常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

カシス

2024年05月21日 | 日記
業スーのジャム売り場にブルーベリーと並んでカシスのジャムが売られている。まだ試したことはないが、しばらく前、尾花沢の畑の隅に珍しい実をつけた小さな木があるので聞いたところカシスだという。ブルーベリーのように美味ではないが、カシスだという。ものの本によれば、日本にある黒スグリと同じ種らしい。スグリは北海道ではグスベリと呼んでいた。家のそばのがけ地に自生していたので、夏過ぎに熟した実を食べるのを楽しみにしていた。

フランスではこの実の汁を使って作ったリキュール(クレーム・ド・カシス)を白ワインやシャンパンと合わせたもをキールと呼び、アペリティフ、つまり食前酒として珍重されている。玉村豊男はフランスでこの苗を買い、飛行機で輸入したが、空港の検疫で1年間預け、畑で病気でないか確認して受けったという話だ。尾花沢のカシスはそんな輸入種の後裔なのだろう。

我が家のベランダではブルーベリーの木を数年前に植えたが、花は咲くが実はごく少量しかつけない。大半が落下して、残ったものも熟すことはない。木は枝をのばして、ベランダを狭くしている。メス木とオス木の2本がなければ、実がつかないらしい。これ以上待ってもダメなときは、切り捨てるよりないかもしれない。

朝、曇り空のもとで少し歩くと、ジャーマンアイリス、シャクヤク、テッセン、バラなど初夏の花が美しく咲いていた。つくづく、美しい花に会えるのは一時である。一期一会とはよく言ったものだ。一日見過ごすと、美しい花はもうなくなっている。毎年咲くものと思うのも間違いだ。花も生き物。手入れする人がいなくなれば、たちまち荒廃してしまう。
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