函館2歳ステークスで5着となったカイザーノヴァの関係者コメントです。
◇坂井騎手のコメント 「道中で前に入られたこともありますが、まだ内外にもたれて走りが若く、競馬を分かっていないようなところもありますからね。本質的に1200mの馬ではないにもかかわらずこれだけやれるのですから、この先が楽しみです」
◇矢作調教師のコメント 「走りを学ばせていくこと、距離を延ばしていくことでもっと良い競馬ができると思います。今日も最後だけ脚を使ってくれましたが、本当に良くなってくるのはまだまだこれからです」
◆クラブのコメント 「前走同様、まだ粗削りな走りではありますが、今日のような展開になると競馬をやめてしまう馬が多いなか、本馬は若馬にもかかわらず、最後まで諦めることなくファイト。内容的には見どころがありましたし、これから距離が延びることで、さらに力を発揮できるものと思われます。なお、このあとは「小休止を挟んでプランを検討。リフレッシュした状態で次の勝負に挑む」(師)予定となっています」
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まだデビューしたばかりの2歳馬、入厩してから一ヶ月も経っていない馬がデビュー戦と重賞挑戦を経験し、しかもキチンと一つ勝ってくれたのですから、本当に良く頑張ったと思います。
その意味では坂井騎手が、「走りが若く競馬を分かっていない、1200mの馬ではないのにこれだけやれるとは先が楽しみ」とコメントされているのは全くその通りだと思います。矢作先生も、「距離を延ばせばもっと良い競馬ができる、良くなるのはこれから」と仰っていて、むしろ、カイザーノヴァに改めて手応えを感じてくれているようで心強いです。
この一ヶ月、カイザーノヴァは非常に貴重な経験を積むことが出来ました。このあとはリフレッシュしてプランを練り直すとのことですが、おそらく距離延長を含めて本格的に上をめざすことになるのでしょう。当然ながら楽な道のりではないですが、粗削りな分だけ休養中の成長も見込めますし、きっと良いチャレンジを見せてくれるのではと思います。
これでカイザーノヴァは、一旦、放牧になりますが、来週は入れ替わるようにステーブルメイトのバスラットレオンが登場するはずです(多分)。今年後半から来年にかけて、18年産版矢作厩舎セットの動向から目が離せなくなりそうです!
函館11R 函館2歳ステークスに出走したカイザーノヴァは5着でした。
【レース内容】互角のスタート。前走からだいぶ行き脚が改善され、行かせれば先行態勢すら作れそうでしたが、自重して中団後方の位置へ。その後は馬群の中で揉まれる形ながらも、よく我慢をして3コーナーへ。ただし、勝負どころでの反応が今ひとつだったのか、思いのほか前との差を詰められず、外にも出せず後方11番手で4角から直線へ。このままなす術なく大敗するかと思いましたが、ようやくエンジンがかかってからの伸びは鋭いもの。馬群の中央を割るように前を交わし、5着まで上がったところがゴールでした。
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うーん。。やはり、1200mの馬じゃない?(^^;)
もう少しやれると思っていただけに、5着という結果は残念でしたが、その一方で、ここで短距離レースを上手にこなしてしまうよりも、将来のことを考えると収穫が大きいレースになった気もします。(このまま本当に短距離馬になられてもアレですしね…)
今日はパドックでもゲート裏でも初戦よりだいぶ落ち着いていましたし、ゲートが開いてからの走りも常識にかかっていたと思います。道中で少し厳しいところに入ってしまったのが残念ですが、それでもめげることなく前を追い、最後は直線で(勝敗に関係ない位置とは言え)カイザーノヴァらしい脚を見せてもくれました。
これでデビュー戦から連闘での重賞挑戦と、1200mのレースを二度走ったわけですが、個人的にはもう1200mのレースはいらない気がします。距離は少なくともマイル以上、出来れば1800mあたりの走りを見てみたいですし、なるべく広いコースで競馬をさせてあげたいなぁと…。
もちろん、そのあたりの判断は矢作先生にお願いすることになりますが、正直、先週のデビュー勝ちも今日の敗戦も、カイザーノヴァが力を出し切れる条件ではなかったように思います。
いずれにしても、カイザーノヴァの将来はとても楽しみだと思います。一番の心配だったテンションも今日はソコソコな感じでしたし、実戦経験を積むことでドンドン競馬も上手くなっていくでしょう。そのうちに、父モーリスの晩成血統、遺伝子型TTの特徴などが噛み合ってくるとすれば、大きな活躍を期待しても良いのではと思います(^^)
**7/18函館11R 函館2歳ステークス(G3/芝1200m)・良**
**7/19阪神11R 中京記念(G3/ハンデ/芝1600m) 15:35発走**
◎ ケイアイノーテック
○ ギルデッドミラー
▲ ディメンシオン
△ ソーグリッタリング
△ ベステンダンク
△ プリンスリターン
△ トロワゼトワル
ディメンシオンは4枠8番、何だか久しぶりにひと桁馬番になった気がしますが、実は回避をしたヴィクトリアマイルは4枠8番で出走するはずだったんですよね。。
だから何だという深い話は特にないのですが、今回は阪神牝馬S・15着(ディメンシオンは3着)から本番のヴィクトリアマイルで4着に巻き返したトロワゼトワルと再び一緒になりますし、自分の庭に戻ったつもりで気持ち良くレースをして欲しいです。
そういう事なので、レースにあたって作戦で悩む必要は全くありません。スタートを決めて、スピードをいかして前にいく。スタートがディメンシオンより良かろうが悪かろうが、いずれトロワゼトワルが頑張ってハナに立つでしょうから、そうしたら黙って控えて番手からついて行く。4角を回ってトロワゼトワルを交わしたら、あとはもうゴールめざしてまっしぐらです!
しかし考えてみるとですよ、同じ阪神マイルのG2・阪神牝馬Sでディメンシオンに先着したのはサウンドキアラとスカーレットカラーだけなんですよね。あの2頭がここに出ていたらどういう扱いになるかを想像すると、同じ単穴印でも『無欲の一発狙い』と言う気はなくなってきます。
どうやら、あまり人気はないようですが、もともとの実力は足りているはずですし、この単穴印は『欲望がグルグルに渦巻いた単穴印』と思って頂いて結構です!(^^ゞ
**7/19函館11R 函館記念(G3/ハンデ/芝2000m) 15:25発走**
◎ レイエンダ
○ カウディーリョ
▲ ドゥオーモ
△ バイオスパーク
△ トーラスジェミニ
△ ベストアプローチ
△ プレシャスブルー
△ レッドサイオン
元々あまり枠順が関係ないタイプとは言え、3枠6番は文句のない位置。後方からの競馬をするにしろ、まさかの中団からになるにしろ、まずまず無難な枠が引けたと思います。
函館の2000mは1800mと違い、スタートから1コーナーまでが500m弱と長くてしかも最初が下り坂。トーラスジェミニ、マイネルファンロン、カウディーリョと前に行きたい馬もいて、平均より速いペースで流れる可能性もあるでしょう。前走の巴賞ではペースが落ち着き、結局、最後まで何も出来ませんでしたから、逃げ、先行勢の皆さんにはトコトンやり合って欲しいと思います(^^ゞ
その上で、ドゥオーモがいつものリズムで追走し、向こう正面中ほどから仕掛ける得意のパターンに持ち込めば…。多少ペースが速くても、函館の直線は260mほどしかなく、4角までにどこまで前に取りつけるかが次の勝負どころです。3角までに先行勢が消耗していることを祈りつつ、藤岡康太騎手には積極的に仕掛け、前を追って欲しいと思います。
正直、自分でレースを作れないので『自信の本命』にはできません。。ただ、その分気楽にやれる立場ではありますから、ここは単穴印で大きな一発を狙っていきたいです。何しろ今回は53kgですし、こういう時にこそテン乗りジョッキーが新しい一面を引き出してくれるかもしれませんから。
ローカルのハンデ戦らしく、本命にしたレイエンダをはじめ、印各馬も一長一短のメンバーなので、何かのはずみで初重賞制覇が転がり込んでも驚きません。まずは無事に、そして元気に勝ちにいって欲しいです!
木村秀則牧場在厩のステラリード'19は、おもに昼夜放牧による管理が続けられています。7月中旬の体高は159cm、胸囲175cm、管囲は20.5cmです。
◇木村担当のコメント 「大跳びなのはひとつ上の兄カイザーノヴァとも同じですが、カイザーがまだ荒削りなのに対して、本馬は父がロードカナロアに替わって完成度が高いイメージ。母のステラリードは繁殖牝馬としてようやく脂が乗ってきたようで、年々、配合種牡馬の良いところを引き出せるようになってきていますね。大柄でもモッサリしたところが全くなく、引き続き、好印象を抱かせてくれる存在です」
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ステラリード'19の測尺情報が出ましたが、先月の近況で木村さんから「母の産駒の中で最も大きな目方で競馬を迎えることになる」との話があり、また、写真や動画などでもしっかり馬格があるのは分かっていました。それでも実際に体高が159cmで管囲が20.5cmとハッキリすると、将来、500kg級の馬体でレースをする姿がイメージしやすくなりますね。
こういう言い方が適切かどうかは分かりませんが、動画を見ても写真を見ても、正直、19年産馬の中ではこの馬が頭ひとつ抜けた存在だと思っていました。。が、今回募集になるミスペンバリー'19を並べてみると、甲乙つけがたいライバルが登場したなぁと…。もちろん現時点の雰囲気で競馬をするわけではないですが、どちらも高い素質、豊かな将来性を感じさせる馬なのは間違いありません。
勝手で気の早い想定を書いてしまいますと、同じ矢作厩舎の中でも、ステラリード'19は比較的早い時期から『マイル寄りの中距離』で、ミスペンバリー'19は王道の秋デビューで『中距離からクラシックディスタンス』を中心にと、うまい具合に使い分けられるかもしれませんね。
ミスペンバリー'19との比較はさて置きまして、本馬の半姉パラスアテナがラジオNIKKEI賞で1番人気に推され(結果は4着)、ひとつ上の半兄カイザーノヴァが新馬勝ちから函館2歳Sに挑戦するなど、このところ『母ステラリード』に勢いが出てきています。木村さんも「ステラは繁殖牝馬としてようやく脂が乗ってきた」と仰っていますが(先月、私も同じことを書きましたけど(^^ゞ)、これは出資者にはとても心強い流れです。
またまた話が脱線してしまいますが、もしもこの馬が当歳募集ではなく、普通に今回の1歳募集だったら、総額3,200万円じゃ買えなかったかもなぁ…。カイザーノヴァが今日の函館2歳Sを勝ったら、お買い得感はさらに上昇しちゃうなぁ…。どうせならミスペンバリー'19にも出資をして、19年産版矢作厩舎セットで気持ち良く勝負をしたいなぁ…。(^O^)
【木村秀則牧場在厩のステラリード'19:公式HP(7/16更新分)より】
坂東牧場在厩のコマンドブルックスは、おもに周回コースで軽いキャンター2400mを消化。先週末にショックウェーブ放射を行ったことから、以降はパドック放牧のみでひと息入れています。
◇荒木マネージャーのコメント 「体が完成していない段階ですので、まだ右トモを中心に疲れが出やすい状況にあるようです。前肢への反動ではない分、大きな心配はなさそうですが、やはり当面は無理のない管理を。午前中4時間ほどの放牧により体を休めて成長を促し、節々が固まってくるのを待ってあげたいと思います」
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かなりデビューが遅くなることは、近況更新のたびに確認しているつもりですが、軽いキャンターでも疲れが溜まってしまう現状を考えると、これは年内入厩の線も難しいかもしれません。今年は他の18年産馬が比較的早く仕上がりつつあるだけに、本馬の遅さが余計に目立ってしまっていますが、今この状況で何かをやろうとしても逆効果でしかないってことですからね。
雄大な馬体で動きが柔らかく将来性抜群!だと思っていても、競馬場で走ってくれないとそれは確認できないワケです。現状、基本的に成長を待つしか方法がないなら、どんなに時間が掛かろうとも待って乗り越えるしかありません。。ここは改めて、『待つことがコマンドブルックスにとって最良のトレーニング』だと自分に言い聞かせ、しばらくは他の2歳馬たちや、半兄ドゥオーモの応援に専念したいと思います(^^;)
【坂東牧場在厩のコマンドブルックス:公式HP(7/16更新分)より】