ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

これがほんまの逆撫で

2008年12月02日 | ひとりごと
Kは猫いじめっ子。まあ、深刻なのじゃなくて、ふざけてるんですけど。
家猫ショーティは、長年の経験で、Kに対してはちょっと違う態度をとります。

今夜も彼はわたしの部屋にやってきて、横で気持ち良く寝ているショーティの背中を撫で始めました。
珍しく優しい手つきやん、と安心しながらパソコンで調べものをしていたら、

「フフフ、これがほんまの逆撫で」とKの声。

ふと見ると、哀れショーティ、背中の毛がぜ~んぶ逆立ってます。
おのれぇ~、現場写真を撮ってやるぅ~と慌てて写真を撮ろうとしたら、ささっとお直しする要領のいい男。

「かわいそうやろ、こんなことしたら」
「けどさあ、これがかわいそうかどうか、なんで分かるん」
「だって、気持ち悪そうやんか」
「けど、もしかしたら気持ちええかもしれんやん」
「……」

なぜだか、なにも言えなくなっちゃいました。ふむ、もしかしたらもしかするかも。
と、せっかく犯人がお直しした毛並みを、写真撮りたさに再び逆撫でしてるわたし……。



こんなことやってるのがバレるとまた、旦那にブログ病と責められてしまいそうです。
でも、やっぱりかわいそうなので、息子ほどにはできませんでした。
って、言い訳になるかぁ~そんなこと、このスカタン

なんてチクってたら、Kがまたやって来ました。
「あ、早っ!もうチクってる」
チクられついでに、いじめ現場写真を1枚提供してくれました。
猫の毛アレルギー(うちは全員アレルギー)のくせに耳かじりなんかしちゃって。後でまた痒い痒い病になるぞぉ~。



子は親の鏡?結局の話、親子でいじめてるってことでしょうか。
ごめんよぉ~ショーティ!

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さまよえるオランダ人

2008年12月02日 | 音楽とわたし
これは、今までにブラスバンドをやった人、あるいはやっている人にのみ分かる話です。あしからず。

今夜のコミュニティバンドの練習に、魅惑のピッチグニャグニャウーマンが参加。
それだけでかなり頭がクラクラして、精神的に疲れていたところに、

指揮者のワスコ氏、なにやら嬉しそうに楽譜を配り出し、なにやらすつもりやねん、と覗き込んだら……、

『The Flying Dutchman Overture』どっひゃ~ん!!

日本語名『さまよえるオランダ人』は、ドイツの詩人ハイネが、神罰によって、この世と煉極(←なんですかこれ?)の間を彷徨い続けているオランダ人の幽霊船があり、喜望峰近海で目撃されるという伝説を元にして書いた「さまよえるオランダ人」に、ワーグナーが着想を得て作曲したものです。

英語名が、どうして『空飛ぶオランダ人』になるのか??それは謎です。

前置きが長くなりましたが、この曲、それはそれはややっこしくて、やたらと速くて、どんなに繰り返し練習してもまともに吹けない、
しかもそれがめちゃ重要な、なんちゅうか荒れ狂った海のような、緊張感と荒々しさと暗さを現す部分があるんですね。

高校2年の時、この曲がコンクールの自由曲に選ばれて、っていうかクラブの顧問が勝手に選んだんですけど、
早朝から1時間、昼休みもちょっと、さらに午後の部活で夜まで吹いて、夏の合宿でも唇の皮が破けるまで吹いて、
家に持って帰って掛け布団を頭から被って吹いて、そりゃもう吹いて吹いて吹きまくったのに、
しかもあの頃のわたしは、今の何倍も指が動いて、若くて、エネルギーもあって、根性もあったのに、
たったの1回も、まともに演奏できなかった曲なんであります。もちろんコンクール本番の舞台でも。

いろんな思い出が走馬灯のようによみがえり、ってうそうそ!そんな余裕なんかありません。
必死で指を動かしたけれど、音符を追う目も、クラリネットのキーを押さえる指も、思いっきりさまよえる日本人……
もちろん、楽譜、お持ち帰りです。はぁ~35年も経ってからまた出会うとは思いもよりませんでした
しかもワスコ氏、ゆっくりめになんて言いながら、それって仕上げのテンポやんけ~の速さでガンガン指揮棒振っちゃって。

でも、耳はかなり楽しんだようです。やっぱりワーグナーは金管の低音がお腹の底に響きます。

今年の練習は、来週の火曜日で終わりです。
ってことは、これってもしかして、冬休みの宿題?びぇ~ん!!

 
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車ってほんと……

2008年12月02日 | ひとりごと
一泊のお泊まりキャンプから戻ってきたアウディ。
牽引するためのレッカー車がやってきた途端に動き出したりする、なんともあまのじゃくな奴。
でも、どっか故障してるに違いないと思い、信頼しているドイツ人整備士ホフマン氏に視てもらったのに……、
「あのぉ~、どう調べても、悪いとこが見つかんないんだよね~」と、ドイツ訛りの英語で申し訳なさそ~に言う彼の後ろに、
「ふん、なんでアタイをこんなとこに連れてくんのさ!」とふて腐れてるアウディがチラリ……

けど、そんならあの二日間はいったいなんだったんでしょ

「とりあえず、オイルとフィルターの交換だけしといたから。正直言って、交換するほどのもんでもなかったんだけど。んでもって、タイヤも別に問題無いと思うよ」と言って、またまた申し訳なさそ~に請求書を出すホフマン氏

$24ね、はいはい、そんなに申し訳無さそ~にしなくてもいいですよホフマンさん。
うちのこいつがね、ちょっと拗ねただけみたいだから。

ってか、昨日牽引トレーラーにしてもらったみたいに、ちょっとお尻を上げて欲しかったんかしらん?
いや、もう考えるのはやめとこ。時間の無駄じゃ。

ってことで、とりあえず、今日からまた2台の車が揃いました。
うちはこの2台を旦那とKとわたしの3人で、いろいろと苦心しながら使っています。
Kが使うとすぐ、スナック菓子の小袋の残骸や食べカス、飲み残しのゲータレート、脱ぎっ放しの靴下、そしてなによりも嫌なのが、煙草の匂い!
彼は、大学生になってから、なにを思たのか、突然煙草を吸い始め、非難されようが宥められようが、知らんぷりでスパスパ。
家の中はすべて禁煙なので外で吸うのだけれど、夏は網戸から入ってくるし、冬は服にしみついた煙だけでも充分煙い!
もちろん車の中も禁煙と言ってるのに、なんだかんだと言い訳して吸ってるK。
ガソリン代払え!もう払た!イージーパス(料金所の自動引き落とし)代返せ!もう返した!
オンボロでもいい、K専用の中古車を買うことができたら、こういう小さないざこざは消えて無くなるだろうに……

ほんと、車って高つくオモチャです。


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ありふれたささやかな一瞬

2008年12月02日 | ひとりごと
以前にも一度紹介した、大平さんのエッセイからの抜粋です。

『子どもは大人より、過ぎ去った過去や、これからくるすぐ近くの未来に強く一喜一憂するような気がする。

ところが逆に大人になると、あるいは誰かと夫婦や家族という単位を築くようになると、今、このありふれたささやかな一瞬に感謝することが多くなる。

晴れて洗濯物が乾いてありがたい。みそ汁がおいしくできてありがたい。家族で食卓を囲めてありがたい。
今日も無事に一日終えることができてありがたい。

それは、ふわっと口の中でとけてなくなるラムネ菓子みたいに、ほんの一瞬の幸福なのだけれど、やがて私たちは気づく。
そういう一瞬一瞬の営みの中に宿る幸福こそ、本物のそれではないだろうかと。
モノやカネでは得られない充実感がそこにはたしかにあると覚えるからだ。

日曜の夕方に寂寥感に包まれるのは子どもで、小さな幸福を感じるのは大人。だとすれば、年をとるのも悪くないものだ』


昨日の夕方、真っ暗な空に浮かんだ三日月と星ふたつ。
見上げながらしみじみと、この時間にたまたま外を歩いている自分の幸運に感謝しました。
こんなふうに、素直に、小さなことに感謝することもできるのに、
どうしてわたしは、同じく小さなことに不平不満を持ったりするんでしょ。

できたら(なんて大体に考えるから叶わないのだろうけれど)、不平不満よりも感謝、仏頂面よりも笑顔の多いひとになりたいものです。

あの夜空の笑顔みたいに。
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