カムイラビットの 「北海道の山草木散策 (6)」
「イヌサフラン 葉は花見ず 花は葉を見ず」
イヌサフランは野生では見られません。園芸種として植えている家があります。
野生には見られないイヌサフランは 私の「北海道山草木散策」の題から外れてしまいます。
しかし、近頃はアイヌネギを花壇に植える家が多くなったと見えて、新芽の時はイヌサフランと間違えて食し 毒に当たることがあります。毒性が強いので死に至る人さえ出ています。
庭には「アイヌネギ(ギョウジャニンニク)」と「イヌサフラン」を混植しないようにしなければなりません。家族に周知しておくとよいでしょう。
新芽の時は素人に区別がつきにくい姿をしています。
イヌサフランは変わった姿で我々の目に入いります。春早々に光沢のある緑色の芽が出てきます。季節は春、緑を待っていた北海道人に元気を与えてくれます。
この時の姿がギョウジャニンニクと似ている(?)と勘違いする人が居るらしいのです。
春が過ぎるとだらしなく葉を伸ばし、7月には葉は消えてしまいます。その存在を忘れたころの9月、10月に葉の付けない花芽が伸びて来てピンク色の花が咲きます。北海道のお彼岸ころに咲きますので、北海道の彼岸花とさえ言えそうです。
草としては変わり種の習性で、春と秋に楽しませてくれる花です。
この花は「コルチカム」という名がありますが、北海道の人にはなじみが薄く、「イヌサフラン」の名の方が通っています。