楽焼は、連続的に焼成する事により、時間と燃料を節約する、エコ的焼成方法とも、言えます。
楽焼の焼成の方法の、話を続けます。
④ 窯から引き出す。
釉が十分熔けたと、判断したら、鋏みで、窯から引き出します。
・ 窯から、出すのが早く、熔け不足で、失敗しても、再度焼成が可能です。
・ 熔け過ぎた場合でも、(釉にもよりますが)釉が流れ落ちる事は、少ないと思われます。
(流れ易い釉の場合には、作品の底に、数点の爪を、立てて置くと、安心です。)
・ 楽焼、特に茶碗では、畳み付きと、高台内にも、施釉する事が多いです。
) 外内の窯の蓋を、素早く開けて、鋏みで作品の、内外を挟んで、摘み出します。
摘み出す際、作品を落とさない事は、勿論ですが、周囲の作品や、内窯の壁に、当らない様に
注意します。必ずしも、強く掴む必要は、有りませんが、注意が必要です。
開閉は、素早く行う事により、窯の熱を逃がすのを、防ぎます。
) 鋏みの痕は、焼成後にも、残ります。
この痕(二箇所)も、見所(景色)として、重要に成ります。
) 作品が2~3個、窯に入っている場合は、次々と、取り出します。
取り出す順番は、窯に入れた順序番にすると、全体の時間が均等に、成り易いです。
) 作品を取り出したら、直ぐに蓋をして、温度の低下を防ぎます。
) 次の作品を、窯に入れる。
窯の温度が、上昇してから、次の作品を入れます。
尚、作品を引き出してから、直ぐに、次の作品を入れる場合も、有りますが、窯の温度が低い為、
釉が熔けるには、前回より、時間が掛かりますので、注意します。
所定の温度上昇まで、10~20分程度、掛かる場合も有ります。
⑤ 引き出し後の、処理について。
引き出し後の処理法には、目的により、幾つかの方法があります。大きく分けて、急冷と徐冷に
分けられます。
) 急冷の場合
「引き出し黒」と呼ばれる、光沢のある、黒楽の茶碗は、この方法によります。
即ち、引き出し後、用意した水に投じて、急冷します。この場合でも、引き出し後、直ぐに水に
投じる場合と、1分ほど自然冷却後に、水に入れる方法が有ります。
) 自然冷却
窯から出した後、大気中に放置し、冷却する方法です。
赤楽などは、この方法を採る場合が多いです。
又、窯変を希望する場合には、枯葉を用意しておき、引き出し後、直ぐに、この枯葉の中に、
入れて、鉄製のバケツを被せて、葉っぱが燃え尽きるまで、そのままにしておくと、窯変します。
) 徐冷する
自然冷却よりも、ユックリ冷却する方法で、「サヤ」に入れ蓋をして、冷却を遅くします。
更にユックリ冷やすには、除冷用の窯を使う場合も有ります。
即ち、やや暖めた窯の中で、冷却します。
a) 徐冷すると、黒楽であっても、真っ黒にならず、赤味や茶色又は、金色掛かった、マット状に、
発色します。
b) 鋏で引き出し、急冷すると、壷や鉢などの、大きな作品は、割れる恐れが有ります。
この場合は、最終の窯で焼成し、そのまま窯の中で、徐冷します。
以下次回に続きます。
楽焼の焼成の方法の、話を続けます。
④ 窯から引き出す。
釉が十分熔けたと、判断したら、鋏みで、窯から引き出します。
・ 窯から、出すのが早く、熔け不足で、失敗しても、再度焼成が可能です。
・ 熔け過ぎた場合でも、(釉にもよりますが)釉が流れ落ちる事は、少ないと思われます。
(流れ易い釉の場合には、作品の底に、数点の爪を、立てて置くと、安心です。)
・ 楽焼、特に茶碗では、畳み付きと、高台内にも、施釉する事が多いです。
) 外内の窯の蓋を、素早く開けて、鋏みで作品の、内外を挟んで、摘み出します。
摘み出す際、作品を落とさない事は、勿論ですが、周囲の作品や、内窯の壁に、当らない様に
注意します。必ずしも、強く掴む必要は、有りませんが、注意が必要です。
開閉は、素早く行う事により、窯の熱を逃がすのを、防ぎます。
) 鋏みの痕は、焼成後にも、残ります。
この痕(二箇所)も、見所(景色)として、重要に成ります。
) 作品が2~3個、窯に入っている場合は、次々と、取り出します。
取り出す順番は、窯に入れた順序番にすると、全体の時間が均等に、成り易いです。
) 作品を取り出したら、直ぐに蓋をして、温度の低下を防ぎます。
) 次の作品を、窯に入れる。
窯の温度が、上昇してから、次の作品を入れます。
尚、作品を引き出してから、直ぐに、次の作品を入れる場合も、有りますが、窯の温度が低い為、
釉が熔けるには、前回より、時間が掛かりますので、注意します。
所定の温度上昇まで、10~20分程度、掛かる場合も有ります。
⑤ 引き出し後の、処理について。
引き出し後の処理法には、目的により、幾つかの方法があります。大きく分けて、急冷と徐冷に
分けられます。
) 急冷の場合
「引き出し黒」と呼ばれる、光沢のある、黒楽の茶碗は、この方法によります。
即ち、引き出し後、用意した水に投じて、急冷します。この場合でも、引き出し後、直ぐに水に
投じる場合と、1分ほど自然冷却後に、水に入れる方法が有ります。
) 自然冷却
窯から出した後、大気中に放置し、冷却する方法です。
赤楽などは、この方法を採る場合が多いです。
又、窯変を希望する場合には、枯葉を用意しておき、引き出し後、直ぐに、この枯葉の中に、
入れて、鉄製のバケツを被せて、葉っぱが燃え尽きるまで、そのままにしておくと、窯変します。
) 徐冷する
自然冷却よりも、ユックリ冷却する方法で、「サヤ」に入れ蓋をして、冷却を遅くします。
更にユックリ冷やすには、除冷用の窯を使う場合も有ります。
即ち、やや暖めた窯の中で、冷却します。
a) 徐冷すると、黒楽であっても、真っ黒にならず、赤味や茶色又は、金色掛かった、マット状に、
発色します。
b) 鋏で引き出し、急冷すると、壷や鉢などの、大きな作品は、割れる恐れが有ります。
この場合は、最終の窯で焼成し、そのまま窯の中で、徐冷します。
以下次回に続きます。