ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

辛坊氏が取るべき『自己責任』は、言論人として自己責任論の片棒を担いだことに対する『自己責任』」

2013年06月29日 | 日本とわたし
秋原葉月さんが、1週間ほど前にBLOGOSに掲載しはった、24時間TV企画での、辛坊氏らの救助事件についての記事です。

なんも知らんと、テレビの言うことを鵜呑みにしながら観てた頃、わたしはこの24時間TVの企画の多くを、感動しながら観てたもんや。
辛坊氏かて、嫌いやなかった。

毎日いろんなことをいろんな角度から眺めるようになってから、社会の裏側がちょっとずつ見えてきて、それでボケてたことが少しずつはっきりしてきてからは、
いったい何を考えてるんや、何のためにやってるんや、ほんまに今大事なこと、やらなあかんこと、伝えなあかんことはなんやと思てるんやと、
これまで気にならんかった言葉や動作、それから企画のいちいちに、腹を立てたり呆れたり、虚しゅうなったりする。

辛坊氏の言動が異常やと思い始めたのは、葉月さんの記事の中にも書かれてる、例のイラクでの人質事件があった時。
ユーチューブで何回か観た、画面の中の辛坊氏の異様さは、わたしがその内容を旦那に伝えた時の旦那の反応が証明した。

TVも新聞も、今の日本でまず伝えなあかんことを伝えようとせえへん。
被災地の市町村の現状、人々の健康状態、原発の現場状況、除染の実情、輸出入の現実、汚染状況……etc。

日本中でなんとか支え合うていかなあかんこと、考えて対処せなあかんことを、毎日伝えていってこその報道やのに、
あんな重大な原発事故が起きた後でもなお、ボケてられた時代のまんま、とぼけた顔してしょうもない番組を流し続けてる。

ほんま、最低や。

いつか、日本がなんとか立ち直れた時、なんにも無かったような顔して誤摩化せると思たら、おっきな間違いやで!
それとみんな、非難する相手や物事を間違えんようにしてや。
問題の本質はどこか、なにが間違うてたからこうなったんか、それをよう考えてや。
責任を取らなあかん人は誰か、どうやったら物事が前向きに進むのか、ようよう考えてや。

↓以下、一部転載はじめ


辛坊氏がとるべき「自己責任」

24時間TVの企画で、辛坊氏らがヨットで太平洋横断に挑戦するも、ヨットが浸水、自衛隊に救助される事件がありました。

まず、辛坊氏達の命が無事に助かって、本当に良かったと思います。
誰かが死ぬのも、そのご家族が悲しむ姿を見るのも、私は嫌です。

辛坊氏が、過激な「自己責任論者」であることから、ちまたでは、1000万円ほどかかった救出費用を自己負担すべき(災害派遣要請を受け、自衛隊法にのっとり出動したため、救出費用は負担する必要がないそうです)、という声も上がっているようです。

でも、そんなことをする必要は全然無いです。

『日本人の生命の危機時、税金で救助する事に、私は賛成です。
こういう場合に税金が使われた事を、納税者の1人として嬉しく思います』

という、堤 理志 (堤さとし)長与町議会議員 ‏@tsu_satoshi さんのツイに、私も賛成です。

しかし、辛坊氏は、別の「自己責任」をとる必要があります。

彼はかつて、イラクで人質になった高遠さん達に、自己責任だと、激しい非難を浴びせました。

辛坊氏はしばらく休業するそうですが、心身が癒えたら、是非ともTV出演するなどして、高遠さん達に謝罪すべきでしょう。
自分の過激な自己責任論を反省し、その過ちをきちんと認めて欲しいのです。

辛坊氏が取るべき「自己責任」は、救助費用の自己負担などではありません。
言論人として、小泉時代に急速に広まった、自己責任論の片棒を担いだことに対する、「自己責任」を取るべきなのです。


国民みんなが、今回の事をきっかけにして、国中が罹患している、殺伐とした「自己責任論」について、立ち止まって考え直して欲しいと思います。
それは、例えば、「自己責任論」に基づいて行われる、激しい生活保護バッシングを考え直すことにも繋がるでしょう。



もう一つ。
彼は、自分のブログを削除したようですが、これは不信を買います。
削除したブログはこちら
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:Lz5ybUuFGGUJ:www.b-sailing.com/archives/date/2013/06/14+&cd=1&hl=ja&ct=clnk&gl=jp&client=opera

辛坊氏は、この削除の件について、説明すべきでしょう。
そして、以前から、「感動」の押し売りがなんとも鼻につく24時間TVでしたが、
テレビ局が、「感動」を作り出すために、無謀な出航をさせたのだとしたら、その責任も問われるべきですし、
この番組自体を、問い直すべきだと思います。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大きな力を持つ者と小さな力を持つ者と

2013年06月29日 | 日本とわたし
金曜日の朝の、気功瞑想と道教の学びの2時間は、わたしにとってはめっちゃ大切な時間。

気持ちの整理、体の整理、そして癒し。

昨日は、大きな力を持つ者に、小さな力しか持たない者は、どんなふうに、どんな時に、抵抗しようとするのか、ということについて話し合うた。
それをもとに、自分で考えたこと。



大きな力を持つ者は、どんなふうにも変化して、ありとあらゆる機関や人手を駆使して、辛抱強くその時を狙てる。
その狡猾さ、緻密さ、粘り強さ、徹底さは、およそ小さな力を持つ者には想像もできんほどのものである。



小さな力を持つ者が、なんとしても自分の周りの社会を変えなあかんと行動に出るのは、どうしようもなく辛く、文字通り死ぬ方がまし、という時で、
それも、ほとんどの者が、同じような状況に陥ってへんかったら、言い出しっぺが行動を起こしても、それに続く人間が出てこんか、少な過ぎて結果につながらへん。

そのことは悲しいかな事実で、そやから、中途半端な気持ちでは、大きな社会変化なんか起こせへん。
ほんでそれこそが、大きな力を持つ者にとっては、安心安全な居心地の良い社会やねんな。

そやからこそ、大きな力を持つ者は、そこそこの、なんとなく大丈夫っぽいっちゅう生温さと、便利で快適な暮らしを、大勢の、小さな力を持つ者に与えておくんやな。

けど、小さな力を持つ者は、その命と心をとことん傷つけられるか奪われるかして、それも、ひとりやふたりの犠牲ではないような、そんなとんでもない痛みを誰かが引き受け、
その痛ましい姿を目の当たりにしながら、次は自分かもしれんという恐怖と闘いながら、それでも大勢の同じ気持ちを掲げる人たちと力を合わせて、運動を続けていくしかないんやろか……。



あの、99%のデモは、大きな力を持つ者にとってはかなりショックな事件やったから、そやからこそ、徹底的につぶさなあかんかった。
あらゆる機関に手を打ち、莫大な金を使て、ありとあらゆる脅しや誘いを、広範囲に展開した。
それは、中途半端にそこそこ生活できている、小さな力を持つ者の気を削ぐには充分やった。
けど、ほんまにつぶされてしもたんやろか……火種はまだどっかで、ちっちゃい光を放ち続けてるのとちゃうのやろか。

日本でも、今回はさすがに、腹の底から憤ってる人、危惧してる人、困窮してる人は、これまでと比べると多いかもしれん。
けれども、日本中がうねり出すような、大きな運動には発展してけえへん。
それはやっぱり、今までと同じように暮らせてる人が、暮らせてない人より多過ぎること、暮らせてない人たちを思いやる想像力が圧倒的に乏しいことが原因のひとつやと思う。
なんでかっちゅうと、大きな力を持つ者が、その想像力を弱らせるための手段を、教育の世界、報道の世界、消費の世界などなど、すべてにおいて駆使してるからや。
そやから今だに、大きな力を持つ者が、余裕で勝ち続けてる。



もし日本の、小さな力を持つ者の中に、極めて魅力的な、強力な者が出現して、困っていようがいまいが、その者に共感し、支えていきたいっちゅう人が爆発的に増えたら、奇跡は起こるかもしれん。

あるいは、もう一度や二度、同じような規模の地震や津波が起こり、いよいよ他人事では済まんのかもしれんなという、危機感を持たざるを得んような事態になったら……。

そこまで、日本の大人が愚かではないことを願てる。

日本人の賢さ、優れた協調性、勤勉さ、事態がはっきりとわかってからの献身的な協力能力、どれもこれもが、核の廃絶を主導する国としてふさわしい。

大きな力を持つ者に、世界で初めて、命も心も傷つけられることなく立ち向かい、勝利した、小さな力を持つ者たちが暮らす国として、日本が名を轟かせることを、心の底から祈ってる。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

甥っ子のダイエット

2013年06月29日 | 家族とわたし
今週の月曜の夕方に、アリゾナ州に住む旦那の弟の息子アレックが、はるばる飛行機に乗ってうちにやって来た。
やんちゃな赤ん坊やった彼も、今や18才。
ニューヨーク州のロングアイランドにある大学で、特待生として学ぶことになったアレック。
なにやら、医者を目指してるのやそうな。
奨学金を学校からぎょうさん出してもらえるので、親は大助かり!

出発に3時間遅れた(もうこんなんは当たり前と思えてきた自分が恐ろしい……)飛行機の中は、泣きっ放しの赤ん坊と、喧嘩しっ放しの姉妹に囲まれて、散々やったらしい。
当初は旦那が迎えに行くはずやったけど、到着時間のタイミングが合わず、わたしが急きょ代わりに行くことになった。

空港の出迎えの失敗談には事欠かんわたしだけに、甥っ子にええとこ見せなと気が張った。
旦那は、各ターミナルに、短期間用の駐車場があるから、まずはそこに車停めてそこまで来るように言うたらええと言う。
ほんまはタクシーみたいに、到着ロビーから出てきた人間を見つけてサッと車に乗っけられたら簡単やけど、
そういうことを一般の人間がせんように、そこら一帯はいっつもパトカーが常駐してて見張ってる。
そやし、アレックを見つけるまで延々と、そのターミナルのスロープをグルグル走り回ってなあかん。
なので、アドバイスに従うことにした。

で、行ってみたら、その駐車場は4階まで上がっていかな停めるとこが全く無うて、最初の計画やった、地上の出口から出てくる彼とは全く会えへん。
こりゃあかんと、出口を目指して降りてったら、あらら……空港から出て行かなあかんやん……。
ふと横を見ると、進入禁止のサインと、VIP専用ガレージっちゅう文字が目に入った。
ううむ……VIPでもなんでもないおばはんが、進入禁止を無視ったのを見つけられたらどないなるか……。

と、一瞬考えたけど、足はしっかりアクセル踏んでた。

ふ~ん……空港にもこんな、金持ち優遇設備があるんや……。
確かにそこやと、ターミナルがほんそこで便利。
ガレージやから、各場所にその人用の番号が書かれてて、しかも空き空き!

とりあえず適当なとこに車を停めて、コソコソっと出てみたら……警備員居過ぎやしっ!!

う~ん、ここはもう芝居するっきゃないやろ。
VIPのおばちゃんになりきって、ターミナルへの通路出入り口まで行き、アレックにさっさと外に出てくるように言うて、パパッと知らんふりして逃げ切る!
げげっ!かなり怪しんでる警備員が、前と後ろから近づいてきた!

「アレック、あんた、今どこ?時間無いねん、とにかく外に出て!」
「出たけど……」
「周りになに見える?」
「黄色のタクシーが3台」
「う~ん……わたしには見えんな」
「まうみはどこ?」
「わからん。けど、どっちかの端っこ」
「バス停に、真っ赤な旅行カバン持ってる人が見える」
「あ、そのカバン見えた!」
「よっしゃ、それ目がけてRUN!!」
「あ、まうみも見えた!」
「ほな、わたしが今立ってるとこに車を動かしてくるから、あんた、できるだけ早うここまで来といて」

車で巡回してる警備員と、前から来てた警備員に、もうちょっとのとこで引き止められそうになったけど、知らんふりしてアレックを乗せて退散した。

いやもう、このレベルの違反でこんねん心臓がバクバクするんやもん。
もっと深刻な違反して、それがバレそうになって逃げなあかんかったら……あかん……全く向いてへんと思う、そういう状況。


アレックは、無事に、楽しく、オリエンテーションを過ごせたようで、学校も学生寮も気に入ったと言うて満足そうやった。
実は彼は、5年ぐらい前から急激に太りだし、あれよあれよという間に大台を超えてしもた。
周りの心配をよそに、本人は全く気にしてないような感じやったけど、どうやら大学入学を前に、一大決心をしたらしい。
炭水化物と砂糖を一切摂らんという、なんとも厳しいダイエットを始めたらしい。
炭水化物っちゅうたらわたしの大好物。
ご飯もパンもお好み焼きも、パスタも餅もあかん。
トウモロコシもジャガイモもスターチやからあかん。
果物もだめ。野菜も、糖分が高いのはだめ。
ひぇ~!!

けど、彼はいったんそう決めたらやるのである。
飲み物はお水かお茶。
そんなんで、日本食大好きっ子やった彼に、なにかご馳走をと思てたのが、すっかり予定が狂てしもた。
けど、応援するでアレック。
わたしも見習わな。
両腕振って、「モモンガ~!」とか「妖怪振り袖おばば!」とか言うてる場合とちゃうな。

アレック君、ダイエット始めた当初の図。



さて、リスのおでこ庭では、夏の盛り。

暑さでバテバテの紫陽花。


あんたは花か、花ちゃうんか?


なんか知らんけど、ポツポツッと咲く、こちらも紫陽花。


日本かぼちゃさんの勢いが止まらん。
あっちこっちに巻きついて、なぎ倒しとる……しくしく……これはブラックベリーさんを倒してるの図。


まだ身の丈30センチぐらいやのに、もう花が咲いてしもたゴーヤさん。まだ早いんちゃいますのん?


枝豆さんができてきた!


三度豆さんもできてきた!


トウモロコシさんも元気いっぱい!


今年は、近所で、ブラックベア(真っ黒なクマ)やシカが出没してるらしい。
まさかとは思うけど、うちの畑は前庭にあるから、なんぼでも入って来よう思たら入れる。
もしかして、今年はシカ対策っちゅうのをせなあかんことになるんかなあ……。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする