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友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

とりあえずでいいじゃーないか

2017年03月18日 17時38分18秒 | Weblog

 「とりあえず『大学進学』が生む3つの社会的罪」という文章に出会った。その罪は、1)家庭から豊かさを奪う 2)少子化 3)若者の力を削ぐというものだった。この筆者がどういう立場の人なのか知らないが、「とりあえず大学進学」を「罪」と弾劾しなければならないのか、私には分からない。

 1度だけ大学の教壇に立ったが、確かに彼らは「何のために大学に通っている」のか、明確ではないように見えた。でもそれは、50年以上前の私も同じだった。高校卒業の直前に父親を亡くし、大学に行く必要が亡くなったと私は思った。兄から「入学金は出してやるから大学に行け」と言われて受験したが、明確な目的は「大学に行く」とこと以外になかった。

 現在、大学に進むことは大きな負担を家庭が背負い込むことになる。家庭にとっては確かに「豊かさを奪う」ことかも知れない。それでも親が行かせてやりたいのであれば「豊かさを奪う」と弾劾することではない気がする。大学に進学することで、卒業という資格だけでなく、もっと豊かなもっと大きな「何か」を得るかも知れない。単に知識や資格だけでなく、友だちや先生や人の出会いがあるかも知れない。

 大学に進学することを少子化に結びつけることも理解できない。大学進学率と少子化は結びついているようにも見えるが、もっと社会全体の構造というか流れのようなものが作用している。そもそも少子化を罪とする考えが私には分からない。少子化だっていい。他人のために子を産む訳ではないから、社会の仕組みや構造を現実に合わせて変えればいい。

 「とりあえず大学進学」は「若者の力を削ぐ」と言い、「社会に早く出て仕事で力をつける」と筆者は主張する。きっとこの人は真面目なタイプで、「とりあえず」などといういい加減な生き方が好きではないのだ。小学生の時から将来のことを考えている人もいるが、多くの人は何となく生きている。私もそのひとりで、「人はとりあえず生きていればいい」と思っている。

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