買い物に出る予定だったが 朝からの風が昨日よりも強くなり これで怪我でもしたらばからしいと家から出るのをやめる
何しろ家にいてもビュービューゴウゴウと音が聞こえる
春は風の季節ではあるけれど それにしてもなかなかだ
外に出ないとなったので 昨日気になった「能」について少し調べてみた
YouTubeには能楽堂が作った初心者のための解説動画があり それがとてもわかりやすくて こんな時にはインターネットのありがたさを感じる
能楽というのが「能」と「狂言」を意味すること
能とはそもそも鎮魂の芸術だと知って そうか なんとなく雨月物語の雰囲気を連想していたけれど そのせいかとすごく納得
およそ人の負の感情 嫉妬だとか恨みだとか懺悔であったり後悔であったり できればそんな感情は抱くことなく一生を終えたいが 人間の悲しい性というか 避けて通れる人なんかいないだろう
どのような話があるのかはまだ知らないけれど きっと誰にでもひとつは感情移入できる話があるのではないかと思う
そうしてその上に演者の芸あり
何かの折に能舞台を映像や画像で見たことはあったが 背面に描かれている木は松と決まっていることも知らなかった
確かに松ばかりだとは思っていたが 鏡板に松が描かれるのには意味があったのだ
本来は野外で演じられるものだったわけで 舞台の向こうに松があり それに向かって演じていることになるから 描かれている松は鏡にうつっている松と考える
それで鏡板というわけ
そして 松は常にあおあおとした緑を絶やすことが無いということから 依り代と考えられているということ
舞台にわずかながらの傾斜がついていることも 正方形の舞台で演じる時に奥行き感を見せるためと知って ほう~と感心
実際に公演を見て面白いと思うかどうかは 正直まだよくわからない
ほかにも伝統芸能ともいうべき 歌舞伎や神楽 浄瑠璃(文楽)など色々あるが 本来は難しいものなんかではなく 見て楽しむものだったはずなのだけれどね