2004年に初演された『ジャージー・ボーイズ』は、翌年の2005年にブロードウェイに進出。
同年にはトニー賞を受賞した、現在も連日完売の大人気ミュージカル。
1960年代後半、世界中に影響を与えたビートルズと一緒に、この時代の音楽シーンを引っ張っていた『ザ・フォーシーズンズ』。
この作品は、1960年代に、正統派アメリカン・ポップのグループとして大活躍した『ザ・フォーシーズンズ』の実話を描いたストーリー。
彼らの代表作、デビュー曲「Sherry」や「Big Girl Don't Cry」「Walk Like A Men」は、3曲連続で全米ナンバー1を獲得している。
今回は、いや、今回も、旦那の両親からの贈り物。
ちょいと遅くなった旦那の誕生日祝いに、相方のわたしも一緒に、行きたいミュージカルに連れったるっという、ありがたい申し出を受け、ほんじゃ~遠慮なくと、旦那とわたしが選んだミュージカルなのでした。
このミュージカル、『ジャージー・ボーイズ』という名の、ニュージャージー州出身の男の人が4人で作ったバンドの物語やと思い込んでた、おバカなわたし……。
まずは待ち合わせの会場『オーガスト・ウィルソン・シアター』へ!
開演前のセットをパチリ。
う~ん、認めたくないけど、ニュージャージーの雰囲気がムンムン!
ニュージャージーって、コンビナートや工場が立ち並ぶ、とんでもなく空気が悪いとこや、
沼地が延々と続く、季節を問わず、けっこう強力なカホリがする一帯や、
そういうとこをゴミで埋め立てた広大な土地や、
全米一荒っぽいと言われるドライバーや、それがまた、全米一混み合っていると言われる人口率やなんかがよく語られる州。
だから、我々が暮らす、普通の、どちらかというと、緑豊かな住宅街のことなんか全く知らない人達からは、
ニュージャージーという地名はよく、眉間にちょいシワが寄ったり、鼻でフフンと笑われたりしながら言われることが多い。
このセットはその、シワとフフンで語られる方の地域の雰囲気を、とてもうまく出していると思う。
劇場のロビーもパチパチパチリ。
劇中、マチネ(昼公園)にも関わらず、満席の会場はもう、ノ~リノリの拍手喝采!
おぉ~、この方々はきっと、若かりし頃にすっかり戻って、思いっきり楽しんでいるのだろう、などとはじめは傍観者を決め込んでいたのだけれど、
なんのなんの、知らん曲でも全然オッケー。役者の歌があまりに素晴らしくて、わたしも一緒にノリノリ~!
『あらすじ』
ニュージャージー州生まれのリード・ボーカリスト、フランキー・ヴァリ。
トニー・ベットやフランク・シナトラに憧れて、貧しい生活から抜け出すために歌手を志す。
しかし、実力があっても、歌手として成功できるほど甘くはないニューヨーク。
下積みの生活は10年近く続いた。
せっぱ詰まった状況の中、トニーと共に活動しているボブ・ゴーディオ、トミー・デヴィート、ニック・マッシの4人は、グループ名を“ザ・フォーシーズンズ”と改める。
そして、黒人音楽の名門レーベルから、再デビューを飾り、見事にスター街道を突っ走ることになる。
しかし、成功の末のグループ分裂!
その後の彼らは……。
いろんな思いが交錯する、とても楽しいミュージカルだった。
ほんでもって、「ザ・フォーシーズンズ」っちゅうのは、アメリカではビートルズよりも人気があったと言われてる、4人組のイタリア系アメリカ人バンドなのだと聞いて……すまん!知らん過ぎて!と反省。
で、たった一曲やったけど、知ってた曲があって、それを大声で歌うと、旦那父がめちゃ喜んでくれた。
ちょっとはお礼できたんやろか……。
ミュージカルが終わって劇場から出ると、外はまだまだ明るい。
当たり前か……。
ミュージカルに加え、夕食も奢ったる!というありがた~いお祝い。
しかもそのレストランは、父推薦の『バスタ・パスタ』という、ジャパニーズ&イタリアンフュージョン。
そこの予約時間までに、ちょいと時間が開いたので、ちょっとそこらへんを散策。
ということで、お洒落なチーズ専門店。
お店の一角にはこんなことしてはる方々が。
なにやら、チーズケーキと、18週間のエイジドチーズを作る準備作業なんやそうな……。
ユニオン・スクエアのファーマーズ・マーケットと本屋さんにも寄って、いよいよレストランへ。
ここからは、クィーンズに住む息子Tも合流。
おぉ~!厨房がオープンになってるやん!
まずは、お祝いの、旦那とわたしには、多分、いや絶対、自分らでは買えんやろというお値段のワイン。もちろん超~ウマ!
それではちょいと失礼して、ご馳走の一部を。というても、店内の照明が落とされて写せんかったので、ちょっとグーグルから借りてきた。
ブルーチーズペーストの前菜。
息子が頼んだウニパスタ。
父と母が頼んだ白身魚と野菜の網焼き。
もちろんわたしは海鮮パスタ。
彼女の右側にある、舟のような形の入れ物から、パスタが皿に盛られる。
これはなんですか?と聞くと、パルメジャンチーズで作った器で、ここで熱々のパスタを絡めてるのだそうな。
さて、我々のテーブルの世話をしてくれた日本人ウェイトレスさん。
旦那父が息子に、「彼女、なかなか可愛いね、どう思う?」と聞くこと3回。
「いや、彼女って多分28才ぐらいやと思うし……」と息子。
おいこら!それってど~ゆ~意味さ?
4才そこら年上やったらどやっちゅうねん?あぁ~ん?何か文句あるんか?と、絡むわたし。
すると母が、「彼女は日本人として可愛いと思う?」と聞いてきた。
あれあれ?おかあさん、今年金婚式を迎えるというのに、ヤキモチですか~それ?
なので、とりあえず、「う~ん、彼女は日本人からいうと、美人とはいえないかも……」というと、ナニゲに満足そうな母。可愛らしい。
「じゃあ、日本人はどういう顔が美人なの?」
そんなことズバッと聞かれても……。
仕方が無いので、とりあえずわたしの顔を例にして説明してみた。
「あのね、目と目の間が、わたしみたいに離れてなくて、目尻がわたしみたいにたれてなくて、こんなふうにすぅっと切れ長、けどもきれいなアーモンド型で、口角もわたしみたいに落ちてなくて……」
説明してるうちに、どんどん悲しゅうなってしもたがな……。
もう、どうにもこうにもお腹がいっぱいやのに、デザートメニューを出されるとつい……。
と、その時、いきなりろうそく一本が突き刺さったチョコレートケーキが運ばれてきて……、
お店の方々による、「ハァ~ピバァ~スデ~トゥ~ユゥ~」の大合唱とともにお祝いが。
46才にして初体験の旦那。どないな顔したらええのかわからんっぽい。ええやんええやん、嬉してええやん!
ということで、46才と54才の、もうマジでええ年の旦那とわたし。
甘えさせてもろてばっかで、ほんまにすんません!ありがとうさんでした!