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増村保造監督『大悪党』

2021-08-29 17:45:00 | ノンジャンル
 増村保造監督・共同脚本の1968年作品『大悪党』をDVDで観ました。

 サイト「MOVIE WALKER PRESS」のあらすじに加筆修正させていただくと、

 洋裁学校の生徒芳子(緑魔子)は、ボウリング場で安井(佐藤慶)と知りあい、バーに誘われた。安井がやくざとは知らずに、勧められるままに酒を飲んだが、それは睡眠薬の入ったカクテルだった。
 習朝、芳子は安井のマンションで目を覚ましたが、すでに身体を奪われ、そのうえ、ヌード写真を撮られていた。一度は安井の許を逃げ出した芳子も、つきまとう安井の手から逃がれられず、再びマンションに監禁されてしまった。
 ある日、安井は人気歌手島輝夫(倉石功)に芳子を抱かせ、それを十六ミリに収めた。それをネタに島を恐喝しようというのだ。島のマーネージャー(内田朝雄)は五百万円を要求されて驚き、一件を弁護士の得田(田宮二郎)に任せた。
 得田が安井のマンションを訪ねたあと、芳子はその得田に救いを求めた。得田は芳子に、安井の手から逃れるためには彼を殺すほかはない、と説得して、その善後策を練った。
その夜芳子は、酔って眠り込んだ安井の首にネクタイを巻きつけ、締め殺してしまった。早速、連絡を受けた得田は現場に着くと手なれた行動で殺人現場の偽装工作を行ない、その上で芳子を自首させた。得田の策略は、法廷で芳子が殺人を自首したあと弁護に立ち、殺人現場に第三者が存在した物的証拠を提出して、芳子を無罪にしようというものだった。偽装工作は第三者の存在を示すためのものだった。
 裁判が始まった。得田の鮮やかな弁論は、芳子の無罪を裁判官に納得させるに十分だった。芳子が釈放されると、得田は一変した。島のマネジャーに、安井の部屋から手に入れた十六ミリを見せ、五百万円をせしめたのだ。得田の努力はすべてこのためだったのだ。しかし、芳子も今はただの純情な女ではなかった。彼女は得田に偽装工作の一件を警察に密告するとおどし、金を手にすると呆然とした得田を残して、去っていった。

 佐藤慶の残忍さと田宮二郎の非情さ、緑魔子のか弱さがよく描けていた映画だと思いました。