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東京での展覧会巡り

2016-09-17 06:44:00 | ノンジャンル
 昨日、乃木坂の国立新美術館で『アカデミア美術館所蔵 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち』と『ダリ展』、上野の国立科学博物館で『海のハンター展』、同じく上野の東京国立博物館・平成館で『古代ギリシャ 時空を超えた旅』という4つの展覧会を回ってきました。
 最初の『ヴェネツィア~』については、ぐるっと見て回って、とりあえず目を引いたのは、巨大な絵画、ティツィアーノ・ヴェチェッリオの『受胎告知』と、殺人の直前を描いた、ヤコポ・ティントレットの『アベルを殺害するカイン』、また、キリストに後光が射し、手前の人々がそれから目をそむけるようにして倒れている、ドメニコ・ティントレットの『キリストの復活』、そして人間味のある目つきの男女を描いている、パドヴァニーノの『プロセルビナの略奪』ぐらいだったのですが、出口付近で上映していた『ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち』と題する約9分ほどの紹介フィルムを見て、ヴェネツィア・ルネサンスの創始者ベッリーニと、『聖母被昇天』を描いたティツィアーノ・ヴェチェッリオの偉大さに気づかされ、再度展示作品を見て回るも、『聖母被昇天』はなく、その代わりに、空を老人と幼児が飛ぶ、ボニファーチオの『父なる神のサン・マルコ広場への顕現』、ティツィアーノ・ヴェチェッリオの『聖母子(アルベルティーニの聖母)』と、目つきに人間身を感じる裸婦を描いた、やはりティツィアーノと彼の工房が描いた『ヴィーナス』、ドクロと老人が手前に描かれている、ヤコポ・バッサーノの『悔悛する聖ヒエロニムスと天上に顕れる聖母子』が新たに視界に入ってきました。。
 『ダリ展』は、ダリが1926年から抽象画を描き出し、面白い作品は1929年から1936年に集中していることを再認識しました。ここではブニュエルと作った短編映画『アンダルシアの犬』と『黄金時代』、ヒッチコックと作った映像『白い恐怖』の夢の場面、あとディズニーと組んで作った短篇アニメ『デスティーノ』も見ることができました。
 『海のハンター展』では、サメが中心に展示され、まず、中生代にいた首長竜、タラソメドンの骨格標本、新生代にいた12.5メートルもの大きさを誇ったカルカロドン・メガロドンの実物大模型の大きさに驚き、ホホジロザメの成魚の液浸標本が身近に見られ(これ、日本初だそうです)、他にも棒のような魚アカヤガラの実物大模型、グロテスクな魚オオカミウオの実物大模型、巨大なクロマグロの実物大模型なども楽しんで見させてもらいました。
 サイトの『古代ギリシャ 時空を超えた旅』は、チラシに「全325件9割以上が日本初公開、国内史上最大級のギリシャ展、奇跡の開催!」と謳っていただけあって、前6500~前5300年に作られた土偶のような女性像から始まって、時代が下るにつれて、骨壺、巨大な木像、模様が細やかなフライパン形容器、美しい磁器、美しい彩色の施された容器、写実的な牡牛像、純金の大きなネックレス、弥生式土器に似ている水差し、戦士の象牙浮彫り、金の装飾品の数々、幾何学模様のなされた巨大な壺、小ぶりで写実的で大理石を彫って作った女性像であるコレー像、実物大の大理石製男性像のクーロス像、そしていよいよ前480年頃になってくると、写実的で動きのある大理石像、ホームページに書いてあるそのままに「驚くほどリアルな肖像彫刻と、官能的で繊細優美な女性像」が現れてきて、もうそこまで見ると、作品の凄さに圧倒されっぱなしでした。
 ということで、本当はこの後に、やはり上野の東京都美術館でやっている『木々との対話 再生をめぐる5つの風景』も見る予定でしたが、ギリシャ展を見終わって、ドッと疲れが出て、そのまま帰路につきました。
 『ヴェネツィア~』は10月10日まで、『ダリ展』は12月12日まで(どちらも火曜日が休み)、『海のハンター展』は10月2日まで(今後は9月20日だけ休み)、そして『古代ギシリャ』はなんと9月19日までしかやってません。この中でダントツで一押しの『古代ギリシャ』(開館時間は午前9時30分から午後5時まで、これからの休みなし)に行けない方は、東京国立博物館のサイトから『古代ギリシャ』のページを開き、プリントアウトしておくことをお勧めします。(ここで13個の作品の写真を見ることができます。)

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/