「地中海殺人事件」
偽造ダイヤに関する詐欺事件の捜査と休暇を兼ねて、名探偵ポアロはアドレア海の島にある上流階級御用達のホテルにやって来る。宿泊客のひとりである女優のアリーナの絞殺死体がビーチで発見されるが、彼女を殺す動機のある関係者にはみな鉄壁のアリバイが。ポアロは真相究明に乗り出すが…
映画ファンには悲しいニュースが今年も次々と。グレンダ・ジャクソンに続いて、イギリスが誇る名女優マギー・スミスも旅立ってしまいました。多くの映画ファンにとっては、マギーといえば「ハリー・ポッター」と「ダウントン・アビー」だと思いますが、私はどっちもほとんど観てない私にとってマギーといえば、アガサ・クリスティ映画「ナイル殺人事件」と「地中海殺人事件」なんですよね~。子どもの頃、どっちも何度もテレビで観て、そのクールなシニカルさと毅然とした雰囲気、でもクスっと笑える軽やかなユーモアで、これぞイギリス女性!と、幼い心に印象付けてくれたのがマギーでした。その他の彼女の出演作も、イギリス映画の魅力を私に教えてくれました。本当に素敵な、偉大な女優さんでした。追悼の意をこめて、この映画を久々に観ました。
やっぱ何度観ても面白い!好き!シリーズの「オリエント急行殺人事件」と「ナイル殺人事件」に比べると、キャストは地味化、スケールダウンはしてますが、3作の中では最も軽妙洒脱でコメディ色が強く、殺人は起こっても陰惨さや重苦しさなどが微塵もなく、とにかく明るくて楽しい映画になってます。鬱な気分な時に観たくなる映画かも。マギーはホテルの経営者であるダフネ役。テキパキと軽やかに、時に辛辣に、でも人情味もある女将役を楽しそうに演じてます。犬猿の仲であるアリーナとの、毒を含んだ軽妙なやりとりが笑えました。
アガサ・クリスティ映画の魅力は、私には一生無縁なハイソな世界。優雅なホテル、食事、衣装、かしずく使用人…杉乃井ホテルとかが、めちゃくちゃ庶民的に思えます庶民的リゾートホテルの客と違い、常にフォーマルな服を着用、ディナーやカクテルでは正装しなきゃいけないのは大変そう。でも憧れます。リゾートだけどどこかイギリスの貴族の館を思わせるホテルや、美しい海を臨む島内の風風光明媚さ、美味しそうな食事とお酒!一度でいいから、あんなホテルで夏休みを過ごしてみたいです。
殺人トリックも、よく考えつくな~と毎度感嘆してしまいますが、実際には実行不可能だよな~。成功するには、かなりの運が必要だし。でもあのトリックを実写化できるロケ地、よく見つけ出したな~。
ポアロ役の名優ピーター・ユスティノフ、大柄で優しそうなところは原作のポアロとはかなり違うのだけど(ポアロはチビで気取り屋なオネエっぽいおじさん)、私の中ではポアロ=ユスティノフ、なんですよね~。水着姿が漫画ちっくで可愛かった。ポアロが注文したパフェが、美味しそうでゴージャスだった!あんなの独りで食べたら体に良くないと思う
アリーナの清々しいまでに性悪ビッチな言動が笑えます。アリーナ役のダイアナ・リグが、懐かしの韓流ドラマ「美しき日々」のヤンミミ、たまに池畑慎之介(ピーター)に見えて仕方なかったわ。アリーナの浮気相手である男の妻役は、「ナイル殺人事件」にも出てたジェーン・バーキン。ジェーンも去年、他界してしまいました…
実際にはイギリス人だけど、ジェーンといえばもはやフランス女優、というイメージなので、母国語である英語での演技は返ってレアな感じがします。少女のような声が可愛い。30代半ばの、最も美しい頃のジェーン。冴えないサレ妻な彼女の、ラストの美しい変貌も見ものです。コール・ポターの音楽も、心をウキウキと弾ませてくれます。
偽造ダイヤに関する詐欺事件の捜査と休暇を兼ねて、名探偵ポアロはアドレア海の島にある上流階級御用達のホテルにやって来る。宿泊客のひとりである女優のアリーナの絞殺死体がビーチで発見されるが、彼女を殺す動機のある関係者にはみな鉄壁のアリバイが。ポアロは真相究明に乗り出すが…
映画ファンには悲しいニュースが今年も次々と。グレンダ・ジャクソンに続いて、イギリスが誇る名女優マギー・スミスも旅立ってしまいました。多くの映画ファンにとっては、マギーといえば「ハリー・ポッター」と「ダウントン・アビー」だと思いますが、私はどっちもほとんど観てない私にとってマギーといえば、アガサ・クリスティ映画「ナイル殺人事件」と「地中海殺人事件」なんですよね~。子どもの頃、どっちも何度もテレビで観て、そのクールなシニカルさと毅然とした雰囲気、でもクスっと笑える軽やかなユーモアで、これぞイギリス女性!と、幼い心に印象付けてくれたのがマギーでした。その他の彼女の出演作も、イギリス映画の魅力を私に教えてくれました。本当に素敵な、偉大な女優さんでした。追悼の意をこめて、この映画を久々に観ました。
やっぱ何度観ても面白い!好き!シリーズの「オリエント急行殺人事件」と「ナイル殺人事件」に比べると、キャストは地味化、スケールダウンはしてますが、3作の中では最も軽妙洒脱でコメディ色が強く、殺人は起こっても陰惨さや重苦しさなどが微塵もなく、とにかく明るくて楽しい映画になってます。鬱な気分な時に観たくなる映画かも。マギーはホテルの経営者であるダフネ役。テキパキと軽やかに、時に辛辣に、でも人情味もある女将役を楽しそうに演じてます。犬猿の仲であるアリーナとの、毒を含んだ軽妙なやりとりが笑えました。
アガサ・クリスティ映画の魅力は、私には一生無縁なハイソな世界。優雅なホテル、食事、衣装、かしずく使用人…杉乃井ホテルとかが、めちゃくちゃ庶民的に思えます庶民的リゾートホテルの客と違い、常にフォーマルな服を着用、ディナーやカクテルでは正装しなきゃいけないのは大変そう。でも憧れます。リゾートだけどどこかイギリスの貴族の館を思わせるホテルや、美しい海を臨む島内の風風光明媚さ、美味しそうな食事とお酒!一度でいいから、あんなホテルで夏休みを過ごしてみたいです。
殺人トリックも、よく考えつくな~と毎度感嘆してしまいますが、実際には実行不可能だよな~。成功するには、かなりの運が必要だし。でもあのトリックを実写化できるロケ地、よく見つけ出したな~。
ポアロ役の名優ピーター・ユスティノフ、大柄で優しそうなところは原作のポアロとはかなり違うのだけど(ポアロはチビで気取り屋なオネエっぽいおじさん)、私の中ではポアロ=ユスティノフ、なんですよね~。水着姿が漫画ちっくで可愛かった。ポアロが注文したパフェが、美味しそうでゴージャスだった!あんなの独りで食べたら体に良くないと思う
アリーナの清々しいまでに性悪ビッチな言動が笑えます。アリーナ役のダイアナ・リグが、懐かしの韓流ドラマ「美しき日々」のヤンミミ、たまに池畑慎之介(ピーター)に見えて仕方なかったわ。アリーナの浮気相手である男の妻役は、「ナイル殺人事件」にも出てたジェーン・バーキン。ジェーンも去年、他界してしまいました…
実際にはイギリス人だけど、ジェーンといえばもはやフランス女優、というイメージなので、母国語である英語での演技は返ってレアな感じがします。少女のような声が可愛い。30代半ばの、最も美しい頃のジェーン。冴えないサレ妻な彼女の、ラストの美しい変貌も見ものです。コール・ポターの音楽も、心をウキウキと弾ませてくれます。