どこまでだったか そう 彦根城見学に出たところまでだった
城郭ファンというのがいるそうだ
俳優や落語家にも そんな人が熱く語っているのをTVで見たことがある
私は わからない
わからないながらも とにかく目の前にあるのだから(といっても徒歩15分か)見ることにした
彦根城は小さかった
もしかしたら 私の見ているものは本丸ではないのでは と思ったほどだ
一体 城とはなんなのか 作った意味がわからんと思いながら 天守の階段を上がる
殿を守る最終拠点なんだろうが 攻撃は最大の防御なり であるならばだ
立て篭もるような事態になったなら そらもう 負けなんじゃないの?なんて思ったりしながら
階段は 一段が狭くて高く しかも急勾配だ
何が起こっても駆け上がるのは絶対に無理
ステンレスの手摺が設けられていたが それを掴まらなければ 怖くて登れたものではない
猛暑の中 風通しも悪く その手摺が人々の汗で濡れている
うっかりすると 持った手が滑る
真夏の鳥取砂丘で こんな時に来ようと考えた自分が愚かだったと悟ったが
城も 絶対に夏に行くところでは無いと思った
城にはそれなりの用途というものがあるが ここは権威の象徴というか
城そのものよりも それを中心とした城下町を見るほうが よほど面白い
城は やっぱりわからんて^^
そう それに 此処でお気に入りだったタオルハンカチを紛失した
台風の影響か 雲行きが怪しくなり始めたが この先に訪れたい場所があった
玄宮園という回遊式庭園を見始めた頃 雨が降り始めたので そこそこに退散して 先を急ぐ事にした
そこから更に徒歩で15分
城から去るにつれて 雨は次第に激しくなり しかも歩く人も見当たらなくなっていく
観光マップを片手に ひたすら歩く
ハンカチを失くしたので 頭に巻いていたバンダナで汗を拭く
傘は 昨年の秋田で雨に降られた時に買った500円のへなちょこ折り畳みだ
ズタズタでヘロヘロの格好で ようやく滋賀大学に着いた
と 素敵なものが目に飛び込んできた
興奮した
この存在は知らなかったからだ
知り尽くして その上でそれを目の前にして立つというのは 勿論喜びではある
だが 何も知らずに遭遇する喜びは 格別なものがある
見切り発車するのは 確かに私のいい加減さからくるものではあるが 一つにはこの感動に出会いたいからでもある
多くはハズレなのだが だからこそ こんな時は飛び上がるほど嬉しいのだ
守衛の人に見学を断ってから(おそらくかなりの形相だっただろうと思う) 早速拝見する
旧彦根高等商業学校(滋賀大学経済学部の前身)講堂
銅板葺のドーム型小塔が 実にイカしてる
正面の顔も良い
その妻面の丸窓が 換気用ではあるのだが 実に奇麗だ
その奥にこそ 私が見たかったヴォーリズの陵水会館なるものがあるのだが そのことをしばし忘れるほ見入った
陵水会館は同窓会館として 昭和13年に建てられたものだ
内部の改装は行われているが 外観は当時の原型のままだという
入り口のガラスの小窓をあけて 事務の女性に見学を依頼する
各部屋には入れないということだったが 快く許可してくれた
当時の階段の一部が 展示物のようにして残されていた
内部で感激するようなものには出会わなかったが お礼を述べて帰ろうとしたら その女性がなにやら差し出して
随分前に作ったもので もうこれしか残っていないのだけれどといって 講堂と会館の資料のコピーを下さった
何しろ こちらは猛暑の上の雨にたたられ 汗だくの髪を振り乱し ヘロヘロになったいいトシの女性だ
哀れに思ったのか 熱心だと思ったのか・・・
喜んで頂いた
(あとでホテルに戻ってからそれを見ると かのヘレン・ケラーもこの講堂で講演をしたとの新聞記事が載っていた)
帰りの30分の道程は幾分知った道でもあるので いい加減止まない雨にも負けず ズンズン歩いた
ホテルに戻り 敦賀名産小牧のかまぼこをかじりつつビールを飲みながら 明日の作戦を練る
迷っていた醒ヶ井にやっぱり行こうと決めて(これで結局心に描いていた土地は全て見たことになる)
長かった一日にピリオドを打った
城郭ファンというのがいるそうだ
俳優や落語家にも そんな人が熱く語っているのをTVで見たことがある
私は わからない
わからないながらも とにかく目の前にあるのだから(といっても徒歩15分か)見ることにした
彦根城は小さかった
もしかしたら 私の見ているものは本丸ではないのでは と思ったほどだ
一体 城とはなんなのか 作った意味がわからんと思いながら 天守の階段を上がる
殿を守る最終拠点なんだろうが 攻撃は最大の防御なり であるならばだ
立て篭もるような事態になったなら そらもう 負けなんじゃないの?なんて思ったりしながら
階段は 一段が狭くて高く しかも急勾配だ
何が起こっても駆け上がるのは絶対に無理
ステンレスの手摺が設けられていたが それを掴まらなければ 怖くて登れたものではない
猛暑の中 風通しも悪く その手摺が人々の汗で濡れている
うっかりすると 持った手が滑る
真夏の鳥取砂丘で こんな時に来ようと考えた自分が愚かだったと悟ったが
城も 絶対に夏に行くところでは無いと思った
城にはそれなりの用途というものがあるが ここは権威の象徴というか
城そのものよりも それを中心とした城下町を見るほうが よほど面白い
城は やっぱりわからんて^^
そう それに 此処でお気に入りだったタオルハンカチを紛失した
台風の影響か 雲行きが怪しくなり始めたが この先に訪れたい場所があった
玄宮園という回遊式庭園を見始めた頃 雨が降り始めたので そこそこに退散して 先を急ぐ事にした
そこから更に徒歩で15分
城から去るにつれて 雨は次第に激しくなり しかも歩く人も見当たらなくなっていく
観光マップを片手に ひたすら歩く
ハンカチを失くしたので 頭に巻いていたバンダナで汗を拭く
傘は 昨年の秋田で雨に降られた時に買った500円のへなちょこ折り畳みだ
ズタズタでヘロヘロの格好で ようやく滋賀大学に着いた
と 素敵なものが目に飛び込んできた
興奮した
この存在は知らなかったからだ
知り尽くして その上でそれを目の前にして立つというのは 勿論喜びではある
だが 何も知らずに遭遇する喜びは 格別なものがある
見切り発車するのは 確かに私のいい加減さからくるものではあるが 一つにはこの感動に出会いたいからでもある
多くはハズレなのだが だからこそ こんな時は飛び上がるほど嬉しいのだ
守衛の人に見学を断ってから(おそらくかなりの形相だっただろうと思う) 早速拝見する
旧彦根高等商業学校(滋賀大学経済学部の前身)講堂
銅板葺のドーム型小塔が 実にイカしてる
正面の顔も良い
その妻面の丸窓が 換気用ではあるのだが 実に奇麗だ
その奥にこそ 私が見たかったヴォーリズの陵水会館なるものがあるのだが そのことをしばし忘れるほ見入った
陵水会館は同窓会館として 昭和13年に建てられたものだ
内部の改装は行われているが 外観は当時の原型のままだという
入り口のガラスの小窓をあけて 事務の女性に見学を依頼する
各部屋には入れないということだったが 快く許可してくれた
当時の階段の一部が 展示物のようにして残されていた
内部で感激するようなものには出会わなかったが お礼を述べて帰ろうとしたら その女性がなにやら差し出して
随分前に作ったもので もうこれしか残っていないのだけれどといって 講堂と会館の資料のコピーを下さった
何しろ こちらは猛暑の上の雨にたたられ 汗だくの髪を振り乱し ヘロヘロになったいいトシの女性だ
哀れに思ったのか 熱心だと思ったのか・・・
喜んで頂いた
(あとでホテルに戻ってからそれを見ると かのヘレン・ケラーもこの講堂で講演をしたとの新聞記事が載っていた)
帰りの30分の道程は幾分知った道でもあるので いい加減止まない雨にも負けず ズンズン歩いた
ホテルに戻り 敦賀名産小牧のかまぼこをかじりつつビールを飲みながら 明日の作戦を練る
迷っていた醒ヶ井にやっぱり行こうと決めて(これで結局心に描いていた土地は全て見たことになる)
長かった一日にピリオドを打った