「夜よ、さようなら」
パリで家族と暮らす19歳のマリーは、ジェラールという男と出会い恋に落ちる。ジェラールの正体はポン引きで、マリーはすぐに売春を強要されるが…
主演のミュウミュウ(当時28歳ぐらい)が娼婦をリアルに演じた1978年のフランス映画です。入魂、渾身の演技を絶賛された若きミュウミュウがセザール賞主演女優賞受賞を拒否したことは、マニアックなフランス映画ファンの間では有名な話。この映画を観れば、それも理解できます。よくできました!とご褒美をもらって喜べるような作品、役じゃないですもん。とにかく内容もミュウミュウの演技も、シビアで生臭いんです。娼婦がヒロインの映画は枚挙にいとまがありませんが、これほど痛ましくて気が滅入る作品はそうそうありません。若い人気女優が娼婦を演じると、やはりどこか見た目もキャラも美しく悲しくなりがちで作り物めいたものになってしまいがちですが、この映画のミュウミュウにはそんな自己愛とか美意識など微塵もありません。まるでドキュメンタリーの中の本物の娼婦みたい。役作りで実際にも娼婦をしてみたのではないか、と心配になってしまうほどの本物っぽさです。
身も心も擦り切れ汚れながら、暗渠のような娼婦の世界から抜け出せないミュウミュウの姿に、こっちまで息苦しくなったり疲労感を覚えてしまいますが、ちっとも悲劇のヒロインって感じではないんですよ。日本ならもっと生き地獄っぽく描く世界とヒロイン。ボロボロになりながらも、どこかあっけらかんとしててドライな様子や言動は、いかにもフランス女、いかにもミュウミュウでした。仕方なく体を売ってるのではなく、自分の体をどう使おうが自由、自分の意思で泥濘に沈んでいる、好きでやってんだからほっといて、みたいなふてぶてしさがカッコよくもあって。そういう役が似合うのもやはりフランス女優ならではでしょうか。
全裸など当たり前、本番としか思えぬ客とのお仕事シーンなどにも、決意のヌードとか女優生命を賭けた演技、とかいった重さやセンセーショナルなもったいぶりは皆無、でも壮絶で強烈なミュウミュウですが、やっぱ素人とは違う美人!可愛いです!娼婦になる前とか仕事してない時は、すっぴんで飾り気のないフレンチギャル。仕事中はいかにも夜の女なメイクとファッションで凄気さえ漂わせてます。あの娼婦ファッション、ちょっと憧れるかもとにかく、こんなに若くて可愛い女優が何もここまでしなくてもと思いつつ、当時のミュウミュウの女優魂の100分の1でも今の日本の女優にあれば、邦画ももっと面白くなるのに…とも思ってしまいました。
パリの裏町、娼婦たちの生態、売春宿の場末感もリアルでインパクトあり。それにしても。世の中には危険な仕事っていっぱいありますが、娼婦ほど命がけな仕事ってないですよね~。客が暴力男や変態なんか珍しくもない、ヘタすりゃ殺人鬼と遭遇してメッタ刺し、バラバラ死体に、なんてこともよく起こる事件。病気も怖い。暴力男や変態にはほとんど動じなかった肝っ玉娼婦マリーでしたが、優しい金持ちの青年と出会い幸せな恋に落ちたと思ったら、彼の正体を知って発狂寸前のダメージをくらう、というエピソードが衝撃的かつ笑えた。
それにしても。マリーを娼婦に落とすヒモ男ジェラールが最低最悪なクズゲス野郎。何でこんな男の言いなりになるのか、私にはまったくもって理解不可能でした。マリーとジェラールが、国民をザワつかせてるA宮家のM子さん&K氏とカブってしまった。恋というよりマインドコントロールだったのでしょうか。
パリで家族と暮らす19歳のマリーは、ジェラールという男と出会い恋に落ちる。ジェラールの正体はポン引きで、マリーはすぐに売春を強要されるが…
主演のミュウミュウ(当時28歳ぐらい)が娼婦をリアルに演じた1978年のフランス映画です。入魂、渾身の演技を絶賛された若きミュウミュウがセザール賞主演女優賞受賞を拒否したことは、マニアックなフランス映画ファンの間では有名な話。この映画を観れば、それも理解できます。よくできました!とご褒美をもらって喜べるような作品、役じゃないですもん。とにかく内容もミュウミュウの演技も、シビアで生臭いんです。娼婦がヒロインの映画は枚挙にいとまがありませんが、これほど痛ましくて気が滅入る作品はそうそうありません。若い人気女優が娼婦を演じると、やはりどこか見た目もキャラも美しく悲しくなりがちで作り物めいたものになってしまいがちですが、この映画のミュウミュウにはそんな自己愛とか美意識など微塵もありません。まるでドキュメンタリーの中の本物の娼婦みたい。役作りで実際にも娼婦をしてみたのではないか、と心配になってしまうほどの本物っぽさです。
身も心も擦り切れ汚れながら、暗渠のような娼婦の世界から抜け出せないミュウミュウの姿に、こっちまで息苦しくなったり疲労感を覚えてしまいますが、ちっとも悲劇のヒロインって感じではないんですよ。日本ならもっと生き地獄っぽく描く世界とヒロイン。ボロボロになりながらも、どこかあっけらかんとしててドライな様子や言動は、いかにもフランス女、いかにもミュウミュウでした。仕方なく体を売ってるのではなく、自分の体をどう使おうが自由、自分の意思で泥濘に沈んでいる、好きでやってんだからほっといて、みたいなふてぶてしさがカッコよくもあって。そういう役が似合うのもやはりフランス女優ならではでしょうか。
全裸など当たり前、本番としか思えぬ客とのお仕事シーンなどにも、決意のヌードとか女優生命を賭けた演技、とかいった重さやセンセーショナルなもったいぶりは皆無、でも壮絶で強烈なミュウミュウですが、やっぱ素人とは違う美人!可愛いです!娼婦になる前とか仕事してない時は、すっぴんで飾り気のないフレンチギャル。仕事中はいかにも夜の女なメイクとファッションで凄気さえ漂わせてます。あの娼婦ファッション、ちょっと憧れるかもとにかく、こんなに若くて可愛い女優が何もここまでしなくてもと思いつつ、当時のミュウミュウの女優魂の100分の1でも今の日本の女優にあれば、邦画ももっと面白くなるのに…とも思ってしまいました。
パリの裏町、娼婦たちの生態、売春宿の場末感もリアルでインパクトあり。それにしても。世の中には危険な仕事っていっぱいありますが、娼婦ほど命がけな仕事ってないですよね~。客が暴力男や変態なんか珍しくもない、ヘタすりゃ殺人鬼と遭遇してメッタ刺し、バラバラ死体に、なんてこともよく起こる事件。病気も怖い。暴力男や変態にはほとんど動じなかった肝っ玉娼婦マリーでしたが、優しい金持ちの青年と出会い幸せな恋に落ちたと思ったら、彼の正体を知って発狂寸前のダメージをくらう、というエピソードが衝撃的かつ笑えた。
それにしても。マリーを娼婦に落とすヒモ男ジェラールが最低最悪なクズゲス野郎。何でこんな男の言いなりになるのか、私にはまったくもって理解不可能でした。マリーとジェラールが、国民をザワつかせてるA宮家のM子さん&K氏とカブってしまった。恋というよりマインドコントロールだったのでしょうか。