札幌記念(G2/芝2000m)で2着となったパンサラッサの関係者コメントです。
◇吉田豊騎手のコメント 「以前のような二の脚を繰り出せず、先頭に立つまでに苦労しましたが、行き切ってからは楽でした。3~4コーナーでもう少しセーフティリードを取れれば、また違っていたのかもしれません。それでもこの馬なりに最後までらしさを出してくれて、交わされてからもよく食い下がりました」
◇矢作調教師のコメント 「最後で交わされてからもまた喰らいついて根性を見せてくれました。ただ、前走の宝塚記念もそうであったように、以前ほどゲートを出てからの行き脚がつかなくなっている点がどうか。そのぶん相手のペースになってしまいましたね。ここを改善できれば、もっと本馬らしい競馬ができるのではないかと思います。とは言え、馬場も重かったですし、それを考えればこの馬なりの競馬は出来たのでは。G1馬5頭が揃った中で見せ場を作ってくれたのですから、本当に頑張って走ってくれました。またひとつ経験を重ねたことにより、秋が楽しみです」
◆クラブのコメント 「ハナに立つまでに苦労したこともあって大逃げとはいかず、ジャックドールに並びかけられる形で直線へ。交わされてからも簡単には譲らず、G1馬の意地を見せて食い下がりましたが、結果はクビ差の惜敗となりました。なお、このあとは、「火曜日にいったんシュウジデイファームへ放牧。軽く仕切り直しを図りつつ、秋のローテーションを検討していく」(調教師)予定になっています」
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吉田豊騎手も矢作先生もゲートを出たあとの二の脚に言及されていますが、今日のラップは0-200mが12.6秒で200-400mが10.9秒、宝塚記念は0-200mが12.5秒で200-400mが10.4秒ですから、いずれも最初の1ハロンはそれほど速くありません。加えて吉田豊騎手が手綱を取ったオクトーバーSと中山記念の0-200mは、それぞれ12.6秒と12.7秒なので、要するにパンサラッサはゲート直後ではなく2ハロン目からの加速力で勝負をするタイプなのだと思います。
まあ、ジョッキーの感覚には数字だけではない部分もあるのでしょうが、逆に数字だけを見ていくと、決して「以前ほど行き脚がつかない」わけではないとも思えます。実際どうなのかは微妙ながら、感触や印象は多分に相対的なものなので、レースレベルが上がり、相手が強くなったことが「以前ほど行けなくなった」と思わせているだけかもしれません。
とまあ、専門的な分析は厩舎の皆さんにお任せするとして、吉田騎手も矢作先生もパンサラッサの頑張りを高く評価してくれていますので、やはり今日のレースは悲観するような内容ではなかったのだと安心しました。
この先も強い相手と戦い続けるので楽ではないですが、今日だってジャックドール以外の馬たちには完勝したわけで、秋のローテーションがどこになろうとも、それなり以上に楽しめるレースをしてくれるだろうと思います!
それにしても、今日の結果を受けて矢作先生がどこに向かうと判断されるのか…。最終的な判断はシュウジデイファームで休んだあとかもしれませんが、どうしても気になってしまいますね(^^ゞ
【札幌記念】パンサラッサは逃げ粘るも首差2着 吉田豊騎手「最後まで食い下がりました」 : スポーツ報知
◆第58回札幌記念・G2(8月21日、札幌競馬場・芝2000メートル、良馬場)
サマー2000シリーズ第4戦として行われた夏のスーパーG2は、G1勝ち馬5頭を含む16頭によって争われた。
藤岡佑介騎手が手綱を執った3番人気のジャックドール(牡4歳、栗東・藤岡健一厩舎、父モーリス)が好位追走から直線で、内で逃げ粘る2番人気のパンサラッサ(吉田豊騎手)を首差で競り落として、金鯱賞に続く重賞2勝目を挙げた。勝ち時計は2分1秒2。
2着から1馬身半差の3着は5番人気のウインマリリン(松岡正海騎手)が入り、連覇を狙った1番人気のソダシ(吉田隼人騎手)は直線でひと伸びを欠いて5着。また、白毛馬の初の重賞対決として注目された8番人気のハヤヤッコ(池添謙一騎手)は10着だった。
吉田豊騎手(パンサラッサ=2着)「この馬なりに最後までらしさを出せて、ちょっと出られてからも最後まで食い下がりました。前走もそうですが、(前より)二の脚がなくて、今日も行くまでに苦労しました。タフな馬場は合っている。3、4コーナーでセーフティーリードを取れれば、また違ったと思います」
逃げたパンサラッサ(左)は粘るも首差の2着に Photo by スポーツ報知
札幌記念(G2/芝2000m)に出走したパンサラッサは2着でした。
【レース内容】まずまずのスタートから先行態勢、外から出ていたユニコーンライオンを内から交わして先頭で1コーナーに入りました。その後は淡々としたペースでレースを進め、勝負どころの3角過ぎから後続を離しにかかる、パンサラッサの勝ちパターンに持ち込んだかに見えましたが。。好位につけていたジャックドールの手応えが非常によく、4角から直線は2頭のマッチレースになりました。その直線ではアッサリ交わされるかと思いきや、2度3度と差し返す根性を見せて最後はタイム差なし(クビ差)の2着に…。非常に口惜しい結果ではありますが、海外G1馬の意地は見せてくれたと思います!
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いやぁ、惜しかった…
本当にあともう少しだったのになぁ…
でも、冷静に考えてみれば、今日は完全にジャックドールの先行策(好位に控えるカタチ)がハマった競馬でしたからね。あの展開、あのカタチからクビ差の2着に残すのは、やはりパンサラッサならではの強さでしょう。何度か差し返した根性も大したものですし、2022年後半戦の出だしとしては、充分評価に値する良い内容だったと言えるでしょう。
でも、やっぱり勝ちたかったなぁ(^^;)
ちなみに今日の1000m通過は59.5秒でしたが、馬場状態を考えれば結構なハイペース。レースの上りが37.7秒と掛かっているのに、後方待機勢にマトモな末脚を使わせない、狙い通りの展開に持ち込めたと思います。そうですねぇ、昨年の覇者ソダシに全く見せ場を作らせなかったことからも、やるべきことはやれたのではないでしょうか。
まあ、競馬ですから勝ったり負けたりはあるわけで、今日は勝ったジャックドールを褒めるしかありません。ガチの逃げ勝負ではないカタチで結着したので、多少モヤッとする部分はあるものの、ジャックドールにとっては新境地を拓いたレースになったかもしれず、2000m路線の強敵として今後も意識しあうことになりそうです。(当然、次回はリベンジを!)
今日は本当に、最後まで手に汗握る好勝負。。何だかドッと疲れが出る結果でしたが、まだまだパンサラッサには上をめざして頑張って欲しいですし、その可能性を大いに感じさせるレースをしてくれたと思いますm(_ _)m
**2022/8/21札幌11R 札幌記念(G2/芝2000m)・良**
*札幌記念【2022年8月21日札幌11R】出馬表、予想:競馬ラボ
札幌1Rで7着となったテラステラの関係者コメントです。
◆クラブのコメント 「初戦で行かせてしまったことも少なからず影響したのでしょう。馬自身の若さや今日の展開も相まってもうひとつ折り合いがつかず、レース途中でいったん反応が無くなってしまいました。なお、このあとは、「上がりを見ながら」と厩舎陣営。これから経験を重ねていくなかで、段々と競馬を覚えさせていきたいところです」
矢作先生にとっても案外な内容、結果だったようで、「現時点ではちょっと敗因が分かりません」とのこと。馬は明らかに初戦より良く見えただけに、表面からは分かりにくい『気性面の課題』と捉えるべきなのかもしれません。
実際、最初で掛かってしまったと思ったら、途中から全くやる気をなくしたり…。シュウジデイファームでは、カイザーノヴァ、キングエルメスに比べて落ち着いていて、むしろ優等生との評価すらあったほどなので、前走と今回の負け方は(結果より内容において)狐につままれたような気分です。
ただ、能力的な部分で結論を出すのは全然早いですし、これから経験を積み、様々な対策を講じていけば、いずれ勝つチャンスがくるだろうと思います。そのあたりは矢作先生や厩舎の皆さんにお任せするしかないですが、もともと馬は良いわけで、一つ二つ負けたぐらいで焦らずに、少し長い目で見てあげたいところですm(_ _)m
札幌1R 2歳未勝利(芝1500m)に出走したテラステラは7着でした。
【レース内容】互角のスタートから押して先行。逃げ態勢の1番の番手に収まるかと思いきや、内から2番に競り掛けられて行き脚がつてしまい…。残り1000mあたりで落ち着いたように見えましたが、3角手前で後続勢に一気に来られて反応できませんでした。直線では苦しいながらも踏ん張って7着を確保しましたが、最初から最後までうまくいかないレースになってしまいました。
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まだまだこれからの内容っすね(^^;)
マイナス8kgの馬体はメンバーの中でも抜けて良く見えましたし、一度使った上積みがあれば『放っておいても好勝負』と考えていたのですが、外枠を意識し過ぎて出していったのが結果的に裏目に出た感じでしょうか。。まだ適性がハッキリしない中での競馬ではありますが、1200mから1500mに条件を変え、大きく着順を落としてしまっては言い訳しにくいところです。
前走の負けを含めて考えると、カイザーノヴァやキングエルメスに比べて完成度がまだまだといった印象です。何となく本気で走っているかどうか怪しいところもありますし、今はまだあまり詰め込み過ぎない方が良いのかもしれません。
詳しいことは関係者コメント待ちですが、2番に競られた時はどうだったのか、外から一気に来られた流れがどの程度厳しかったのか、実際に乗った感触はどうだったのかなど、兄の背中を知る坂井騎手のコメントを確認したいですm(_ _)m
**2022/8/21札幌1R 2歳未勝利(芝1500m)・稍重**
*サラ系2歳未勝利【2022年8月21日札幌1R】出馬表、予想:競馬ラボ (keibalab.jp)
シュウジデイファーム在厩のメリタテスは、右前の不安が解消したため、ほどなくBTC入りを再開しています。7月下旬の馬体重は420kgです。
◇石川代表のコメント 「どうやら一時的に痺れていただけで、一過性のものだった様子。すぐに気にならなくなりましたし、尾を引くものではなくて安心しました。先週から少しずつペースを戻し、今週は坂路で15-15も消化。改めてじっくり乗り込んでいければと思います。比較的速めのタイムでも無理せずに出せる分、テンションや飼葉喰いに支障が及ぶことはありません」
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心配された右前深管の不安はすでに解消したとのこと。すでにBTCでの15-15を再開していますので、ちょっとした夏休み程度と言いますか、大きなロスにならずに済んで本当に良かったです。
そんな中、「比較的速めのタイムでも無理せずに出せる」と、相変わらず『走る能力』については心配ないようですから、引き続き調教に取り組む中で、最大の課題であるボリュームアップを実現したいところです。
年内デビューが目標だとすると、まだ2ヶ月程度の余裕はありますので、その間にあと20kg程度は増量したい。。成長のタイミングをコントロールするのは難しいですが、体型的にはそろそろ増え始めておかしくないと思うんですよね(^^;)
【シュウジデイファーム在厩のメリタテス:公式HP(2022/8/5更新)より】
◇石川代表のコメント 「今週は1本目に15-15、2本目に3F42秒台で登坂。まだ自分からというよりも乗り手に促されながらといった走りですので、もう少し時間と調教量が必要になってくるかと思われます。並行して実際の競馬の時と同じサイズのゲートで入りや駐立の練習も重ねており、軽く出すところまで進めています」
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ここ数週間継続していた15-15に加え、今週は3F42秒程度の速めを消化したとのことですが、残念ながら石川代表に「乗り手に促されながらの走りで時間と調教量が必要」と言われてしまいました。クレッシェンドラヴ半弟のキズナ産駒として、同世代の出資馬たちの中でも大きな期待をかけていただけに、もっと走ることに前向きになってくれないと困ってしまいます(^^;)
まあ、すでに500kg近い馬体重などスケールの大きさを感じさせる部分はありますし、シュウジデイファームの皆さんも本馬を覚醒させようと取り組んでくれていますので、しばらくは様子を見るしかないですね。。本気を出せば必ずやれる馬だと思いますので、何とかきっかけを掴んで欲しいところです。
【シュウジデイファーム在厩のボンドオブラヴ:公式HP(2022/8/5更新)より】