まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

花の月夜に殺される

2024-01-24 | 北米映画22~
  アカデミー賞のノミネーションが発表されましたね!ちょっとサプライズもありましたね。ノミネーション発表を待っていたかのように、問題作「オッペンハイマー」の日本公開も3月29日に決定。キリアン・マーフィーとロバート・ダウニー・Jr.も順当に候補入り。今いちばん観たい映画かもしれない「落下の解剖学」のザンドラ・ヒュラーのノミネートも嬉しいです。大ヒット作の「バービー」が冷遇されたとの批難や抗議もあるようですが、個人的には世間の高評価がいまだに理解できてないので、そんなもんじゃない?と納得でしたが。マーゴット・ロビーは授賞式を華やかにするため候補になってほしかったけど。残念な候補落ちといえば、やはりレオナルド・ディカプリオですよ。共演者の受賞を客席で見守っているレオの優しい笑顔、今年は見られないのか~。久々にレオママも見たかった。ブラッドリー・クーパーが候補入りしたので、ブラパママには会えそう。受賞の予想、そしてノミネートされた作品と俳優の演技を楽しみたいですね(^^♪

 「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」
 1920年代、アメリカのオクラホマ州、オーセージ郡では石油で富を得た先住民たちが、次々と謎の死を遂げる事件が起きていた。そんな中、戦争から戻ったアーネストは町の有力者である伯父のもとに身を寄せ、裕福な先住民の娘モリーに近づき彼女と結婚するが…
 レオナルド・ディカプリオと巨匠マーティン・スコセッシ監督のコンビ作は、これで何作目?レオ×スコ爺の作品で私がいちばん好きなのは、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」かな。あの映画でのレオの珍演、可愛かったわ~。レオにはもっとコメディに出てほしいです。それにしても。レオってやっぱスゴい役者だわ~と思わせない作品と演技、ないですよね~。若い頃から長い間、コンスタントにハイクオリティさをキープしてるところが、ほんと驚異的です。いつも見てるほうも疲れるような力演なので、ご本人もさぞやしんどかろうと思いますけれども。

 あの「タイタニック」から27年、すっかりおっさんになったレオですが、私は若い頃より最近のレオのほうが好きかも。イケオジというより、カワオジ(可愛いおじさん)?優しく柔和になった童顔がキュート。ほっそりしたポッキー少年体型も今や、どっしりむっちりしたイカつくも頼もしさにあふれるガタイに。とっちゃん坊や顔と威圧感ある巨躯は、レオの演技をチャーミングかつ迫力のあるものにする武器になってます。

 今回のレオも、いつも通りの名演、熱演なのですが。レオといえばの圧巻のエキセントリック演技、常軌を逸したヤバい役…というより、心ならずも悪に引き込まれ抜け出せなくなってしまった愚かで弱い男を、いつもよりもかなり抑え気味で演じてたのが新鮮かつ、やっぱ巧いなと感嘆させられました。まず、狂気にも悪にも落ちきれない中途半端な小悪党、というのがレオには珍しい役でした。鬼の形相で画面狭しとプッツン大暴れするレオも好きですが、冷酷無比な犯罪にズルズルと加担し、愛する妻をも死に追いやらねばならない窮地にオロオロ、オドオドするイタさと親しみやすさは、今までのレオにはあまりなかった新境地だったかも。

 愚かで卑劣な役なんだけど、モリーと仲睦まじく幸せそうなシーンでのレオは、すごくスウィートで可愛いんですよ。女性との優しくロマンティックなシーンもレオには珍しく、本格的な恋愛ものにも出てほしいと思いました。アーネストが悪魔の走狗とわかっていても、彼から離れられないモリーの女心が理解できるほど、罪な可愛さのレオでした。あと、レオの顔芸もインパクトあり。喜怒哀楽それぞれの表情がどれもラブリー&ユニーク。特にへの字口が漫画ちっくで笑えます。あと、キング伯父さんにケツバットお仕置きされるシーンも笑えた。

 モリー役のリリー・グラッドストーンの、愛と疑惑に揺れる繊細な演技と毅然とした存在感は、「女相続人」のオリヴィア・デ・ハヴィランドや「ガス燈」のイングリッド・バーグマンなど、オスカーを受賞した往年の大女優たちを彷彿とさせました。彼女もオスカーを受賞してほしいものです。キング伯父さん役の名優ロバート・デ・ニーロも、さすがの名演。まさに悪魔!なんだけど、まったく悪人然としておらず、表面的には徳のある好々爺なところが怖かったです。レオとデ・ニーロ御大、新旧スコ爺お気に入り俳優ですが、スコ爺作品での競演は初?衰え知らずなスコ爺の力強く巧妙な演出、今回も冴えてました。

 それにしても。あんな野蛮で凶暴な結婚詐欺虐殺がまかり通り、発覚もしないなんて。みんな気づいてるのに、殺人を止められない、止めようとしない異常事態に戦慄。闇が深すぎるわ。殺人が大胆で過激で、陰湿さがないところがアメリカって感じ。石油で金持ちになったインディア…じゃない、先住民たち、強欲な白人たちに騙され搾取され、あげくは殺されて、人種差別より非道い目に遭ったんですね。裕福な女性先住民たちの衣装が、シンプルかつカラフルでもあって目に楽しいです。オーセージ居住区の自然の風景も美しかったです。

 ↑ オスカー候補ならず😨!残念日本アカデミー賞受賞で演技派扱いされてる元某事務所タレントさんたちの演技に比べると、今回もまさに神レベルな演技だったけど、レオなのであれぐらいはフツー、みたいに思われちゃうんでしょうね
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愛は未知との遭遇

2024-01-21 | 北米映画22~
 「もっと遠くへ行こう。」
 2065年。代々続く農地で静かに暮らしていたヘンとジュニア夫婦のもとに、テランスという男が現れる。テランスは夫婦に、ジュニアが宇宙への移民要員に選ばれたと告げるが…
 シアーシャ・ローナンとポール・メスカルの共演作、ということで以前から気になってました。共にアイルランド人、若き実力派の二人。シアーシャのほうは、もう若手と呼ぶには違和感があるほどのキャリアと貫禄。「つぐない」の可憐な少女も、今では堂々たる大人の女性、そして年下の俳優を相手役に従える大物女優に成長。この作品でも、もはや大女優の風格が漂っていました。日本の同世代の女優のように、まだキレイカワイイだけな役だってできるはずなのに、見る者によっては怖くて気持ち悪いかもしれない、女の複雑で悲しい懊悩や業に悶える難役に挑み演じ切る表現力と女優魂には、今回も圧倒されました。シアーシャの鬱屈した様子や険しい表情、そして激情的な感情の爆発は、かなりニューロティックでホラーです。コワレそうでコワレない、デリケートだけど強靭なヒロイン、というのもシアーシャらしかったです。

 ちょっと驚いたのは、シアーシャがラブシーンで完脱ぎしてたこと。シアーシャのおっぱい、初めて見たような。前半は見えそで見えない、後半になってなぜかぽろん。いかにもこのために磨き上げた!みたいな裸ではなく、もちもちしてて柔らかそうな豊満さが生々しかったです。
 私がこの映画を楽しみにしてたのは、もちろんポール・メスカルこの映画を見て、あらためて思いましたよ。いま20代で世界一の俳優は、やはりポールかも!と。「Aftersun アフターサン」や今回の役を、ポール以上に演じて感銘や驚きを観客に与えることができる20代の男優なんて、日本は言わずもがな、世界のどこにもいないと思います。

 イケメンとか美男ではないけど、素朴で逞しく優しそうな見た目と雰囲気が好き。売れっ子になるにしたがい、どんどん男前にもなっていってるポール。相変わらず素敵にゴツいんだけど、ちょっとスマートにもなってて、そのせいか今まででいちばんイケメンに見えました。屈強な肉体と不安定な精神のアンバランスさが、今回も胸ザワかつ胸キュンなポールでした。コワレていくポールが、痛ましくも悲しく愛おしかったです。

 そしてポール、相変わらず脱ぎっぷりがいい。ラブシーン以外でも豪快にすっぽんぽんになってました。彼もいかにもジムで鍛えました!な人工的な肉体美ではなく、自然なガタイのよさ。ラブシーンや全裸シーンに臆さず大胆に、イヤらしさやわざとらしさなしでナチュラルに挑めるポールのような若い男優って、ほんと貴重です。デカいゴツいけど笑顔や泣き顔が少年っぽく、肌とかもさすがに20代だわと、おっさんの私は可愛いポールとイチャイチャベタベタしてるシアーシャ姉さんが羨ましくなりました。とにかくラブシーンが多かった。若い男女が場所も時間もお構いなしに盛り合うのを見ると、何だか安心しちゃいます。少子高齢化に歯止めをかけるためにも、若者にはもっと励んでほしいです

 ある秘密、恐るべき真実が明かされるラスト。あんな形で夫婦の愛を試すことになるなんて、すごくイビツで異常だと思いました。あんな近未来が来る前にあの世に行きたいとも。SFな設定ですが、SFっぽいシーンはあまりありません。寒々しい不毛の荒野に不意に現れる宇宙船、そしてコピー人間の存在が、不穏で薄気味悪いSFでした。

 ↑ 「異人たち」日本公開が待ち遠しい!

 ↑ ポールが着てるTシャツ、ほしい!アイルランドに行った時、シャムロックのTシャツもっと買っとけばよかったわ~☘
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インドの愛人

2024-01-17 | イギリス、アイルランド映画
 「トリシュナ」
 インドの貧しい農村で家族と暮らす美しい娘トリシュナは、イギリス育ちの御曹司ジェイと出会い恋に落ちる。彼の子を身ごもったトリシュナは、両親に連れていかれた病院で堕胎する。それを知ったジェイは…
 ロマン・ポランスキー監督の映画や、エディ・レッドメイン出演のテレビドラマ版など、何度か映像化されてるトマス・ハーディの小説「ダーバヴィル家のテス」を、19世紀末のイギリスから現代のインドへと舞台を置き換えて映画化。トリシュナがテスなのですが、ジェイはテスに関わる男ふたりを合体させたキャラになっているなど、大胆なアレンジがなされています。

 究極のだめんず女といえば、真っ先にテスが思い浮かぶ私です。男たちに翻弄され傷つけられ、挙句は身を滅ぼすヒロインなんて、今の自立した強い女性たちからすると、ただのバカ女にしか見えないかもしれません。私もテスのような人生なんて真っ平ごめんですが、テスのような愚かさって悲しいまでに美しくも思えるんですよね~。生き馬の目を抜くような世の中をサバイバルするため、自分が傷つかないため損しないため、理不尽な男社会に抗い糾弾するため、声高に自己主張や権利を訴える女性たちはカッコいい、憧れるけど、見ていて疲れることも。近年の映画のヒロインたちも、強く賢い女性ばかり。テスのようなヒロインなんて、今のハリウッドのトップ女優たちは絶対やらないでしょうし。女性がみんな強く賢くなったら、きっと世の中も映画もつまんなくなるだろうな、なんて言うと、フェミニストに怒られちゃうでしょうか。

 女性が強くなったとはいえ、今でもテスやトリシュナみたいなだめんず女は後を絶ちません。すごい美女が貧乏で優しく、あまり賢くなく生まれると、悲しい運命をたどるんですね~。トリシュナがあんなに美女じゃなく、気が強く性格が悪くて頭が良ければ、もっと美味しい人生を歩めただろうに。何でそんなことする?!何で言いなりになる?!なトリシュナの言動には、イライラしたり呆れたりするばかりです。その理解できなさが興味深くもある。共感や好感もいいけど、神秘や謎こそ私を惹きつける女の魅力です。衝撃のラスト、ここも原作とはちょっと違います。トリシュナの、男と両親への復讐のような壮絶な最期にも、そんなことするぐらいなら男とも家族とも縁を切って独りで自由に生きればいいのに、なんて思ってしまいましたが…

 ジェイ役は、大好きなリズ・アーメッド私のイケメンレーダーをビビビとさせた「ジェイソン・ボーン」よりさらに前、当時29歳のリズ。カッコカワいい!27歳の役でしたが、もっと若く見えました。大学生役でも通りそう。コテコテのインド人って感じではなく、濃さがほどよくマイルドなところが好き。ロンドン育ちの御曹司役なので、すごくスマートで洗練されてる見た目と演技でした。前半は金持ちで優しくて情熱的な最高の恋人、後半はケツの穴が小さい最低のクズ&ゲス野郎、二つの顔を巧演してるリズです。スウィートなリズも素敵でしたが、イケズなリズもセクシーでチョベリグ(死語)。ジェイみたいに、女の傷や過ちを許せず、価値が下がったかのような扱いをする狭量な男、ほんと気持ち悪い。そんな男とわかったら、さっさと縁を切るのが一番ですが、そう簡単にはいかないのが男女の仲なのでしょうか。そんな恋愛したことないのでわかりません(^^♪

 トリシュナ役は、アカデミー賞受賞作の「スラムドッグ$ミリオネア」で一躍注目されたフリーダ・ピント。美男のリズとはお似合いの美女です。英語とインドの言葉(ヒンディー語?)のバイリンガル演技がお見事。インドの民族衣装姿も美しかったです。クズ野郎のジェイよりも、トリシュナの両親のほうに腹が立ったわ。親父は自分が起こした事故でトリシュナにも怪我させて、自分の治療費と家族の生活のためにトリシュナを売り飛ばすように工場勤めさせるし。ジェイの子を妊娠して戻ってきたトリシュナに冷ややかで、さっさと堕胎させたり。出ていけと追い出すし。インドの貧しい家に生まれなくてよかった!と心底思いました。ムンバイと田舎、金持ちと貧乏人の格差、現代インドの現実の描写も興味深いものでした。マイケル・ウィンターボトム監督の「ジュード」も、トマス・ハーディが原作でしたね。厳しい現実を描きつつ、生々しくなく透明感ある清澄な映像や雰囲気がウィンターボトム監督ならではでした。

↑ インド人って広島市街やK市でもよく見ますが、こんなイケメンにはお目にかかったことないです!ちなみにリズはインドではなくパキスタン系ですね🍛
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魔の山

2024-01-14 | 旅行、トレッキング
 心よりも体が、いまだに正月抜けしていない私。暴飲暴食が止まりません。寝る前にポテチ大袋をドカ食いしたり、ワインボトル一本空けたりしてますそろそろ禁区 by 明菜。太ることよりも、生活習慣病になるのが怖い。心と体の切り替え、リフレッシュにはトレッキングがいちばん!さっそく休日、早起きして山に登りました
 今回登ったのは、K市の灰ヶ峰です。K市の郵便番号737は、灰ヶ峰の標高。K市のシンボル的な山です。映画「孤狼の血」のロケ地にもなりました。私が今住んでいる家は、灰ヶ峰の麓にあります。市街からは遠く見える頂上の気象レーダーも、私の家からだとすごい間近。まん丸いホワイトドームのような気象レーダー、今も昔もK市民をお山から見守っていてくれています。自宅を出る時はいつも、気象レーダーを見上げて行ってきます、と言ってる私です。どうか今日も私に凶事が起きませんように、との祈願も。

 そう。灰ヶ峰は魔の山。数々の殺人や死体遺棄現場として、そして心霊スポットとして有名なのです。そんな怖い山ですが、山頂からの景色は素晴らしく、美しい夜景を楽しめるデートスポットとして人気でもあるのです。気軽な低山トレッキングにもうってつけ。自宅から歩いて登山口へと向かいます。

 登山口目指して、水源地近くにある住宅地の長い長い坂道を上ります。これがキ、キツい延々と続くコンクリートの道、山道よりも疲れる。すごいところに住んでるな~と、私の家よりもさらに高い場所にある居住区に驚嘆。登山口に着くころには、もう息も絶え絶え。
 この日は絶好の登山日和で、空気は冷たいけど陽射しは春のように暖かく、山の中は静かで清らか。トレッキングってほんと、心身のデトックスになりますね。でも…長岡京わらび採り事件の恐怖は今も消えず、静まり返った誰もいない山中では、確かにこんなところで襲われたらひとたまりもないわとか、誰にも気づかれずに襲えるよなとか、叫んでも暴れても無駄だよなとか、怖いことばかり考えてました。

 久々のトレッキング、正月なまりのせいもあって、いつもよりしんどい。中腹で、下山してきた高齢女性二人組とすれ違いました。どう見てもmy老母より年上だった。私も長生きするなら、元気なアクティヴ高齢者になりたい。あと少しで頂上というところで、突然雲行きが怪しくなり、さっきまでの青空は暗い灰色となり、白い粒々が勢いよく降り始めた。雪じゃなくて霰?!結構な勢いで降るので、これヤバいのでは?まさかの遭難?!と不安に陥る。とにかく頂上へ!と急ぐ。

 あ!見えてきた!気象レーダー!霰に打たれながら、ついに頂上にゴール!登頂の達成感よりも、吹雪の寒さと怖さに慄くばかり。ちょっと経つと霰も風もやみました。ほっと安堵。でも空はどんより曇ってしまっていて、ほんとなら一望できるK市街地や海も、薄い墨に染められたかのよう。

 どんより寒々とした頂上も静かすぎる無人。怖いのでさっさと下山することに。下山は楽だけど滑って転ぶ危険があるので、あまり急ぎ足では進めません。下り始めて10分ぐらい経つと、空はまた青く澄み渡り、陽射しも暖かく柔らかくなっていました。登りと同じ道を下ったはずなのに、なぜか霊園に出てしまいビツクリ&戦慄。人っこひとりいない山の墓地も怖い😨お昼すぎには帰宅、しんどかったわりには短時間のトレッキングとなりました。疲労よりも、無事に戻れた安堵のほうが強かったです。心身のリセット&リフレッシュ、そして老化防止のため、今年もトレッキングは続けていきたいと存じます。
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青い珊瑚礁の男

2024-01-12 | 日本映画
 「サンゴレンジャー」
 大規模な橋の建設工事をめぐって賛成派と反対派が対立していた石垣島に、環境省の自然保護管である矢島が赴任。同期の岸谷を強引に仲間に引き込み、サンゴ防衛レンジャーを結成し環境保護のため奔走するが…
 現在はイケオジになりつつある青柳翔ですが、この10年前の主演作では当然ながら若い(当時28歳)、そしてやっぱいい男某事務所のタレントは苦手だけど、エグザイル系は好きだった私。見た目も芸も子どもっぽい男より、男らしい男くさい男のほうが素敵。青柳翔はエグザイル系の中で最もドストライクな男。三代目 J Soul Brothersの「FIGHTERS」のMVの彼、いま見ても惚れ惚れするようなカッコよさ!でも。私が好きなイケメン俳優によくあることですが、観たい!と思える面白そうな映画やドラマには、あまり出てくれない。青柳くんもその御多分に洩れず、FIGHTERSのMVがいまだに彼の最高作なのが、かなり残念でもあります。

 「渾身」と同年の主演作、内容はともかく、青柳翔は顔も体もチョベリグ(死語)!野生的だけどスウィートでもある顔も適度な濃さ。大きな瞳は美しく、どこか翳りと淀みがあって。そしてやはり何と言ってもカラダですよ。スラっとして見える長身ですが、脱ぐとジューシーな肉体美!映画の前半はこれでもか!とそれを見せてくれます。上半身だけでなく、お尻まで!すごいキュっとしたキレイなケツでした。ケツのみならず、ボカシ入りで前まで!惜しみないサービス無駄脱ぎに拍手。まるで沖縄の現地人のような色の黒さですが、青柳くんって意外なことに北海道出身なんですよね。

 フワフワパーマの髪型も可愛かった。舞台の「三十郎大活劇」でも思ったけど、青柳くんって声もきれいなんですよね~。おバカな演技も頑張ってたけど、やっぱ彼は明るい役より、暗い怪しい役のほうが似合うかも。青柳くんはチャーミングでしたが、演じた役は首をかしげるものでした。天衣無縫、破天荒な熱血漢という設定なのでしょうけど、こだわりとか他人の話が耳に入らず自分が常に正しい!な言動や思考、まったく落ち着きがない騒々しさなど、ちょっと矢島って発達障害、ADHDなのかな?と思った。いい年した男にサンゴレンジャー!とか目の前でやられたら、バカにされてる?真面目にやれ!とか、私なら思う…が、青柳翔みたいな男だったら全然OKかも矢島がブサメンだったら、あんなにみんなに好かることはなかったはず。イケメンだから成り立つ話、イケメンマジックな映画でした。

 岸谷役は田中圭。風貌も演技も、今と全然変わってないです。色黒の青柳翔とは真逆で、すごい色白!せっかくのイケメン共演なので、もっとイチャイチャしたり取っ組み合いのケンカしたりなシーンがほしかったです。BLとまではいかなくても、ブロマンスな二人が見たかった。ヒロイン役の佐々木希、あの役って必要だったの?彼女の美白肌、沖縄っぽくなくて違和感。美人だけどサイボーグみたいで、演技も学芸会でした。環境破壊はダメ!と訴える映画の内容も、小学生が思いついたような幼稚さでトホホ。でも、石垣島の海の美しさを目にするだけで、自然は守らないといけないと痛感させられます。田中圭たち職員が着てた沖縄のシャツがおしゃれで可愛かった。

 ↑ おっさんずラブリターンズに、青柳翔も出てほしかった
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男色亭主VS不倫妻!

2024-01-09 | 北米映画 60s~70s
 「禁じられた情事の森」
 40年代のアメリカ、ジョージア州にある陸軍兵舎の教官ペンダートン少佐とその妻レオノーラの夫婦関係は冷え切っていた。ペンダートンは同性愛者であり、レオノーラは女を愛せない夫を嘲笑うかのように、夫の同僚であるラングトンと情事を重ねていた。ラングトンの妻アリソンは精神不安定で、フィリピン人の召使アナクレトと自宅に引きこもっている。若い兵卒のウィリアムズが全裸で馬に乗っている姿を目撃したペンダートンは…
 あいや~。正月早々、とっても面白い映画を観ることができました(^^♪こういう狂った映画が好きなんですきれいきれいすぎる愛に白けてしまった「マエストロ」よりも、こっちの醜悪な夫婦関係のほうが百倍面白い。露骨な性的シーンは皆無なので、ポルノチックなエロさを期待して観るとがっかりしますが、性の抑圧や歪みの描写がとにかく異様で変態じみてます。60年代にこんな倒錯した異常な映画を作ったとは。ポリコレ、コンプラまみれな今の映画よりも、はるかに攻めてて挑戦的です。同性愛、不倫、ストーカー行為、メンヘラ、動物虐待、そして殺人などなど、もうクレイジー&アブノーマルのてんこ盛りで、おなかいっぱいになりました。

 エリザベス・テイラーとマーロン・ブランドという強烈な超大物スターが主演、というのが濃ゆい話をさらに濃ゆくしています。共にレジェンドな大スターである二人が、よくこんな映画に出たな~と呆れつつ感心。でもよく考えてみたら、二人の最高の演技や作品ってキレイキレイ系じゃなくて、「欲望という名の電車」や「バージニア・ウルフなんかこわくない」など、ヤバいイカレ系コワレ系ですよね~。この作品の二人の怪演も、かなりディープインパクトで楽しいです。大真面目にやってるように見えるけど、実は笑いを狙ってるのかな?これってコメディなのかな?と思わせるリズ&マーロンです。

 まずマーロン・ブランド、当時43歳ぐらい。まだ老化も肥満もしておらず、若々しくてカッコいい!ちょっとレオナルド・ディカプリオに似て見えた。レオをもっとゴツく冷たくした感じ?ゴリゴリのマッチョ軍人で、筋トレに励んでるシーンでの丸太のような腕!そんな男らしい彼が、隠れゲイ役。普段は寡黙で無表情なマーロンが、若い兵卒のウィリアムスの全裸を見て目もハートも奪われるシーンとか、ウィリアムスのことが気になって気もそぞろな様子とか、あげくは監視・尾行とか、とにかくキモい、けど何か可愛いいちばん笑えたのは終盤、真夜中に家に忍び込んできたウィリアムズが自分に会いにきたと勘違いし、暗い部屋でソワソワドキドキと若い男の夜這いを待ってる時の乙女すぎる様子!男らしく振る舞ってもゲイの正体はキモいオカマ野郎!みたいな描き方は、ちょっとゲイへの侮蔑を感じられましたが。

 エリザベス・テイラーは、当時35歳ぐらいって!今の綾瀬はるかより年下!?まさに完熟の美魔熟女!腐る寸前の果物のような豊満さと毒々しい色気です。下着姿とか、熟女マニアにはたまらんエロさなのでは。エロくても下品でも、すごい美貌と高級感、ゴージャスさはザ・大女優な圧巻のオーラ。こんな女優さん、今いないですよね~。庶民感、生活感など微塵もないです。罪悪感の欠片もなく軽やかに不倫、歪んだ夫婦生活にウジウジ苦悩する様子も見せず明るく威風堂々な、リズらしい女王さまキャラなレオノーラでした。夫を挑発したり辱めたり、キレて鞭で打ちすえたり、鬼嫁っぷりも壮絶。優しさとか悲しみよりも、リズのようにドス黒い意地悪さや憎悪が美貌を際立たせる女優が好きです。


 ウィリアムズ役のロバート・フォスターは、これが映画デビュー作だとか。ちょっとジェームズ・フランコっぽいイケメンです。全裸乗馬が衝撃(笑撃?)的。すっぽんぽんなのはわかるけど、はっきりばっちり見せない撮り方をされています。夜中に上官の家に侵入して、憧れの熟女人妻の寝顔を朝までじっと見てたり、彼女の下着をくんくんしたり、かなり気色悪いです。変態侵入者にぜんぜん気づかず寝てるレオノーラも笑えた。フィリピン人召使のアナクレトも、見た目と言い言動といい強烈で奇異。とにかくどいつもこいつもなイカレっぷりがキモくてイタくて笑えます。この映画、ぜひリメイクしてほしいわ。ペンダートンはやっぱレオナルド・ディカプリオがいいな。トム・ハーディでもよさげ。レオノーラが難しいわ。ケイト・ウィンスレットでいっか。ウィリアムズはケルヴィン・ハリソン・ジュニアかレジ・ジーン・ペイジで!若く美しい黒人男子の全裸乗馬とかジョイフルすぎる!
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この世界の暗闇に

2024-01-07 | 無事是貴人
 皆さま、あけましておめでとうございます!🎍よきお正月を過ごされたことと存じます。
 例年通り、あっという間に正月休みは終わり、今はもういつものワーキングプアライフに戻ってる私です。今回の休みも、自宅でまったり引きこもり満喫、を予定してたのに。ジミーの遊び相手をさせられて休みは終わった、みたいな感じです。冬休みに入ると速攻で実家にジミーを連れて戻り、家事も育児も放棄して、パジャマのまま一日中コタツから出ずにお菓子食べながら韓流ドラマ観るか、おめかしして友だちと遊びに行くかしてたM子。帰る時、2㎏太った!と嘆いていましたが、せめてものグウタラの天罰でしょうか老母はほとんどM子母子の女中状態、私はジミーをどこかに連れて行く役目。私も自宅で独りグウタラしたい!でも、近い将来孤独死が予想される身としては、M子には今から何かと恩を売っておかないといけないので頼まれると喜んで~♬と引き受ける私なのでした。

 大晦日のお昼にジミーと、し~らすAQUAというK市の吉浦にある海鮮料理の店でランチ。漁港にあるお店で、とれたてのお魚が食べられるので人気のお店。いつも客いっぱいで順番待ちと聞いてたので、ダメモトでドライブがてらに行ってみました。確かにお客さん多かったけど、15分ぐらい待っただけで店に入れました。食堂の前で売ってるとれたてのいろんなお魚が目に楽しいです。
 ジミーは海鮮丼、私は天ぷら定食。ビュッフェになってるお刺身は食べ放題。食いしん坊ジミーの面目躍如です。何度も何度もお皿いっぱいにお刺身を盛りに行き、海鮮丼もペロっと平らげ、私の天ぷらも半分横取り。恐ろしいまでの食いっぷり。大丈夫なのかな~。会うたびにデブ化してるし、生活習慣病とかも心配…

 人のことより自分の心配を!と自嘲するほど、私も食べ放題お刺身堪能しました~🐡美味しかったです(^^♪夜は近所の神社で年越しカウントダウン、元旦は実家でジミーと遊んで過ごし、二日はジミーと倉橋の桂浜にある温泉へ。おかしなYouTubeの観すぎで、肥満体だけでなく脳みそも心配になるほどわけのわからないことばかり言ってるジミー。最近はヒトラーとか金一族など世界の独裁者にハマってるみたいで、彼らや国際情勢に関する知識がハンパないです。感心するやら心配になるやら。
 三日はトレッキングしようと思い立ったんだけど、ずっと快晴だったお天気がその日にかぎって雨模様。やっぱり念願の自宅まったり引きこもりを楽しむことにしました。ポテチをバリバリ食いながら、または酒を飲みながら、好きな映画やドラマを観てる時がまさに至福。私も体重計に乗るのが怖い💦
 昼過ぎに、暴飲暴食による胃もたれを解消するために、ちょっと散歩に出かけました。休みに入る前、職場の人に『そういえば松さんの新居って、すずさんの家の近くですよね』と言われたことを思い出したのです。数年前に大ヒットした、戦時中のK市を舞台にしたアニメ「この世界の片隅に」。恥ずかしながら、未見の私。同じK市が舞台の映画「孤狼の血」はすぐに観に行ったのに。近いらしいし散歩がてらに行ってみるか、と小雨の中のこのこと出かけました。

 劇中に出てきたという旧澤原家住宅の三つ蔵。その前の道を、ずんずんとことこ上へ上へと登っていきます。生まれも育ちもK市、今の家も近いのに、初めて足を踏み入れた地区。へえ、こんなところがあったんじゃのお~と感慨ウォーキング。お正月だというのにひと気が全然ない、怖いくらいし~んとした山の麓の住宅街の中に、すずさん家はひっそりとありました。

 うわ、すずさんこんなところに住んどったんね!わしん家からめっちゃ近いし、同じような場所で暮らしてるので、がぜん親近感が。車がある今でさえ不便な場所、戦時中はさぞや大変だったんだろうな~。すずさん一家も毎日見たであろう、かつて戦火に焼かれたK市の街と海を見下ろしながら、あたらめて世界平和を静かに祈ったのでした。「この世界の片隅に」観んといけんのお~。
 すずさんの時代と変わることなく、世界のどこかでは悲惨な戦争が今も。日本も新年早々に大変な凶事に次々と襲われ、不吉で不安な暗い年明けとなりました。わしの新車にも連続してアクシデントが今年を生き抜くための希望も気力も、早々と削がれてしまったかのような心境ですが、禍福は糾える縄の如し、きっと日本にも私にもいいことがあるはず!と信じたいです。
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