わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

楽焼 2

2010-09-07 21:25:38 | 陶芸四方山話 (民藝、盆栽鉢、その他)
前回に続き、楽焼に付いて、お話致します。

5) 楽焼の釉について

   楽焼は、本焼きに比べ、低い温度で、短時間(2~3分)に焼成する特徴があります。

   それ故、本焼きより低い温度で、熔ける必要が有り、それなりの調合が必要に成ります。

 ① 市販されている、楽焼用の釉を使用する。

   透明系以外でも、各種の色釉が、楽焼用として、市販されています。

   焼成温度は、750~850℃の、熔融範囲の物が多い様です。

   ・ 有鉛系と、無鉛系の釉について

    以前は、鉛を含んだ釉が主流ですたが、近年無鉛系の釉が増えています。

  ) 有鉛系釉について

    a) 特徴:

      酸化鉛や炭酸鉛は、安価である事。 珪酸や硼酸と簡単に、化合する事。

      化合物は、容易にガラス化する事。 このガラスは、光度が増す事(屈折率が高くなる。)

      ガラスの粘性を弱め、熔融温度範囲を、広げます。又失透が少なく成ります。

    b) 欠点:

      鉛化合物は、人体に有毒である事。その為「フリット」とにして、使用する。

      鉛の種類に拠っては、大気中に長期に放置すると、空気中のガスと反応し、表面に薄い膜を

      作り、光沢が失われます。

    ・ 「フリット」とは、酸化鉛とシリカ(SiO2)の混合物又は、炭酸鉛、珪石、焼硼砂を調合し

       熔融してガラス化した物を、微粉砕した物です。 楽焼では、白玉(しらたま)と呼び

       使用されています。

       又、有鉛の場合だけでなく、水に溶けやすい原料(カリウムなど)を調合する際にも、

       「フリット」化して使用します。

     尚 酸化鉛の量が増えると、耐摩耗性が弱くなり、表面に傷が付き易く成ります。

    c) 現在、食品衛生法では、食器類に有鉛の釉薬を、使用する事は、禁じられています。

      但し、抹茶茶碗については、特別、例外として、使用が認められているそうです。 

 2) 無鉛系釉薬

    楽焼用でも、無鉛系の釉が、多く使われています。これは炭酸鉛を使わない釉で、若干焼成温度

    が高くなり、800~850℃程度に成っています。

6) 楽焼釉の構成

   基礎釉は、比較的簡単に調合されます。

  ① 黒楽の釉

    (合成)加茂川石粉   : 10%

     無鉛白玉(ガラス粉) : 50%    水    : 50%

     酸化コバルト     :  1%  酸化鉄    : 3%

     二酸化マンガン   :  3%  C M C(のり)」: 0.3~0.5%

    施釉は厚めが良い、還元気味で、黒い梨地調、コバルト、鉄、マンガンの添加は、釉の安定化、

    深味のある黒色を、発色します。

  ② 赤楽の釉  

    最も簡単な方法は、無鉛白玉を、単味で水に溶き、C M C(のり)を少々加え施釉する事です。 

   その他には 

   ) 唐土(からのつち): 10%  ) 白玉  : 70%

      白玉        : 70%     長石  : 30%

      日ノ岡       : 20%

  ③ 色釉

    ) 緑釉: 基礎釉に、酸化銅、又は炭酸銅を添加

    ) 黄釉: 基礎釉に、弁柄とアンチモン

    ) 紫釉: 基礎釉に、酸化マンガンとコバルト

    ) 青釉: 基礎釉に、酸化コバルト

   などの調合で、可能ですが、割合は記しませんが、適宜調整してください。

以下次回に続きます。
    
コメント
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