烏丸通と三条通の交差点を西に少し進むと、古い洋館「文椿ビルヂング」が見えてきます。
大正9年に建てられたという貿易会社の社屋だった木造の洋館で、その後、繊維問屋が使い、終戦直後は、アメリカの文化施設に。そして、それから呉服商社だった建物は、2004年からファッションやコスメショップ、ヘアサロン、レストランなどが入った商業施設となりました。
「このビル、前から気になってたのーどんなお店があるのかなぁー」と、ミモロは、ある日、出掛けることに。
ビルは、入口からレトロな雰囲気。「町家だけなく、こういう洋館も京都の町には、いろいろあるよねー」と。
明治、大正、昭和初期の歴史ある洋館が、京都には本当に多く残っています。それを見て歩くのも、京都の町の楽しみ。
さて、ミモロが、その日、立ち寄ったお店のひとつに、「椿ラボ京都」があります。
「わーすてきなお花の柄の布でできたものが、いろいろあるよー」と、目をキラキラさせながらお店の中へ。
壁には、布製のバッグがずらり。その前には、クッションなどが並びます。
「なんかアジアとヨーロッパが、融合した感じのデザイン…」とミモロ。朝露を含んだ花園を連想させ、芳しい香りが漂うような心地にさせる花柄です。
ここは、ファブリックデザイナーのkohaさんのお店。店内の布は、すべてオリジナルデザインです。
京都出身のkohaさんは、美術大学卒業後、グラフィックデザイナーなどを経て、オリジナルのファブリックを発表。2007年に、このお店をオープンしたそう。
上質のコットン素材にプリントされた布は、さまざまな品々へ、その世界を広げます。
「わーステキな傘…」。京都の傘職人さんが手掛けた晴雨兼用の傘は、長い傘や折りたたみの傘などが揃っていて、どれもとてもおしゃれ。
「なかなか素敵なデザインの傘ってないんだよねー。これなら雨の日も楽しいね」とミモロ。
そう、実は、なかなか気に入った傘に出会わないのです。特に日傘…。確かに紫外線予防という機能性を重視すると、黒っぽい色やシルバーのものに。また、パラソルというイメージから、和装に合うような白っぽい無地のものなどが多いよう。また、かさ張る感じの傘も、バッグの中で場所を取り、持ちにくい気がします。
こちらの折りたたみの傘は、コンパクトで、見た目より軽量なのも魅力です。(傘16800円)
「これ、すごく履きやすいよー」
ミモロが次に注目したのは、下駄。自然の木(静岡産のヒノキなど)を、足に馴染みやすいように削った、左右がある下駄。履きやすい下駄で定評のある静岡の「げたのみずとり」とのコラボで実現したもので、職人さんが手づくり。鼻緒に、ここのファブリックを使用しています。
ともかく足へのフィット感が抜群。疲れない下駄で、血行が促進され、気持ちがリラックスしてきます。
鼻緒部分には、クッション素材がはいっていて、指の当たりもやさしく、鼻緒ずれに苦しむこともありません。
「これなら、ずっと履いていられる…祇園祭に履いて行こうかなー」とミモロ。浴衣にも洋服にもマッチする感じ。
(下駄10290円)
「ねぇ、これもステキ…」ミモロが、見ているのは、靴のインソール(1890円)。
「脱いだ時、おしゃれな感じに…和服の裏地の感覚ですねー」とkohaさん。見えないところに凝る…これぞ、京都のおしゃれ。
ここにあるのは、洗練された大人の花柄…エレガントな大人の女性をイメージさせる花柄です。
布の購入も可能で、ブラウスやワンピースなどを作る人も多いそう。
「この花柄のワンピース着たいなぁー」と、密かに夢見るミモロです。
*「椿ラボ京都」京都市中京区三条通烏丸西ル御倉町79 文椿ビルヂング1階 075-231-5858 11:00~20:00 火曜休み ウェブショップもあります。
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