ヴィジャーヤは、9日、いったん吉澤ステーブルWESTへ放牧に出ています。
◇池江調教師のコメント 「こちらでは15-15を上限として、口向きなどに注意しながらトレセンの環境に馴染ませてきました。このあとは牧場でさらなる体力強化を図り、来年のデビューに向けてもうひと回り成長させたいと思います」
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ゲート試験に合格したあと、予定通り吉澤ステーブルWESTに放牧に出ました。
トレセンに入ったときは『このままデビュー戦までストレートで!』と思っていましたが、なかなかそう簡単ではなかったようです。ただ、今のところ口向き以外に大きな課題があるとも思えないので、おそらく年末年始の変則日程を外厩で過ごしたうえで、年明け早々には再びトレセン入りとなる気がしています。
楽観的に考えれば、吉澤WESTさんで約3週間ほどの間にもう一段レベルを上げて鍛えて頂いて、来年はデビュー戦から好勝負ができる態勢に…。そう都合良くコトが運ぶとは限りませんが、逆に言えば、想定よりデビュー時期が遅れていること以外に特別なマイナス要素は出てきていないですからね。
実際、コマンドブルックスやラヴマイウェイに比べると全然状況は良いと思いますので(そういう比較でイイのかな?(^^;))、やはり、デビュー戦から好勝負を期待したいです!
【吉澤ステーブル在厩時のヴジャーヤ:公式HP(2020/10/23更新分)より】
テンコートレーニングセンター在厩のラヴマイウェイは、先週同様、おもにトレッドミルでハロン20~22秒ペースのキャンター3000m相当を消化しています。
◇伊藤マネージャーのコメント 「日々の馬の様子とも相談をしながら、ペースや運動時間に多少の変化をつけて調整しているところ。まずはトレッドミルで我慢することを教えていき、それから騎乗するタイミングを検討していきたいです。月内にも一度跨って、馬の精神状態やリアクションなどを窺ってみようかと思っています」
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このところずっとトレッドミルでの運動に終始していますが、こうなると完全に一からやり直しになりますし、実際、人が騎乗できるかどうかの確認からしなければいけないとは…。多少遅いデビューになるのは想定内とは言え、段々と心配になってきました(^^;)
馬体の印象や潜在能力はかなりのものと思えるだけに、成長とともに気持ちに余裕と落ち着きが出てくれば…とは思いますが、それが簡単に出来ないから皆さん苦労されているわけですしね。。
いずれにしても、ここで対処を焦って拗らせると普通にデビューさせられるかどうかも怪しくなってきます。当初の想定とはだいぶ違ってしまいますが、こちらも(多少の心配はグッと飲み込んで)オークス、ダービーの頃まで待つつもりに頭を切り替えたいと思います。
【シュウジデイファーム在厩時のラヴマイウェイ:公式HP(2020/10/23更新分)より】
イクタトレーニングファーム在厩のゴッドシエルは、先週同様、おもに周回コースでハロン17~18秒ペースのキャンター3200mを乗り込まれています。
◇生田場長のコメント 「せっかく口向きが良くなり、折り合いがつくようにもなってきました。このタイミングで背腰に疲れを溜めたくもなかったものですから、乗り役と相談のうえ、もう少し周回コースで基礎固めを行ってから坂路入りにつなげていくことになりました。飼葉の量を増やした後もちゃんと食べてくれていますし、馬体重は今週に入って458kg。少しずつでも増えているのは好材料と言えるでしょう」
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坂路入りは見送りになりましたが、周回コースでの走りに進歩がみられてきたことが理由であれば問題ありません。口向き、モタレ癖はそう簡単に解消しないでしょうが、走ることに対して真面目な本馬の場合、走りの内容が改善することは、ストレートにレースの着順に現れてくると思うんですよね。
前走の10着にしても、あえて細い馬体に目を瞑って実戦での動きを確認するため、経験を積ませるために使ったところもあるでしょうし、前半1000mはやや置かれ気味だったものの、上り3Fでは推定3位の脚を使って頑張ったわけですから。。おそらく距離延長となる次走は前半の追走が楽になるでしょうし、泉谷騎手が「ゴ―ルを過ぎてから止めるのに苦労した」とコメントするほどの前向きさが良い方に出れば、かなりの前進があってもおかしくないと思います。
ということで、走りのレベルを上げつつさらに馬体を増やし、来年の復帰戦に備える方向で。。やることがたくさんあって大変な気もしますが、この馬はこれからドンドン良くなる可能性を持っているわけですし、実は私、初戦が10着でも期待値をあまり下げていませんので(^^ゞ
【2020/10/31京都4R メイクデビュー京都でのゴッドシエル:公式HPより】
宇治田原優駿ステーブル在厩のリナーシェは、先週同様、おもにトラックで軽いキャンター2400m、坂路でハロン17~20秒ペースのキャンター1本を消化。週1回の15-15を乗り込まれています。
◇青山調教主任のコメント 「週1回の速めをやりながらでも馬体重は420kgありますし、飼葉喰いも安定しています。ただ、ウッドチップの入れ替えを行ったばかりの重たい馬場に脚を取られて、今週はやや力強さに欠ける走りに。あらゆるコンディションに対応できるようになるためにも、やはり馬体増やパワーアップを推し進めていきたいところです。さらなる成長を待ちたいですね」
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週一回の速めを継続して身体が減らなくなったのは成長、進歩の証かもしれません。重たい馬場にあをとられるなど現時点でのパワー不足は仕方がないとして、日々の調教の中で少しずつ前進している手応えがハッキリしてくれば、『さらなる成長を待つ』価値もより高まると思います。
ということで、今はとにかく焦らずに、来年の素質開花を信じて待つのみです。身体ができて体力が伴ってくればさらなる距離延長も視野に入ってくるでしょうし、そうなると、最後まで真面目に走る本馬の良さが、きっと大きな武器になるのではないでしょうか。
【2020/10/3中京1R 2歳未勝利でのリナーシェ:公式HPより】
高木競走馬育成牧場在厩のカナロアガールは、おもに周回コースでダク1800m、ハロン20秒ペースのキャンター3000mを乗られています。
◇高木場長のコメント 「馬体重は510kgまで回復。気分が緩むことなく、ピリッと気が張っている感じのテンションではありますが、変にしょんぼりしているよりはイイですからね。飼葉喰い、馬体、体調などに問題はありませんので、段々と心身のリフレッシュが進んでいるのではないでしょうか」
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もう510kgまで回復しているとのこですが、カナロアガールは本当に身体がしっかり大きくなりました。脚長のスラッとした体型なので見た目はそれほどでもないですが、460~470kgで競馬をしていた頃より一回り大きいわけで、以前とは違った走り、違った競馬ができてもおかしくないはずです。
まあ、そのあたりは引き続き実戦で確認していくしかないですが、そう考えると、確かにこのタイミングで(『冬場のダート』も含めて)もう一度適条件を探ってみるのは面白いと思います。
ちなみに、先週の近況更新時の記事では「年明け初戦は中山の芝を使い、休み明け二戦目で東京ダートマイルを試す」みたいな作戦を書いたのですが、いっそのこと年明け初戦から中京のダート戦を試すパターンだってあり得るかも…。なかなか1勝クラスを突破できない現状をどう打破するのか、田村先生の作戦にも注目です!
【2020/11/21東京12R 3歳以上1勝クラス(芝1800m)でのカナロアガール:公式HPより】