ファンタストクラブ在厩のリナーシェは、今週は屋内周回コースで軽め1600mの準備運動後、おもに屋根付き坂路でハロン16~18秒ペースのキャンター1本を乗り込まれています。
◇米田育生広報のコメント 「最近は雨が多いため、ダート坂路を使用して少しずつペースアップ中。ピリッとしていた精神面に落ち着きが戻り、飼葉喰いも良化。小柄な体型なりに体つきに丸みが出てきていますので、着実にリフレッシュが進んでいると言ってよいでしょう。キリキリと攻め込むような調教を必要としないタイプですから、こちらで15-15を何本か乗って送り出す形になるかと思います」
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札幌開催での復帰に向けて、順調にリフレッシュが進んでいるようです。まだ具体的な日程感については明らかになっていませんが、「15-15を何本かやって送り出す」とのことなので、来週末から再来週にかけてのどこかで札幌競馬場に入厩することになりそうです。
となると、8/9札幌1Rに組まれている牝馬限定の芝1200m戦あたりがターゲットか。。小柄な馬なので、牝馬限定戦はそれなりに魅力的ですからね。その場合、ひとつのテーマである距離延長は様子を見ながら判断していくことになりますが、果たして何を優先してレースを選ぶのか、幸四郎先生の作戦にも注目です。
いやですね、実は、先週カイザーノヴァが新馬勝ちをしてくれて、未勝利戦でのガチンコ対決リスクがなくなったので、その点ではだいぶ気が楽になったりしています(^^ゞ
【6/28函館1R 2歳未勝利でのリナーシェ:公式HPより】
宇治田原優駿ステーブル在厩のマーテルは、今週はおもにトラックで軽め2400m、坂路でハロン18秒ペースのキャンター2本を乗り込まれています。7/14の馬体重は457kgです。
◇青山調教主任のコメント 「先週末に15-15を乗った後は、降雨により馬場状態が悪くなっていることから、普通キャンターを上限とした調教メニューを消化中。そのぶん日に2本登坂することで念入りに進めさせてもらっています。まだ目に見えて大きく成長してきた印象まではないものの、馬体重が増加傾向にあるのは良い流れだと思います」
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引き続き、宇治田原優駿ステーブルでの乗り込みが続いています。
注目の馬体重については、(青山さんが仰るように)ここにきて少しずつでも増えているのは悪い流れではありません。乗り込みを強化する中でも心身に成長が見られるのであれば、実戦を使い急がず、時間をかけて鍛えていく方針で良いのだと思います。
一時はデビュー戦間近の雰囲気がありましたので、ここ数週間の状況が『足踏み』のように感じられる部分もありますが、決してそんなことではなく、馬の個性や成長サイクルに合わせてデビュー作戦を練って頂いているのだと思います。あまり調教をやり過ぎずに実戦経験を積ませるリナーシェに対して、時間をかけて乗り込むマーテルと、同じ厩舎でもアプローチが全く異なるのはなかなか面白いところです。
果たして結果がどうなるのか、夏後半から秋にかけて、答え合わせをするのが楽しみです(^^)
宇治田原優駿ステーブル在厩のパンサラッサは、現在はおもにトラックで軽め2400m、坂路でハッキング1本を消化しています。
◇乾主任のコメント 「激しく疲れているような感じはないですし、体つきやテンションもいつものこの馬といった様子。用心のためにもう少し様子見を続けていきますが、おそらくは順調に回復してくるのではないでしょうか。必要であれば長針治療も検討。秋競馬に向けて、まずはリフレッシュを促していきたいと思います」
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宇治田原優駿ステーブルに放牧に出て一週間、良い休養期間を過ごしてくれているようです。前走は結構タフな馬場を頑張って走りましたので、当面は心身のリフレッシュ優先で、そのあとは成長を促しながらしっかり鍛えていくことになるのでしょう。
あとは夏の暑さをどう乗り越えるのか、これは初めて本州で夏を過ごす3歳馬に共通の課題ですが、パンサラッサは昨年8月に栗東に移動していますから、一応、こちらの暑さも経験済み。輸送や環境の変化にも動じるところがないなど、もともとタフで落ち着きもあるのであまり大きな心配はありません。この夏の休養中にも、きっと様々な課題を淡々とクリアしていくのではないでしょうか。
ちなみに、『セントライト記念か神戸新聞杯』と言われている次走については、スポニチさんの記事によれば、9/21中山のセントライト記念が有力とのこと。春先は(結果的に)同厩舎コントレイルのラビット役となる場面もありましたが、秋初戦は東西の菊花賞トライアルを使い分けることになりそうです。
無敗の三冠をめざすコントレイルと違って本当に菊花賞路線にいくかどうかは微妙ですが、世代限定の中山2200m戦は、パンサラッサの適性や成長を確かめる上ではとても面白いと思います。今後、パンサラッサがオープン馬として古馬と互角に戦っていくためにも、無事に出走なった暁には、初めての条件にめげることなく好勝負を見せて欲しいと思います!
【7/5福島11R ラジオNIKKEI賞でのパンサラッサ:公式HPより】
◇Sponichi Annex『【3歳次走】レシステンシアは秋華賞直行予定』
NHKマイルC2着レシステンシア(牝3=松下)は秋華賞直行予定(10・18、京都)。JDD1着ダノンファラオ(牡3=矢作)はJBCクラシック目標(11・3、大井)。ラジオNIKKEI賞2着パンサラッサ(牡3=矢作)はセントライト記念有力(9・21、中山)。
スピリットファーム在厩のグランソヴァールは、おもに周回コースでハロン17~18秒ペースのキャンター3000~3200mを消化。週1~2回、15-15程度を乗り込まれています。
◇明智代表のコメント 「梅雨の時季でどうしても馬場状態が悪くなりがちですからね。本来であれば週2回ペースで速めを取り入れていきたいところですが、実際は半マイル15-15を週に1回程度。馬体重540kgと体に余裕がありますし、まだ緩さが残る状況ですので、可能な限り、積極的に乗り進めていければと思っています。馬のコンディションに関しては、いつもの牧場にいる時の様子と何ら変わりなく順調です」
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先週始まった15-15を継続、少しずつ状態が上昇カーブを描いているようです。ただ、さすがに540kgは馬体に余裕がありすぎなので、これからの乗り込みでかなり絞らないといけない感じですね(^^;)
という事で、ひょっとしたら北海道に行くのではないかとか、そういう心配は全くいらないようです。まだ緩さがあるのは馬が完成していない部分も大きいですから、この夏はスピリットファームでじっくり乗り込み、秋競馬以降での飛躍をめざしてもらえればと思います。
もちろん、ここで腰を落ち着けるのは、長い目で見てその方がプラスになると思えばこそ…。今回募集になった全弟のためにも、今年中にはきっちりオープン入りをして、来年は重賞戦線をめざして欲しいと思います!
高木競走馬育成牧場在厩のカナロアガールは、先週同様、おもに常歩30分、周回コースでのダク1800m、ハロン20秒ペースのキャンター3000mを乗られています。
◇高木場長のコメント
「背腰の疲れは着実に解消へと向かっており、飼葉喰いも問題なし。この馬にしては大人しい印象ですが、こうやって一度緩めていることですし、以前と比べて大人になり、オン・オフの切り替えがうまくなっているという見方もできますからね。せっかくの休養時ですから、多少気が抜けているぐらいの方がかえって良いのではないでしょうか。来週もしくは再来週からピッチを上げていこうかと思っています」
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先週コメントがあった、背中から腰にかけての疲れはだいぶ緩和されたようです。
その上で、高木場長のコメントにあるように、以前よりオン・オフの切り替えが上手になるなど、馬が大人になってくれていれば良いのですが、果たして本当にそうかどうかは少なくともあと数週間の動向を見ないと何とも言えない感じでしょうか…。
放牧に出る前の予定では、『新潟開催の後半か秋競馬で復帰』となっていましたが、本馬の場合はもう一段成長することが一番のポイントです。いつ見てもスリムな馬体に身が入り、心身に古馬らしい落ち着きが備わってくれば、あと一つや二つは簡単に勝てそうなだけに、このひと夏の過ごし方がとても大事なのだと思います。
再来週からピッチが上がった時にどうなるか。。個人的には中山よりは新潟の方が合っていると思いますので、出来れば新潟で成長した姿を見せて欲しいと思います。
シュウジデイファーム在厩のプライムラインは、おもにBTCの坂路で乗り込まれており、引き続き、週1~2回の速めを消化しています。
◇石川代表のコメント 「きのうは1本目に15-15、2本目は3F40秒を切るくらいで登坂。速めの本数を重ねる中で段々と馬に気持ちが出始め、動きも着実に良化中です。繋靭帯部に変わりはないものの、追った後にトモを中心として軽く疲れが見られましたので、そこはしっかりとケア。今後も疲れを溜めないよう注意しながら進めていければと思います。『今月末から来月初旬頃の札幌入厩』(厩舎陣営)が目標です」
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札幌競馬場入厩に向けた最終調整の段階に進んできました。入厩目標は(先週時点の予想通り)今月末から来月頭にかけてのようなので、やはり、復帰戦の候補は8/16札幌3R 3歳未勝利(芝1500m)あたりが有力なのでしょう。
今やカイザーノヴァ、バスラットレオンの18年産版矢作厩舎セット、ステラリード'19、ミスペンバリー'19の19年産版矢作厩舎ッセットに注目が集まりがちになっていますが、もともとはプライムラインとパンサラッサの2頭が矢作厩舎セットだったわけです。それがどうしたと言われると… ですが、とにかく後輩たちには元祖の意地を見せたいですし、いずれパンサラッサに追いつくよう頑張らないといけません。
長いあいだ休んでいたので、トモやらどこやらに疲れが溜まるのは仕方がないです。ただ、そういう厳しいところを乗り越えると、一気に状態が上がってくるパターンもありますから、何とかうまく、復帰戦から勝負がかけられる状態になって欲しいと思います。
スピリットファーム在厩のアレアシオンは、現在は、おもに坂路でハロン18~22秒ペースのキャンター2本を乗り込まれています。
◇明智代表のコメント
「今週から1本目をハロン22秒ペース、2本目を18秒ペースで登坂。恐る恐るといった感じではありますが、脚元の熱感がひどくなるようなことありませんし、ペースを上げている中での“変わりなし”ですから、決して悪い流れではありません。今週一杯はこのメニューを継続。来週より、2本ともに普通キャンターで進めてみる予定です」
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毎週、ドキドキしながら近況更新を読みますが、今週も何とか患部は持ちこたえてくれたようです。先週の近況で、改めて未勝利戦終了前に復帰の方針が確認されましたので、あとはそれがうまく運ぶよう祈るのみです。
レフィナーダの仔としては新しく19年産の牝馬が募集されることになりましたが、牡馬はこのアレアシオンが最後になります。最後の牡馬が一戦のみというのは寂しいですし、何とか復帰戦まで辿り着き、さらにその後の道を切り拓いて欲しいと思います。(でも、ギリギリの綱渡りだなぁ…)