春の甲子園大会で延長15回まで戦いながら、決着がつかなかった試合が2つも続き、今日はその再試合が行われている。福岡大大濠の三浦投手は昨秋の大会からひとりで投げ続けてきた選手だという。先日の試合では初回に1点を先取されたが、味方が8回に1点を取り、15回を投げぬいて1対1で引き分けた。見ている方が胃が痛くなるような試合だった。今日は代わりの投手が登板するのかと思ったら、やはり三浦投手だった。
大相撲の春場所、稀勢の里もそうだけれど、あれだけ身体を痛めたのだから欠場するのかと思ったら土俵に上がった。ところが鶴竜との対戦で何も出来ずに負けたから、ここまでやれば充分なのに、千秋楽にも登場し2番も対戦して見事に優勝した。稀勢の里は「自分の力以上のものが最後に出た」と言った。「火事場のバカ力」を持ち出しては失礼だが、人は思わぬ力を発揮する時があるようだ。
今日は看護師の道が決まった孫娘が生活することになるマンションのカギを引き継ぐ日という。両親は仕事で立ち会えないから私に声がかかると思っていたら、どうもボーイフレンドが「仕事休み」と言うので、そちらに声をかけたようだ。娘の時もそうだったが、うるさいことを言いそうな人間よりも自分に優しい人の方がよいのだ。私の知り合いも娘さんが北海道の学校の養護教諭に決まり、両親が荷物の手配に走り回っている。
春は旅たちの時だ。昨日のBS『日本こころの歌』で、〝ザ ピーナツ″の「可愛い花」「情熱の花」が歌われていた。昭和34年のヒット曲という。私が中学3年の時で、祖父の隣りの部屋で寝起きしていた。前の年に祖母に先立たれ、祖父はひとりで離れの座敷にいたから、監視のためもあって父は私をその隣に行かせたのかも知れない。祖父は毎晩、ラジオを聞いていたから「可愛い花」や「情熱の花」は勉強するよりよく覚えた。
中学の同じクラスの男の子が「誰にも言っちゃーダメだよ」と言って、〝ザ ピーナツ″と親戚であると教えてくれた。〝ザ ピーナツ″は常滑生まれで名古屋育ちだから、そういう関係であってもおかしくない。誰にも言わないでとの約束を58年間守っている。