雪降る街 カムイラピットの楽園 こな雪 ぼた雪 あられ雪

けっぱれラピット、どろ亀さんに負けるな。ウサギとカメとの競走です。随想、旅行記、日記など、雪の降る街からのお便りです。

瀬戸瀬温泉 遠軽町湯の里

2012-05-06 19:18:44 | 温泉
終戦真近い年、カムイラピットは瀬戸瀬(せとせ)(オホーツク管内・遠軽町湯の里)に住んでいました。冬、馬がバチバチの丸太を引く話を先日しましたが、その坂道の奥の奥に「瀬戸瀬温泉」あります。
紋別に住む事があって、たびたび瀬戸瀬温泉に行くことがありました。
ひなびたたたずまいや掛け流しの温泉に、ゆったりと身を任せて親しんでいる人が居ます。ひょうたん型の湯船の横に、体を寝た姿で、長々と寝そべっている人さえいます。常連の人なのでしょう。このような姿を人に見られても恥ずかしいとか、人に迷惑になるとか考えていません。こうした雰囲気はこの温泉では誰もが許しているのです。
源泉温度は42.8度Cで、男女別の内風呂でじっくり身体があたたまります。汗をふきふき、小上がりの控室は、男女が会話を交わすこともあります。そこには解放感があります。大部屋でない所が近親感を持つのでしょうか。ここでは、この近くの温泉の話になり、温泉の情報を得ることも出来ます。
私からは、先日行った(もう何年も前の話ですが)「つるつる温泉」(北見市、滝の湯・塩別温泉)の話しをすることになりました。ここで分かったのは女性は美容には何にでも挑戦するということでした。
話はつぎの様な事でした。
「つるつる温泉の露天風呂は気持ちが良いですよ。斜めに大きな木が延びていて露天風呂の上に木の葉がおおいかくしています。その木から毛虫が糸を引きながら下りてくるのですが、毛虫がゆっくり温泉につかり、そのエキスが美容によいのですよ。」と話してしまいました。これを聞いた女性たちは「気持ちが悪い、そのような温泉には入りたくない」と、当然言うとばかり思っていた私ですが、こちらの思いとは別に「そうですか、美容によいのでしたら、早速行かなくてはなりません」とのことでした。実はこの返答に私はあわてて、この話を否定しました。美容に良いというのはまったくの冗談(嘘)で、あわてて美容に良いという話を打ち消したのでした。
毛虫は木の葉から糸を伝って下りて来て風呂で湯だって湯船に何匹か居るのは事実ですが、虫取りの網がそこに備えていているほどなのです。じょうたんもやすみやすみ言わないと、自分が恥をかくことになります。

★ 瀬戸瀬温泉はアルカリ性単純温泉で、コーヒーやお茶が美味しいとお湯を汲んでいく人が多いようです。

★ 湧出量 毎分180L(掘削自噴)

★ 入浴料 大人500円  小学生200円  幼児100円

★ 遠軽町営バス 瀬戸瀬温本行き 50分 終点下車すぐ。

★ 歴史 1956年(昭和31年)

肌につるつる つるつる温泉 

2012-04-24 16:11:46 | 温泉
カムイラピットは、網走管内(今ではオホーツク管内)に長いこと住んでおりました。管内では誰でもがこの温泉は「つるつる温泉」の名で通用しました。むかしから在った温泉で、最初に行った時には本当にすべすべした湯と思いました。慣れたせいでしょうかこのごろはさほどすべすべした湯とも思われなくなりました。少し泉質が変わったのでしょうか。
場所は温根湯温泉に近い国道39号沿いにあります。
★ 北見市街から国道39号経由、約50分。旭川市街からやく3時間。
  北見市留辺蘂町滝の湯201(電話0157・45・2225)

前にブログとで紹介しました「温根湯」や「ポン湯(北見温泉)」などもみな肌にすべすべの温泉ですので、一連の泉質となっています。中でもすべすべ度の一番強いのが「つるつる温泉」なのです。また前に紹介しました「福田温泉」(露天風呂)もすべすべしていましたが、この上手につるつる温泉が位置しています。住所も福田温泉とともに北見市温根湯町滝の湯地区に位置します。温泉は肌に良いばかりでなく飲料にも適しています。
正式な温泉の名は「塩別温泉」で、合わせて「塩別つるつる温泉」といったりします。
どの季節を取っても風情味のある温泉で、内風呂もありますが。露天風呂が特に人気です。平石組の小判型の風呂に身を沈める、上空を見ると斜めに延びた柏の木が枝を延ばし、葉の間から空が広がります。一方は山の裾野の林が茂り、自然の中でゆっくり身を休める感じとなります。雪の季節には近くまで動物の足跡が見られます。新緑の時も気持ちがよいのですが、紅葉の季節はまた最高の演出で温泉客を迎えてくれています。まことに綺麗です。
旅館の人に「なぜ、塩別温泉と名がついているのでしょうか」とお聞きしましたが、「塩別川の所に建てられたからでしょう」との答えでした。塩が取れていたわけでもないのに、と考えていましたが、はたと気付きました。
アイヌ語の「ソー」は滝を意味します。「ソーペッ」は「滝川」の事で「滝のある川」に名づくのです。ソーを「塩」と付けたことによるものでした。先ほど所在地の「滝の湯」、滝ある川の湯「ソーペッ」(塩別)温泉だったのです。

今年も桜咲くか 福田温泉(旧) 

2012-04-05 14:37:44 | 温泉
温泉マニアの人気の温泉であった「福田温泉」(通称)は、今は昔語りの懐かしい温泉となってしまいました。
北見市の温根湯温泉と塩別温泉(通称つるつる温泉)との間の山側の地に(滝の湯地区)あり、無加川支流シケレベッ川沿いにあって、小さな滝と眼の前に森(山)が迫り、秋の季節には紅葉の鑑賞に最高の温泉地でした。
湯は透明で肌につるつるの美肌温泉、飲料にも適した温泉水(アルカリ性単純温泉)で行く度に温泉水を汲んで帰り飲み水にしました。夏にはライダーもやってくるほどで、秋の季節は人が絶え間なく紅葉を鑑賞しながらの長湯のようでした。湯温もぬるま湯で、入浴は自然の中にすっぽり入った形でゆったりし、さらに入浴料は取りませんでしたので、なおさら人気が出たのでしょう。狭い湯船でしたが、今では珍しい混浴でした。
カムイラビット夫婦は春、夏、秋(冬は雪道で危険なので行けませんでした)と良く入らせてもらいました。愛すべき福田温泉も、多くの人に知られ出すと、河川の汚れにつながる問題も起き、残念なことに、留辺蘂町からの温泉の水の問題提議により、平成18年の春にこの温泉はすべての風呂を取り除き、姿が見られなくなってしまいました。
もともと、福田温泉は老朽化しなくなりましたが、全面がガラス張り(昔の窓枠の)の建物の中に大きな浴槽が設けられ、湯がこんこんと流れており、秘湯の地のかけ流しの天然温泉でした。カナヘビも、カラスアゲハチョウも地面に涌出る温泉地に沢山群れておりました。
しかし、福田家に都合が生じ、やむなく営林署に手放すことになったのです。その後、営林署のシケレペッ保養所も廃止となり、その湯が川に流れ出ていたのでした。そこで、小屋を造り風呂桶を同好の人により寄付され設置されて、再び露天風呂的温泉「福田温泉」として、皆に知られるようになったのです。一週間に一度の人などが集まり、綺麗に湯桶を洗い流し、こぎれいな温泉でした。
実は「福田温泉」はカムイラビットの姉(義兄)の温泉で、春・夏・秋と良く入らせてもらいました。古い温泉の時も良くここに来ました、庭を広く作っていて沢山の飼犬(7・8頭ほど)がいました。一時ポニー(馬)も飼っていて、温泉の管理と馬の世話、犬の世話で忙しい様でした。
ここに住まいだした時に家の回りに桜を植えたらしく、今では立派な6本の大きなヤマザクラに成長しています。5月の8日前後には、「ここに温泉があったのだよ」と満開に花をつける事でしょう。馬を飼っていた事が幸いし、馬糞の肥料で思いのほか大きな桜に成長しています。
姉に電話をしましたら、温泉の管理をしていた当時が忙しかったが一番良かったと懐がっていました。


道東の有名温泉地 川湯温泉 源泉かけ流し

2012-03-23 18:03:47 | 温泉
釧路管内弟子屈(てしかが)町の「川湯温泉」は酸性硫黄泉で、群馬県草津温泉と泉質が似ており、「北の草津」とも呼ばれています。
街中に温泉川(アイヌ語のセセキ・ペッ)が流れ、街は硫黄の匂い漂う温泉らしい雰囲気につつまれて観光客を迎えます。温泉らしい匂いは他の温泉地ではなかなか味あえません。温泉はリウマチ、糖尿病、皮膚病に効くと言われています。日本でも珍しい「源泉100%かけ流し宣言」をして温泉としての誇りを持っています。
温泉の中には「酸性硫黄泉」「塩泉」のホテルもあり、石鹸を使用しても泡立ちせず役立ちません。貴金属、時計なども後に錆びることがり、はずして入浴する必要があります。、
川湯は、始めは1886年(明治19年)と記録にありますが、細く長く年が経ち大正時代まで、一軒の宿が営業しておりました。その後1953年に公開された映画「君の名は」以降一躍この地に訪れる観光客が激増し、温泉街が急速に発達しました。古くから薬湯として多くの客を集めていました。1991年には年間で56万人もの泊まり客がありました。しかし近年ではバスの機能が良くなり観光客の長距離輸送が可能になり、温泉ホテルの一極集中化が見られるようになりました。定山渓、層雲峡、阿寒、知床(ウトロ)にホテルが集中し、川湯温泉には宿泊客があまり泊まらなくなりました。それでも10軒ほどのホテル・旅館があります。交通網の発達で、オホーツク管内の「温根湯温泉」も同じ憂き目にあっています。
川湯の2010年の利用客は19万人に激減してしまいました。
新たに客を集める企画として、薬湯、アロマセラピー、食事療法などを合わせた「新しい滞在型湯治客」の確保を目指し、「自然の中で楽しみながら心身をいやす、現代風の湯治で温泉街を活性化したい」(川湯温泉旅館組合長・道新)としています。
★ 地名の由来 
函館の「湯の川」地名起りはアイヌ語のユ・ペッで、湯・川からですが、先に湯の川という地名があった事から、「川湯」はアイヌ語のセセキ・ペッの熱(温泉)・川、を逆さにして、川湯としたものです。
★近くの見もの
・元横綱の大鵬の「弟子屈川湯相撲館」 ・温泉熱を利用した「屋内プール」 ・また近くにアトサヌプリ(硫黄山)の赤裸の火山、噴気、硫黄卵など ・硫黄山の麓の白つつじの群落 ・もう少し足を延ばせば摩周湖展望 ・釧網線川湯温泉駅には足湯も設置されています。

ニセコ薬師温泉 日本三大秘湯のひとつ

2012-03-13 14:06:04 | 温泉
ニセコに無いのに「ニセコ薬師温泉」で通じます。実は磯谷郡蘭越町にある温泉です。
ところで、三大秘湯と名が付けば、是非とも行ってみたいものだと思います。この「薬師温泉」は三大秘湯に上げられていますが、あまり知られていないのではと思います。
神秘(辺ぴ)な所にあるので秘湯と呼ばれるのでしょうが、私はそうは思われません。
ただ、開湯は1891年とあり、3世紀にわたる営業というのですから、意味が見出せるというものです。昔ながらの、手をかけていないところが秘湯と呼ばれる由縁なのかも知れません。

札幌市からの距離も少なく、日帰り可能(入浴料は大人300)です。宿泊も出来て一泊二食付きで6500円とか。
カムイラビットはぶらりとニセコ散策に出向いた折、「ちょっとこちらの方にも行ってみるか」と通りがけに薬師温泉を見つけたのでした。

森の中に位置しているので駐車場には困りません。
浴場は3つあり、それぞれ泉質が違います。ただ、3浴場をすべて入るには、浴場ごと服を着なおして廻らなければならないのが欠点です。

まず、最初に入ったのは「濁りの湯」と呼ばれる内湯の湯場です。脱衣所は男女別々ですが「湯船」は一つで、混浴なのです。ラビ妻もドアを少し開けて確認したのが良かったと、薬師温泉の話になると声高く話ます。浴室が狭いので女性の方には気の毒です。ほかにも男女別々の温泉浴室があるのでそちらの方に回ればよいでしょう。
赤さび色っぽい湯でもう一つの湯場よりちょつと熱目です。温泉の湯の色から言うと、この湯の方が体に良いように思われます。

服を着直してもう一つの湯場ですが、内湯で浴室はさほどの広さではありません。古い建物で、秘湯の趣が残っています。お湯は透きとおり足もとまでそのままに見えます。男女別々、湯は湯底から泡とともに湧き出ていて、源泉かけ流しそのものです。私の先に一人入っていましたが、すぐに出て行き、私一人ゆっくりの入浴です。温度もちょうど良く、湯質もよいのでいつまでも入れます。時間がゆったりありましたので、回りを丹念に観察することになってしまいました。驚いた事に、昔からの古い壁に蛇の抜け殻が大小いくつもあるのです。抜け殻なのできがいを与えられる心配はないのですが、女の人がこの事に気が付けば卒倒してすぐに出てしまうかもしれません。温泉地なので、蛇も近くに多くいるのでしょう。壁の抜け殻の数は今では忘れましたが
50以上はあった様に思います。
このことを後で、ラビ妻に話して見ると、湯場の壁には目をやらなかったらしく、蛇の抜け殻には気付かなかったようでした。この蛇の抜け殻だけをとっても、ここは秘湯なのだと、カムイラピットは思うことにしています。

もうひとつの湯場は宿からちょっと離れたところにあり、熊が出てきそうな森の中にあります。ここは混浴の露天風呂です。混浴の場所があるとは、昔ながらの温泉がそこに残っているということでしょうか。
★ 日本三大秘湯
   ○ 青森県の谷地温泉
   ○ 徳島県祖谷温泉(いやおんせん)
   ○ 北海道ニセコ薬師温泉