「カラスの話」
夏や秋の夕暮れにカラスが5羽、8羽、10数羽と上空を波状波的に寝ぐらに向かう姿を見ます。
よく考えたことはないのですが、向かう先にはカラスの寝ぐらの山の樹があると思われます。カラスが寝ぐらに向かう空の情景は秋の風物詩なのかも知れません。
オホーツク紋別市に住んでいた時、紋別公園の山の奥に夕暮れに行きますと木という木にびっしりとカラスが陣取っていました。
紋別は浜の町なのでカラスの食べ物には何不自由しない所のようで、夕方になりますと、カラスが寝ぐらに帰ってきて。小山の樹・木の一面が黒だかりのカラスだらけになるのです。
黒色のカラスだけにその割には感動はしません。
札幌では、赤レンガ庁舎の前の大木に夕暮れにはカラスが群れてとまっています。どちらかと言えば不気味感が漂います。
安心して止まり木にできる大きな樹がカラスの安ど感のある寝ぐらになっているようです。
カラスは頭が良いと言われています。カラスは真似ができるようです。もう21年も前になりますが。勤め先で、窓越しにカラスの様子を観察したことがあります。
クルミをくわえては空に舞い上がりそこからクルミを落下させているのです。
はじめは、カラスのただの遊びだとばかり思い、遊びが出来るカラスもいるのだと感心していたのですが、考えてみるとクルミを落下させて割ろうとしていたのだと気づきました。
このカラスは少し学習不足で、飛び上がってクルミを落としていた先が芝生の上でしたので、クルミが割れることはありませんでした。
また、羅臼側の奥の方に旅した際に道沿いに貝殻が散らばって落ちています。
はじめは漁場の車が貝を落として行った物とばかり思っていたのでしたが、考えてみると貝をせしめたカラスが上空から道路に落下させ、貝を割り中身を食べていたことに気付きました。これこそ浜のカラスの学習能力の高さをしめしているものでした。