国宝に指定されている、「青磁」は、以下の3点の、花生(はないけ)ですが、全て中国製です。
① 飛青磁 花生 元時代 大阪市立東洋陶磁美術館
② 青磁 下蕪花生 南宋時代 アルカンシェール美術館
③ 青磁 鳳凰耳花生 銘萬声 南宋時代 久保惣記念美術館
1) 青磁について
青磁とは、鉄を含んだ釉が、青く発色する事で、生み出される、焼き物です。
① 古代中国が起源とされ、12世紀頃には、現在の青磁の手本とされる、名品が作られています。
12世紀初め頃、皇帝のために、青磁を焼いた窯が、「汝窯(じょよう)」です。
汝窯の歴史は、わずか20年ほどですが、その間に、史上最高峰の、青磁が作られました。
今残っているのは、世界で約70点ほどです。
② 青磁は、中国で皇帝たちの為に作られ、皇帝たちに、愛されてきた、特別な器です。
本来その形は、宗教的儀式に使われた、青銅器をかたどった物でした。
そして、色は「玉(ぎょく)」、つまり翡翠(ひすい)を、摸したと言われています。
青銅器の形に、翡翠の色を取り合わせた、青磁は、最も高貴な器とされていました。
③ 青磁の釉には、わずかな、鉄が含まれていて、それを焼くと、独特の青が生まれます。
窯の中の酸素を、少なくする「還元焼成」する事により、青く発色のします。
(「酸化焼成焼」では、鉄は茶色くなります。)
焼き上がった、青磁の表面は、柔らかく光を、反射し、独特の「青」と成ります。
④ 青磁には、貫入が入り易いです。青と細かい「ひび」が織りなす、独特の景色が、鑑賞の対象と
なっています。
又、焼成の際に、空気が釉に閉じ込められ、小さな泡となり、光が乱反射し、柔らかな色調を
生み出すと、言われています。
⑤ 釉の調合により、明るい水色から、緑に近い色まで、時代や、窯によって、様々な「青磁」が
焼かれ、「砧(きぬた)青磁」、「天竜寺青磁」などの、名前が付けられています。
本日の本題に入ります。
2) 国宝 飛青磁花生(とびせいじ、はないけ)
① 中国 元時代(13~14世紀)の、龍泉窯で作られた物です。
高さ:26.9cm、 口径:6.8cm、 底径:8.5cm。
② 鉄斑文(てつはんもん)のある、いわゆる飛青磁の、代表作です。
褐色の斑文を散らした、飛青磁作品は、我が国に多く渡来しています。特に茶人に好まれています。
これは、器に鉄斑を散らし後、青磁釉を掛けて、「還元焼成」したと、考えられています。
濃く淡く、釉中ににじみ出た鉄斑は、空に浮かぶ、雲の様に見えます。
③ なだらかに、引き締まった首から、緩やかに膨らむ、胴に掛けての、形がすこぶる端正です。
高台は畳付から、5mmほど、釉を削っており、露胎部は、濃い赤褐色となっています。
この青磁は、俗に玉壺春(ぎょっこしゅん)と呼ばれる器形だそうです。
釉も「砧手」と言われていますが、「天竜寺手」に近い釉色で、色調はとても優美です。
④ 類品が、イギリスのヴイクトリア・アルバート美術館と、スイスのバウアー・コレクションにあるとの
事です。
⑤ 九州の炭鉱主から、鴻池家の、「安宅コレクション」に渡り(現在の金額で、6億円との事です)、
更に、大阪市立美術館に寄贈されました。
以下次回に続きます。
国宝 飛青磁花生
① 飛青磁 花生 元時代 大阪市立東洋陶磁美術館
② 青磁 下蕪花生 南宋時代 アルカンシェール美術館
③ 青磁 鳳凰耳花生 銘萬声 南宋時代 久保惣記念美術館
1) 青磁について
青磁とは、鉄を含んだ釉が、青く発色する事で、生み出される、焼き物です。
① 古代中国が起源とされ、12世紀頃には、現在の青磁の手本とされる、名品が作られています。
12世紀初め頃、皇帝のために、青磁を焼いた窯が、「汝窯(じょよう)」です。
汝窯の歴史は、わずか20年ほどですが、その間に、史上最高峰の、青磁が作られました。
今残っているのは、世界で約70点ほどです。
② 青磁は、中国で皇帝たちの為に作られ、皇帝たちに、愛されてきた、特別な器です。
本来その形は、宗教的儀式に使われた、青銅器をかたどった物でした。
そして、色は「玉(ぎょく)」、つまり翡翠(ひすい)を、摸したと言われています。
青銅器の形に、翡翠の色を取り合わせた、青磁は、最も高貴な器とされていました。
③ 青磁の釉には、わずかな、鉄が含まれていて、それを焼くと、独特の青が生まれます。
窯の中の酸素を、少なくする「還元焼成」する事により、青く発色のします。
(「酸化焼成焼」では、鉄は茶色くなります。)
焼き上がった、青磁の表面は、柔らかく光を、反射し、独特の「青」と成ります。
④ 青磁には、貫入が入り易いです。青と細かい「ひび」が織りなす、独特の景色が、鑑賞の対象と
なっています。
又、焼成の際に、空気が釉に閉じ込められ、小さな泡となり、光が乱反射し、柔らかな色調を
生み出すと、言われています。
⑤ 釉の調合により、明るい水色から、緑に近い色まで、時代や、窯によって、様々な「青磁」が
焼かれ、「砧(きぬた)青磁」、「天竜寺青磁」などの、名前が付けられています。
本日の本題に入ります。
2) 国宝 飛青磁花生(とびせいじ、はないけ)
① 中国 元時代(13~14世紀)の、龍泉窯で作られた物です。
高さ:26.9cm、 口径:6.8cm、 底径:8.5cm。
② 鉄斑文(てつはんもん)のある、いわゆる飛青磁の、代表作です。
褐色の斑文を散らした、飛青磁作品は、我が国に多く渡来しています。特に茶人に好まれています。
これは、器に鉄斑を散らし後、青磁釉を掛けて、「還元焼成」したと、考えられています。
濃く淡く、釉中ににじみ出た鉄斑は、空に浮かぶ、雲の様に見えます。
③ なだらかに、引き締まった首から、緩やかに膨らむ、胴に掛けての、形がすこぶる端正です。
高台は畳付から、5mmほど、釉を削っており、露胎部は、濃い赤褐色となっています。
この青磁は、俗に玉壺春(ぎょっこしゅん)と呼ばれる器形だそうです。
釉も「砧手」と言われていますが、「天竜寺手」に近い釉色で、色調はとても優美です。
④ 類品が、イギリスのヴイクトリア・アルバート美術館と、スイスのバウアー・コレクションにあるとの
事です。
⑤ 九州の炭鉱主から、鴻池家の、「安宅コレクション」に渡り(現在の金額で、6億円との事です)、
更に、大阪市立美術館に寄贈されました。
以下次回に続きます。
国宝 飛青磁花生