「東山エリアの桜ももうすぐだよね~」と、京都東山岡崎エリアにお散歩に行ったミモロ。
琵琶湖疏水から流れ、祇園を経て、鴨川に注ぐ白川沿いを歩きます。
白川沿いには、柳が新芽をふいて、細い枝が、春風にそよぐ、春らしい風情が…

青蓮院の桜も満開になっています。「キレイ~」そう、春は、京都のどこを歩いても、桜に出会えるほど、桜の多さを実感する季節です。

そう、ミモロは、自分が小さいせいか、小さくても頑張ってさいている桜も見逃しません。
さて、桜の名所として多くの観光客が訪れる東山岡崎エリア。琵琶湖疏水沿い、岡崎公園、平安神宮など、町中が桜色に染まります。「でも、まだちょっと掛かるかも…来週がすごいんじゃないの?」と予想するミモロです。
そんな岡崎エリアの中心にある「京都伝統産業ふれあい館」では、3月31日まで「春の職人実演まつり」が行われています。

ミモロは、許可を頂いて撮影させてもらいました。
京都の伝統産業と言われるさまざまなものが、一堂に揃っている「ふれあい館」。この時期は、実演する職人さんの数も多く、いつもは工房で作業する姿を間近で見学できます。
「あそこ何してるんだろ?」と興味を抱いたのは…京人形髪付師の井上正行さんのところです。


作業に集中している職人さんの作業の間合いを見て、声を掛けるミモロです。
「作業、お邪魔しちゃ申し訳ないものね~」と、なかなか気づかいも…さすが、何度も職人さんの工房を訪れているミモロです。
この「ふれあい館」で実演している職人さんは、みんなすごくフレンドリー。伝統工芸の説明なども作業の手を止めてしてくださいます。「だから、話しかけてもいいんだよね~」とミモロは、わからないことなどを質問します。
「あの~髪付師ってどういうお仕事なんですか?」とミモロ。「それはね、人形の髪の部分を作る仕事ですよ」と井上さん。京都は、友禅、西陣織、漆器などいろいろな伝統工芸は、昔からそれぞれの部分を専門に担当する職人さんの分業制になっています。京人形もそのひとつで、顔をつくる人、衣装を作る人、組み立てる人など、一体の人形は、さまざまな職人さんの手を経て、それぞれの技術を集約した形で完成に至ります。
髪付師は、京人形の髪を頭に設置し、それを人形に合うように結い上げる仕事です。
黒く細い絹糸を束ね、そこに糊を付けて、人形の頭に接着します。


雛人形など小さな人形には、細い絹糸を使います。「人毛を使うのは、市松人形のように大きなものですが、今は、ほとんど人毛は使われていません」と井上さん。ウィッグなどに使われる人毛の多くは、中国などのもの。小さな人形に使うには、人毛は太く、また癖があるのだそう。
「あ、前髪立ってる~。頭の中心は、落ち武者みたい…変なの~」と失礼なミモロ。

それを人形の顔立ちなどにマッチさせるように結い上げるのが、髪付師の技。

「あの~お雛様でもお顔によって、髪の結い上げ方違うんですか?」とミモロ。
「そうですね~。基本的には形は同じですが、やはりお顔立ちによって、脇の張り方などに違いがありますね~」と。その加減は、職人さんの経験と技による、微妙な違いなのです。
落ち武者のように髪がなかった部分には、黒い枕をのせて、それに合わせて髪は結われます。

「はい、これが完成品」

「最近は、小さな髪飾りを作ってくれる職人さんが少ないんです。人形の髪飾りだけでは、生活ができませんから…なにかほかの作業の合間に作ってもらうことになるんで~」と。
京人形に限らず、日本人形の需要のほとんどは、雛人形です。昔は、家にガラスの人形ケースがあって、そこに藤娘などの人形が飾れていたのを覚えている方も多いのでは…。「フランス人形もあったよね~」とミモロ。そう、結婚のお祝いなどに、人形が贈られることもありました。「昭和だよね~」とミモロ。そう、昭和です。

今は、ガラスケースで人形が飾られている家は、ほとんどないと言えます。たぶん外国の方が、残っているのでは?親日家の家や日本料理店で見たことがあります。日本人形は、外国人のお土産にともいわれますが、今、お土産の多くは、スーツケースなどに入る持ち運びしやすいものが主流。「人形って持って行くのにかさばるもんね~」と思うミモロです。
日本人形業界を支えているのは、雛人形。「あの~三人官女や五人囃子、右大臣・左大臣なんかの髪も結うんですか?」とミモロ。「う~ほとんどは、内裏びなの2体ですね~。まぁ三人官女は時々・・・他は、注文はめったにないですね~」と。15人一揃いの雛人形は、今やめったに注文がないそう。「そうだよね~飾るスペースお家にないし~。出したり、お片付けするの大変だもんね~」と、雛飾りのお手伝いの経験があるミモロは、その大変さ実感しています。
「ありがとうございました~見学させていただいて~」とお礼を言って、次の場所へ。
「わ~キラキラしてる~」と、光物が好きなミモロが立ち止まったのは、箔押しの職人さん岡田義雄さんのところです。



金箔を仏具や祭具などに漆を使って貼ってい行く箔押し師さん。現在、その仕事の多くは、仏具や祭具、また建築物の錺の修復などが占めているそう。「全国から依頼があるんですよ~」と。さすが京都・・・優れた腕の職人さんのところにさまざまな仕事が依頼されます。

「あの~余った金箔捨てちゃうんですか?」

仏壇などに多く施される金箔の技。

京都の伝統工芸の職人さんにお話を伺うのは、ミモロにとって楽しい時間・・・。
ぜひ、桜を見に来た折は、「ふれあい館」にお立ちよりを…。
京都らしさを感じる素敵な時間になるはずです…。
ブログを見たら、金魚をクリックしてね よろしく~ミモロより

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