お松の韓流いい男映画祭⑥
「藁にもすがる獣たち」
事業に失敗しホテルのサウナで清掃のアルバイトをして生計を立てているジュンマンは、大金の入ったバッグをロッカーの中で発見する。やがてそれをめぐって、欲望にかられた男女が血みどろの争奪戦を繰り広げることに…
おもろかったです!こういう非ポリコレな野蛮でゲスい映画、大好きです。韓流映画はやっぱこうでなきゃ。今の邦画ではもう望むべくもない内容と役者たちの演技を堪能。原作は日本の犯罪小説だとか。何で日本で映像化しないの。もったいない。原作は未読ですが、おそらく映画には韓国ならではの残虐さと下劣さが加味されて、パワーアップされたものになっていると思います。善人が誰一人出てこず、優しい甘い情などいっさい排除された、悪と負の濁流のような映画です。こういう映画を観るたびに、つくづく思い知ります。いい人のいい話よりも、悪い奴の悪い話のほうが断然おもしろい!と。
とにかく出てくる連中、悪のレベルの違いはあるにせよ、どいつもこいつも外道なんですよ。金は人を狂わせるというけど、ここまで人の道を踏み外せるものなのか、と呆れるほどに鬼畜と化してます。金と保身のために、躊躇なく容赦なく邪魔者を惨殺しまくる血まみれ血みどろの地獄絵図なのですが、あまりにも必死すぎたり平然としずぎたりな外道っぷりは、どことなく滑稽で笑えるんですよ。笑いもかなり狙ってる作りになってます。ブラックバイオレンスコメディ、とでも言いましょうか。ワケアリの悪党どもが入り乱れて阿鼻叫喚、無残かつ意外な結末を迎えるという、クエンティン・タランティーノ監督が好きそうな題材。
コメディ要素があるとはいえ、やはり韓国のバイオレンス描写はエグい。韓国のヤーさんって、ほんと怖いよ。邦画の「孤狼の血」とか、甘い甘い。イケメンや男前俳優がイキってスゴんでる邦画のヤクザとは、風貌も蛮行もヤバさの度合いが違います。この映画の街金社長とその子分とか、ヤバすぎてほぼホラー。脅す手法とか凶器とかも、身体の前にメンタルを潰すに十分な残酷さ非道さ。銃とかじゃなくて、刺身包丁とかナタ、トンカチとか、すぐには殺さず地獄の恐怖と苦痛を与えるための凶器なのが怖すぎます。韓国人はとにかくメッタ刺しとバラバラ解体が好きみたいで、この映画でも多用されてます。かなりキツいエグい残酷シーンがあるので、気の弱い人は要注意です。
冒頭、何者かがロッカーに大金が入ったヴィトンのバッグを入れるシーンから始まるのですが、誰が入れたのか、誰の金なのかが次第に判明する展開、そして最終的に誰が金を手中に収めるのか、怒涛の修羅場の中で伏線も回収しながら結末に至る脚本も巧妙で、そういうことか、そうきたか、と膝を叩かせ最後まで飽きさせません。
この映画の素晴らしいところは、非情で下劣な外道役を人気スターたちが演じてるところ。入国管理局の役人テヨン役のチョン・ウソンが絶妙な好演!
最近は悪役や脇役も積極的にこなして脱2枚目に成功し、いい性格俳優に成長したウソン。この作品の彼も、若い頃の彼を知ってる韓流ファンが見たら、あのウソンがこんな役を!と目を丸くするに違いありません。女に騙されて借金を背負わされたダメ男、かつズルくてセコい小悪党なウソン、そのオドオドした卑屈な表情やアタフタした動き、必死すぎるけどトボけた味わいもあって笑える。小市民なクズ役でかつてのイケメンっぷりは見る影もない、というわけではなく、やっぱカッコいいです。長身でスマート。ヨレた服装でもだらしなく見えない。男前は何しても男前ですが、日本の男前俳優は絶対やらない役を楽しそうに演じてたウソン、その役者魂には感服するのみです。劇中、ちょっとだけ脱いでます。
最も強烈なのは、韓国きっての名女優チョン・ドヨンの毒婦っぷり。とにかく毒々しく禍々しい!まだ生きてる女を電動ノコギリでバラバラにするなど、劇中ではNo.1のケダモノを怪演してます。人としての心など一片もない、生まれながらの悪!ヤバい瘴気を巻き散らしてるのですが、クール&コケティッシュで人を蕩かすような魅力にもふれていて、こういう邪悪な女役は女優ならやってみたい、けどなかなか挑戦しづらい役なのでは。日本の女優にはまず無理。
ジュンマン役のペ・スンウは「ザ・キング」で、極道社長役のチョン・マンシクは「アシュラ」で(どっちにもチョン・ウソンが出てましたね)もインパクトありましたが、今回もかなりのものでした。人妻にそそのかされて保険金殺人に手を貸す若者役は、「詩人の恋」が好評だったチョン・ガラム。彼も劇中、ちょっとだけ脱いでます。出番は少ないながらもチョン・ドヨンに劣らぬ強烈さだったのが、「ミナリ」で韓国俳優初のオスカー候補が期待されてる売れっ子ばばあ女優ユン・ヨジョン。因業な痴呆症ばあさん、その言動もまた怖くて笑えます。
ラストは、めぐりめぐって結局…みたいな感じになるのですが、またネコババ?!いくら金に困っているとはいえ、他人の金、しかもどう考えても胡散臭いヤバい金を。韓国の国民性や底辺社会の厳しさに戦慄せずにはいられません。
この映画、日本の小説が元なのでぜひ日本でも映画化してほしい!イルボン版の理想妄想キャストはこうだ!
ヨンヒ ・・・ 深津絵里
テヨン ・・・ 向井理
ジュンマン ・・・ 大森南朋
ジュンマンの妻 ・・・ 江口のりこ
社長 ・・・ 六角精児
人妻 ・・・ 本仮屋ユイカ
その愛人 ・・・ 岡田健史
ジュンマンの母 ・・・ 倍賞千恵子
こんなん出ましたけどぉ~?
チョン・ドヨンと深津絵里って何となくカブるんですよね~。クズでゲスなムカイリーが見たい。
↑チョン・ドヨンとチョン・ウソンは1973年生まれの同い年だって!いい役者たちですよね~
「藁にもすがる獣たち」
事業に失敗しホテルのサウナで清掃のアルバイトをして生計を立てているジュンマンは、大金の入ったバッグをロッカーの中で発見する。やがてそれをめぐって、欲望にかられた男女が血みどろの争奪戦を繰り広げることに…
おもろかったです!こういう非ポリコレな野蛮でゲスい映画、大好きです。韓流映画はやっぱこうでなきゃ。今の邦画ではもう望むべくもない内容と役者たちの演技を堪能。原作は日本の犯罪小説だとか。何で日本で映像化しないの。もったいない。原作は未読ですが、おそらく映画には韓国ならではの残虐さと下劣さが加味されて、パワーアップされたものになっていると思います。善人が誰一人出てこず、優しい甘い情などいっさい排除された、悪と負の濁流のような映画です。こういう映画を観るたびに、つくづく思い知ります。いい人のいい話よりも、悪い奴の悪い話のほうが断然おもしろい!と。
とにかく出てくる連中、悪のレベルの違いはあるにせよ、どいつもこいつも外道なんですよ。金は人を狂わせるというけど、ここまで人の道を踏み外せるものなのか、と呆れるほどに鬼畜と化してます。金と保身のために、躊躇なく容赦なく邪魔者を惨殺しまくる血まみれ血みどろの地獄絵図なのですが、あまりにも必死すぎたり平然としずぎたりな外道っぷりは、どことなく滑稽で笑えるんですよ。笑いもかなり狙ってる作りになってます。ブラックバイオレンスコメディ、とでも言いましょうか。ワケアリの悪党どもが入り乱れて阿鼻叫喚、無残かつ意外な結末を迎えるという、クエンティン・タランティーノ監督が好きそうな題材。
コメディ要素があるとはいえ、やはり韓国のバイオレンス描写はエグい。韓国のヤーさんって、ほんと怖いよ。邦画の「孤狼の血」とか、甘い甘い。イケメンや男前俳優がイキってスゴんでる邦画のヤクザとは、風貌も蛮行もヤバさの度合いが違います。この映画の街金社長とその子分とか、ヤバすぎてほぼホラー。脅す手法とか凶器とかも、身体の前にメンタルを潰すに十分な残酷さ非道さ。銃とかじゃなくて、刺身包丁とかナタ、トンカチとか、すぐには殺さず地獄の恐怖と苦痛を与えるための凶器なのが怖すぎます。韓国人はとにかくメッタ刺しとバラバラ解体が好きみたいで、この映画でも多用されてます。かなりキツいエグい残酷シーンがあるので、気の弱い人は要注意です。
冒頭、何者かがロッカーに大金が入ったヴィトンのバッグを入れるシーンから始まるのですが、誰が入れたのか、誰の金なのかが次第に判明する展開、そして最終的に誰が金を手中に収めるのか、怒涛の修羅場の中で伏線も回収しながら結末に至る脚本も巧妙で、そういうことか、そうきたか、と膝を叩かせ最後まで飽きさせません。
この映画の素晴らしいところは、非情で下劣な外道役を人気スターたちが演じてるところ。入国管理局の役人テヨン役のチョン・ウソンが絶妙な好演!
最近は悪役や脇役も積極的にこなして脱2枚目に成功し、いい性格俳優に成長したウソン。この作品の彼も、若い頃の彼を知ってる韓流ファンが見たら、あのウソンがこんな役を!と目を丸くするに違いありません。女に騙されて借金を背負わされたダメ男、かつズルくてセコい小悪党なウソン、そのオドオドした卑屈な表情やアタフタした動き、必死すぎるけどトボけた味わいもあって笑える。小市民なクズ役でかつてのイケメンっぷりは見る影もない、というわけではなく、やっぱカッコいいです。長身でスマート。ヨレた服装でもだらしなく見えない。男前は何しても男前ですが、日本の男前俳優は絶対やらない役を楽しそうに演じてたウソン、その役者魂には感服するのみです。劇中、ちょっとだけ脱いでます。
最も強烈なのは、韓国きっての名女優チョン・ドヨンの毒婦っぷり。とにかく毒々しく禍々しい!まだ生きてる女を電動ノコギリでバラバラにするなど、劇中ではNo.1のケダモノを怪演してます。人としての心など一片もない、生まれながらの悪!ヤバい瘴気を巻き散らしてるのですが、クール&コケティッシュで人を蕩かすような魅力にもふれていて、こういう邪悪な女役は女優ならやってみたい、けどなかなか挑戦しづらい役なのでは。日本の女優にはまず無理。
ジュンマン役のペ・スンウは「ザ・キング」で、極道社長役のチョン・マンシクは「アシュラ」で(どっちにもチョン・ウソンが出てましたね)もインパクトありましたが、今回もかなりのものでした。人妻にそそのかされて保険金殺人に手を貸す若者役は、「詩人の恋」が好評だったチョン・ガラム。彼も劇中、ちょっとだけ脱いでます。出番は少ないながらもチョン・ドヨンに劣らぬ強烈さだったのが、「ミナリ」で韓国俳優初のオスカー候補が期待されてる売れっ子ばばあ女優ユン・ヨジョン。因業な痴呆症ばあさん、その言動もまた怖くて笑えます。
ラストは、めぐりめぐって結局…みたいな感じになるのですが、またネコババ?!いくら金に困っているとはいえ、他人の金、しかもどう考えても胡散臭いヤバい金を。韓国の国民性や底辺社会の厳しさに戦慄せずにはいられません。
この映画、日本の小説が元なのでぜひ日本でも映画化してほしい!イルボン版の理想妄想キャストはこうだ!
ヨンヒ ・・・ 深津絵里
テヨン ・・・ 向井理
ジュンマン ・・・ 大森南朋
ジュンマンの妻 ・・・ 江口のりこ
社長 ・・・ 六角精児
人妻 ・・・ 本仮屋ユイカ
その愛人 ・・・ 岡田健史
ジュンマンの母 ・・・ 倍賞千恵子
こんなん出ましたけどぉ~?
チョン・ドヨンと深津絵里って何となくカブるんですよね~。クズでゲスなムカイリーが見たい。
↑チョン・ドヨンとチョン・ウソンは1973年生まれの同い年だって!いい役者たちですよね~