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イングマール・ベルイマン『リハーサルの後で』

2008-02-07 18:46:03 | ノンジャンル
 スカパーの260チャンネル「洋画★シネフィル・イマジカ」で、イングマール・ベルイマン監督・脚本の'84年のテレビ映画「リハーサルの後で」を見ました。
 老舞台監督のヘンリック(エルランド・ヨセフソン)は、リハーサルの後1人で舞台に残って、稽古の内容を反芻するのが好きだ。うたた寝から起きると、主演女優のアンナ(レナ・オリン)が忘れ物を探しに戻って来る。ヘンリックは旧友ミーカエルの娘でもあるアンナに話し掛ける。アンナの母は女優で美しかったとヘンリックは言う。ミーカエルと恋に落ちて引退したとも言う。アンナは、母がアルコール中毒で死に、女優を辞めた理由も嘘だと言う。アンナは母を愛そうとしたが、憎むことによって苦しみから逃れた、と言う。ヘンリックは静寂に耳を澄まして想像すると、人の様々な思いがここには詰まっていると言う。そして娘に憎まれてアンナの母は今でも苦しんでいると言うが、娘は本望だと言う。どうしてこんな大役をくれたのか、と聞くと、才能があるからだとヘンリックは答える。そして、子供の頃劇場に忍び込み、夢中になっていったことを話す。ヘンリックは心の中で、自分は何でこんな話をしているのだろうと自問する。昔、父の膝の上のアンナを見て、ヘンリックはこの子は女優になると思った、と言う。アンナは何をやっても演技を直される、と反論するが、ヘンリックは泣くのは楽しいことであり、何かが変化すると言う。そして芝居の一場面の演出を変えてもらう。ヘンリックは実生活では多くの人を傷つけ、自分も傷ついてきたが、役者は好きだと言う。2人は仲良く話し始める。ベテラン女優のラーケル(イングリット・チューリン)がやってきて、アンナの体を求めてるのだろう、とヘンリックに詰め寄る。ラーケルは自分が小さな役なのが不満だと訴える。ヘンリックは以前にこの役を君にしてもらいたいと言った時、君は泣いて喜んだ、と言う。昔話に花を咲かすラーケン。しかし自分の衰えを嘆き悲しむ。ラーケンが昔の話をしていると、アンナは子供になっている。ラーケンは夫と娘のアンナに暴力を振るい、医者と警官が呼ばれたと言う。ヘンリックは心の中で、ラーケンとは2度と会いたくないと言う。ラーケンはかえる。ヘンリックはアンナのことが好きだし、嫉妬もすると言う。そしてアンナは妊娠3ヶ月であることを告白するが、数週間前に芝居のために堕ろしたと言う。ヘンリックは嘘の話に乗せられ、本音を言わされる。アンナの恋人で演出家志望のヨーハンが堕ろせと言ったらしい。アンナにはヘンリックしかいないと言い、ヘンリックもアンナしかいないと言うが、ヘンリックは身を引こうとする。背後にもう1人のアンナが見える。アンナに言い寄られ、彼女を抱き締め、食事の約束をし、これからの話もし、これから交わされるであろう会話を演じ合い、結局2人は別れるところまで想像する。アンナは去る。

 全編、台詞や独白のオンパレード。ベルイマンの映画でなければ、見なかったでしょう。ラーケンの話が途中から意味不明になるし、晩年の映画の悪い面が全て出ていると思います。撮影にスヴェン・ニクヴィストを使ってるのに、彼の技量を活かすところもなく、単調な画面が続きます。「ファニーとアレクサンドル」が映画として撮った最後の作品であり、評価も高いのですが、どうも雲行きが怪しくなってきました。年末にこの映画を見るので、もしかしたら途中から早回しで見ることになるかもしれません。
 とボロクソに書きましたが、信用ならんという方はぜひご自分の目で確かめてください。そしてここが面白かったというところがありましたら、是非教えていただきたいと思います。

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