昨日から『プリズン・サークル』を読み始めた
私はごく若い時から 犯罪者が自分とは違う世界 無関係な世界 対岸にいる人のようには思えずにいる
自分を見つめればそれほど善人ではないと思えるからだ
犯罪を犯すこともなくここまで生きてこられたのは 運としか言いようがない
時代も政治も育った環境も 何もかもがたまたま運が良かっただけであり 私が丸々善人だったからではない
誰もが善人として一生を終えることもできるだろうが 誰でも悪人になる可能性も秘めている
善悪の判断と罪の問題は必ずしも同じではないだろうけれど 私はずっと人間というものを そういうものとして見てきている
著者はドキュメンタリー映画監督であり 確か 本よりも映像のほうが先だったかと思う
犯罪を犯してしまった人たちが人と対話をするプログラムの中で 実はそれが自分を見つめ直すことにつながり 再生へと向かう(ことを目的にしている) その過程を描いた作品らしい
このプログラムを取り入れている刑務所はわずかであり 誰にでも必ず成果は現れるというものでもないだろうが 刑務所の外にいる人間にとっても大事なことを教えてくれるのではないかと思う
今日はブックオフを覗いてみた
お風呂本はまだあるのだが 書店と違っていつも読みたいと思う本が並んでいるとは限らないので 時々寄ってみることにしている
そろそろヴェネツィアの話も終わる
著者曰く 訪ねて魅力的だった場所は沢山あったが ここヴェネツィアは一生をかけても知りつくせないと思うような場所だったという
そして・・・
―それは書店や図書館を出る時の気持ちとよく似ている。
〈生きているあいだに、このうちの何冊を読めるだろう〉
読書に冊数の多少は関係ない、と自分に言い聞かせつつも焦る。―
と続く文章を見た時に ああ 同じことを思う人がいるのだと思ってうれしくなった
冒険はまだまだ続く
これを楽しみと思うべきなのだろう