楽焼は、我が国で発明された技法で、作品は、主に茶の湯の世界で、使用されています。
特に茶碗は、両手で受けると、適度の大きさと、重みを有し、肉厚もやや厚く、熱の伝導を抑えて、
急に冷めるのを、防ぎます。唇に当る感触も、心地よい物と成っています。
本日の本題の「楽焼の焼成」の話しに、入ります。
1) 本焼きとの違い。
① 焼成時間の違い
本焼きでは、10時間以上焼成する事は、稀では有りませんが、楽焼は2~5分程度の短時間で
焼成が、完了します。(但し、窯が十分高温に成っている事)
即ち、楽焼の焼成は、釉を完全に熔かす事を、目的にし、本焼きの様に、土を焼き締める事は、
考えれいません。
② 楽焼の焼成は急熱急冷です。
) 本焼きが、低い温度(外気温)から、時間を掛けて、除々に温度を上昇させ、目的の温度に
成ったら、除々に、温度を下げていきます。
冷ます時間は、温度を上げた時間と、ほぼ同程度が必要です。
) 楽焼は、窯を目標温度より、やや高めに、暖めて措き、その中に、作品を入れ、釉が熔けたら
素早く、取り出します。更に、黒楽では、水に没して、急冷を加速させる場合も、多いです。
作品を、一個一個窯に入れ、次々と連続して、焼成していきます。
③ 楽焼の焼成温度
) 楽は、750~850℃程度で、焼成するのが、一般的ですが、京本焼きと、呼ばれる楽は
1200℃以上の、高温で焼成される物で、当然強度が増します。
楽を焼く人の中にも、高い温度(1150℃程度)で、行う場合が有ります。
) 黒楽と赤楽では、若干焼成温度と時間に、差がります。
黒楽の方が、高温で、時間もやや長くした方が、良い結果が出る様です。
2) 窯道具について
① 窯 : 楽焼用と本焼き用の窯は、共用に使えるかも知れませんが、別々にした方が、効率も
良いでしょう。
) 楽焼用の窯は、普通「マッフル窯」と呼ばれる、構造に成っています。
窯の内側に「マッフル」と呼ぶ、中窯(サヤ)を置き、この中に作品を、入れます。
中窯は、茶碗2~3個程度入る、大きさです。
内外の窯には、蓋があり、直ぐに開け閉めが出来る、構造に成っています。
(小さな窯だけでなく、一度で大量に焼成する楽焼用の、窯も有ります。この場合には、
置き冷ましの、方法をとる事が、多いです。)
) 内側と外側の窯の間に、燃料や熱源(木炭、薪、ガス、電気など)を入れますので、
隙間があり、中窯には、炎や熱が作品に届く様に、幾つかの穴が、開けられています。
その他に、窯の中の、釉の熔け具合を、観察する、色見穴が付いてます。
② 鉄製の鋏(はさみ): 作品を、鋏む為に、鋏み易い形で、0.8mm程度の太さで、
柄の長い形を、しています。
焼成中は、釉が飴状に熔けていますので、大きな力が、掛かる事は少ないです。
③ 陶製のトチ: 釉が床面に、付着し無いように、爪のある「トチ」を使う場合が有りますが、
必ずしも、必要な物では、有りません。
④ その他、窯の蓋の、開け閉め言う、用具、手袋、サングラス:
) 高温の窯の蓋を、度々開け閉めする関係で、素早く操作出来る構造や、用具が必要です。
) 断熱(耐火)の手袋: 長い鋏みでも、熱が直に伝わります。
火傷を予防する為にも、必要です。
) 高温の炎を直に、見る事は、眼を傷める事に、成りますので、サングラスを用意する事も、
考える必要が有ります。
) 急冷する為の水を、鉄製のバケツに、汲んで置きます。
3) 楽焼の焼成の仕方
以下次回に、続きます。
楽焼の焼成
特に茶碗は、両手で受けると、適度の大きさと、重みを有し、肉厚もやや厚く、熱の伝導を抑えて、
急に冷めるのを、防ぎます。唇に当る感触も、心地よい物と成っています。
本日の本題の「楽焼の焼成」の話しに、入ります。
1) 本焼きとの違い。
① 焼成時間の違い
本焼きでは、10時間以上焼成する事は、稀では有りませんが、楽焼は2~5分程度の短時間で
焼成が、完了します。(但し、窯が十分高温に成っている事)
即ち、楽焼の焼成は、釉を完全に熔かす事を、目的にし、本焼きの様に、土を焼き締める事は、
考えれいません。
② 楽焼の焼成は急熱急冷です。
) 本焼きが、低い温度(外気温)から、時間を掛けて、除々に温度を上昇させ、目的の温度に
成ったら、除々に、温度を下げていきます。
冷ます時間は、温度を上げた時間と、ほぼ同程度が必要です。
) 楽焼は、窯を目標温度より、やや高めに、暖めて措き、その中に、作品を入れ、釉が熔けたら
素早く、取り出します。更に、黒楽では、水に没して、急冷を加速させる場合も、多いです。
作品を、一個一個窯に入れ、次々と連続して、焼成していきます。
③ 楽焼の焼成温度
) 楽は、750~850℃程度で、焼成するのが、一般的ですが、京本焼きと、呼ばれる楽は
1200℃以上の、高温で焼成される物で、当然強度が増します。
楽を焼く人の中にも、高い温度(1150℃程度)で、行う場合が有ります。
) 黒楽と赤楽では、若干焼成温度と時間に、差がります。
黒楽の方が、高温で、時間もやや長くした方が、良い結果が出る様です。
2) 窯道具について
① 窯 : 楽焼用と本焼き用の窯は、共用に使えるかも知れませんが、別々にした方が、効率も
良いでしょう。
) 楽焼用の窯は、普通「マッフル窯」と呼ばれる、構造に成っています。
窯の内側に「マッフル」と呼ぶ、中窯(サヤ)を置き、この中に作品を、入れます。
中窯は、茶碗2~3個程度入る、大きさです。
内外の窯には、蓋があり、直ぐに開け閉めが出来る、構造に成っています。
(小さな窯だけでなく、一度で大量に焼成する楽焼用の、窯も有ります。この場合には、
置き冷ましの、方法をとる事が、多いです。)
) 内側と外側の窯の間に、燃料や熱源(木炭、薪、ガス、電気など)を入れますので、
隙間があり、中窯には、炎や熱が作品に届く様に、幾つかの穴が、開けられています。
その他に、窯の中の、釉の熔け具合を、観察する、色見穴が付いてます。
② 鉄製の鋏(はさみ): 作品を、鋏む為に、鋏み易い形で、0.8mm程度の太さで、
柄の長い形を、しています。
焼成中は、釉が飴状に熔けていますので、大きな力が、掛かる事は少ないです。
③ 陶製のトチ: 釉が床面に、付着し無いように、爪のある「トチ」を使う場合が有りますが、
必ずしも、必要な物では、有りません。
④ その他、窯の蓋の、開け閉め言う、用具、手袋、サングラス:
) 高温の窯の蓋を、度々開け閉めする関係で、素早く操作出来る構造や、用具が必要です。
) 断熱(耐火)の手袋: 長い鋏みでも、熱が直に伝わります。
火傷を予防する為にも、必要です。
) 高温の炎を直に、見る事は、眼を傷める事に、成りますので、サングラスを用意する事も、
考える必要が有ります。
) 急冷する為の水を、鉄製のバケツに、汲んで置きます。
3) 楽焼の焼成の仕方
以下次回に、続きます。
楽焼の焼成