「今日のまうみみたいなんを、『Brain Fart(脳ミソが屁をこいた)』、ちゅうねん」と旦那に言われた。
今日は、新年度初めてのACMAの月例コンサートがあり、その前に、カーネギーコンサート用のプログラムに載せる出演者の写真撮影があった。
その案内は、二ヶ月前から数回、電子メールで送られてきてて、わたしも一度ならず何回か読んでた、はずやった。
共演者のサラと、その写真撮影の前に、合わせの練習をしようと決めてて、昨日、サラから、「タートル・ベイミュージックスクール(月例コンサートのホールがある音楽学校)の教室を借りたから、そこに12時半に来て」という連絡が入った。
その時彼女が、「そこだと2時まで合わせをしても写真撮影には間に合うでしょ」と言い、わたしは「うん、そうやね」と答えた。
その時点で、わたしの頭の中では、写真撮影は3時からで、場所は音楽学校のどこかの部屋、という予定が作られてた。
そして今日になり、プログラム用の写真なんやからと、いつもよりはちょっとていねいに化粧して(多分それでも普通の方々の3分の1ぐらい)、少しでも現実以上のブタに写らへんような服装を選んで着た。
朝からひとり、生徒を教えてる間にサラから電話がかかってきてて、かけてみると、「まうみぃ~ごめん!めちゃ病気……」と、ガラガラ声の彼女。
「ええよええよ、気にせんといて。実はわたしもつい昨日までめちゃ病気やって、あんまり練習できてへんから」と慰めた。
ふむ……っちゅうことは、慌てて12時半に行かんでええし、撮影は3時からやから、ちょっとゆっくりできるな。
しかも、今日は早めに行かなあかんと思てたから、旦那ともバラバラに行くつもりやったけど、それやったら一緒に車で行けるやん!
ラッキ~!
仕事から戻った旦那に事情を話すと、「それでもとりあえず早めに出て、マンハッタンで軽くお昼を食べたい」と言うので、わたしもそれに従うた。
今日は雲がおもしろい。助手席はヒマやからのんきに撮影開始。
エンパイア・ステートビルディングと雲。ピンクのでっかいお尻も気になるところ。
何時間でも7ドルっちゅうクーポンで激安の駐車場に車を停め、お気に入りの、これまた激安激ウマの中華麺専門店に入った。
席に座り、メニューを広げた時、ふと急に、わたしの頭の中にうっすらとした疑問の雲が立ちこめた。
ほんまに3時やったっけ……。
ACMAの月例コンサートはいつも、午後4時始まり。
プレジデントのアルベルトは、わたしみたいなギリギリ人間と違て、いっつも30分前には会場にいて、いろいろと準備せなかなんタイプの人。
そんな人が、写真撮影を3時始まりにして、演奏者を集めて、あれこれポーズとか構図とかをプロのカメラマンと話し合いながら撮影するか?
いくら建物が同じやとしても……。
店の外に出て電話してみた。
「ハ~イ、まうみ、元気?」
「アルベルト、写真の撮影ってどこやったっけ?」
「ああ、46ストリートと2番街の角っこだよ」
「ええと、3時やったよね」
「え?もう集まってるけど……」
そこまで話してるのに、わたしはそこでまた電話を切り、レストラン(アルベルトが言うた場所から2ストリート下りた角っこ)に戻り、注文したローストダックヌードル5百円也をきちっと最後まで食らい、
「なんぼなんでももうそろそろ行ったら?」と旦那に言われ、彼を残して店を出た。
急いで、アルベルトから聞いた場所辺りに行ってみたけど見つからず、48ストリートの角っこに立ってもういっぺん電話をしてみた。
「アルベルト、どこ?」
「46、いや、47ストリートだった。2番街に面した角。けど、もう撮影は終わったよ。まうみはどこにいるの?」
「えっ……」
『写真撮影は2時から3時まで。場所は2番街に面した47ストリートにある公園内のベンチ。
時間厳守。
いかなる事情があろうとも、この撮影に来れない者は、プログラム上の写真に載りません』
家に戻ってから確認したメールには、くっきりはっきり、めちゃくちゃ明確に書かれてあった……。
目と鼻の先でラーメン食うてたんかわたしは……どんだけアホなん……。
ということで、今回のプログラムの紙面上には、わたしの写真は載らないのであった……これぞまことの自業自得。
けど、ほんま、なんでここまでアンポンタンなまま当日までいたんやろ……やっぱ脳ミソが屁をこいたんかな……
かあちゃん、長いこと生きてたら、こんなこともありまんねん。もう忘れなはれ。丸うなってさっさと寝なはれ。え?お腹の肉が邪魔やって?まあ、それもとりあえず忘れときなはれ……。
今日は、新年度初めてのACMAの月例コンサートがあり、その前に、カーネギーコンサート用のプログラムに載せる出演者の写真撮影があった。
その案内は、二ヶ月前から数回、電子メールで送られてきてて、わたしも一度ならず何回か読んでた、はずやった。
共演者のサラと、その写真撮影の前に、合わせの練習をしようと決めてて、昨日、サラから、「タートル・ベイミュージックスクール(月例コンサートのホールがある音楽学校)の教室を借りたから、そこに12時半に来て」という連絡が入った。
その時彼女が、「そこだと2時まで合わせをしても写真撮影には間に合うでしょ」と言い、わたしは「うん、そうやね」と答えた。
その時点で、わたしの頭の中では、写真撮影は3時からで、場所は音楽学校のどこかの部屋、という予定が作られてた。
そして今日になり、プログラム用の写真なんやからと、いつもよりはちょっとていねいに化粧して(多分それでも普通の方々の3分の1ぐらい)、少しでも現実以上のブタに写らへんような服装を選んで着た。
朝からひとり、生徒を教えてる間にサラから電話がかかってきてて、かけてみると、「まうみぃ~ごめん!めちゃ病気……」と、ガラガラ声の彼女。
「ええよええよ、気にせんといて。実はわたしもつい昨日までめちゃ病気やって、あんまり練習できてへんから」と慰めた。
ふむ……っちゅうことは、慌てて12時半に行かんでええし、撮影は3時からやから、ちょっとゆっくりできるな。
しかも、今日は早めに行かなあかんと思てたから、旦那ともバラバラに行くつもりやったけど、それやったら一緒に車で行けるやん!
ラッキ~!
仕事から戻った旦那に事情を話すと、「それでもとりあえず早めに出て、マンハッタンで軽くお昼を食べたい」と言うので、わたしもそれに従うた。
今日は雲がおもしろい。助手席はヒマやからのんきに撮影開始。
エンパイア・ステートビルディングと雲。ピンクのでっかいお尻も気になるところ。
何時間でも7ドルっちゅうクーポンで激安の駐車場に車を停め、お気に入りの、これまた激安激ウマの中華麺専門店に入った。
席に座り、メニューを広げた時、ふと急に、わたしの頭の中にうっすらとした疑問の雲が立ちこめた。
ほんまに3時やったっけ……。
ACMAの月例コンサートはいつも、午後4時始まり。
プレジデントのアルベルトは、わたしみたいなギリギリ人間と違て、いっつも30分前には会場にいて、いろいろと準備せなかなんタイプの人。
そんな人が、写真撮影を3時始まりにして、演奏者を集めて、あれこれポーズとか構図とかをプロのカメラマンと話し合いながら撮影するか?
いくら建物が同じやとしても……。
店の外に出て電話してみた。
「ハ~イ、まうみ、元気?」
「アルベルト、写真の撮影ってどこやったっけ?」
「ああ、46ストリートと2番街の角っこだよ」
「ええと、3時やったよね」
「え?もう集まってるけど……」
そこまで話してるのに、わたしはそこでまた電話を切り、レストラン(アルベルトが言うた場所から2ストリート下りた角っこ)に戻り、注文したローストダックヌードル5百円也をきちっと最後まで食らい、
「なんぼなんでももうそろそろ行ったら?」と旦那に言われ、彼を残して店を出た。
急いで、アルベルトから聞いた場所辺りに行ってみたけど見つからず、48ストリートの角っこに立ってもういっぺん電話をしてみた。
「アルベルト、どこ?」
「46、いや、47ストリートだった。2番街に面した角。けど、もう撮影は終わったよ。まうみはどこにいるの?」
「えっ……」
『写真撮影は2時から3時まで。場所は2番街に面した47ストリートにある公園内のベンチ。
時間厳守。
いかなる事情があろうとも、この撮影に来れない者は、プログラム上の写真に載りません』
家に戻ってから確認したメールには、くっきりはっきり、めちゃくちゃ明確に書かれてあった……。
目と鼻の先でラーメン食うてたんかわたしは……どんだけアホなん……。
ということで、今回のプログラムの紙面上には、わたしの写真は載らないのであった……これぞまことの自業自得。
けど、ほんま、なんでここまでアンポンタンなまま当日までいたんやろ……やっぱ脳ミソが屁をこいたんかな……
かあちゃん、長いこと生きてたら、こんなこともありまんねん。もう忘れなはれ。丸うなってさっさと寝なはれ。え?お腹の肉が邪魔やって?まあ、それもとりあえず忘れときなはれ……。