ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

今年10月から公開。重要文化財の「旧三井家下鴨別邸」。三井家が集った休憩所

2016-11-13 | 歴史・史跡

「下鴨神社」の南側、「京都家庭裁判所」のそばにある「旧三井家下鴨別邸」は、今年10月から一般公開されています。「一度、行かなくちゃ~」とご近所に住むミモロは、ある日出かけました。
 
「さすが三井家、広い別邸・・・」と案内図を見て驚きます。

ここは、三井家11家の共有の別邸として、総領家の三井北家の10代三井八郎右衛門高棟(たかみね)によって建設されました。
そもそもこの別邸は、三井家が崇敬する「木嶋神社(蚕の社)」を勧請した「顕名霊社」を祀るために、明治31年に下鴨神社の南側の土地6000坪を購入。そこにお詣りするための休憩所として大正14年に作られたのです。母屋となる建物は、木屋町にあった別邸のものを移築し、その後、増築などがされています。

戦後、財閥解体により、この下鴨の土地は、国有化され、祀られた神社は、さまざまな地に移されながら、平成6年に東京の向島にある三井家の守護社「三囲神社」に落ち着かれました。

昭和26年からこの下鴨の別邸は、平成19年まで、京都家庭裁判所の所長宿舎として使用されていました。しかし、歴史的価値が高いことから、平成23年に重要文化財に指定。その後、修復などが行われ、今年10月から一般公開されることに。


ちなみに、「あさが来た」のモデルとなった広岡浅子は、三井家11家のひとつ、「出水三井」と呼ばれた後の「小石川三井家」です。
「あさちゃんも、ここに来たことあるのかな?」
昔のちょっとゆがんがガラス窓から庭を眺めながら思うミモロです。

さらにちなみに、総領家の三井高棟の妻は、広岡浅子が、大阪の豪農の娘さんを自分の養女にして、嫁がせました。
つまり広岡浅子と高棟は、親しい関係だったことが伺えます。もしかしから、ここにも来ているかもしれませんね。

ミモロは、広い別邸の中を見て回ります。
  
広い座敷を廊下が廻ります。
「ここにもお玄関あるんだ~」
 

建物は3階建て。階段も2つあります。
  
3階は、望楼。鴨川や東山など周囲の景色を一望するための場所。
「きっと五山の送り火をみんなで楽しんだんじゃないの~。いいなぁ~」とミモロ。

ちなみに。11月19日~12月4日は、通常非公開の2階、3階が特別公開されます。

「でも、すごく広いから、ここに住んだ家庭裁判所の所長さんもお掃除大変そう。それに広すぎて住みにくかったんじゃないの。冬は寒そうだよね~。お風呂も追い炊きついてないし~」とミモロ。

確かに、お風呂は、洗い場が広く、夏はいいけど、冬は寒そう。「思ったより湯船小さいね~」
 
「たくさんお湯沸かすの大変だったのかもね~」と勝手に想像するミモロ。
洗面所もレトロな雰囲気。「お湯出るのかな~」と、機能の方が気になるミモロです。

長い廊下をトコトコと。

「お茶室もある~」
現在、茶室は、一般の人がお茶会に借りることができます。

明治、大正期の建築は、見ごたえがあります。
 

「ホントに広いお家~」

「ちょっとひと休みしよう…」


「ここから、みんなお庭眺めたのかな~」


ミモロ、そろそろお庭に行きましょ。「は~い」広いお庭の散策に出発です。

*「旧三井家下鴨別邸」京都市左京区下鴨宮河町58-2 075-366-4321 受付時間:9:00~16:30 水曜休館 入館料410円

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