ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

ボク、ヨハン。

2008年12月14日 | ひとりごと
あのね、ボクはね、ヨハンってんだけどさ、いまさ、おなかへってんだよね。しゃしんなんかとってないでさ、さっさとたべものもってきてよ。



このあと、アボガドのすり潰し&桃とご飯を混ぜ合わせてペースト状にした離乳食を食べたヨハン君。
下の歯茎からちょこっと顔を出した2本の乳歯が可愛いのなんのって。

ドイツ人ウーヴェとアメリカ人ケリーの、初めての赤ちゃんヨハン。
ウーヴェは、旦那が初めて社会人として働いた会社の立ち上げ人。優れたコンピュータープログラマー。
ケリーは、旦那が失業中に臨時で雇ってもらったモーガン・スタンレーの仕事場で知り合い、先日亡くなったデイヴと旦那と3人でチョイ悪トリオを結成。
デイヴ、旦那の順にクビになったのに、彼女だけは残ってしまい(理由は優秀だったから)、それから延々と続けているうちに正社員になった人です。

ふたりはインターネットのサイトで知り合い、恋に落ち、結婚し、スタテンアイランドの北部に家を買い、6ヶ月前にヨハンが生まれました。

わたしは旦那を通じて彼らの知り合ったのだけど、逢ったその日から彼らのことが大好きになりました。
ウマが合うっていうのはこういうことを言うのだなと、心から思える何かがあるのです。

ウーヴェはワインのソムリエの資格を得るために勉強をしています。
いわゆる趣味が高じてということなんだろうけれど、旦那はそれゆえに、ウーヴェんちのワインをとても楽しみにしているし、
今日みたいにお土産に持って行くような場合には、かなり神経を尖らせてワイン選びをします。
今日持ってったワインは、それこそ我が家で今まで買ったことがない2千円の超高級??(あくまでもうちのレベルです、はい)の赤。
旦那に聞くと、フランス産の Cotes Du Rhone だったそうで(聞いても分からん)、嬉しいことにウーヴェがかなり気に入ってくれました。
ケリーの美味しいお里料理とサラダをいただいた後、デザートを食べ、出ました!デザートワイン!1994年の、Riesling ワイン。ドイツ産の白でした。
ふくよかでなめらかな喉ごし、フルーティだけど深すぎない味わい、薄いガソリンっぽい香り、すべてが初めての経験でした。
うまかったぁ~

ヨハンを抱っこしていると、赤ちゃん特有の香りが立ち上ってきます。
もう20年以上も前のことなのに、赤ちゃんを抱っこしていた頃の自分が思い出されて、温かで懐かしい想いで胸がいっぱいになります。
あれほどしんどくて、あれほど楽しくて、あれほど満ち足りていたあの頃のわたしには、もう二度と戻れません。
だからこそ、こんなにも懐かしいのでしょうね

バイトやコンサートで滅茶苦茶忙しいとブツブツ文句言いながら、週末ごとにコネチカットやニューヨーク州に出かけているわたし。

でも、どんなに忙しくても、大好きな人から誘われたら……イヤなんて言えません。
めちゃんこ忙しいって知ってて、逢おうよ~と誘ってくれる友達がいるっていいもんです。
『忙』っていう漢字は、心を亡くすってことだと国語の先生から教えてもらったことがあります。
わたしは忙しくなると、やらなければならないことばかりを考えて、少し気を抜くとかのんびりするとか、そういう気になれない癖がありました。
ところが旦那と一緒に暮らすようになってから、頑張ることや完璧を求めることはもちろんいいことだけど、
だからって楽しむことを遠ざけたり、ペースを落とすことを毛嫌いしたりするのは心にも体にも良くないということに気がつきました。
旦那に、「10年以上かかったけど」って言われましたが……。

そんなこんなで、週末になると、どこかの誰かと逢って楽しく過ごしています。
誘ってくれてありがとね~


コメント
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