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ロバート・アルトマン監督『ボウイ&キーチ』

2023-02-10 06:57:34 | 日記
 ロバート・アルトマン監督・共同脚本の1974年作品『ボウイ&キーチ』をDVDで再見しました。
 サイト「MOVIE WALKER PRESS」の「ストーリー」に一部加筆修正させていただくと、
「1930年のミシシッピー。不況を反映して街には失業者があふれ、世相は退廃していた。刑務所暮らしに耐えられなくなった3人の男、ボウイ・バウァーズ(キース・キャラダイン)、チェカマウ(ジョン・シャック)、テイダヴ(バート・レムゼン)がミシシッピーの刑務所から脱獄した。タクシーの運転手から車を奪い、森の中へ逃げ込んだものの捜査は厳しく、3人は再会の場所を約束してバラバラに逃亡することにした。
 ボウイは鉄道の下で一夜を明かし、翌日、チェカマウの親戚のガソリン・スタンドで3人は落ち合った。再び自由の身となった男たちはさすがにその喜びを隠せず、これからの銀行強盗の計画を嬉々として語り合った。
 3人の荒くれ男たちの面倒は、この家の娘キーチ(シェリー・デュヴァル)がみてくれた。やせて、うつろな眼をしていつもコーラばかり飲んでいる女の子だが、キーチは二言、三言、言葉を交わしただけで心を惹かれるものを感じた。
 数日後開始した銀行強盗は何なく成功し、3人は慎重を期して宿替えした。
 今度の落ち着き先は、テイダヴの弟の妻であるマティー(ルイーズ・フレッチャー)の家だった。ここに移ってからも銀行強盗で大儲けする彼らは新聞で騒がれているのを喜び合った。
 しかし活動拠点を一ヶ所に固定することがどんなに危険なことかを知っていた3人は、今度は一旦トリオを解散し、再会の日を決めてそれまでは別行動をとることにした。
 ボウイとチェカマウがそれぞれの行き先へ車を走らせている途中、ボウイは交通事故を起こし、怪我をしてしまった。チュカマウは最初に落ち合ったガソリン・スタンドにボウイを運び込み、姿をくらました。ボウイは薄暗い物置小屋の片隅の薄汚いベッドの上に傷ついた身を横たえた。
 翌朝、血まみれで眠っているボウイの顔を、キーチが自分のカーディガンを水に濡らしてそっと拭いた。このことがきっかけとなって2人はうちとけあい、その夜一夜を共にして愛情を確かめ合った。
 数日後、2人は人眼を忍ぶように人里離れた山小屋に移った。キーチは相変わらずコーラを飲み続けたが、生まれて初めて味わう幸福な家庭生活だった。だが、ボウイは再び仕事に出かけなければならない。
 約束の場所のテイダヴの家で、彼は姪と一緒に生活していて幸福そうだったし、酒ぐせの悪いチェカマウは例によってベロベロに酔っ払っていた。
 銀行強盗は何なく成功し、ボウイはキーチが待つ山小屋へと向かったが、その途中車のラジオで、警官隊と撃ちあってテイダヴが射殺されチェカマウが逮捕されたことを知った。
 身の危険を感じたボウイはキーチを連れて山小屋を去り、マティーが経営しているモーテルへしばらく身を蜜めることにした。そして妊娠しているキーチを残し、ボウイはチェカマウを助けるために収容所へと向かった。
 ボウイは大胆不敵な計画で署長を人質にチェカマウを助けだしたものの、興奮しきっているチェカマウは署長を射殺し、ボウイに当たりちらした。激怒したボウイはチェカマウを車から降ろし、そのままキーチが待つモーテルへと向かった。
 だがそこには、マティーの通報を受けた十数人の警官隊が待ち受け、ボウイがモーテルに入ると一斉射撃を開始した。その轟音は一帯に響き渡り、家は今にも崩壊してしまいそうな凄まじさだった。一瞬の出来事だった。キーチはそのとき、マティーの家でコーラを飲んでいたが、マティーに抱きすくめられ、ボウイの名前を叫ぶだけだった。」

鏡が印象的に使われ、ここでも記憶に残るズームアップのショットが存在していました。また車の映画でもありました。

ロバート・アルトマン監督『イメージズ』

2023-02-09 07:36:18 | 日記
 ロバート・アルトマン監督・共同製作・脚本、ジョン・ウィリアムズ音楽、ヴィルモス・ジグモンド撮影の1972年作品『イメージズ』をDVDで観ました。
 子供の本の作家のキャスリンは、自作の文章を読んでいます。そこへ見知らぬ女性から電話があり、キャスリンの夫のヒューが現在浮気していて、その場所と電話番号を言います。そこへヒューが現われ、キャスリンにキスしますが、目を開けるとそこにいたのはヒューではなく、ヒューの友人のマルセルだったのでえ、急に騒ぎ出し「怖い夢を見た」と言って、別荘に行きたいと言います。
 別荘に着き、ヒューが買い物に出ると、キャスリンの前に、3年前に飛行機事故で死んだ元恋人のルネが現われます。帰って来たヒューにはルネの姿は見えません。
 しばらくして、ヒューの友人のマルセルとその娘のスザンヌも二人を訪ねてきます。キャスリンが途中までやっていたジグソーパズルの続きをやるスザンヌ。その夜、キャスリンの前にマルセルが現われ、二人はことに及びます。
 翌日、ヒューは仕事で2,3日家を空けることになります。ルネはライフルに銃弾を装填し、それで自分を撃てと言い、キャスリンは、ルネの言うがままにルネを射殺します。
 森の中をさまよい走るキャスリン。滝のところまで来ると、そこには自分の分身がいました。「消えて!」と大声で叫ぶキャスリン。しかし分身は滝の音がうるさくて、彼女の言葉を理解できません。
 帰宅したキャスリンは、密かに包丁を背後に持ち、近づいてきたマルセルに切りつけ、殺します。2階から降りて来たスザンヌは、昨日の夕べから父親と一緒にいたと言います。
 車を運転するキャスリン。道路にはまた自分の分身が現われます。車に乗せろと言う分身に対し、それを拒否するキャスリン。彼女は車で分身を崖に追い詰めると、分身を車で突き落とし、分身を滝に落として殺します。
 キャスリンは以前見知らぬ女から教えてもらったヒューの浮気の現場を訪れます。そこでシャワーを浴びていると、殺したはずの自分の分身がまた現われます。キャスリンが殺したのは分身ではなく、ヒューでした。キャスリンはまた自分の本の文章を心の中で読んで、映画は終わります。

 アルトマンの映画で重要な役割を果たすガラス窓が冒頭のシーンから何回も現われ、ぶら下がって揺れるものも多く存在し、極端なズームアップもいくつか見られました。音楽は不安をかきたてるようなもので、スピルバーグの音楽とは全く別のものになっていました。

スティーヴン・スピルバーグ監督『未知との遭遇』

2023-02-08 07:14:39 | 日記
 スティーヴン・スピルバーグ監督・脚本、ジョン・ウィリアムズ音楽の1977年作品『未知との遭遇』をDVDで再見しました。
 サイト「映画ウォッチ」の「ネタバレあらすじ」に一部加筆修正させていただくと、
「舞台は1970年代。世界各地で不思議な現象が目撃されます。メキシコのソノラ砂漠には1945年に行方不明になった戦闘機が。モンゴルのゴビ砂漠には船が突然出現します。更にインディアナポリス航空管制センターには、未確認飛行物体の情報が寄せられました。調査チームのリーダークロード・ラコーム(フランソワ・トリュフォー)は、デヴィッド・ローリンら研究員と調査を続けます。その頃、インディアナ州マンシーに住む3歳のバリー・ガイラーは、ふと夜中に目を覚ましました。何かに誘われるように1人で外に出ていく姿を母ジリアンが目撃し、慌てて追いかけます。同じくインディアナ州で家族と団欒の時を過ごしていた電気技師ロイ・ニアリー(リチャード・ドレイファス)は、各地で発生している停電の報告を受け仕事に向かいました。ところが途中で謎の飛行物体に遭遇し、上空から眩しい光で照らされます。夜空に巨大な円盤の影を見たロイは車で追跡を始めます。上空を気にするあまり危うく道路を歩いていたバリーを轢きそうになりますが、間一髪でジリアンが助けました。バリーが「こっちへ来て!」と呼ぶと次々とUFOが飛来します。興奮したロイは家に帰って妻ロニー(テリー・ガー)や子ども達を叩き起しますが、ロニーは話を信じてくれませんでした。
 ラコーム達はインド北部ダラムサラで、大勢の人間が歌う5音から成る歌の調査を行っていました。「この歌はどこから来た?」と問うと、皆いっせいに空を指差します。ゴールドストーン電波望遠観測所で歌を詳しく調べた結果、どうやら音階言語のようで、それに対する返答が宇宙から送られています。返答はひたすら数字だけを繰り返していました。その数字が地球の経緯度だと気付いたラコーム達。地球儀で確認すると、ワイオミング州ムーアクロフトを示していました。その頃、ガイラー親子の元にUFOが出現します。ジリアンは必死にバリーを守ろうとしますが彼はUFOにさらわれてしまいます。アメリカ空軍はUFOの存在を全否定。しかしその裏では、政府がワイオミング州でUFOと交信するため準備を進めていました。
 ロイ達UFOを目撃した人間の頭には、謎の幻影が浮かぶようになっていました。彼らは皆一様に正体不明の岩山のイメージに捕らわれています。山のことが気になるあまり、ロイは日常生活にも支障を来たしていました。奇行を繰り返す彼を家族は拒絶し始めます。そしてある朝、ロイは岩山の模型を作ろうと突然家の中に土やレンガを放り込み始めました。我慢の限界に達したロニーは子ども達を連れて家を出ていきます。ロイは巨大な岩山の模型を完成させました。しかしこの山が何なのか、まだ答えは分かりません。その頃ワイオミング州ムーアクロフトでは、有毒ガスが流出し住民の避難が始まっていました。その様子をテレビ中継で見たロイは、模型そっくりの山が映っているのを目にします。ロイは求め続けた山、デビルズ・タワーに向けて車を発進させます。住民の避難で現地はパニック状態になっていました。そこでロイはジリアンと再会し、一緒にデビルズ・タワーを目指します。しかしすぐに捕まってしまい別々に尋問を受けることになりました。やって来たのはラコームとローニンです。彼らは様々な質問を矢継ぎ早に浴びせ、UFOと遭遇した経験があるか探りを入れてきます。ロイは思わず「いったいここで何が起きてるんだ!」と叫びました。
 無理やり避難用のヘリコプターに乗せられたロイは、そこで一緒にUFOを目撃した人達と再会します。ロイを含め12人がデビルズ・タワーへ導かれるように集まっていました。有毒ガスは秘密裏に事を進めたい政府の嘘だと気付いたロイとジリアンは、ヘリコプターから逃げ出し山へ入ります。険しい道を進んだ2人はついに政府の実験施設を発見しました。岩陰に隠れて様子を窺うロイ達。現れたUFOにサウンドを発信し、交信が開始されました。ある程度の交信が成功したことにラコーム達は喜びます。そこへ山の影から巨大な母船が姿を現しました。
 再び音階言語の交信を試みるラコーム達。母船からもサウンドが発信され、一つの音楽のように周辺に鳴り響きます。しばらくすると、母船からかつてUFOに連れ去られた人々が次々現れました。その中にバリーの姿もあります。ジリアンは駆け寄り、息子を強く抱きしめました。宇宙に惹かれたロイはUFOに乗り込むことを希望します。たくさんの宇宙人が現れ、ロイを囲みながら彼を母船へ招きます。UFOが地球から飛び立ち、この映画も終わりを迎えます。」

 山を登るシーンはもろ『北北西に進路を取れ』のパクリであり、音楽もバーナード・ハーマンを思わせる時がありました。

ヴィム・ヴェンダース監督『ベルリン 天使の詩』

2023-02-07 07:54:11 | 日記
ヴィム・ヴェンダース監督・共同製作・共同脚本の1987年作品『ベルリン 天使の詩』をDVDで再見しました。
 サイト「映画ウォッチ」の「ネタバレあらすじ」に一部加筆修正させていただくと、
「東西を壁に分断されたベルリンの街を、塔の上から天使ダミエル(ブルーノ・ガンツ)が見下ろしていた。彼ら天使は人間の心の声に耳を傾け、寄り添っていたが、目に映る世界はモノクロだった。
 ダミエルは街のあちこちを散策しながら、その日にあった出来事を親友のカシエルと情報交換するのを日課としていたが、霊としての永遠の存在に疑問を感じ、人間の持つ感覚に憧れていた。
 ある時、ダミエルはサーカスのテントを訪れると、中では団員のマリオンが空中ブランコの練習をしていた。ダミエルが彼女に見入っていると団長が現れ、サーカス団が破産したため、今夜のショーを最後に解散すると告げる。むなしさにかられ、不安や絶望、孤独な思いを心に浮かべて愛を求めるマリオンにダミエルは惹かれていく。
 ダミエルが見守る中、失敗するかもしれないという死への恐怖に打ち勝って最後の演技を成功させたマリオンは、ショーが終わるとひとりライブハウスへと向かう。彼女に寄り添っていたダミエルは込み合う会場の中で踊るマリオンの手に触れる。その夜、彼女の夢の中に天使の姿をしたダミアンが現われ、彼女は孤独な思いから解放される。
 街のコーヒースタンドでダミエルは俳優のピーター・フォークに出会う。見えないが存在を感じる、というピーターはダミアンに天使では経験できない、人間としての喜びを話して聞かせ、人間の世界へ来ることをすすめる。そして友達だという彼が差し出した手にダミエルも応え、2人は握手を交わす。
 翌日、カシエルとともに散策していたダミエルは、マリオンに恋していることを打ち明け、人間になる決意を告げる。正気を疑うカシエルが振り返ると、そこには天使ではつくはずのない足跡があり、気づくとダミエルはカシエルの腕の中で天使としての最期を迎えていた。
 空から落ちて来た天使の鎧が頭にぶつかって目を覚ましたダミエル。頭の痛みにふと手をやった彼は、手についた血の赤い色に初めて色彩のある世界を実感して感動する。ピーターに出会ったコーヒースタンドで初めてコーヒーを口にすると、彼に会いに撮影所へ向かう。ピーターと再会したダミエルは、ピーターも元天使だったことを知り、人間としての教えを請おうとするが、ピーターは自分で見つけるよう言い渡す。
 人間となった彼はなかなかマリオンを見つけ出すことができないでいたが、カシエルが近くにいることを感じている彼は絶対に出会えるという確信があると告げる。マリオンを探し、街をさまよっていたダミエルは、以前彼女が訪れたライブハウスで演奏していたロックバンドのポスターを目にし、ライブ会場に向かう。そこで吸い寄せられるようにダミエルに近づいたマリオンは、彼が夢に見た天使だと気づき、再会を果たした2人は運命に導かれるように結ばれる。
 マリオンと暮らし始め、帰る家を持ったダミエル。空中ブランコの練習をするマリオンを手伝う彼のそばには、今も2人を見守るカシエルの姿があった。」

 主人公が天使から人間に変わるのは、映画の冒頭のシーンだと記憶していましたが、実際は中盤すぎでした。ヴェンダースの代表作の一つと言えるでしょう。

ホン・サンス監督『気まぐれな唇』

2023-02-06 15:54:14 | 日記
 ホン・サンス監督・脚本の2002年作品『気まぐれな唇』をDVDで観ました。
 サイト「映画.com」の「ストーリー」の一部に加筆修正させていただくと、
「韓国ではそこそこ知られた俳優のギョンス(キム・サンギョン)は、出演した映画が興行的に失敗し、約束されていた次回作のチャンスを失ってしまう。
 彼は先輩から誘いを受け、ソウルからチュンチョンへ旅に出る。先輩はギョンスに美しいダンサーのミョンスク(イェ・ジウォン)を紹介し、3人で酒を飲むうち、ミョンスクはギョンスを誘惑。意気投合した2人は出来心でホテルに行ってしまうが、実は先輩はミョンスクに思いを寄せていたため、ギョンスと先輩の仲がギクシャクし始める。
 ギョンスは後味の悪い思い出を置き去りにするように、プサン行きの列車に乗り込む。車内で彼の隣に座ったソニョン(チュ・サンミ)という女が、ギョンスの顔を知っていたので何かと話しかけてくる。
 ギョンスはソニョンのあとを追い、キョンジュで途中下車し、家までつけていく。
 翌日、ギョンスはソニョンの家を訪ねた。ソニョンには大学教授の夫がいると分かるが、それでもギョンスは彼女を誘い続け、2人は関係を重ねていく。
 しかしそんなある日、占い師に運勢を見てもらったところ、ソニョンは夫の運勢が良いから大切にしなさいと言われ、ギョンスはいま運気がないと言われる。そのことで、2人は何となく別れてしまうのだった。」

 全体が7つの章立てになっていて、2つのベッドシーンを除けば、淡々とした静かな映画でした。