の出没・侵入が懸念されます。虫以上に、泥棒や性犯罪者にも注意!無用心に窓を開けたまま寝てはダメよ!Spring is such a dangerous season!
 
 「ベルエポック」
 93年のアカデミー賞外国語映画賞受賞のスペイン映画。
 王政から共和制へと時代が変わろうとしている混乱のスペイン。軍から脱走し、ある田舎町に逃げ込んだ若者フェルナンドは、ひょんなことで知り合った老人の屋敷に滞在することになる。そこに、老人の美しい4人娘が帰省してきて...
 え~!?これがアカデミー外国語映画賞作品!?と、かなり意外に思った。オスカーの外国語映画賞って、シリアスで重い内容の作品ばかりってイメージなので、こんな軽いノーテンキな映画が何故?といっても、決して駄作ではありません。すごく楽しい佳作です。人生と愛、セックスの歓びを軽やかに、そしてエッチに賛歌しています。
 フェルナンドを誘惑・翻弄しまくる4人娘が、ほんとエッチで愉快な小悪魔!それぞれ独特な手法で、青年をハアハア&ガーンとさせて笑わせてくれます。
 まず、オナベの次女。祭りで女装したフェルナンドに欲情。男装の彼女に、フェルナンドは納屋で犯され?ちゃいます。翌朝、彼女に結婚を申し込むフェルナンドですが、男には興味ない彼女に冷たく拒絶されて、ガーン。
 次は、婚約者のいる三女。マザコン男のフィアンセにウンザリしてるところをフェルナンドに慰められて、衝動的に彼とエッチ。でも、自分と結婚する気などサラサラない彼女にフェルナンドは、またまたガーン。
 さらに、未亡人の長女。夫を亡くして寂しい&欲求不満だった彼女は、フェルナンドに押し倒されることに成功!夫の溺死した湖の辺でアオカン。もちろん彼女も、フェルナンドと深い関係になる気は、毛頭ありません。
 最後に、末っ子の四女。娘たちの中で唯一、フェルナンドに本気で恋をしている彼女は、姉たちのように彼を誘惑できなくて、つい子供っぽくジェラシー。それがまた、フェルナンドを困惑させて...
   
 とまあエロ4姉妹が、アノ手コノ手で男をギンギンにさせ萎えさせる姿が、コミカルに陽気に描かれています。ひとつ屋根の下で、姉妹が同じ男と肉体関係をもって暮らすなんて、かなりドロドロ淫靡でインモラルはずなのに、そんな暗いネチネチした背徳っぽさなど微塵もなく、みんなアッケラカンと楽しそうなのが驚き。ひとりの男をめぐって争うどころか、ツマミ食いした美味しい果実の味を仲良く評定し合ってるようなエッチ姉妹が、豪快かつ痛快で素敵です。魂胆とか悪意なんか全然なく、ただハッピーに楽しみたいだけってところが、陽性なラテン娘らしくて憧れちゃいます。
 真面目で優しいけど、据え膳は食わねば!なフェルナンドも、相当なエロ男です。4姉妹みんなに、愛してる!とか、最初から君だけ!とか、結婚しよう!と口にするフェルナンド。誰でもいいんかい!と呆れますが、いつも本気なところが憎めないし、母性本能をくすぐる系のキャラも可愛いです。さんざん振り回される彼ですが、ぜんぜん可哀想には見えません。フラれてションボリしても、すぐに次の相手に夢中になる前向きさと精力は、さすがラテン男です。あんなチャーミングな姉妹にチヤホヤされエッチもできて、まさに極楽ハーレム状態だしね。まさに花とミツバチな姉妹とフェルナンドです。エッチな展開以外での、姉妹がフェルナンドをペットのように可愛がるシーンが、微笑ましいです。
 冒頭とラスト、かなり悲惨なことが起きるのですが、起きてしまったことは仕方ない、悩んだり我慢したりするよりも、希望を持って楽しく生きようよ!みたいな飄々とした楽観主義が、この映画の魅力かもしれません。元気づけられます。
 フェルナンド役のホルヘ・サンスは、ラテンのマット・デーモンみたいな風貌で、なかなか可愛いです。
 四女役は、若き日のペネロペ・クルス。まだ少女っぽいです。アンネ・フランクに似て見えます。
 姉妹の老父や、マザコン男&その母など、周囲のキャラも珍妙で、いい味だしてます。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ママ、黄泉がえる

2008-03-16 | スペイン映画
 世紀の瞬間!とか決定的瞬間!に出くわし、目撃するってことは全然ない私ですが、どうでもいい場面、よりによってこんなもの、な目撃ドキュン☆は、多いんですよねえ。
 こないだも、ブックセンターで女子高生の万引き現場、見ちゃったし。昨日は、たまたま裏庭に行ったら、下の空き地で中年男が茂みに座ってウ○コしてたし。学生の時も、やたら知人友人の浮気現場とか恥ずかしい姿に遭遇することが頻繁でした。いまに2時間ドラマの脇役みたいに、殺される目撃者になりそうで怖いです。

 「ボルベール 帰郷」
 父親を殺してしまった娘を救うため、ライムンダは夫の死体を冷蔵庫に隠す。そんな中、数年前に火事で死んだはずの母が姿を現し...
 ペドロ・アルモドバル監督作品に出てくる、どんな逆境や困難、悲しみや苦しみにあっても、たくましくしたたかに生きる女たちのバイタリティや前向きさって、決して真っ当じゃないし、トンデモなさすぎておいおいっ!と呆れてしまうばかりですが、そこがアルモならでは、アルモでしか創り得ない独特さがありますよね。常に血まみれ、セックスがらみで陰惨なはずなのに、突き抜けたアッケラカンさがあって笑えるところが、ほんと独特です。
 近作の「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」で世界的名匠となり、アルモ印にハズレなし!なブランド監督になったアルモ姐さん。この作品も、オール・アバウト~やトーク~ほどではないにせよ、高い評価を得ました。私は、ちょっと哀感が強くシンミリしすぎてた前2作より、この作品のほうが好きかも。トンデモ度と笑い度が程よくブレンドされていたような気がして。
 殺人、死体遺棄、不治の病、近親相姦と、何でもアリ!なアルモ定食、相変わらずコッテリしてます。そこに今度は幽霊?!な怪奇味も加わって、いっそう濃い目に。意外な展開と驚愕の真実も、ますます冴えてます。
 これでドロドロな暗い悲劇にならないのが、ほんと不思議ですよねえ。みんなヘヴィな問題を抱えてるのに、それさえ生きる活力ししてる強さが素敵です。母娘そろって男運が悪すぎる女たちですが、ギリギリのところまで許す深い愛や、限界に達した時の怒りのパワーは、くらたま的だめんず女を嘲笑するものと違い、結局のところ女は男より大きい存在なのだ!という、アルモの女性への崇敬と敬愛にあふれていて、微笑ましい。
 でも、それってあくまで、アルモが理想とする憧れの女性像ですよね。リアルな女心って、結局は女しか理解できないし描けないと思う。けど、辛気臭い、おぞましいだけの女の現実を突きつける映画よりも、ありえねー!なアルモの女性賛歌映画のほうが、見ていて面白いし楽しい。でも、往年のアルモ女性映画と比べたら、トンデモ&ぶっとび度は大人しくなってるのが、ちょっと物足りないかも...アルモ独特のカラフルさも、かつての毒々しさが薄まってる感じがするし。
         
 ヒロイン・ライムンダを演じ、カンヌ映画祭の女優賞受賞、さらにオスカーにまで初ノミネートされるなど、まさに女を咲かせた感のあるペネロペ・クルス。ハリウッドでは映画よりゴシップで活躍した彼女ですが、里帰りしたスペインでは存分に魅力と演技力を発揮。女優って花と同じで、やっぱ大輪に咲くには土壌が大事なんだろうなあ。それと、作り手も。高級な花ほど、土も育てる人も選ぶものですよね。
 いい年して清純カマトトが多い地味な日本の女優を見慣れてると、ペネロペみたいな大胆で挑発的で華やかでエロい女優は、ほんと強いアルコールみたいにキク~!彼女、いい女優ですよね。嫌いって人が多いけど(特に女性)、私は好きだなあ。ちょっと下品な美しさがいい。ローティーンの娘がいる役に違和感があまりないほど、見事に熟女に扮してるけど、ふとした表情なんか、すごく可愛いし。レストランで歌うシーンが、すごく良かった。アルモのお気に娘、という他の女優が羨ましがる立場でもあるペネロペ。女優にとって、ゲイの天才監督って一緒に仕事するには理想的なのでは?ヘンな関係にならずにすむだろうし、男よりも女の感性や気持ちに敏感で配慮もしてくれそうだし。
 カンヌ映画祭では、出演女優全員が女優賞受賞、というのも納得できるほど、ペネロペ以外の女優たちも印象的な好演。アルモ女優の重鎮、幽霊?ママ役のカルマン・マウラの、ちょっとトボけた、でも情念のこもった演技も秀逸。ライムンダの姉ちゃんも、味のあるキャラでした。
 隣人のアグスティナって、アルモ映画ではおなじみの優しいオネエマンかと思い込んでたんですが、あれは男優ではなくホントの女優!?どー見てもオカマなんだけど...
 レストランに来る映画クルーの青年が、ちょっとフェレ・マルティネス似でカッコ可愛かった。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

幽霊少年の願い事ひとつだけ

2008-03-05 | スペイン映画
 今日は転職した元職場の先輩と、ホテルのレストランでランチしました。 
 おごるという先輩。始めは遠慮してパスタだけオーダーしようとしましたが、可愛い子ブリっ子するのも何かイヤらしい(と、都合よく判断)ので、ちょっとゴージャスなランチコースにしました。明太子のパスタ、デザートのシフォンケーキも美味しかったです。柄にもなく大食いしてしまい、満腹感と同時に不安も。春なのに雪だるま化注意報発令!新しい春の服がキツキツにならぬよう、明日の夜までプチ断食を決行しようかと思ってます。

 「デビルズ・バックボーン」
 「ミミック」「ブレイド2」など、独創的なホラーアクション映画をハリウッドで成功させ、母国メキシコに帰って作った「パンズ・ラビリンス」が国際的に高い評価を得たことも記憶に新しい、注目の新進気鋭ギレルモ・デル・トロ監督。彼が、ペドロ・アルモドバル監督に招かれてスペインで撮ったこの怪奇映画も、なかなか斬新かつ見ごたえあり。
 激化する内戦下のスペイン。僻地にある孤児院に連れてこられた少年カルロスは、奇怪な声や現象に悩まされるようになる。やがてカルロスは、行方不明の少年サンティがもはやこの世にはおらず、幽霊となって自分に何かを訴えていると気づくが...
 ゾンビみたいなサンティの幽霊がキモいけど、怖くないです。子供だし、非業の死を遂げて成仏できないと思しき様子が、哀れを誘う。水槽に死体を沈められたせいか、幽霊の周囲だけが水中みたいにユラユラしている感じが、独特で面白いです。あと、赤ちゃんの死体を漬けた酒の瓶が不気味!男性の精力回復に効くそうです(ホンマかいな!)。
          
   ↑ガーン!怖くて可哀想なサンティくん。南無阿弥陀仏!成仏しいや~!
 ホラーよりも、苦境や絶体絶命に陥りながらも、たくましく生き闘う孤児院の少年たちの物語に比重が置かれています。みんな、けなげで賢くて感嘆もの。ああいう状況にいると、そうならずにはいられないんだろうなあ。ラスト近く、力を合わせて悪者を出し抜き、復讐するところは悲惨なんだけどカッコイイ!普段は遊びや虫、漫画などに夢中になってる子供っぽさも失ってなくて可愛い、ので余計ふびんになり、応援してしまう。
 はじめはイヂメっ子だったけど、次第にカルロスに心を開くようになるハイメくんが、子供だけど大人っぽくてカッコ可愛い。年上のお姉さんに片想いする様子がキュート。お姉さんが殺されたと気づいた瞬間、怒りに燃える顔が印象的でした。
 大人キャラも、みんな個性的です。義足の女院長役は、アルモ映画でもお馴染みな名女優マリサ・パレデス。何もしなくても、存在するだけでタダモノじゃない感じ。でも良い人な役です。おばあさんなのに、老牧師と愛し合いながらも若い男で欲望処理するなど、現役の女っぷりもさすがラテン女。
 その若い男役は、「テシス」や「NOVO」などのエドゥアルド・ノリエガ。濃い!けど、男前です。ずっとランニングシャツ姿で、肉体美強調。女院長とのエッチシーンでは、マッチョな全裸を披露してくれます。子供たちの敵である極悪非道な奴なんだけど、誰にも愛されない孤独と悲哀が痛ましくもあり、ただの悪人ではない深みのあるキャラです。
 劇場に観に行けなかった「パンズ・ラビリンス」への期待が、ますます膨らみました。ギレルモ監督、ハリポタ最新作の監督を、俺にやらせろ!と名乗りでてるとか。ぜひ担当してほしいものです。
          
 ノリはハリウッド映画「バンテージ・ポイント」に出演。それよりも、ゲイの犯罪者を演じてるという旧作“Plata quemada”が観たい!恋人役は、何とレオナルド・スバラグリア!ノリ&スバ、こ、こ、濃ゆい~!いい感じに胃もたれ&胸焼けしそう♪
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

無傷では愛せない

2007-07-27 | スペイン映画
 TVつけたら、ニュースにビツクリ。スケートの織田信成が、酒気帯び運転で捕まったって!
 あらあら。織田くん、ダメじゃん!バカだねえ、と思いつつ、大学生の時は平気で飲み会の後、バイクで部屋に帰ってた私が、エラそうなことは言えない。でも、時代が違う。たかがバイクで...は、凶悪事故頻発で、飲酒運転に厳罰でのぞんでいる今の世の中では通じません。もう二十歳なんだから、そんなことはわきまえて当然だし、気をつけてあげなかった周囲のせいにもできません。
 やはり、無意識のうちに驕りや慢心があったのでしょうか。織田くんに限って、と信じたいけど。記者会見で、涙ぼろぼろ流して謝ってた織田くん、スベって転ぶのは、スケートリンクの上だけにしとけよ!飲酒運手は、絶対ダメなの!Savvy?
 織田くんより、昔の松坂とか上原とか、若い野球選手のほうが、はるかに凶悪だったけどなあ。一般人なら、大変な社会的制裁を受けるだろうに...
 
  「10億分の1の男」
 最近my お気にのラテン男前、レオナルド・スバラグリア主演作。
 飛行機墜落事故で、唯一生き残った銀行強盗の青年。謎の男に導かれるまま、強運を競う死のゲームに参加することに...
 運の良さってのは、持って生まれた才能。それを備えた者たちが、財産や命を賭けて勝負する、という設定や話が、なかなかユニークで面白かったです。
 強運を試すゲームが、スリリングで怖い。髪に蜂蜜を塗って、巨大昆虫(キモい!)が誰に引き寄せられるか勝負、ってのはまだご愛嬌だけど、だんだん危険度がエスカレートしてきて、目隠しして車道に出たり、大木が茂る森の中を疾走したり。極めつけは、ゲームの仕掛け人である老人との、ロシアンルーレット対決。フツーは大怪我、もしくは死ぬ、危険すぎる無茶な遊戯なんだけど、強運を持つ主人公たちには不思議にも、災いがよけて通るのです。ありえねー!と思いつつ、でも実際に、ありえねー!な幸運や強運を見せ付けてくれる人って、いるもんなあ。やっぱ、運の良さって努力して身につくものではない才能かも...
 主人公役のレオナルド・スバラグリアが、やっぱ男前
  
 濃さが適度で、濡れたような愁いと翳りがあって、でも笑うとクチャっとして可愛い!「カルメン」や「ユートピア」に比べると、ちょっとだけ明るく無邪気なキャラだったのも、新鮮でした。短髪も似合ってて可愛い。でも...この役、別にスバじゃなくてもいいのでは?な感じでもあったが。せっかくの男の魅力を、あまり活かしてなかったのが惜しい。
 ゲームの仕掛け人役は、スウェーデンの名優マックス・フォン・シドー。もう相当のご老体のはずなのに、偉容なる風貌&存在感。ラスト、ついに彼と対決するシーンでは、スバが妙にちっちゃく見えるほど、ぬお~とデカいシドー御大です。
 スバ待望の最新日本公開作は、ダニエル・ブリュール主演の「サルバドールの朝」!大好きなダニブリュ&スバだなんて、おいしすぎる映画!秋が待ち遠しい!
  
 スバご本人は、とっても明るくてオチャメな男みたいです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

死を夢見て

2007-07-16 | スペイン映画
 earthquake again!
 また恐ろしい地震が...長野・新潟の被災者の方々には、心から御見舞い申し上げます。
 それにしても、地震大国・日本。地震のない国に移住したい。参院戦、大災害が襲っても大丈夫!な公約を掲げる政党に、一票を投じたいです。

 「海を飛ぶ夢」
 アカデミー外国語映画賞を受賞した、アレハンドロ・アメナバール監督作品。
 事故で四肢麻痺となった主人公が、自ら死を選ぶことで、本当の生きる自由を得ようとするが...
 尊厳死、安楽死。難しいテーマです。私が主人公の立場だったら、やはり苦しく辛い生を長々と引き伸ばされるよりも、安らかな死を求めるでしょうけど...主人公の願いを、倫理に反するとか、バチ当たりとか、生きることから逃げてるとか、私にはとても責めたり諭したりはできません。五体満足の今の私が、生きるのがイヤだからといって自殺しようすれば、それは逃げてるだけですが、それとこの映画の主人公とは、まったく話が違う。尊厳を奪われてまで、人間は生きなければならないのでしょうか...
 逃げるだけの自殺の場合、周囲の人々のことを考えると、ためらいが起こる。でも、この主人公のように、愛情深い家族ゆえに、やはり死への決意が強固になるのも、悲しいほど理解できる。自分のためだけでなく、家族のためにも死ななければならない、という思いが痛切です。
 主人公の家族の優しさや忍耐強さが、感動的です。死なせたくないけど、主人公の意思を尊重する者。死なせなくないから頑なに反対する者。どちらも切ない。愛する人は命を失おうとしている、自分は彼を失おうとしている。どっちの痛みが大きいか、天秤にかけることの悲しい身勝手さ。それにしても。主人公、すごく恵まれてるなあと思った。厄介者扱いにされてる障害者も多いのに。痴呆症になりかけて苦しむ女弁護士や、ファンのように彼を慕うシングルマザーなど、たくさんの人々に愛される主人公。孤独とは縁のないところが、ちょっと救いに。でも、愛されることさえ苦しみになってしまう絶望感...
 重いテーマを扱いながらも、湿っぽいお涙ちょうだい映画ではありません。
 主人公の、ちょっとシニカルなユーモアのセンスにクスっとさせられたり。彼が夢見る幻想も、美しくユニーク。あんなにも聡明で感受性が強いからこそ、耐え難さも人一倍だったのでしょう。家族のキャラも、微笑ましい。母親のように献身的な世話をしてくれる義姉が、自分のテリトリーに踏み込んでくるシングルマザーに、息子を奪われそうな姑みたいにジェラシったりするところも、そこはかとなく笑える。ちょっと鈍感でアホな甥(でもイケメン)が、主人公にバカ扱いされてスネるところも、可愛い。裁判で尊厳死を認められず、自ら人生に終止符を打つために旅立つ主人公を、義姉と甥が見送るシーンに、ちょっと目頭が熱くなりました。
 主人公役は、ハビエル・バルデム。四肢麻痺な役でも、顔は濃い。「夜になるまえに」同様、オスカー候補になっても良かったのでは、な名演でした。
 アレハンドロ・アメナバール監督って、1972年生まれ!キムタコとかヨンと同い年!大学生の時に傑作サイコサスペンス「テシス」を撮ってるし、まさに早咲きの俊英と形容すべき才人です。才能があるだけでなく、結構イケメンだし(頭髪が要リー○21だが)。
    
 アカデミー賞など賞レースで、ちょこちょこ姿を見せていた彼、ニコキとかGPとかデカい女に挟まれてた姿に私、ちっこい~!可愛い~!とプチ萌え。もしガエルに優等生なお兄ちゃんがいたら、こんな感じだろうな~みたいな。新作が待ち遠しい!
 イリャニトゥ、ウォルター・サレス、アルモ姐さん、ヘクトール・バベンコと、ラテンの気鋭監督に愛され続けているガエル、次はアメ兄さんと組んで!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする