友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

予想していたことが起きた時は悲劇だ

2010年07月16日 22時48分37秒 | Weblog
 予期しないことが起こればパニックになる。岐阜県可児市で洪水に見舞われた人たちも何が起きたのかと驚いたことだろう。確かに強く雨が降っていた。前の車両に続いて車を運転していたのに、突然に事態は一変した。車はどっと溢れてきた水にたちまち包まれ、慌てて外に出ることができたけれど、もうその時は何も掴まるものがなかった。あっという間に車は浮き上がり、水田へ流されてしまった。家の中にいた人も、一瞬のうちに土砂が流れ込んできて、どうすることもできなかった。

 予期しない出来事に対して、冷静に判断できるようにと、人々はあらかじめ予想を立てて訓練を行なう。それでも実際に直面すると、なかなか正確な判断は難しいようだ。参院選挙での敗北を民主党も予想はしていただろう。そのための対策や配置も行なっていたはずだ。けれども予想をはるかに超えてしまうと、冷静な判断ができなくなってしまう人がいる。組織のトップあるいは上層部にいる人は、予期しない事態が生まれた時に、的確な判断が下せる人でなくてはならない。民主党を見ていると以外に人材不足なのだなと思う。

 自民党で参院選挙に当選してきた人は、「自民党を変えなきゃいかん」とか「昔のままの自民党でいい訳がない」と、選挙中はあからさまに自民党批判していた。小泉純一郎さんが「自民党をぶっ壊す」と発言して多くの支持を得たように、金にまみれた自民党ではダメだというのが国民の思いだ。だからこそ、民主党の小沢一郎さんが後援会の金の問題で「悪いことは一切していない」と言った時、やっぱり民主党も自民党と同じかと思ったのだ。そのことを何も明らかにしない民主党に嫌気が差したから、今回の選挙で民主党に票を入れるのをやめた。

 予想もしなかったことが起きた時、人はパニックになるが、予想していたことが起きた時は情けないくらいな悲劇だと思う。そんな予感はあった。なぜか分からないけれど、そんなことが起きそうな気がしていた。その時になると、やはり気負いすぎていたのか、予想していた事態が生まれてしまった。自分でもそんな不安が前の日からあったので、万全を期して望んだつもりでいた。けれども、こんな風に気負いすぎた時は以外にダメなものだと、これまでの経験からわかっていたはずなのに、またやってしまった。

 幸いなことは、「馬鹿ね!何にやっているの!」と言われなかったことだ。「いろんな時があるのよね」と優しく諭すように言われて、自分の失敗が非難されずにすんだ時、これほどの救いはないと思う。準備が足りなくて失敗したならばそれは自業自得というものだが、いろいろ手を尽くした、むしろ手を尽くし過ぎたことが結果的には失敗を生んだのかもしれない。それを分かって、「焦ることはない」と慰めてくれるくらい優しいことはない。

 人生は面白い。明日は今日よりももっといいと考えるなら、これからも捨てたものではない。今日よりも明日はさらに素敵な一日になるだろう。
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