ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

今夜はひとり、苦瓜を食す

2011年09月24日 | 音楽とわたし
練習している。
1時間ほど集中してやり、少し休み、また1時間ほどやって休み、指と上半身を適当に休ませながらやっている。
明日は久しぶりにコーチを受ける。
彼は、どんなストーリーを描いて弾いているのかを必ず聞いてくるのだそうで、
だからわたしは、自分がこれまでぼんやりと描いていた情景や物語を、きちんと言葉にして説明しなければならない。しかも英語で。やれやれ。

わたしにとってこの曲は、喜びの開放、爆発の他のなにものでもない。
でも、ただ単純に喜んでいるのではなくて、とんでもない困難や大きな試練を乗り越えた後の喜びのような気がする。
だから、弾いていると必ずアドレナリンが湧き出てきて、最後の音を弾き切った瞬間のわたしの心臓はバクバク、血圧は上がり瞳孔は開きまくっている。
なかなかに危ない曲なのである。
なので、とにかく、興奮し過ぎないように気をつけないといけない。
自己満足もいけない。
音の鳴り、広がり、質に、耳を澄まし、いい意味でコントロールしなければならない。

今日は一度、テーピングをしているからと油断し過ぎて、ものすごく強く叩いてしまい、脳幹にピン!と響くような痛みを感じた。
これも興奮し過ぎたための現象。
こんなことが舞台の上で起きたらどうしようもない。
だから、普段から、舞台上の異様な緊張感を想像しながらの練習も、そろそろ始めなければならない。

まだ弾けてない所がある。
明日の夕方までに、なんとかしないと。


昨夜から、同居息子はカナダで開催されるゲームトーナメントに招待され、大きなバッグを抱えて空港に出かけて行った。
今日は旦那が、姪っ子の誕生日祝いと、友人夫婦の双子ちゃんのベビー・シャワーのお祝いをしに、泊まりがけでフィラデルフィアに行った。
だからひとり。
ひとりだから気軽に、うるさいやろなあ……などと気兼ねすることもなく(基本的に、普段も気兼ねしてないけれど)好きな時に練習ができる。

じめじめと鬱陶しい雨の日が続いているが、だから庭の水やりをしなくてもいいのは助かる。
こんなに曇りばっかりなのに、ゴーヤくんの元気なこと。


まだまだこれからわたしの人生始まりまんねん!と言わんばかりの赤ちゃん。


種ゴーヤを残してくれてる黄色ゴーヤ。暗くてピンぼけ。


今年はイチイの垣根に赤い実がいっぱい生った。


雨をいっぱい受けて。


このゴーヤくんを一本と、写真を数枚撮っただけなのに、ゲリラ蚊にやられ、おでこ&ほっぺた&腕2カ所&首3カ所を食われてしまった。
ものすごくおっきく膨れて、それがまたカチッカチに硬くなるタイプの蚊。
いよいよ夏も終わりが近づいてきたので、向こうもそりゃ必死なんやろうけど……やっぱムカつく。

さて、またもうちょっと練習するべか。

よい子のみなさんはこんなことをしてはいけません。


2オクターブ以上もありまっせ、奥さん。ドからソでっせ!
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世界三大ビリー!

2011年09月23日 | 友達とわたし


突然ですが、またまたビリーの最愛の美人妻Mちゃんから、クリス・ボッティのコンサートをプレゼントしていただきました!
旦那とわたしのお目当ては、もっちろんビリー・キルソン!
ほんでもって、もうひとりのビリー、ピアニストのビリー・チャイルズ!

この『The Wellmont Theatre』は、前に住んでいた隣町モントクレアにある、とても古い劇場です。
天井を見上げると、


はじまりの前の舞台って、なんかワクワクしますね。


ビリーのドラムセット。


彼のドラムセットは『dw』というメーカーのものです。
『dw』はヘビーロックなど、とても激しいドラムを演奏する人が多く使っているため、ジャズドラマーで『dw』を使いこなすのはとてもレアなのだと聞きました。

本番が始まっても、あちこちでいろんな人が、カメラで舞台を撮りまくっているので、それならわたしも。


ビリーの演奏中の写真は、撮っても撮っても動きが激しくてうまく撮れません。なので、休みを狙って。


彼は、休憩している時にもオーラを放つ!


憧れのピアニストの君、ビリー・チャイルズ!


彼の奏でるピアノはジャンルを問わず、曲を問わず、ものすごいテクニックと溢れんばかりの情感に、ピアノの方が惚れて喜んで音を出している、そんなふうに思えてしまう演奏です。
そりゃまあ、グラミー賞を何回もとるはずじゃわい。

レギュラーメンバーも、相変わらずめちゃくちゃパワフルでうまい!


みんな、演奏しながら音やリズムで冗談言ったり、互いをからかったり、感心したり、衝突したり、盛り上げたり盛り上げられたり、
ああ、音楽って生きてるんだなあ、生き物なんだなあと、いつもつくづく思い出させてくれます。
そしてなによりもハッピー!

あ、これはクリス・ボッティのバンドだった……なんちて。
いつものごとく、客席に降りてきての大サービス。ち、ち、近い……。


おなじみのゲストさんも、一緒に降りてきて熱唱!


あっという間に終わったステージ。今回もいろんな音の会話を魅せて、聞かせてくれました。しゃ~わせ!


ビリーの愛娘Aちゃん、超~可愛い!
愛息のE君とAちゃん、パパのドラムソロが始まるぞ~という時、舞台の袖でピョンピョン飛び跳ねてダンスをしていました。
パパの演奏がだぁ~い好きなんだぞぉ~と、体中で叫んでいるみたい。

と……ここでクリスが、会場に来ているチビッコを舞台に上げて……。
彼は必ず、会場の中にいる子供を見つけ、話しかけます。
「なにかやってる?」と。
子供が楽器を習ってる、なんてことを聞いた日にゃ~、そりゃもう嬉しそうに、いろんなことを尋ねます。
クリスは、オレゴンの田舎町で生まれ育ち、12才でトランペットを始めたとき、バンドの先生が『マイルス・ディビス』のレコードを聞きなさいと言ってくれたことがきっかけで、トランペット吹きになろうと決めた、という経験があるそうです。
きっと彼は、自分のステージに来てくれたこと、そしてクリスと話したこと、演奏を聞いたことがきっかけになって、
その子が将来、音楽を生業としたり、音楽が好きになって、どんな形であれ、音楽を楽しみながら人生を送ってくれたら、と思っているのかもしれません。

今夜は、プッチーニのオペラ『トゥーランドット』の中から、テノールのアリア『誰も寝てはならぬ』をアンコール曲に選び、そのクライマックスのパーカッションの演奏を、ビリーと子供達が一緒にすることに。
 



舞台が終わり、クリスがサイン会をせっせとしている横で、大興奮で、ふたりのビリーと話し込むわたし。


もちろん、この写真を撮ってくれたのが、最愛のビリー、旦那です!(→と、ここで持ちあげとかにゃ……おほほ)
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コブシを使わず、拡声器を使わず、ただ食べずに想いを発信した四人の若者たち

2011年09月23日 | 日本とわたし
僕たちがハンストをする理由
将来を想うハンガーストライキ - Hunger Strike for the Future in Tokyo






19歳、20歳、21歳、22歳の想い

金ちゃん・1991年生まれ(平成3年)・twitter: @HungryKinchan
岡本直也です。小学校の頃に金髪だったから、通称・金ちゃんで呼ばれてます。 


中国電力が2009年9月に上関原発の埋め立て工事を始め、僕は10月から、30年間反対運動をしてきた、祝島(原発建設予定地の対岸4kmに浮かぶ島)の人たちと一緒に、カヤックに乗って抗議行動をしていたカヤック隊として活動していました。

抗議行動は毎日続いて、誰かがいないと工事が始まってしまう状況が福島原発の事故前までずーっと続いていました。
それまでは、カヤック隊と祝島の人たちが協力しあいながら毎日座り込みや、カヤック、漁船などで中国電力の工事を止めていました。

祝島は漁や農業で生活し、暮らしています。
冬には海でひじき、もずく、わかめ、を採り、夏には岩ガキやサザエ、あわびを採る。
農業も季節によって色んな農作物を作っています。
僕たちの命もこの自然の恵みを糧にして生きています。

10億円以上の漁業補償金の受け取りを拒否している祝島の漁師さんたちは、
いつものように海の埋め立て工事に来る中国電力に、「私たちは海を売っていません」と、自分の船より何十倍も大きな作業船に抗議しに行ってました。

故郷を守り、命を守り、命の糧となる自然を守り、これからの世代に受け渡していくためでした。

原発事故は、その代々受け継がれていた土地や文化、海を一瞬にして放射能で汚染してしまいます。
原発が残す放射能という目に見えない有害な物質。
事故が起きなくても、海は埋め立てられ、毎秒190トンの放射能が混じった、温度が7度も高い温廃水が、海に垂れ流され続け、放射能のゴミが残されます。


僕は祝島の人たちが守り続けてくれていた自然を、受け継いで守っていきたいと思う。

原発の電気を使うために失うもの、犠牲になるもの、残されるものは、とてつもなく大きい。
「こんなにも命、暮らしを脅かす発電所は、もう止めて欲しい」


今、新しい内閣になって、原発の方針が決められていく中で、若い世代が原発に対して声を上げることが、すごい大切なことなんだと思います。

僕たちは、今と未来への真剣な想いを、ハンストを通して示していきます。


幹太・1990年生まれ(平成2年)・twitter: @nandakandakanta


2009年に、上関原発の問題を通じて、原発問題に興味を持ちました。
電気を使う者として、他人事ではないことに気づかされました。

当初、なかなか報道されなかった問題の現地を、自分で見に行き、住民、作業員の話を聞き、自分なりに理解し勉強してきました。
そして、一人でも多くの人に、タブーとされている問題に触れ、考えてほしくて発信をしてきました。

3.11から半年、走り続けてきた自分の意思を、示しときます。


しおり・1992年生まれ(平成4年)・twitter: @stophamaokaYN


こんにちは、今都内で大学生をやってます、しおりです。
わたしは、いままで頼ってきた原子力というエネルギーから、卒業したいと思っています。

3.11のあと、原子力発電によって、原発の近くに住む人・事故でヒバクした人・未来の命・被ばく労働者……、
自分も含めて、たくさんの命がおびやかされていることを改めて感じて、一人ひとりのいのちを尊重する社会にしたいと思うからです。

ハンガーストライキについて、いのちを大切にしたいなと思っているのに、ある意味、自分の頂いた命を粗末にするような方法で発信するのはどうか、と思われる方もいるかもしれない。
他の方法があるんじゃないかと思うかもしれない。

もちろん私は、未来のエネルギー政策について現実的に、これからどうしていくべきかを、
電力会社の方、役所の方、一般市民が話し合って、国の方針に関わらず決めて行くための場を地元で作ったり、大学で仲間と勉強会を実施したり、
ハンガーストライキ以外の方法で、原発のない社会を目指す活動もしています。

でも、日本のエネルギー政策を決める局面にある今、若者の想いを発信するアクションも必要だと思うんです。
もちろん、他にもっといい方法があれば私はそれをしたいし、むしろ教えて欲しい、一緒にどうしていくべきかみんなで考えたいです。

この10日間のハンガーストライキを、成功させることが目的なのではなく、
「原発によって脅かされる命」「未来の社会」について、私たち若者が真剣に考え、原発のない社会を作りたいと思っていることを、多くの人たちに知ってほしいです。


原発について、そして未来の社会について、それだけ真剣に考えていることを、多くの人たちに知ってもらうことかが目的です。

私たち若い世代は、原発の負の遺産を、これ以上背負いたくない、
そして最も放射能の影響を受ける子どもたち、その子たちに繋がっていく命に、これ以上の負の遺産を残したくありません。

今、既にある放射性廃棄物や漏れてしまった放射物質をどうするかを話し合える、次のステップに行きたい。

最後に、
たくさんの方の協力に感謝しつつ。

関口詩織
*********
一言
たくさんの方の想いでお腹いっぱいです。
ありがとう。


どっきょ・1989年生まれ(平成元年)・twitter: @masssssann


本名は山本雅昭。
今、埼玉の獨協大学に通っている学生です。

3.11の地震があってから初めて原発の危険性を知りました。

猛毒をエネルギーにして電気を発電して、この猛毒をどうにも捨てることができない。
どんどん溜まっていく。

僕は原発をこのように認識してます。

放射性廃棄物をガラス固化体にいれて、地下300メートルに処分すると言われているけど、この放射線が消えるまでに10万年かかります。
こういう未来が確定されました。


でも、こうなってしまったのは、政府や電力会社だけの責任ではなく、僕たち国民にも責任があると思います。
だからこそ、自分の為に、自分のまわりの人のために、自分の将来の子供たちのために、この原発の問題について、未来について、もっとみんなと一緒に考えたい。

政治家や原子力安全委員、行政の方々、電力会社に勤める方々、国民一人ひとりが、この状況を変えられる力を持っていると信じてます。

現在、この原発問題を巡って、様々な立場の中で対立関係が生まれてしまっている。
でも、僕たち一人ひとりは同じ日本に住む人間です。
対立の中で解決の糸口を探すのではなく、立場を超えて、みんなが目指せる未来を探していきたい。
今、それが必要とされているのだと思います。

僕はこのハンストを通して、この日本に住む人間として、自分の思いや考えを発信していきます。

そして、希望を見つけたいです。


『声明文』
声明文は請願書として9月21日に経済産業省に提出しました。

声明文

福島第一原子力発電所の事故で多くの方が故郷を追われ、また、暮らしそのものを奪われました。
この原発事故が収束するまで、放射能が大気中と大地と海に垂れ流しにされます。

一度事故が起きてしまったら取り返しがつかなく、誰も責任が取れないことが明確になりました。

それだけではなく、原発は事故が起きなくても大量の温廃水などで自然環境を破壊し、何万年も管理しなくてはいけない大量の核のゴミを生みだします。

私たち若い世代には、すでに日本の54基の原発が生んでしまった、半永久に消えることない核のゴミと福島原発から漏れ続けている放射能を残されてしまいました。

しかし震災後も、新規立地計画されている上関原発建設予定地では、休みなく原発建設のための環境調査工事を進めています。

泊原発も国民になんの説明もなく営業運転を始めてしまいました。

私たち若い世代は、原発の負の遺産をこれ以上背負いたくありません。

そして最も放射能の影響を受ける子どもたち、その子たちに繋がっていく命に、これ以上の負の遺産を残したくありません。

私たちは命の糧となる自然や、命そのものを大切にすることを政策に反映してもらうように請願し、ハンガーストライキを10日間行います。

これは、これからこの地球で生きていく私たちの願いです。


請願内容

内閣総理大臣・野田佳彦 様
経済産業大臣・原子力経済被害担当大臣 枝野幸男 様
文部科学大臣・中川正春 様
外務大臣・玄葉光一郎 様
環境大臣・原子力発電所事故収束及び再発防止担当大臣  
内閣府特別担当大臣(原子力損害賠償支援機構)・細野豪志 様

上関原発をはじめとする新規建設計画を白紙撤回してください。

放射線量が高い、福島県内や周辺の県に住む方々の健康管理や避難後の生活面での保障、また事故による損害の補償を行なってください。

各原発の再稼働を検討する前に、原発事故の危険性と事故の責任の取り方を全国民に説明してください。

福島第一原発のような悲劇を、他国で繰り返さないため、原発輸出はやめてください。

原発、もんじゅ、再処理工場など全ての原子力施設の廃炉と省エネ・自然エネルギーの社会に向けた方針へ転換してください。

以上




この若者達が、水と塩だけで10日間を過ごし切りました。
少しずつ痩せていくように見えた彼らの様子を見ながら、同じ年頃の子を持つ親として、本当に体に支障が出ないんだろうか、
いざという時に対処できる医師が待機してくださっているんだろうか、などと心配しました。
それと同時に、日一日と、彼らの表情が穏やかになっていくことにも気がつきました。

彼らの思いを、心でしっかりと聞いてください。
そして受け止めたら、自分でしっかりと咀嚼して、自分の言葉にして外に発信してみてください。
一言でもいい、少しずつ、少しずつ、慣れてきたらもう少し、

『私たち若い世代は、原発の負の遺産をこれ以上背負いたくありません』

という、若者達の願いを、わたし達大人も一緒になって頑張って、叶えてあげましょう!
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「なんちゅうたって日本やもん!」と胸張っていつか言うたる!そのために頑張る!

2011年09月22日 | 日本とわたし
これは日本の問題。
日本の国内で、日本の報道番組で、日本人の家のテレビニュースに流れるべき映像。
それが、空からの映像を言い訳程度に流したり、妙なとこにいきなりはめ込んで言うたり、
どっこもきちんと撮影したのを編集したり、インタビューをしたりせんかったデモ。

報道さえせんかったらそれでええ、無かったことにできる思てるん?
そうやってあんたらが、人の思いを、醜いほどに無視したり、湾曲して伝えれば伝えるほど、
思いは逆に、どんどん鮮明な、誰の目にもわかるぐらいのキラキラした光をたくわえていくねん。

ドイツのZDFテレビが、ニュースでこんなん流してくれてたわ。


これが普通に、日本のお茶の間に流れる日は来るんやろか。
チェルノブイリ事故が起こった時、汚染に巻き込まれて右往左往してはったやろう、遠い国の市民の人達の悲惨な様子は、ライブでは伝わらんかった。
後々になって、週刊誌や書籍で知り、胸が痛んだけど、こんなことはロシアやからであって、日本では到底考えられへんと思いながら読んだ。
もし万が一、日本で同じような事故が起こっても、まず事故は迅速に完璧に収拾されるやろし、避難も速やかに、さほどの混乱も無く行われるやろ。
なんちゅうたって日本やもん。
地震やら津波やら台風やらで、しょっちゅうえらい目に遭うてきて、それでも他の国とは比べもんにならんぐらいに立派に立ち直ってきたんやから。

なんちゅうたって日本やもん。

それが、どんだけおめでたい、能天気な思い込みやったか、この半年間、とことん思い知らされた。
なんや、ロシアよりもあかんやん……。
子供に放射能吸わして、それだけでは足りんのか、食べ物や肥料や水にまで混ぜ込んで、とことん被曝させながら、
なんか知らんけど、どこに行くにも、首からなんちゃらバッジぶら下げなさい、無くしたら買いなさい。けど、マスクは別にせんでええよ。
おしっこからセシウムが出ようが、鼻から血が噴き出そうが、熱が出ようが下痢で苦しもうが、屁とも思わず、
何年か後に、あっちゃこっちゃに被曝が原因の病気になったら、目を輝かせてせっせと検査し、資料作りに励むのが見え見えの国。

ほんで今日、この会議に間に合うように交代したと思えてしまう野田のおっさん、
国連で、見事に、はっきりと、原発万歳スピーチをした。

原発の安全性を、世界最高水準に高める。
原発輸出はやめへん。
原発事故は、着実に収束に向かっている。
原子炉の低温停止は、予定を早めて年内に達成すべく全力を挙げる。
 
世界最高水準のアホや。
これ聞いた世界中の、良識のある、いや、常識でもええわ、いや、そんなもん持ってない人でも、腹の底からバカにしたやろな。
原発事故のどこが、着実に収束に向かってんねん?自分の目でちゃんと確かめたんか?現場でせめて24時間でも、作業員の人らのやってること見たんか?
どの口が言うとんねん!日本の恥や!恥知らず!
地下深くにじわじわと落ちていってる、溶けた核燃料はどないしたん?消えてしもたん?
あれ、どないするつもりなん?遮蔽壁、いつ作るん?地下水に到達したらどないなるか、それぐらい知ってるんやろ?
原子炉の低温停止って……もう粗方無くなってるのに、低温も停止もあらへんがな。
予定なんか早められるか?この200日、毎日無休でやってはる作業員さんに聞いてみ?
あんたらはまるっきりわかってへん言うてはるわ。

動物も子供も赤ん坊も、それからお腹の中の胎児も、みんな言葉にはしてへんだけでわかってるねん。みんな見てるねん。
こんなとこに生まれて……こんなとこで暮らさなあかんやなんて……、
そんなふうにすごく可哀相に思いながら見てた、厳しい環境で生きる海外の子供達の姿。
まさか、自分の祖国の子供を、そんな気持ちで見なあかんようになるやなんて……。

いやしかし、凹んだり放心したり、いろんな波はやってくるけど、
強なったよな、わたしだけやのうて、みんな。
けど、今回だけはマジで、負けてられへんから。強ならなあかんから。
こんな日本のままにしてたまるか!
世界の笑いもんにされてたまるか!

なんちゅうたって日本やもん。

そう思てた時の日本は、知らんかっただけでクソやった。
あっちこっち膿んでた。
けど、狡賢い連中がうまいことカサブタで隠してた。
今、わたしらは、そのカサブタを、一枚一枚、無理に剥がしてる。
そんなことしたら、めちゃくちゃ痛い。
せやけど、痛うても剥がすねん。剥がして、長いこと隠されてた膿を絞って出したるねん。
膿がすっかり出尽くしたらすっきりする。傷もきれいに治る。

未来の子供達が、胸張って、なんちゅうたって日本やもん!言えるように、大人のわたしらが頑張らな!
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11年ぶりのわくわくドキドキ!

2011年09月22日 | 音楽とわたし
恥ずかしいけど、ウソもつきたくないので、正直に告白すると……、
わたしはアメリカに引っ越してから、たったの一度も、まともな個人レッスンについたことが無かった。
誰かについて、ピアノをもっと学ばにゃいかん!と思っていたけど、習うからにはめっちゃいい先生、などと厚かましく思ったり、
お金が無かったり(←これがけっこう一番長かったかも)、自分の演奏を録音することで、自己レッスンで済ませてしまっていた。

ACMAに入会して、月例コンサートに頻繁に出るようになり、人前で演奏することが多くなった。
そして、三年前からは、定期演奏会がカーネギーホールで行われるようになり、オーディションや本番に、中途半端な自己満足で演奏している場合ではなくなった。

去年、あさこと一緒に演奏した際に、あさこから、事細かに、それこそ身振り手振りで、ひとフレーズごとのイメージ作り、音の前後の空気の動き、流れなど、それはそれはたくさんのことを教えてもらった。
自分の耳で聞いていたつもりの音が、実は思い込みだったり、充分でなかったり、まるで聞けていなかったりすることを、改めて痛感した。
他人が聞いているわたしの声は、録音しないと聞けないのだけれど、
他人が聞いているわたしのピアノの音も、録音しないと聞けないのだと思い知った。

今回のカーネギーは、ヴァイオリンソナタを演奏する。
なので、ピアニストとヴァイオリニストのお二方に、レッスンをしてくださいとお願いした。
ピアニストはジェーンの先生。まだ三十代の若者だけど、室内楽を得意とし、演奏活動も活発に行っているEliran氏。
ヴァイオリニストは、演奏旅行で超多忙でいらっしゃる、東京クァルテットの池田菊衛氏にお願いをした。
どちらの方も、本人の演奏を聞いて一目、いや、一耳惚れ。

だからよけいにドキドキする。
11年ぶりのレッスン。いいのかわたし?弾けるのか?
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じめじめむしむしな衣替えの日

2011年09月22日 | ひとりごと
じめじめむしむしな一日。
気温も妙~に高い。
こんな日には似合わへんけど、まとまった時間が空いたので、衣替えと、衣替え用の洗濯をした。
ここ数年は、二年続けて着んかった服は、赤十字に寄付することにしてるので、衣替えがどんどん楽になってきた。
それでもなんやしらん、服の枚数が多いような気がする。
もう買うたらあかん。店に行ったらあかん。わかったな自分!と、衣替えのたんびに言い聞かすのやけど、
ついつい、というても年に数えるほどしか行かへんけど、しかも、その店は、デパートの売れ残りやメーカーから出た半端もんを激安で売ってる店やけど、数枚、必ず買うてしもてる自分がいる。反省!

タンスやクローゼットの中が、秋冬模様になった。
衣替えをすると、心の中がきっぱりとする。
夏は終わり、冬を迎える。
どんと来い!冬!、みたいな。

明日は昼と夜が全く同じ長さになり、それから以降は、どんどん夜が長うなっていく。
暗い時間が増えることを、すごく嫌がる人がいる。
なんでかな。
多分、家の中で居るのが好きやからかな、わたしは全然平気。


ふたりともに仕事が終わり、超~久しぶりに、ワインとチーズとパテを、玄関ポーチでいただくことにした。

もちろんこの仔も一緒。


目の前のイチイの木に、まとわりつきたい放題のゴーヤさん。


もうすっかり秋の風情になっていた時は、季節外れに思えたゴーヤも、今日みたいな蒸し暑い日には似合って見える。
それにしても元気やなあ~ゴーヤさん。
もしかして、ゴーヤチャンプル、食べまくってる?


なんというてもこのビョ~ンビョン。自然ってほんまにすごいなあと思う。なんでこんな美しいもんを、当たり前のように作らはるんやろ。


もうかなり日が暮れてきたので、ボケボケの、しかも葉っぱに隠れたカーディナル。


旦那が、「なんとまあ、行儀のええ!」と感心した家猫。行儀なあ……人間で言うと、すっと背筋が伸びた正座っちゅうとこでっしゃろか。


久しぶりにこんなのんびりもええなあ~と思てると、プ~ン……お~にょ~れ~、まだおったん蚊ぁ~!
もちろん、おでこにほっぺたに手が3箇所に足が2箇所、即、食われとりました……痒いがなぁ~!
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国は国民を守らないのだ!事故はいまだに終わらないのだ!私たちは棄てられたのだ!

2011年09月21日 | 日本とわたし
福島原発40年『ハイロアクション』に掲載された、9.19『さようなら原発5万人集会』での、武藤類子さんのスピーチをご紹介します。




みなさんこんにちは。福島から参りました。

今日は、福島県内から、また、避難先から何台ものバスを連ねて、たくさんの仲間と一緒に参りました。
初めて集会やデモに参加する人もたくさんいます。
福島で起きた原発事故の悲しみを伝えよう、私たちこそが原発いらないの声をあげようと、声をかけ合いさそい合ってこの集会にやってきました。
はじめに申し上げたい事があります。

3.11からの大変な毎日を、命を守るためにあらゆる事に取り組んできたみなさんひとりひとりを、深く尊敬いたします。

それから、福島県民に温かい手を差し伸べ、つながり、様々な支援をしてくださった方々にお礼を申し上げます。
ありがとうございます。

そして、この事故によって、大きな荷物を背負わせることになってしまった子供たち、若い人々に、
このような現実を作ってしまった世代として、心からあやまりたいと思います。
本当にごめんなさい。


皆さん、福島はとても美しいところです。
東に紺碧の太平洋を臨む浜通り。
桃・梨・りんごと、くだものの宝庫中通り。
猪苗代湖と磐梯山のまわりには黄金色の稲穂が垂れる会津平野。
そのむこうを深い山々がふちどっています。
山は青く、水は清らかな私たちのふるさとです。

3.11・原発事故を境に、その風景に、目には見えない放射能が降りそそぎ、私たちはヒバクシャとなりました。

大混乱の中で、私たちには様々なことが起こりました。

すばやく張りめぐらされた安全キャンペーンと不安のはざまで、引き裂かれていく人と人とのつながり。
地域で、職場で、学校で、家庭の中で、どれだけの人々が悩み悲しんだことでしょう。 
毎日、毎日、否応無くせまられる決断。
逃げる、逃げない?
食べる、食べない?
洗濯物を外に干す、干さない?
子どもにマスクをさせる、させない?
畑をたがやす、たがやさない?
なにかに物申す、だまる?
様々な苦渋の選択がありました。

そして、今、半年という月日の中で、次第に鮮明になってきたことは、

・真実は隠されるのだ

・国は国民を守らないのだ

・事故はいまだに終わらないのだ

・福島県民は核の実験材料にされるのだ

・ばくだいな放射性のゴミは残るのだ

・大きな犠牲の上になお、原発を推進しようとする勢力があるのだ

・私たちは棄てられたのだ


私たちは疲れとやりきれない悲しみに深いため息をつきます。

でも口をついて出てくる言葉は、「私たちをばかにするな」「私たちの命を奪うな」です。

福島県民は今、怒りと悲しみの中から静かに立ち上がっています。

・子どもたちを守ろうと、母親が父親が、おばあちゃんがおじいちゃんが……、

・自分たちの未来を奪われまいと、若い世代が……、

・大量の被曝にさらされながら、事故処理にたずさわる原発従事者を助けようと、労働者たちが……、

・土を汚された絶望の中から、農民たちが……、

・放射能によるあらたな差別と分断を生むまいと、障がいを持った人々が……、

・ひとりひとりの市民が……、国と東電の責任を問い続けています。そして、原発はもういらないと声をあげています。

私たちは今、静かに怒りを燃やす東北の鬼です。

私たち福島県民は、故郷を離れる者も、福島の地にとどまり生きる者も、苦悩と責任と希望を分かち合い、支えあって生きていこうと思っています。
私たちとつながってください。
私たちが起こしているアクションに注目してください。
政府交渉、疎開裁判、避難、保養、除染、測定、原発・放射能についての学び。
そして、どこにでも出かけ、福島を語ります。
今日は遠くニューヨークでスピーチをしている仲間もいます。
思いつく限りのあらゆることに取り組んでいます。
私たちを助けてください。
どうか福島を忘れないでください。

もうひとつ、お話したいことがあります。

それは私たち自身の生き方・暮らし方です。 
私たちは、なにげなく差し込むコンセントのむこう側の世界を、想像しなければなりません。
便利さや発展が、差別と犠牲の上に成り立っている事に思いをはせなければなりません。
原発はその向こうにあるのです。
 

人類は、地球に生きるただ一種類の生き物にすぎません。
自らの種族の未来を奪う生き物がほかにいるでしょうか。 
私はこの地球という美しい星と調和したまっとうな生き物として生きたいです。 
ささやかでも、エネルギーを大事に使い、工夫に満ちた、豊かで創造的な暮らしを紡いでいきたいです。
どうしたら原発と対極にある新しい世界を作っていけるのか。
誰にも明確な答えはわかりません。
できうることは、誰かが決めた事に従うのではなく、ひとりひとりが、本当に本当に本気で、自分の頭で考え、確かに目を見開き、自分ができることを決断し、行動することだと思うのです。
ひとりひとりにその力があることを思いだしましょう。


私たちは誰でも変わる勇気を持っています。
奪われてきた自信を取り戻しましょう。 
そして、つながること。原発をなお進めようとする力が、垂直にそびえる壁ならば、限りなく横にひろがり、つながり続けていくことが、私たちの力です。


たったいま、隣にいる人と、そっと手をつないでみてください。
見つめあい、互いのつらさを聞きあいましょう。
怒りと涙を許しあいましょう。
今つないでいるその手のぬくもりを、日本中に、世界中に広げていきましょう。
私たちひとりひとりの、背負っていかなくてはならない荷物が途方もなく重く、道のりがどんなに過酷であっても、
目をそらさずに支えあい、軽やかにほがらかに生き延びていきましょう。
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尿からセシウムが検出された、福島の10人の子供達を覚えていますか?

2011年09月21日 | 日本とわたし
その子供達のうちのひとりのおかあさんから、写真家の藤代冥砂さんのもとに、こんなメッセージが届けられていました。
メッセージはツィートを通じて届けられました。
全部で28回です。
ツィートは140文字の制限があります。
なので、このおかあさんは、必死で、140文字の世界の中で、自分の思いを伝えたいと思われたのだと思います。

福島メール① 
先日福島の子供達10人の尿からセシウムが検出されましたが、その内の一人の母親の方から、全28ツイートのメッセージが寄せられました。
要約してお知らせします。 
彼女のお子さんの通う小学校に、放射線量の測定を申し込んだのは5月6日。
予想通り、好評値よりも高い数値が検出された。

福島メール② 
①の訂正、好評値を公表値に。 
ばかりかホットスポットも発見。
その後に、それまでの岩手産牛乳が、告知もなしに福島産の牛乳に変更される。
野菜ももやし以外は福島産に。
校長に問うと、250円でやりくりするのだがら、仕方がないと。
これ以上はPTAでどうにかしてくれ、と言われた。
  


福島メール③ 
5月23日に、文科省へ20ミリ撤回の政府交渉に行く前、毎年恒例の梅雨入り前の真夏日に、息子を迎えにいくと、汗びっしょりで校門から出て来る姿にびっくり。
数週間前に、扇風機が入る知らせがあったので、「扇風機は?」と息子に聞くとまだだったので、校長に問うと、注文はおろか、どの


福島メール④ 
タイプにするか検討中との返事。
それを聞き、福島の猛暑の中、窓を閉め切った教室に居続ける子供達は、自分たちで守るしかないと気づき、
友人がやっていたツイッターなるものを通して、声をかけると、反応してくれたのは福島市以外の方ばかり。
須賀川の方は翌日に届けてくれ、茨城の方は、36台

福島メール⑤ 
買って車で届けてくれた。
さぞ校長が喜んでくれるだろうと、これから持っていきたいと連絡すると、
「使い終わったあとの処分費はどうします?」と言われた。

処分の心配が先?要らなくなったら引き取るので、と伝え普通車で何度も往復して届け、学校で段ボールを開いていると、学校には


福島メール⑥ 
空箱を置くスペースがないから、持ち帰ってくれ、と。
この広い学校で?
大事な政府交渉の日は行くはずだったが、扇風機を受け取るために辞退。
県から扇風機各クラス2台はいまだ入っていない。
エアコンのリースを提案すると、校長は、この節電ムードの中では無理だ、と。
なぜ一番弱い子供たちが


福島メール⑦ 
苦しみのしわ寄せに耐えなくてはいけないのか。
その校長には以前にも、まだ飛来する核種が分からないので窓を開けたり、外に出さないで下さい、とお願いすると、
「私はアルファ線は重用視してないので」と信じられない答え。

それとは逆に、家庭訪問に来た担任は、50分も話していった。

福島メール⑧ 
本当は怖くて話したいのに誰も口にしないと、その担任。
「福島の学校から一人残らず、生徒は転校していってほしい」とも。
その担任の子供は、すでにとりあえず避難さえていると。
とりあえず残るではなく、とりあえず出るが大切。
10人の子供から尿検査の結果セシウムが出たということは


福島メール⑨ 
私は自分の子を守れずに、被爆させてしまったということ。
結果が分かってしまてからは、本当に毎日苦しい。
他県の子や親に、こんな苦しい思いはさせたくない。
子供の寝顔を見るたびに、毎日元気に育ってね、と思います。
鼻血やあざや斑点がでたらどうしよう、と不安で押しつぶされそうです。


福島メール10 
普通の主婦達が、避難という人生を左右する決断を強いられて、精神的にみんなボロボロです。
長い闘いでみんな疲れてます。以上です。  
 

福島メール11 この主婦の方は6月16日、福島市から山形へ移住しました。
ですが、それで終わりではないです。
彼女の大切な大切なお子さんは、尿からセシウムが出てしまったのです。
そして、その土地で、いまだに住んでいる故郷の方々を、心から心配されてます。
子供達が、目に見えない何かと暑さに苦しんでます。


日本の学校は、子供を殺しても平気なんや。
学校の校長は、子供が目の前で苦しんでても見て見ぬふりができるんや。

ちっちゃい島国やから、放射能汚染なんか簡単に、パアッと広がってしまう。
風が吹いて雨が降って、空からも水からも地面からも、放射能物質の攻撃は、それはそれはあっけらかんとしたもんや。
そこに、今や汚染推進委員会と化した政府のバカ野郎どもが、ありとあらゆるもんを汚染させてるもんやから、もうみんな、逃げようがあらへん。

こないだの集会で、福島の女性が言うてはったやんか。
「福島県民は核の実験材料にされる。
核のゴミは残される。
私達は棄てられたのだ。
疲れとやりきれない哀しみに襲われる。
バカにするな。命を奪うな。
子供達を守ろうと、大人達は立ち上がっている。
わたし達は、静かに怒りの炎を燃やす東北の鬼」やと。

今だ、己の利権や権力や金に執着して、長である人間としてせなあかんことをしてない、決断せなあかんことを先延ばしにしてるあんたら、
あんたらみたいなやつは、東北の鬼の、怒りの炎に焼かれて消えてしまえ!
 
コメント (2)
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軽く放心中

2011年09月20日 | 日本とわたし
山本宗補氏が撮影してくださった二枚の写真。
どちらも、高齢の男性の写真です。
彼らの手にしっかりと握られた、彼らの魂がこもった武器は、人を傷つけるためのものではなく、見る人の心を強く強く揺さぶる。

9・19「さようなら原発」集会・脱原発デモ取材に上京した、反骨で伝説の報道写真家・福島菊次郎さん。90歳と6ヶ月。


9・19「さようなら原発」集会の呼びかけ人のひとり、大江健三郎さんのスピーチ原稿。何度も何度も推敲された跡がある。



彼らの手は節くれ立っている。
長い長い年月、その手はカメラを抱え、鉛筆を、万年筆を握ってきた。
彼らはその道具を使い、自らの思いを語り続けてきた。
その思いがこもった作品は、見る人を、読む人を、それぞれの心の深淵に導き、己自身を見つめ直す時間を与えてくれる。

ただでさえ、毎日を無事に生き長らえることが簡単ではなくなってしまったこの世界に、
こんなふうに、豊かな心と情けを保ち続けながら年を重ねていくのは、本当に難しい。
だからこそ、菊次郎さんの目は、どこまでも遠くを見通せる仙人のような深みをたたえている、
だからこそ、健三郎さんの声は、どこまでも遠くに響き渡る老僧のような慈しみをもつ。

ひとりで反核デモをするようになって190日。
次から次へと現れる、意味不明の企みや、悪意丸出しの隠匿の数々に、かなり疲れてもきた。
けれども、わたしはまだ、自分の生活のついでにやっているような、まるで中途半端なデモンストレィターなので、疲れたなんて言うと、どこかからかゲンコツが飛んできそう。

明日、うちからそれほど離れていない所に日本の首相がノコノコやって来て、
事もあろうに、『原発の安全性と核の安全保障に関するハイレベル・カバーアップ会合』なんていう、今この世界で一番意味の無い会合に出席する。 

そこでおっさんが言うことになってる原稿には、
「原発の安全性を最高水準に高める」
「安全でより信頼性の高い原子力エネルギーの確保は引き続き必要だ」
「直ちに『脱原発依存』へ移行しない」などという文句が書かれているらしい……。

どうしようもないろくでなしの阿呆なら、多分そのまんまをマイクの前で話し、スピーカーから会場に、そして報道によって世界に流れることだろう。
もし、まともで、人間としての常識と心を持ち合わせているのなら、
「こういう会合を開くこと自体が、世界が進もうとしている方向からずれ過ぎている」
「安全でより信頼性の高い、などという言葉は、原子力や核に関しては今やもう死語である」
「直ちに『脱原発』をここで表明する」に変更するだろう。

半年経って、世界がどれほど苦笑しているのか、呆れているのか、憤っているのか、情けなさ過ぎて見放しかけているのか、
原発のお膝元アメリカなんかに来たって、そんなことは全くわかるわけがないし、感じ取ることもできない。
一昨日のデモの報道で、ニューヨーク・タイムズがいかに根性無しかもよくわかった。
同じなのだ。原発大好き狂団が棲息している国はどこも。
アメリカは、原発に関してはとっくの昔に冷め切っていたけれど、如何せん、さらに阿呆度が高い軍がある。
あれが存在する限り、核の依存と狂信から逃げることはできない。


わたしがこれからうんと年をとって、まだこの世の中に核が居座っていたならば、
菊次郎さん達のように、長い長い闘いを続けた歴史をきちんと刻んだ目と手を、持つ事ができているのだろうか。
そんな自分を見届けたい気がすごくする。
それをわたしを見届けて欲しい人がたくさんいる。
コメント (4)
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原発の安全性と核の安全保障に関するハイレベル会合……今この世界で、いっちゃん阿呆の寄り集まるとこ

2011年09月19日 | 日本とわたし
先日、こんなニュースを読んだ。

『野田佳彦首相が22日に、ニューヨークの国連本部で開かれる「原発の安全性と核の安全保障に関するハイレベル会合」で行う演説案全容が18日、判明した。

東京電力福島第1原発事故を受け「原発の安全性を最高水準に高める」と表明、
同時に「安全でより信頼性の高い原子力エネルギーの確保は引き続き必要だ」と、直ちに「脱原発依存」へ移行しない立場を明確にする。

事故原因を徹底検証し、結果は国際社会への全面開示を約束する』


「原発の安全性と核の安全保障に関するハイレベル会合」

この会合、完全に終わってるし……。
今がいったいいつやと思とんねん?
福島第一原発の、あの悲惨極まりない、しかも人災っぽい事故が起こって、
その事故処理や解決に、これっぽっちも進展も無く、
溶けた核物質がじわじわじわじわと、日本っちゅう国の地下に潜り込んでて、
なんじゃかんじゃの、名前も覚えられへんほどぎょうさんの、生き物すべて、自然のすべてを破壊する恐ろしい物質が、休むことなく放出され続けてて、
それをまるっきり止めることもできひんまんま、指をチュパチュパくわえて見てるだけの、核が大好きななんちゃら委員会の連中と、
まともな議論の仕方も知らん、自分らの思い通りにしたかったら、国民に毒を食わそうが吸わそうが、それがどないしたん?と素っトボケられる中央の役人と、
金の風呂に頭の先までつかり過ぎて、すっかり脳ミソも魂もドロドロに溶けて無くなってしもたマスコミの連中の、
それはもう情けない、恥知らずで無能でド厚かましい行いと発言の数々を、イヤっちゅうほど見学したんちゃうん?
あ、そっか、そんな会を開くぐらいやねんから、あんたらも原発狂団の身内か。
そらあかんわ。

原発の安全性?
核の安全保障?
そんなんに低レベルも高レベルもあるん?
そんなこと話し合うのって、めちゃくちゃ時間と人生の無駄ちゃうん?
遠くから来る人もおるんやろ?
野田のおっさんみたいに。
飛行機代もったいないで。
そんなんに使うなよ。
今のこの大変なときに。

そもそも、おい、野田のおっさん。
今からでも遅ない。わたしが考えたった文句、そのまんま、会の事務局に言いなはれ。

「今、我が国日本は、想像を絶する危機っちゅうのが今だに続いとりまして、この危機状態の中、国を一日たりとも離れることは、国の首長として適切な行動とは思えまへん。
ましてや、我が国の原発施設が、世界規模の悲惨な汚染を招く事故を起こし、その汚染をいったいどないしたら止められるんか、
現場の作業員に任せっきりなもんで、それもさっぱりわからんまま、東京でダラダラしとるわけでんねん。
加えて、いつの間にやら地面に溶け落ちてた核物質も、いったいどこでどないしてるのやら、それもさっぱりさっぱりでんねん。
まあ、ぶっちゃけて言わしてもらうと、お手上げ過ぎてやる事おまへんしな、マンハッタンに旅行するんもええかもしれんとも思うんでっけど、
とりあえず、原発やら核やらに、安全やの保障やのと、日本の首長がマイクに向こてスピーチしてええもんかどうか、
私個人としては、そんなもん別にどうでもええので、なんとでも言えまんねんけど、
また後でうるそう言われるのも鬱陶しいので、今回はちょっと辞退させてもらえまへんやろか?
いろいろややこしいこと言うて、ほんま、すんませんなあ。けどまあ、そういうことですんで、よろしゅう頼んますわ」


日本は今、「原発の安全性と核の安全保障に関するハイレベル会合」みたいな、話し合うてもなんの意味もない会合なんかに出席してる場合か!
原発と核に安全無し!保障も無し!
それを200日近う証明し続けて、ついでにめちゃくちゃな、桁違いの汚染を広げてて、空も海も地面も、どこにも解決の糸口さえ見つけられんと、
無責任極まりない、そやし、えらそうに安全やら保障やらの言葉を一瞬でも口から出したらバチ当たる立場にいるねん。
せなあかんこといっぱいあんねん。徹夜でやっても何日も寝られへんほどあんねん。
めちゃくちゃぎょうさんの人が困ってはんねん。
事故を片付けて、除染を徹底的にする方法を見つけて、法律いっぱい変えたり作ったりして、
まずは自分とこの国民にちょっとでも安心と健全な暮らしを持たせてあげて、
ボケたこと言うのは、そんなんがすべて終わってからにせんかい!  
コメント (8)
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