宮中で田植えが行われたのは5月14日であった。天皇ご自身が長靴を穿き、種もみから育てた苗、うるち米、もち米20株を手ずから植える様子がユーチューブに載っている。住吉大社のお田植神事は6月14日だから、田植えにも時代や地方によってその時期はひらきがある。住吉の神事は、夏の到来を告げるもので、神功皇后が長門の国から植女を呼んで神社の神殿に稲を植えさせたという伝承がある。田植えは、古い時代から行われ、その年の豊作を祈るのがこの神事である。
街中の田にも苗が植えられると、やはり夏を感じる。水をはった田には、カエルの合唱が始まり、カッコウの鳴き声も聞こえてくる。気温の急変で、崩し勝ちであった体調も、ここへきて安定してきた。日差しのなか、いい汗をかきながら歩くと気分は爽快だ。気になるのは蚊やブトなどの虫。昨日のハッカ油を買って、約200㏄の虫よけスプレーを作った。ドラッグストアで20㎎のハッカ油を20滴、ネットで取り寄せたティーツリー10滴を20mg.ほどのエタノールに落としよく振ってから水を容器いっぱいに入れると完成。爽快なハッカスプレーの完成だ。
ハッカ油は昔の記憶にある。戦後間もない昭和25年ごろだったろうか。酪農家でジャガイモや小豆、小麦、ビートなど作っていたが、兄の発案で、ハッカを植え油をとることを考え、搾油機などの置く工場を作る投資をして、この事業が始まった。今でもハッカ油が、ドラッグで売っているぐらいだから、決して荒唐無稽の計画ではなかったが、時代が早すぎた。ハッカ油より、先ず腹を満たす食料が求められる時代。搾油した製品の売れ行きは思わしくなく、数年で廃業となった。
ハッカ油とアロマのミントオイルは、その製造法が違う。ハッカ油には、虫よけが主な用法で、香りを楽しんだり、清涼感をもたらすには、ペパーミントを用いたい。