カイザーノヴァは、2日に栗東トレセンに帰厩しています。
◇小泉厩舎長のコメント 「先週末から15-15を乗り始め、2日朝にトレセンへ。こちらに来てから2週間ちょっとではありましたが、二度のショックウェーブ照射によってだいぶ硬さが取れ、いい状態で送り出すことができたと思います」
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レース前約3週間でのトレセン帰厩はおそらく予定通り、チャンピオンヒルズさんでのケアの甲斐もあり、不安のない状態で朝日杯FS出走への準備が進められそうですね。
チャンピオンヒルズにいたのは実質2週間ですが、良い休養、リフレッシュの時間が持てたようでありがたいです。G1の朝日杯FSではかなり強い相手が待っていますし、前走デイリー杯より良い状態でレースに向かいたいですからね。『坂路では動かないけれどコースでは良い走りをする』というこの馬の特徴は、今度は最初から分かっていますので、きっと調整のプロセスも前走時とは違ったものになるでしょう。
簡単に『G1でも好勝負』という気はないですが、前走がこの馬のベストパフォーマンスでないのも確かです。なかなかアテにならない反面、ハマった時は驚くような走りをするカイザーノヴァ。。次走ではそのプラスの面を存分に発揮して欲しいと思います!
【2020/11/14阪神11R デイリー杯2歳ステークスでのカイザーノヴァ:公式HPより】
テンコートレーニングセンター在厩のラヴマイウェイは、引き続き、トレッドミルでハロン20~22秒ペースのキャンター3000m相当を消化しています。
◇伊藤マネージャーのコメント 「3~4%の勾配に留め、引き続きトレッドミルで長めをじっくりと。2500m相当を過ぎたあたりからどうも散漫になってくるようなところが見受けられますので、これが体力的なものなのか、それとも集中力の問題なのかを見極めていければと思います。ここにきて馬自身、だいぶ落ち着きが出てきました」
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「だいぶ落ち着きが出てきた」のは良い傾向ですが、トレッドミルの2500m相当過ぎから散漫になるというのは頂けません。伊藤マネージャーは「体力的なものなのか、それとも集中力の問題なのか?」と仰っていますが、シュウジデイファームの頃からかなりのボリュームを乗ってきた馬ですし、やはり気持ちの問題、まだ馬が幼いことが原因ではないかと思います。
いや、考えてみれば、トレッドミルというのは風景も変わらない中でただただ走るという、やっていて面白い運動ではないですからね。具体的には難しいですが、気持ちが幼い馬が飽きずにトレーニングできるような、そんな方法があればよいのにと思います(^^;)
イクタトレーニングファーム在厩のゴッドシエルは、引き続き、おもに周回コースでハロン17~18秒ペースのキャンター3200mを乗り込まれています。
◇生田場長のコメント 「馬体重は456kg。口に切り傷を作ることが多かったようですが、最近ではそれもなく、前輪駆動の印象が薄れてモタれず走れるようになってきたように感じます。少しずつコントロールが利くようにはなっていますので、そろそろ坂路に入れて、さらにその走りを窺っていきたいところです」
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先週同様のメニューをじっくり乗った結果、だいぶ走りが良くなってきたようです。もちろん、この一週間で全てが解決したわけではないでしょうが、良い走りができる時間や状況をなるべく長く経験し、その時のフォームや精神状態を自分のものにしていくしかありません。今週末から来週にかけては坂路入りも始まるようですが、そこでもモタれずしっかり走れるかどうか、来週の近況報告を待ちたいと思います。
来年、この馬が大きな前進を見せてくれると、だいぶ18年産世代の風景が変わってきます。いつまでもカイザーノヴァとバスラットレオンだけ…というワケにはいきませんからね(^^ゞ
【2020/10/31京都4R メイクデビュー京都でのゴッドシエル:公式HPより】
宇治田原優駿ステーブル在厩のリナーシェは、引き続き、おもにトラックで軽いキャンター2400m、坂路でハロン17~20秒ペースのキャンター1本を消化。週1回の15-15を乗り込まれています。
◇青山調教主任のコメント 「確かにサイズは小さめですが、週1回の15-15を継続している中でも直近の馬体重は418kgと変わりなし。調教時のスピードや反応、動きなどからすれば、もう少しやれてもおかしくなさそうなのですが、なかなかレースに結び付いてくれないようなところがあるようですね。この週末も速めを1本乗って、適度に鍛えていければと思います。飼葉喰いにも問題はありません」
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まだ本格化までは時間がかかりそうですが、この馬なりに良化を示しているようです。ただ、具体的な復帰時期を云々するのはもう少し先のようですから、ひとまず次走は来年になってからと思った方が良さそうですね。
今は飼い喰いに問題も無いようですし、馬体もキープできています。この調子で週一の速めを継続しながら体力をつけ、来年は「調教時のスピードや反応、動き」を実戦で発揮して欲しいです。もともとセンスは悪くない馬ですから、それができればきっと勝ち上がりの道筋が見えてくるでしょう。
【2020/10/3中京1R 2歳未勝利でのリナーシェ:公式HPより】