どこまでだって歩いていけるさ

2012年1月22日 それまでの日記を引き連れてOCN Cafeから移住。
新しい扉の向こうには何があるのだろうか。

最近の私の朝

2010年11月21日 | 日記
フルタイムの労働者の多くがそうだろうと思うが 家を出てから最初に乗る交通機関の時刻は大抵同じである

私の場合 駅まで徒歩二分ほどということもあって 毎日同じような時間に家を出る

一ヶ月ほど前だろうか 朝 家の門の鍵を閉めていたら 通りかかった女性に声をかけられた

我が家の前の道を これから私が向かうその方向からやってきたということは

それにこの奥にあるのは住宅以外にないのだし 普通に考えればご近所さんなのだろうということになる

家のそばの銭湯が廃業して その土地に5軒ばかり建ったのが数年前

私は彼らの誰一人も知らないのだが ゴミを捨てる時に出合ったならば 挨拶だけはしている

ところが その彼女はゴミ捨ての帰りだったわけでもなさそう


彼女が私に言ったこととは・・・ 

電車の中で 中年のおじさんに文句を言われちゃった 言われたことない? 

(生半可な私の回答に対して)そう? 私はしょっちゅうなの うるさいとか あっちへ行けなんて言われるのよ

悲しそうでもなく 怒りに満ちた顔でもなく 自虐的でもなく なんでだろうね~って感じで ちょっと笑顔で

見知らぬ中年女性が 唐突に声をかけたその内容がこれである

あっ これはやばい人かもと思った

でも そのやばさは どこか人間的な 暖かいやばさのようにも感じられた

そして そういうのはさほど嫌いじゃない


しじゅう書いていると思うが 朝の満員電車の中での本物のやばさといったらもう・・・

安っぽい気取りで身を固めた 極めて身勝手で そのくせ自分こそが正義だと信じているような奴

軽薄な神経質を洗練された都会的センスとはき違えているような 実はダサくて肝っ玉の小さい奴 

そんな怪物に毎日のように出くわしているのだから 仮にあの女性が少々おかしいとしても 私には正常範疇内だ


それから何度か 出勤の朝に彼女とすれ違っている

一体覚えているのかいないのか 私の顔を見て 今朝は寒いわね~ などとも

相手が誰であれ 声もかけたくないと思われるよりは 声をかけられるほうがおそらくはずっといいだろう

そう思って 少々ドキドキしながらも笑顔を返している最近の私の朝である
 
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東京文化財ウィークのデート②

2010年11月14日 | 日記
学芸員による解説には無料のせいだろうか 多くの参加者が集まり 結局二班に分けて実施することになった

それぞれに感想を言い合いながらの見学が終わったあと イッパイやることになった

なった というよりも 私の意向というべきか

私をもてなそうとして いくつか案を考えていてくださったようで 当然私は遠慮もなくイッパイを選んだのだ


公園では 多くの家族連れが 晩秋のまだ暖かい午後を楽しんでいる

彼女から まだ子供たちが小さかった頃の此処での思い出話などをききながら歩いていると

若かった彼女と家族の姿が 自然と目の前の人々と重なり 

日記以外にはほとんど知らない彼女の背景を(とはいえ これでわかることは多いのも事実だが)

ひとつひとつ見つけていくことに 新鮮な喜びを感じた


ざっくりと町を紹介してくれたあと おでんを出してくれる立ち飲み屋さんでイッパイと決めた

立ち飲みとはいっても店の奥に小部屋があるらしく そのこともちゃんと調べておいてくれたのだ

私よりも数歳年上の先輩であり そのバイタリティと学問に対する熱意は 尊敬に値する人ではあるが

さすがの彼女も地元の立ち飲み屋さんに入ったことはないようで 私もワクワクしながら店に入った

このおばさん達はなんだ?というような好奇の目を向ける 6人ほどの男性が立ち並ぶその後ろを通り抜けて

私達は小部屋に入った

2時間ほど あれやこれやととりとめのない話をした

ここで詳細を書くわけにはいかないが 私にとってとても素敵な話もあった

わたしは ひとつ またひとつと 背景を知る

私の背景のひとつやふたつも 伝えることができただろうか


刺激的で 暖かく 愉快な一日だった

感謝とまたの再会を!
 

* この出会いに関して彼女は日記にUPする予定であると告げ その文章に対する私の承諾も求めてくださった

私は本人の感じたまま 思ったままを書かれるのが一番だと思うので そのままにと答えた

一方私は ネットの常識からは外れているかもしれないが そういう意味から承諾を得ずに記載した

不都合並びにご迷惑があったら ご容赦あれ
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東京文化財ウィークのデート①

2010年11月14日 | 日記
先日 東京文化財ウィークのことについてちょっと触れたが 

この期間中に限って特別公開されたり 講座や催し物があったり あるいは 見学が無料になるものがあり

先週の日曜日は 以前から気になっていた場所へと出かけてきた


私の日記を見てくれた知り合いの方から連絡をいただき その場所を推理されたと(ビンゴだった!)

自分も行くつもりなので もし会えたならということで 互いにはっきりとした約束はせず 偶然に任せることとした


彼女とは 一度だけ1時間ほどだったかお会いしたことがある

その時は 友人が彼女と初めて会うというのに一人では恥ずかしいというので

私もお目にかかれる良い機会と思い お相伴にあずかったようなカタチだった

またいつかお会いしましょうと言って別れてから二年

こうして彼女から連絡していただいたことは とても嬉しいことだった

世間ではこういうのをオフ会と呼ぶらしいのだが その意味をよく知らないし 私はそういうものとも思ってはいない

僅かな方々ではあるけれど 日記を通して知った人たちは みな友人だと勝手に思っている私である


出かけたのは 東京は北区・王子の飛鳥山公園

そこにある渋沢(私にとっては澁澤なのだが)資料館とその敷地内にある二つの重文の建物が目的

彼の命日にちなんで 当日に限りこれが無料になるのだ

詳細は 検索すればいくらでも見つかるだろうと思うので省くことにする


お目当ての二つの建物は 12時半からの公開なので その前に資料館を見た

渋沢栄一のことは 澁澤龍彦(翻訳家・作家)を通して知ったようなもので

実業家としての彼についてそう深くは知らなかったし またそう興味も持てなかった

以前 深谷にある旧日本煉瓦製造まで出かけたときに 同じような澁澤関連の建築物二棟も見てきた

今回のものも含めて そのどれもが長寿の祝い年に それまで彼が関連してきた団体から贈られたものばかりだ

今でも建物自体への興味のほうが強いのだが 資料館で彼の業績に触れ 真の実業家の姿を見たような気がした

カネはあとからついてくるものであって 決して追うものではない

追えば逃げるのは 恋ばかりではないのだ

と 彼が言ったか言わないかは知らないが 資料館を出る時 私はそう感じた


二年前に一度お会いしているとはいえ なんとなく背格好は記憶にあるものの はっきりとは覚えていない

果たして 互いに相手がわかるだろうかと思いつつ 公開時間になったので晩香盧(ばんこうろ)へと向かった

10分ほどたってからか 入室してきた一人の女性が私を見て 笑いながら小さく手を振った

まるで 初めてのお見合いみたいだ

そうだ 彼女に違いないと思い 微笑み返した

返したが 確認したわけではない

粗忽者の私である

見知らぬ人にニコニコと笑いかけ いらぬ話でもしたならば その場を逃げ出すしかない

「ハルさんですよね」と 私は確認した
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新米を盛る 

2010年11月14日 | 日記
日頃が日頃の貧しい食生活なので その埋め合わせとばかりに 週末は料理をする

半分は お弁当のおかず作りということもあるのだが 好きな食事でのイッパイは休日ならではのものだ

昨日 買い物に出かけたら スルメ烏賊が一杯120円だった

半分をお刺身に 残りの半分は塩辛にした

以前から気になっていて それまでは手にとっては戻していた生イクラも初めて買ってみた

ぬるま湯の中で 胎盤?にしっかりとしがみついている卵の一粒一粒を 丁寧にほぐしとっていく

ザルにあけてから塩水で洗うと 奇麗なオレンジ色の卵たちが宝石のように輝きだすのだ

それで今朝は イクラ丼

なかなかお米が減らないので 新米になったのは一週間ほど前だった


叩き割る こともできずに 残されし 茶碗二つに 新米を盛る(粗忽)


茶碗を割ったからといって 亡き人への想いを簡単に断ち切れるものではない

そうするのだと言われても 父もせず 結局私もしなかった

一回に半合しか食べない私には 一合炊いて余った御飯を保存するのには便利な器だし

それに あまりにも多くのものが残りすぎていて 茶碗一個なんて屁でもない


さて 今日はできればもう一つ日記を書く予定でいる

お暇な方は また覗いてみてください
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捨てる「文化の日」

2010年11月03日 | 日記
このところ様変わりの激しい気候だったが 今日は文化の日にふさわしい?見事な晴天となった

東京文化財ウィークでもあるので 以前から幾つか見学しようと楽しみにしていたのだが

そこは粗忽者の上に 見切り発車の常習犯でもあって

とりあえず早起きをして朝食もとり 出かけるつもりでお風呂に入り 湯船に浸かりながら確認作業をしたところ

一番候補だった見学が今週末だったことに気がつき(今日でも見学できるのだが 当日は無料になるのだ)

湯船の中で 溺れそうになった(ブクブクブク・・・・)


天気は最高だし せっかく早起きをして洗濯まで済ませたのだから 他を見ようかとも考えた

だが 一度躓くと ロクなことにはならない

そうしたら 何となく部屋を片付けたくなった


私の机は 中学生の時から使っているものだが 今は物置と化している

何か作業をするときは 他のテーブルかPCのある机だが それだって半分は物が占領している

そうだ!今日は 文化の日じゃないか

文化的な生活をめざそう!と決めた

文化的な生活が何を意味するのかはわからないけれども 私なりの文化の香りってものはあるんだ(うん!)

それを取り戻そう(えっ?無かったんか?今まで)


子供の頃の私は 何もかもがきちんとしていた

性格だったのか 親の躾だったのか 自分で意識してそうしていたのか 今思うと よくはわからない

コットンのシャツをこよなく愛する私としては アイロンを当てないシャツは絶対に着ることができない

ゴミだしもきちんとやっている(当然だが 常識に則って)

ところが他の事は いつかやればいいかと 何もかもが放置になっている


昔 姉の机はいつもゴチャゴチャで 私が片付けていた

当時の私は片付け魔で 頼まれもしないのに片付けていたものだ

その姉がだ 

このところ A型気質を発揮して(眠れる獅子だったのか?) きっちりしていることといったら

血液型なんて 半分は理論的らしいが 半分はいい加減

だとしてもだ あの姉の変貌には感心する

眠れる獅子ならぬ 眠れる子豚だったのかもしれない(ちなみに 姉は子供の頃から肥えた子供だった)

家庭科や美術の提出もしなかったような姉だ(そんな恐ろしいことは 私にはとても出きなかった)

あの姉がカロリー計算をし 夜にはウォーキングをして血糖値を正常値にまで下げ

先生にも褒められるほどの成果をあげたという

そんな報告が 滅多に無い携帯メールにあった


絶対に 父の血だなと思った

AB型の私は なんだかいい加減だ

とことんいくまでは待って それからとことん片付ける 

それが最近の私になっている


あの重大な病気になってからの 幾つかの泣きたくなるような母からの手紙も再度目にした

理解には時間がかかる 親子でもだ

年代もあるだろう

私は 優しくない子供だったのだろうか 少なくともそれまでは

そんなつもりは全く無かったのに


机に敷いていたマットの下から 昔のお札も出てきた

リスのように?あちこちに隠す私だが 何時 何故 ここに置いたのかはすっかり忘れている

そういえば 私は両親にはちょっとした祝い事につけ(誕生日 母の日とか 盆暮れとか )金一封を渡していた

その袋のまま仕舞っておいた母が ある時それを出してきて あら こんなにあるわ~ なんて大笑い

親子だなあ~と思う


片付けには 私のきわめて個人的な物もあるが 家族としての記憶を呼び起こすものもあって それは悩みどころだ

それに触れるのが怖くて今まで手をつけなかった というのは半分はウソになるが

それでも わずか数年の出来事で そんなにすっきりと割り切れるものではない

捨てるにしても 捨てないにしても 全ては今の自分のエネルギー次第なのだろうと思う


捨てるのが癖になりそうだ

人生の最期には 多くのものを捨ててこざっぱりといきたいが おそらく本や思い出の品なんかは

やっぱり残してしまうのだろうとも思う

ともあれ 素敵な祝日だった
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