昨日は午前中に二科展を見て、午後は退職した先生たちの絵画や写真や工芸などの作品展を見に行った。教員採用試験の実技で私の前にいた人が、今では二科の油絵の大御所になっている。実技は石膏デッサンだったから、会場を見渡せば一目瞭然、優劣が分かる。私の前の人はかなり大胆でたくましいデッサンだった。私が高校の教員になった時、彼は他の工業高校の教員になっていたので自然に話すようになった。
二科の油絵には、この街で長くひとり暮らしをしていて、今では娘さんのいる広島へ移られた高齢の女性や、やはりこの街で画家として活躍されていた女性の作家が出品されていたが、このところ作品の展示がない。作品を見て回りながらふと学生時代を思い出した。私は急に美術を専攻したけれど、画家になるために入学してきた者もいて、そういう連中は技術も高かった。彼らや彼女たちはどうなったのだろう。作家として活動しているのだろうか。
今日は孫娘と一緒に彼女の生活の場となるマンションに、「とりあえず必要な物」を運んだ。新築したばかりのマンションで、流行りの洒落た造りになっている。洗面所も風呂場も私が住んでいるマンションよりも広くて豪華だ。今日は何組かが荷物を運び入れていたが、孫娘と同じ歳の子ばかりだから初々しい。病院の看護師さんばかりが入居すると言うから、孫娘と同じ新任というわけだ。
ジジババが手伝いに来ていたのは孫娘だけで、手伝いの多くは父親と言うよりもっと若い恋人のようだった。これからどんな人生ドラマが展開されていくのだろう。4月1日が土曜日なので、入社式は3日なるそうだ。そこで初めてこれから一緒に働く人と会うことになる。私の時は、指定された高校へ行くと、校長室に私を加えて7人もいたので、ここで説明を受けて別の学校へ行くものだと思ってしまった。「それで私はどこの学校なのでしょうか」と聞くから校長はビックリしていた。
この時の新任7人は仲が良かった。5人が年上だったので世話係は私。今年もどこかで「7人会」を行う。孫娘もそんな新任の仲間ができることだろう。幸運を祈りたい。がんばれ!